隣のガンダムさん   作:雪月 風花

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【ZZ】

はい、皆さんこんにちは!
雪月風花です。

今回はえっと……第37話の『ネェル・アーガマ』以降のどこかになるかと。

それではどうぞ!


第17話 隣のリィナさん

 リィナ・アーシタ。

 ZZガンダムを駆るニュータイプ、ジュドー・アーシタの妹である彼女は、可愛く、それでいて知的な、いわゆる優等生タイプの、ガンダムの世界ではまさに『妹オブ妹』と呼ぶにふさわしい妹であった。

 

 だが、主人公に近しい位置にいる者の宿命とも言うべきか、リィナもやはり劇中、過酷な運命を背負ってしまう。

 でもやはりそういう星の下に生れた者の宿命として、ギリギリの線でやっぱり助かってしまったりもする、ご都合主義の神さま(サンライズ)に愛された存在なのである。

 

 ということで、なんやかんやあった挙句、リィナが辿り着いた場所は……。

 

「わたしがあなたの教育係を任されたからには、レディの何たるかを徹底的に叩き込む、そう言ったわよね?」

「はい……」

 

 豪奢(ごうしゃ)なリビングに置かれたテーブルに着いたリィナは、あまりの怖さにずっと(うつむ)いていた。

 新しい教官は厳しい人だと聞いている。

 しかも、リィナにとっては尊敬する、直系の大先輩でもある。

 逆らうことなど考えられない。

 

 そんな大先輩の素性(すじょう)はといえば、リィナのようなジャンク屋あがりのまがい物ではなく、本物の、生粋(きっすい)のお嬢さまだ。

 とてもじゃないが、反抗など出来るものではない。

 

 萎縮(いしゅく)するリィナの周りを教官がコツコツとヒールを鳴らしながら歩く。

 その音に苛立(いらだ)ちが混じっていることに気付いたリィナは、あまりの怖さに目をつぶった。

 

「……あなた、トト家の坊やのところで教育を受けたんですって?」

「はい……」

「そのグレミー・トトも……()られたみたいね」

「はい……」

「でもあの坊やの家、トト家は宇宙世紀に冠たる名家(めいか)四天王の中では最弱。しかも、ルー・ルカなんてエゥーゴの下っ端戦闘員に負けるなんて名家四天王の面汚(つらよご)しよ!」

「め、名家四天王……」

 

 その口調は、聞いていた以上に辛辣(しんらつ)なものだった。

 そんな彼女からこれから受けるであろう特訓を思い、リィナの顔が青ざめる。

 グレミーのところで受けたレディ教育はとても厳しいものだった。

 あの時より更に厳しい教育が待っているというのか。

 

「じゃ、言ったとおり食べなさい。優雅に。華麗に。笑顔で」

 

 リィナの目の前に皿が置かれる。

 その上に山と積まれた緑色の物体を見たリィナの顔が、恐怖に歪む。

 

「で、出来やせん、セイラパイセン! ピーマンだけは勘弁してつかぁさい!!」

「いいえ、食べるの! レディに食わず嫌いは許されないわ! この後、トマトにニンジン、ほうれん草も待っているのだから、ちゃっちゃか食べなさい! そら!!」

 

 ホワイトベースでブイブイ言わせていた『金髪さん』ことセイラ・マスは、薄っすら綺麗な焼き色が付いた緑色のピーマンをフォークに突き刺すと、イヤイヤするリィナの口に無理矢理ねじ込んだ。

 

「いいから食べなさい! 優雅に! 華麗に! 笑顔で!!」

「許してつかぁさい、セイラパイセン! 死んだオヤジの遺言(ゆいごん)で、ピーマンはぁぁ! ピーマンだけはぁぁぁぁ!!」

 

 泣き叫ぶリィナの視界に、(なか)ば狂気をはらんだ、セイラの大きく見開かれた目が写る。

 

「いい? リィナ。わたしがあなたの教育係となったからには、あなたを立派なレディに育て上げます! ミネバ・ザビと言ったかしら、あの小娘。あんなザビ家の小娘などより、よほど立派なレディになれることをお約束するわ。ジオニズムの提唱者たる父、ジオン・ズム・ダイクンの名に賭けて、この! アルテイシア・ソム・ダイクンが!! ……ね?」

「ひぃぃぃぃぃぃぃ……」

 

 涙と鼻水で顔をグシャグシャにしていたリィナ・アーシタは、セイラによって口いっぱいにピーマンを詰め込まれながら、ゆっくりと意識を失った。




はい、ということで第17話でした。

頂いた感想で『リィナ・アーシタの話を見たい』と振られたので、
何かあるかな~とwikiを見ながら考えたところ、こんなお話を
思い付いちゃいました。

ちょっと、リィナには酷な結末になっちゃいましたね。
でも、広島弁のリィナは、なかなか面白い話になったんじゃないかと
思っています。
いかがでしたでしょうか。

ではまた次回、お会いしましょう!

( ฅ•ω•)ฅ ニャー!
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