次の日俺は表彰式に出ていた。優勝した、俺とカミュのコンビに賞品が与えられるのだが、受付が賞品が盗まれたと言ってきた。
受付の無責任さに頭に血が上り、殺しそうになるのを抑えながら、ユグノア跡地に向かう。ロウと、マルティナの二人はそこで待つとのことだ。 俺はその場でユグノア城に向けて、姿くらましをする。バチンっ! と音とともに、目の前に瓦礫の山が広がる。
少し探すと、ロウとマルティナが話し合っていた。
「おいおい、少し強引すぎないか?俺様は話がしたいと言えば待ってたのによ。」
「いや、すまんなんだ。イレブンたちも連れてきたくてのう。早すぎないかのう?」
「普通盗まれたと知ったら、直ぐに追いかけるものじゃないのかね?」
「まぁ、そうじゃがな。ふむ?イレブンたちがやってきたようじゃのう。二人共席を外してくれんかの?」
「分かりました。ロウ様」
「はいはい、わかったよ。」
俺はロウにイレブンたちと話がしたいといい、離れる。 ユグノア城に向け歩き出すとマルティナと話をする。
「生きていたのだな。」
「えぇ。私も、イレブンも、トム兄さんも死んだと思っていた。どんなに世界中を旅しても、イレブンの、トム兄さんの話は聞かなかったから。...私の所為でみんなを死なせてしまった...」
「そうか。俺様はあの日、名を捨てた。詳しい状況はみんなが揃ってから、話すが、この16年間俺様は。世界中を旅した。」
「私たちもよ。」
頂上に着いたマルティナは祭壇に、葉を並べていく。暫くするとロウの案内でイレブンたちがやってきた。 彼らはここの、ユグノアの悲劇を聞いたのであろう。悲愴な顔をしている。
「鎮魂の儀式じゃ。報われない魂を命の大樹に返す。」
ロウとイレブンが前に出てそれ以外は引き下がる。
「なぁヴォルデモート。あんたは?」
「静かに」
カミュが話しかけてきたのを止め、見る。 松明で葉に火を付け祈る。 すると、何十もの蝶が現れる。 空に羽ばたき、命の大樹に還っていく。 その光景を見届けた後。 俺たちは感慨深くなっていた。 一人にしてと、離れたマルティナを追いかけたイレブンと。俺たちが残された。
「なぁ、説明してくれよ。」
「彼が帰ってからにしたかったが。仕方がない。 俺様はヴォルデモート、かつてはトムと名乗っていた。 今から30年ほど前にバンデルフォンが滅んだ。王族は皆殺しでな、しかし運のいいことに一人の王女がクレイモランに行っており、難を逃れた。その名はサヤと言う。 サヤはクレイモランの魔法戦士とともに魔物の追手から逃げるべく、世界を渡り歩いた。 2年の逃亡生活の末、魔法戦士は死に、俺が生まれた。 サヤは追手がいないと確信した後、ユグノアに援助を求めた。 ユグノア前王ロウはそれに快く応じ、館が与えられた。 俺様はユグノアでの生活の中、ユグノア王女と親しくなり、交流していた。 その際にデルカダール王女マルティナとも親しくなった。 そして16年前運命の日、四大国会議があった日。魔物たちの大集団が攻めてきた。俺様はユグノア王から、クレイモラン王とサマディー王、ユグノア国民の護衛を任され、守り抜いた。 俺様は、サヤに死が迫ってると察し、護衛対象達を避難させた後、追いかけた。 そして、サヤが目の前で殺された、その魔物を殺し、俺はエレノア様の逃げる時間を稼ぐべく魔物を消して回った。 悲鳴が聞こえ駆けつけてみると、エレノアさまが息を絶え絶えに、マルティナにイレブンを託し、囮になったと告げられた。 マルティナ達を探しに行ったが、川の近くの木にドレスの切れ端がぶら下がってるだけだった。 当時の俺は引き返し、エレノア様を守り続けた。嵐が過ぎ、朝になってようやく魔物たちはいなくなった。 既に魔物は200を超える数を殺していた。 アーウィン殿とエレノア様の身体を埋葬した後俺様は旅に出た。元凶を倒すための。」
長い話を終え、ロウはあの日の裏側を聞き、衝撃を受けた顔をしており、それ以外の人たちは、先ほどよりも悲愴な顔をしていた。 気まずい空気が流れた後、松明の光が見えた。 イレブンたちかと思ったが、違う。デルカダール兵だ。
カミュたちは身構え、ロウは身を隠す。 しかし兵たちに見つかった。
「居たぞ!悪魔の子の仲間だ!」
1人の兵士の掛け声で、兵士が輪を作り取り囲む。 俺様は杖を身構え兵士に失神呪文をかけまくる
「
兵士は全員崩れ落ちる。 しかし増援はまだ来る。
「チッ、全員俺につかまれ。」
そう言うと、戸惑いながらも、俺の片腕に全員捕まる。そして、姿くらましをした。バチンっ!と音ともに、ユグノア城の頂上から、ユグノア地方のはずれまで、姿現しをした。 姿くらましになれてない全員が気分悪そうにしていたが、礼を言ってきた女がキアリクで、軽減していた。
カミュ「助かったぜ、ありがとよ。」
セーニャ「お世話になりました。」
ベロニカ「ありがとう。ヴォルデモート。」
ロウ「助かったのう、ありがとう。」
シルビア「ま~。スゴ~イわ!、ありがとう。」
全員は礼を一言ってきた。
トム「兵士がいなくなったら戻るぞ。イレブンとマルティナを置いてきちまった。」
俺の言葉にうなずくと、全員がキャンプで休んだ。 そして夜が明けた。
朝一番に兵士がいないのを確認したユグノア城跡に戻る。待っていると、
ベロニカ「あっ!見て!」
ロウ「無事じゃったか。二人共。」
マルティナ「ロウ様。ご心配をおかけしました。グレイグの襲撃を受けましたが何とかなりました。」
ロウ「グレイグには確認をしたかったが。仕方がない。」
ロウ「デルカダールは魔物が牛耳っているのじゃ、その名はウルノーガを。」
トム「ウルノーガ。やはりか。」
ロウ「知っておったかお主も。イレブンよ。邪神なきこの時、悪の化身ウルノーガを倒すのじゃ。」
イレブン 「うん。わかってるよ、じいちゃん。」
返事を聞いたロウは懐から、枝を取り出す。俺が求めていた。虹色の枝だ。
ロウ「大樹の枝を持ち、導きを得るのじゃ。」
トム「おいおい、それは俺が欲しかったやつなんだが。」
ロウ「ちょっと待っておれ。」
イレブンは虹色の枝を握る、すると痣が光り、光景が広がる。どこかの頂上の祭壇、そこに六つのオーブを捧げると虹色の道が広がる。
シルビア「ちょっと何よ。今の。私にも見えたわ。」
ロウ「ふむ、あの祭壇にオーブを捧げると大樹への道が開けるというわけじゃ、おそらくあの場所は命の大樹の真下、始祖の森と呼ばれる秘境じゃろう。」
言い終わると同時にカミュは懐から、赤い宝玉を取り出す。
カミュ「デルカダールから盗んだこれにそんな使い道があったなんて。
俺には使い道があったけど、そういうことなら、相棒。大事に使ってくれ。」
イレブン「ありがとう、カミュ。」
イレブンはカミュから、レッドオーブを受け取る。 ロウはイエローオーブを取り出す。仮面武闘会の賞品だ。 イレブンはロウから受け取る。
セーニャ「残り4つのオーブ、どうにあるのでしょう。」
ベロニカ「オーブねぇ、小さい時に海に沈んだって聞いたけど。」
トム「俺様は知ってるぞ。 オーブ。」
俺の言葉に全員が振り向く。
トム「レッドオーブはデルカダールに、イエローオーブはサマディーに、ブルーオーブはクレイモランに、シルバーオーブはユグノアに、パープルオーブはバンデルフォンに、グリーンオーブは海底王国に伝わっている。」
ロウ「ユグノアにじゃと?...そう言えば見たことがあるような?」
トム「これだ。」
そう言うと、俺は二つのオーブを取り出す。紫と白い宝玉だ。
ロウ「お主、どこでこれを?」
トム「ある事情があって、宝物庫に用があってな。その時の他の金銀財宝には目もくれなかったが、このオーブだけは気になってな。悪いが持ち出させてもらったぞ。」
ロウ「本来なら咎める必要があるのじゃがこういう事情だ。何も聞かなかったことにするかのう。」
ロウの言葉が終わったと同時に二つのオーブをイレブンに渡す。
イレブン「ありがとう。」
トム「さてと、イレブンとマルティナには説明してなかったな。 俺様の話。」
イレブン「はい? 確かに聞いてなかったけど..」
トム「長い話だから話ながら、歩こう。ちょっとついてきてくれ。」
そう言い俺は歩き出した。そして俺は二人に話をした。
マルティナ「トム兄さんにそんなことがあったなんて...エレノア様のことも。」
トム「あぁ、で、ここまでの話に嘘を交えて話をしている。」
そう言い振り返る。怪訝な顔を全員している。
ベロニカ「どういうことよ?」
トム「俺が、エレノア様とアーウィン殿を埋葬したって話さ。」
そう言うと目的の宝物庫へと到着する。崩した瓦礫を魔法で浮かせる。
トム「
トンネルを開通させ歩く
トム「
最深部に到達する、氷漬けになった者を見て息を飲むイレブン達。最初に我に返ったのはロウだった。
ロウ「え..エレノア...あ...アーウィン。まさか、そんなことが..」
マルティナ「え..エレノア様?アーウィン様?」
トム「そう、俺様は二人の亡骸が腐敗しないようにここで凍らせ、安置していた。いつか、蘇らせる手段が、あれば。」
イレブン「母さん?父さん?」
トム「俺様はここに四人の霊廟を作った。..ここに二つの杖があるだろう。母と父の杖さ。俺さまは地獄の一夜の後ここに四人の御霊を安置したのだ。」
ロウ「トムよ、エレノアとアーウィン。二人の身体を保管してくれて感謝しよう。わしには見つけられなかった。二人の身体を。」
トム「礼は必要ない。俺様は殴られる覚悟でもあった、死者をこのようにしていいはずがない。しかし、その倫理を超えるくらいに、こうした方がよいと思ったのだ。」
そう言い割れた仮面を取り、ローブを脱ぐ。 目を見て驚く一行
トム「俺様はあの日、ロウもマルティナも死んだと思った。だから、トムと言う名を捨てた。 俺様の名。そう簡単に呼ばれたくない名がだからな。そしてウルノーガを倒す誓いをした日、俺様の目は赤くなった。」
イレブン「ありがとう。ヴォルデモート、僕のお母さんとお父さんの身体を守ってくれて。」
トム「俺様はウルノーガを必ず殺す。何が何でもな。イレブン。俺様も旅路に加わろう。」
そう言うと俺は霊廟を出た。
ヴォルデモートのドラクエ呪文使用について。
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