「超巨大隕石が地球に衝突するまであと三時間となりました! この時間からは予定を変更して、歌あり笑いありの最終生放送を素敵なゲストをお迎えして、お送りします!」
「終末!」
「ウェッヘッヘッヘッヘ!! ゴホッ…ゴホッ…」
映像の中でツルマルツヨシがやけくそになって踊りだしていた。そしてその映像を映しているテレビ局のとあるスタジオで番組司会者のキングヘイローが懸命に司会していた。
「人類滅亡3時間前とあって、世界中大パニックになっていますが最後までヤケにならずにいきましょう! それでは豪華なゲストをご紹介しましょう…まずは日本総大将、スペシャルウィークさんで…あーっ! 水着です! 日本総大将スペシャルウィークさん! 食べ過ぎのせいでお腹が膨れて上がっていて、しょっぱなから大ハプニング!!」
「北海道はでっかいどう」
「何か言ってるわ!!」
「いや、日本総大将って何なのマジで。イライラするんだけど」
「何言ってるのよ! 大変名誉なことじゃないの!」
「そんな事言ってる割にアプリ版では最初から使えないじゃん」
「確かにそうだけど、そういう事言うんじゃないの!!」
「スペペペペペペペペ。ペンペコリン♪」
「どういう歌よそれ!」
と、スペシャルウィークは無気力な表情を浮かべて自分の腹を叩き始めた。良い感じで上下左右に揺れていたが色気のかけらもない。
「…えー、スペシャルウィークさんが良くないハッスルをしていますが、他にも素敵なゲストに来て頂いております。大人気アイドル、セイウンスカイさんで…ああああああああああああ!! スカイさんの目が死んでいます!! しかも手元にはたばこ…って、それは普通にダメでしょうが!!」
「そこの司会者。ピーピーうるさいよ。これはたばこじゃなくて自家栽培された枝なの。なめるんじゃないよ!」
「なめてないわよ! 生放送だから誤解を招くことは…」
「いいんだよもう。セイちゃん15歳だって言ってるけど、本当は14歳なんだよ!」
「大して変わらないじゃないの…って、スペシャルウィークさんもショックを受けない!!」
ちなみにセイウンスカイの誕生日は4月26日である…。
「わ、私セイちゃんの誕生日忘れてたりとかしてないからね!!?」
「忘れてたようです!!!」
「それからセイちゃん。デビュー当時からニシノフラワーと付き合ってますから」
「スペシャルウィークさん大ショックよ!!」
セイウンスカイの発言にスペシャルウィークが吐血した。
「休みの日は家でダラダラするか、釣りをするかですが常にフラワーと一緒です」
「これもきっつーい!!」
「フラワーに嫌われるので毎日パンツ変えてます」
「それはそうよ…って、スペシャルウィークさんこれはむしろ嬉しいようだけど、人としてはヤバいわよ!!」
パンツのくだりで嬉しそうに笑うスペシャルウィークを見て、キングヘイローのツッコミは冴えまくっていた。
「…えー。スカイさんにはこの後ヒット曲「恋愛クソ雑魚ウマ娘」を歌って頂きますが…」
「誰がそんなだっさい歌歌うの! 歌うなら『西山賛歌』でしょうが!!」
「そんな歌いつからあったのよ!!」
「そんなー…歌ってよー。あと、にんじん頂戴」
「スペシャルウィークさんが何か言ってます…って、なんでニンジン!?」
するとセイウンスカイは持っていた枝をスペシャルウィークの手に突き刺した。
「自分のファンで同期のスペシャルウィークさんにまさかの根性焼きぃいいいい!! そしてこの笑顔ぉおおおおお!!」
セイウンスカイに根性焼きまがいな事をされているのにも関わらず、笑顔だったので キングヘイローが青ざめながらツッコミを入れた。
「あんっ…♡」
「北海道にいるお母様が泣いてるわよ!!」
**
「仕方ないなー。そんなに聞きたいなら歌ってあげるよー」
「お願い…」
するとスカイは歌い始めた。
「すーきすきすきすきフラワー。愛ラブユーラブフラワー♪」
「ヒット曲じゃなくて完全にオリジナルソングー!! これはスペシャルウィークさん的にありなのでしょうかー!!」
「セイちゃーん!!!」
「ありのようです!!」
セイウンスカイの歌を聞いてスペシャルウィークがヲタ芸をしながら感涙していたので、キングヘイローがツッコミを入れた。
「えー、続いてのゲストは腹話術師のグラスワンダーさんで、人形が落ちてるわよ!」
グラスワンダーを紹介しようとしたが、グラスの席の前には無残な姿になった人形が落ちていた。
「私が楽しみにしていたランチにデスソースをぶちまけた元相方にどんどん似てきたので捨てたいです」
「大事な相棒じゃないの!?」
「イヤですねキングさん。私の相棒は…スぺちゃんですよ♡」
「何か聞きたくなかった!!」
地球最後の日にどろどろとした修羅場を見せられてキングヘイローは今すぐにでも帰りたかった。
**
「…この後腹話術のネタを披露してもらう時間もあるのだけど」
「そうですか…。ですが、腹話術って喋りにくいんですよね…」
「だからこそ芸なのよ。あなたまでボケに回らないで頂戴」
「特に「エル」っていう単語が…」
そう言ってグラスワンダーは突然人形を乱暴に掴んで
「エル、腹を斬りなさい」
「こわいこわいこわいこわい!!!」
突然人形を叩き始めながらそう言ったので、キングヘイローがツッコミを入れた。
「…えー。どんどんゲストの本性が明らかになってきて、お腹痛くなってきたわ。最後のゲストは唯一の人間、風見天智さんです」
そう言って天智を紹介したが、天智はどんよりしていた。
「僕は今日、告白したい事があってここに来ました…」
「やっぱり何かあるのね!!?」
「えー。告白ってあなたはもう彼女いるじゃないですかー」
天智が告白しようとすると、セイウンスカイが口をはさんでいた。
「え、まさか浮気をしてたんですか…?」
「それは断じてありません。実は…地球に来ていた隕石を消し飛ばしてしまったんです…」
天智の発言に空気が止まった。
「いや、トレーナー…。いくら何でもそんな冗談は笑えな…」
キングヘイローが失笑しながらそう話しかけた次の瞬間だった。
『次のニュースです。先ほど地球に近づいていた巨大隕石ですが、突如消滅しました。そして隕石を消し止めたのは、数年前に通信教育で魔法を習っていた風見天智さんだという事が判明しました』
と、映像には魔法を使って隕石をとし飛ばした天智の姿があり、皆が唖然としていた。
そして外で暴れていたツルマルツヨシも大人しくなった。
**
「助かりましたよエル。腹を斬りなさい」
「反省してるのか反省してないのかどっちよ!!」
「セイちゃん今日は雲を見ながらお菓子食べたい気分だな~」
「…食べれば良いじゃない」
「ウマ娘プリティーダービーはこれからも3周年、それ以上の未来に向かってけっぱるべ!!」
「うん。まずそのお腹をどうにかしなさいスペシャルウィークさん」
「スぺちゃーん。太ってるのになんで水着着てきたのー?」
「み、見ないでぇ~!!/////」
「それに関しては…そうね」
「キングさん。僕この後自首してきます…」
「大丈夫よ。あなた逮捕どころか国民栄誉賞貰えるから。さて、最後までヤケになってはいけないという事が良く分かった所で、CMに入るわよ!」
と、放送は終わった。
おしまい
出演
キングヘイロー
スペシャルウィーク
グラスワンダー
エルコンドルパサー(人形)
セイウンスカイ
ツルマルツヨシ
風見 天智