隣のガンダムさん   作:雪月 風花

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【ゼータ】

はい、皆さんこんにちは!
雪月風花です。

今回はえっと……第43話の「ハマーンの嘲笑」の直前です。
それではどうぞ!


第8話 隣のハマーンさん

「え? シャアと交渉を?」

 

 思わずハマーン・カーンの声が弾む。

 慌てて咳をし、何事も無かったかのように取り繕うが、心臓はバクバクだ。

 

 ――シャアったら、わたしに何の用かしら。まさか、過去の過ちを謝罪し、ヨリを戻したいとか! 『ハマーン、わたしにはやはりキミしかいないんだ!』なんて! きゃー、そんなこと言われたらどうしよう! ダメダメ、今のわたしには立場ってものが! あぁでも彼が望むなら……。

 

 交渉を前に急ぎ自室に閉じこもったハマーンは、一人悶えた。

 実のところ、交渉内容など既に分かっている。

 コロニーレーザーの件だ。

 

 だが、それはそれとしてロマンスを求めてしまうのは、まだ二十一歳のハマーンとしては仕方のないことだった。

 

 ――だってわたしまだ、二十歳(はたち)そこそこよ? しかも相手はかつて憧れたシャアよ? 付き合っていたと言っても過言は無い……ことにしとこう、うん。実際に付き合っていたのはナタリー姉さんだけど、ここは無かったことに。死人に口なしだわ。そりゃさ、ミネバさまの手前、女傑を装ってはいるけど、わたしだってまだまだ恋をしたいわよ! あぁ、シャア……。

 

 思わずその場で小躍りしてしまう。

 思った以上に騒々しかったのか、ドアが開いて部下が顔を出す。

 

「ハマーンさま、お呼びになりました?」

「何でも無い! 下がっておれ!」

 

 部下を追い出したハマーンはドアにカギを掛けると、おもむろにクローゼットを開いた。

 中には、白の半そでシャツに青いベスト、赤いスカートの組み合わせの服が、ズラっと並んでいる。

 その数、五十。

 

「あ、違った違った、これじゃない。これはミンキーモモのときのやつだ」

 

 ハマーンがクローゼットの端にあるボタンを押すと、まるで立体駐車場に停めた車のように、服が丸々ハンガーポールごと、他の服に入れ替わる。

 変わって出てきたのが、いつも来ている紫紺のチュニックと青のズボンの組み合わせだ。

 その数、五十。こちらもズラっと同じ服が掛かっている。

 

 ――なーんでわたし、この服ばっか着てるんだろ。いや、軍人やってるから仕方ないんだけどさ。この間休暇でグラナダに行ったときに寄ったブティック。あそこでおシャレな服とか買っておけば良かったな。

 

 ハマーンはいつもの服を見ながらため息をついた。

 

 コンコン。

 ノックが響く。

 

「何か!」

「ハマーンさま。そろそろアーガマと約束していた地点に着きます。ブリッジに来て頂けますか?」

「分かった、今行く!」

 

 ハマーンは結局いつもの服を着ることにした。

 扉を開けて身体半分外に出たところで、慌てて部屋に戻る。

 

 ――いけないいけない、これ忘れちゃいけないわよね。上手いこと周囲にバレずに渡せるかしら。

 

 ハマーンは自室の机に置いておいたメモ紙にサラサラっと走り書きをした。

 書いたのは、スマホのメルアドだ。

 偉くなってもやっぱりハマーンは、女の子なのだった。




はい、ということで第八話でした。

Zガンダムは、実はほとんど見ていません。
基本的にガンダムシリーズは再放送で見ているんですけど、
ガンダムって基本、戦争を扱ったアニメじゃないですか。
その暗い部分が苦手で、軍事色の高めなガンダムはつい敬遠しちゃうのです。
申し訳ありません。

ただ、一応登場人物はなんとな~く知っているので、書いてみようと
思った次第です。

な~んて軽い気持ちで取り掛かったら、調べるのがむっちゃ大変で、いやもぅ!
まぁでも? これ、『隣のガンダムさん』だし?

そんなわけで、多少おかしなところがあっても気にしないでください。

ではまた次回、お会いしましょう!

( ฅ•ω•)ฅ ニャー!
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