ウマ娘ハーメルンダービー   作:ダシマ

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元ネタ:うまゆる 第5話


第3話「絶対絶交宣言!」

 

 

 ある日のトレセン学園。

 

「な、なによコレーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」

「なんだよコレーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」

 

 ダイワスカーレットとウオッカの悲鳴が響き渡り、声を聴いた飛鳥、京、日向の3人がやってきた。

 

「一体どうしたんだよ。大声出して」

「周りに迷惑だろ…」

 

 飛鳥がウオッカとスカーレットに対して注意すると、スカーレットが飛鳥にとある雑誌の記事を見せた。するとそこにはこう書いてあった。

 

『ウオッカ、ダイワスカーレット 喧嘩するほど仲が良い!?』

 

 というもので、写真にはいがみ合っているウオッカとスカーレットの写真が掲載されていた。

 

「最近周りの目が…」

「変だと思ったらこういう事だったのかよ…!!」

 

 本人たちはこのような記事に出回っていたことに対しても不満だったが、最近一緒に練習をしていると周りが何やらニコニコしていたので不審に思っていた。だが、飛鳥は呆れた目で2人を見つめてこう言った。

 

「実際仲良しじゃねぇか…おっと」

 

 飛鳥がそう呟くと、スカーレットが飛鳥に対して裏拳をお見舞いしようとしたが受け止めた。

 

「え? それ本気で言ってる?」

「ちょっとそればっかりは聞き捨てならねぇなぁ~…?」

 

 黒いオーラを出しながらスカーレットとウオッカは飛鳥に詰め寄ると、京と日向は困った様子で飛鳥とスカーレットとウオッカの様子を見ていたが、飛鳥は至って冷静だった。

 

「まあ、お前らがそう言うんならそれでいいけど、他の人に迷惑かけるなよ」

「ふんっ! スカーレットじゃあるめぇし!」

「何よ! ウオッカなんて此間迷惑かけてたじゃない!」

「いつ迷惑かけてたんだよ! それなら此間だって…」

「ん~~~~!!!!」

 

 スカーレットとウオッカが火花を散らすと、二人がそっぽを向いた。

 

「こうなったら『絶交』だ!」

「先に声をかけた方が負けなんだから!」

 

 そう言って二人とも出ていったが、スカーレットとウオッカの発言を聞いて飛鳥と京は心底呆れていた。日向は一人だけ心配していたが…。

 

「絶交って…」

「仲が良いから言える台詞なんだよな…」

「で、でもこのまま仲が悪いままだったら…」

 

 日向が心配して飛鳥に話しかけると、飛鳥は一息ついた。

 

「分かってるよ。どうせ長続きしないとはいえ、このまま放置なんてしてたら、オレ達もただじゃ済まないだろうな。一応様子を見るのと、スぺ達には事情を説明して根回し。で、もしもどちらかが問題を起こしたらこっちにも考えがある」

 

 飛鳥が真剣な表情で日向に言い放つと、すぐさま根回しをする為にスぺ達に一斉メールを送信した。

 

***

 

 それからというもの、ウオッカとスカーレットは顔を見合わせるたびにお互いそっぽを向いていた。周りの生徒たちは何事かと思ったが、事情を知っているテイオー達から説明を受けて一先ずは安心していた。

 

 そして飛鳥の予想が的中し、時間が経つにつれてウオッカとスカーレットはお互いの事が気になりだしていた。

 

(そんな練習の仕方じゃ意味ないでしょうが…バカウオッカ…)

(つまんねー意地張りやがって…)

 

 最終的にはこうなった。

 

「もっと考えてトレーニングしろ(しなさいよっ)!!!」

 

 次顔を合わせた時、我慢が出来なくなって2人同時に言い放った。そして2人が絶交宣言していた事を想いだした。

 

「ぜ、絶交じゃなかったのか~?」

「何言ってんのよ。アンタが先に声をかけたんでしょうが」

「はぁ!? お前だろ!?」

「アンタよ!」

「お前!!」

 

 と、また言い争いを始めてしまって、周りのウマ娘達が見に来ていた。

 

「あーあ。飛鳥の言う通りになっちゃったね」

「ですがまあ…。これでこそいつもの2人と言いますか…」

 

 チームメイトであり1個上の先輩であるトウカイテイオーとメジロマックイーンが呆れながらも苦笑いしていた。そして飛鳥、京、日向、椿の4人もやってきた。

 

「あーあ。あの2人また喧嘩始めちゃったわよ。どうすんの飛鳥」

「全く…」

 

 その時、生徒会副会長のエアグルーヴがやってきて、飛鳥はすぐに近づいた。

 

「そこの2人! 何をやっている!」

「!?」

「公共の場で言い争いとは何事だっ!!」

 

 と、エアグルーヴが注意するがウオッカとスカーレットはまたお互いのせいにしようとしていたので、エアグルーヴがブチギレそうだった。そしてそれを飛鳥が超能力で制止した。

 

「お待ちくださいエアグルーヴさん」

「!?」

 

 飛鳥が現れたので、皆が驚いた。

 

「い、一丈字…! 何故止めるんだ! 元はと言えば貴様が…」

「ええ。仰る通りです。現在この2人のトレーナーは私ですので、責任は私にございます。ただ…」

 

 飛鳥がエアグルーヴの顔を見てこう言い放った。

 

「今ここであなたが叱責しても、あなたがいなくなった後でまた罪の擦り付け合いが始まります。なので、私の方で引導を渡そうと思います」

「い、一体何をするつもりだ…」

 

 エアグルーヴの問いに飛鳥はのらりくらりとかわすと、ウオッカとスカーレットを見つめた。

 

「人に迷惑をかけるなと言ったのに…。明日お灸を据えるから覚悟しな」

「あ、明日って…!」

「一体何をするつもりなのよ!」

「それは明日のお楽しみだ。じゃあな」

 

 そして翌日

 

「あのバカはどこ行ったの!!?」

「コラァー!! 飛鳥出てこーい!!!」

 

 スカーレットとウオッカは涙目で飛鳥を探していた。それもトレセン学園中を回って…。

 

 飛鳥が何をしたかというと…。そう、今日の校内新聞においてスカーレットとウオッカはやっぱり仲良しという記事を載せていたのだが、それだけでなく飛鳥のインタビューも載せていたのだ。インタビューはたった一言だけ。

 

『温かい目で見守ってやってください』

 

 という如何にも上から目線の内容で、どさくさに紛れてゴルシやテイオーもインタビューに応じていて、如何にこの2人は仲良しなのかをトレセン学園の関係者にアピールする事態になってしまったのだ。

 

 そして…

 

「コラー!! 降りてきなさーい!!」

「超能力を使うなんて卑怯だぞー!!」

 

 ウオッカとスカーレットは飛鳥を見つけたのだが、飛鳥は超能力を使って宙に浮いていた。2人の身体能力をもってさえも捕獲することは不可能だった。

 

「えー。皆さんも時にぶつかって喧嘩をしてしまう事もあると思いますが、関係ない人を巻き込まないのが最低限のマナーです。それをしっかり踏まえてこれからも頑張りましょうね。それでは!」

「何アタシを出汁にして上手い事しめてんのよ!!」

「降りてこーい!!!」

 

 ちなみにこの後また超能力を使って自分を追いかけていたことに関する記憶を消す飛鳥であった。

 

おしまい

 

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