はい、皆さんこんにちは!
雪月風花です。
今回はえっと……第29話の『ジャブローに散る!』の辺りになるかと。
裏でコソコソそんなやりとりがなされていたって感じでしょうか。
それではどうぞ!
マ・クベと言えば、ジオン公国軍では戦術の天才として大佐の地位にあり、オデッサでは基地司令を務めたりする優秀な人だ。
しかも、趣味の分野では骨董に造詣が深く、特に陶芸関係では非常に優秀な鑑定眼を持つという、多才な人物だ。
そんな彼であったが、やはりその鑑定眼を疑う者というのはいるもので、それが彼の直属の上司、キシリア・ザビであった。
「先日TVで『芸能人格付けチェック』なる番組を見ていたのだが、一流を謳う芸能人が、ことごとく答えを外すのだよ。これはどういうことだと思う?」
「何を言っているか分かりかねますが……。その芸能人たちが、自分が思っているほど一流では無かったということなのでしょう、単純に」
よりによって、マ・クベから貰った高さ二十センチ程の、表面に赤や青、緑の塗料で花の絵柄が描かれた古そうなツボを
――なーんか嫌な方向に話が進みそうだぞ。勘弁して欲しいなぁ。
「で、あろうな。いや実はな。先日この執務室を訪れた者に言われたのだよ。『そこにあるツボは何ですか?』とな。だからわたしは正直に答えてやった。マ・クベから贈られた
「……誰ですか? そいつは」
「シャアだ。シャア・アズナブル大佐だよ。ちょうどマッドアングラー隊への転属の辞令を出した時の話だよ」
――あんちくしょーー!!
「キシリアさま。そのツボは『
キシリアが慌てる。
好意で貰ったものをあからさまに疑うような態度を取ってはいけない。
それこそ、コンプライアンスに引っ掛かるというものだ。
「勿論だとも。わたしだって、お前がわたしにニセモノを贈るだなどと、信じているわけでは無い。ただなぁ……。わたしはお前と違って素人だし……なぁ」
キシリアの歯切れが悪い。
一度疑いが入ってしまうと全てが疑わしく感じるという、悪循環に陥っているのだろう。
確かに、この執務室を訪れた者たちに自慢しまくっていた美術品が実はニセモノでした、なんてことになったら赤っ恥どころでは済まない。
キシリアが気にするのも無理も無い。
「ちなみに……だぞ? ちなみに……いくらくらいしたのだ?」
キシリアが執務机に着きながら、探るような上目遣いでマ・クベを見る。
「くっ! ……日本円で百万ってところです。お願いですからそういうゲスい事はお聞きあそばされるな、キシリアさま!」
「えー! そんなにするのぉぉ? いや、なんか悪いなぁ、そんなに高いものを。……本物だったらの話だけど」
マ・クベの顔が真っ赤になる。
これが上司で無かったら怒鳴りつけているところだ。
「分かりました、キシリアさま! そこまでお疑いとあればこのマ・クベ、全力を持って疑いを晴らしてご覧に入れましょう! この柿右衛門様式の壺をしばしの間お借りしますぞ! 吉報を待たれよ!」
そう言ってマ・クベはツボを持ち帰ったのであった。
◇◆◇◆◇
『一、十、百、千、万、十万、百万!』
機械音のカウントの後、スタジオ中が湧いた。
なにせ希望鑑定額を購入額の百万ちょうどにしておいたものが三百万と、結果が大幅に上回ったのだ。
マ・クベはホっとため息をついた。
内心、結果が出るまでかなりドキドキしていたのだ。
――自分の鑑定眼を信じちゃいたが、万が一があったらと気が気じゃ無かった。ニセモノだとなったらキシリアさまに何言われるか分からなかったもんな。いやぁ助かったー!
マ・クベはスタジオアシスタントの女性のマイクに『信じていました!』などと言いながら、TVに向かって笑顔でガッツポーズを取ったのであった。
はい、ということで第20話でした。
マ・クベと言えばツボでしょう、ということで、こんな作品になりました。
内心慌てているマさんは、結構面白いな~って思います。
ということで、ここでちょっと業務連絡させて頂きます。
今、雪月は
『ドールマスター・カリン ~鳳条花凛は分からせられない!』
https://kakuyomu.jp/works/16817330652705077044
という作品をカクヨムさんの、とあるコンテスト用に発表してます。
小学六年生の女の子が、異世界転生し、というお話です。
こっちの方面がわたしの本来のステージなんですけどね。
これは五話分で序章が書いてあって、コンテストに受かると続きを
書けるというものなのですが、良かったら読んでみてください。
続きが読みたくなる! と思って頂けたら嬉しいな♪
よろしくお願いいたします。
ではまた次回、お会いしましょう!
( ฅ•ω•)ฅ ニャー!