ある日のトレセン学園。
「ふー…。お疲れさまでした。トレーナーさん」
「お疲れさまでした」
クリークとトレーナーである黒島太一はトレセン学園の正門前で話をしていた。先ほどまでトレーニングをしていて、帰って来たばかりである。
スーパークリーク「トレーナーさんもお疲れでしょう? 今日はゆっくりと…」
クリークがそう話しかけた次の瞬間だった。
「はっ、はっ、はー…」
クリークの同期でチームメイトであるオグリキャップが走ってきた。
スーパークリーク「あら、オグリちゃんもトレーニングから帰ってきたようですね」
オグリキャップ「ああ…。だが、まだやろうと思っている」
太一「……」
オグリの言葉に太一は反応した。
オグリキャップ「その前に軽食を取ろうと思ってな」
太一「…という事は、また夜に走るつもりですか?」
太一がそう言うと、オグリが太一を見つめた。
オグリキャップ「無理はしない。約束する」
太一「いえ、そうではなく夜に1人で走るのは危険です」
正規のトレーナーではないとはいえ、指導する立場としては賛成できない太一であった。
オグリキャップ「車にも気を付ける」
スーパークリーク「それでも心配です」
クリークもオグリの身を案じて心配し始める。
スーパークリーク「トレーナーさん。私もオグリちゃんに付き合ってあげてもいいでしょうか? 2人でなら、何があってもすぐに対処できると思いますし…」
太一「いえ、オレが元々行くつもりなので…」
スーパークリーク「それなら3人で行きましょう」
オグリキャップ「…済まない。気遣い、感謝する」
スーパークリーク「いいえ、お友達ですし…今は同じ『仲間』ですから♪」
かつてはトゥインクル・シリーズで『ライバル』として数々の名勝負を繰り広げてきたクリークとオグリ。しかし、今となっては『太一を助ける』という共通の目的の為に、同じチームとして奮闘するのだった。
スーパークリーク「それでは軽食も作りましょう♪」
太一「…作る?」
スーパークリーク「すぐに終わりますので待っていてください♪」
***************
ちなみに別のパターン。
オグリが夜のトレーニングに行こうとしていたが、太一は止めることにした。
太一「…夜は足元が見えづらくなります」
オグリキャップ「確かにそうだ。だが、少しくらいなら…」
スーパークリーク「そんな…。もしオグリちゃんが夜道でケガなんてしたら私…私…う、うう…泣いてしまいますっ」
オグリの心配をするあまり、クリークが泣きそうになるとオグリは慌てた。
オグリキャップ「す、すまない! 今日はもうやめておく! だから泣くのは…」
とまあ、結局オグリはトレーニングをやめて、そのまま学園に戻るとクリークは安心したように笑ったのだった。
***************
とまあ、ここからはオリジナルで、仲間が無理をすれば心を痛めるクリーク。
そんなある日の事。太一が無茶をした。というのも、クリークに隠れて内職をしたのがバレたのだ。
スーパークリーク「トレーナーさん」
太一「…申し訳ございません」
案の定、緊急会議が行われることになり、太一はクリークに叱られていた。チームメイトも参加していたが、困惑気味だった。
タマモクロス「…そんなに金に困っとるんか?」
太一「…困っているわけではございませんが、何が起こるか分かりません」
スーパークリーク「タマちゃん。私は内職をしていることに文句を言ってるんじゃないんです。どうして私に言ってくれなかったんですか?」
イナリワン「いや、言いづれぇだろ。確かに内職を手伝ってくれれば楽にはなるけど、内職代もその分訳ないといけねーし」
スーパークリーク「いりませんよ!」
タマモクロス「そういう訳にはいかんやろ。仮にも先輩やのに」
と、タマモクロスたちが揉め始めた。オグリは慌てふためくばかり。
太一「…皆さん」
「!」
太一「内職をしていたことについては、もう謝る事しかできません。ですが、親はもういないので妹の事はオレが何とかしないといけません」
太一がそう言うと、4人が顔を合わせた。
スーパークリーク「…分かりました」
太一「……」
スーパークリーク「…その代わり」
太一「?」
スーパークリーク「内職は手伝わせてください!」
クリークの言葉に太一は反応した。
タマモクロス「クリーク! 話聞いとらんかったのか!?」
太一「分かりました」
「!」
太一がそう答えると、タマモクロスたちが反応した。
イナリワン「太一…」
太一がクリークを見つめた。
太一「…その時が来たらお願いします」
スーパークリーク「約束ですよ?」
こうして約束をした太一とクリークではあったが…。
*****
「優勝は黒島太一選手!!」
「ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
太一は賞レースに手を出すようになった。今回は全部倒せば賞金10万円のキックターゲットに挑戦していた。そして4人は唖然としている。
イナリワン「た、太一…」
太一「内職ではございません」
タマモクロス「それはただの屁理屈や!!!」
スーパークリーク「……」
これにはクリークも無表情になった。
スーパークリーク「トレーナーさん」
太一「はい」
そしてどうなったかというと…。
『とある相撲大会・ウマ娘の部優勝は…スーパークリーク選手!!』
何という事だろう。クリークが相撲大会に出て優勝したのだ。しかも賞金付きである。これには太一も困惑していた。
太一「…クリークさん」
スーパークリーク「内職ではありませんよ?」
タマモクロス「言うたやろ太一。クリークから逃げられると思わん事やって」
クリークの予想以上の頑固さを侮っていたと痛感した太一だった。
オグリキャップ「わ、私も大食いなら自信あるぞ…?」
スーパークリーク「その前にごはん食べに行きましょう。勿論、トレーナーさんも!」
太一「…はい」
おしまい