ドラゴンクエストⅪ 闇の帝王の君臨   作:紫玉ねぎ

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ナギムナー村

2日ほどの時間をかけてナギムナー村に到着した。

 

そして早いことにベロニカは片手杖を使いこなして見せた。すでに魔法を使う上での理論を本に纏め渡しているからすぐに魔法を教えられる。 ちょうど、船旅を終えたから特訓を行うことにする。

 

 

シルビア「さぁ!到着したわよ!イレブン、キナイを探しに行くわよ!」

 

イレブン「よーし、ロミアのためにも早く見つけよう!」

 

ベロニカ「さ~て!早く探しに行くわ! うにゃ!」

 

走っていこうとするベロニカの首根っこを掴み語る。

 

トム「待ちたまえ、人間一人を探すのに大人数もいらん。この機会に勉強を始めようかね。」

 

ベロニカ「わかったわよ!だから、掴まないでよ!」

 

片腕で持ち上げられているベロニカは手をブンブン回し抗議して来るが無視し、人気の無い砂浜に向かう。

 

トム「杖は慣れただろう? 最初の杖魔法を教えようじゃなか。」

 

ベロニカ「わかったわ。先生、よろしくお願いします!」

 

トム「よろしい。…ではまず浮遊魔法を教えよう。」

 

俺は杖を取り出し、すっかり小物と化しているユグノア銀貨を数枚、砂浜にばら撒く。

 

トム「まずは俺様の魔法を見てみろ。」

 

散らばっている銀貨に浮遊魔法をかける。

 

トム「ウィンガーディアム・レヴィオーサ(浮遊せよ)

 

浮遊魔法の掛った銀貨は宙に浮く

 

トム「こうだ。魔力を持つものならば幼少期、無意識に行うことがある。…動きはビューン、ヒョイ!と動かす。」

 

ベロニカ「ウィンガーディアム・レヴィオーサ(浮遊せよ)! あれ?ウィンガーディアム・レヴィオーサ(浮遊せよ)!。」

 

トム「待て待て、詠唱はあっているが、手の動きが違う。ビューン、ヒョイ!だ。もう一度見せるぞ。」

 

再びユグノア銀貨に浮遊魔法をかける。

 

トム「ウィンガーディアム・レヴィオーサ(浮遊せよ)、こうだ。」

 

ベロニカ「ビューン、ヒョイね。ウィンガーディアム・レヴィオーサ(浮遊せよ)。」

 

ベロニカの魔法で銀貨が浮く。

 

トム「ふむ、やるじゃないか。では発展といこうか。」

 

ベロニカ「発展?」

 

トム「そうだ、このままでは対象は一つだ。今だって銀貨を浮かせるという、集中して浮かせただろう?次は全ての銀貨を浮かせるつもりで、やってみるのだ。」

 

ベロニカ「わかったわ。ウィンガーディアム・レヴィオーサ(浮遊せよ)。」

 

ベロニカは杖の先を散らばっている銀貨の中心に浮遊呪文を掛ける。 魔法により、銀貨は浮遊する。

 

トム「ほう?一回だけで成功するとは。次は応用だ。自分自身を浮かしてみろ。」

 

ベロニカ「自分自身を?…ウィンガーディアム・レヴィオーサ(浮遊せよ)

 

ベロニカは杖を振るい、浮く。

 

トム「理解が早いな、才能があるようだ。それに環境適応能力が高い。自分自身を浮かせるとなると、自分に杖を振るうではなく、自分に掛けると信じるのだ。杖はあくまで補助だ。それに魔法を使えると信じる気持ちも一番大事さ。魔法を使う上で回復魔法、攻撃魔法、それは全て、信じる心が必要だ。自分は魔法を使えると信じる。これだけで大抵の魔法は使える。」

 

ベロニカ「なるほどね。...ところで、どうやったら降りられるの?」

 

ベロニカは浮いている自分をペタペタ触っていたが、降りる方法が分からずに焦りだす。

 

トム「フィニート・インカンターテム(呪文よ終われ)

 

ベロニカ「ありがとう。ところで今の呪文は?」

 

トム「ではこの魔法も教えよう。フィニート・インカンターテム。もしくはフィニート。この呪文は魔法の効果を終わらせる呪文さ。手の動きはこう。イメージは終らせるという気持ちを持て。」

 

フィニートの説明を終えると俺は銀貨に浮遊魔法をかける。

 

トム「さぁ、やってみるのだ。」

 

ベロニカ「わかったわ。フィニート・インカンターテム(呪文よ終われ)

 

ベロニカの魔法で銀貨にかかっていた魔法が解け落ちる。

 

トム「呑み込みが早いな。この魔法を覚えていると大抵の魔法を解くことができる。」

 

ベロニカ「へぇ。まぁ私なら何でもできるわ!」

 

トム「その自信は過度に持ちすぎると慢心となるが、その気持ちも大事だ。次はどうしようかな?」

 

ベロニカ「船で掛けていた緑の呪文は?」

 

トム「...あれは高度な呪文だ。人によっては使うのも躊躇う呪文だ。それでも聞くか?」

 

ベロニカ「...そんなに?…覚悟はできているわ。」

 

トム「なるほど。よろしい。あの魔法は死の呪文。効果は、死だ。絶対の死。どんな魔法も貫き、当たったら最後、死だ。 命の大樹の葉や教会の祈り、ザオリクでさえも、生き返らせることはできない。 俺様の研究ではあの魔法は魂の破壊もしくは魂を身体から引き離すだ。 あの魔法を喰らっても生き残った事例はない。…今まではな。」

 

死の呪文の説明を終えベロニカを見ると顔を青ざめ、震えている。

 

ベロニカ「そ..そんな魔法だったの?死って、あの死?それに、生き残ったって?」

 

トム「まぁその話は追々しよう。あの事例は魔法を深く知らないと分からないものだ。俺様でさえ分からなかった。」

 

トム「次の魔法は変身魔法だ。 この魔法系統で大事なのは、想像力だ。どんなものに変身させる?形は?材質は?色は?重さは?これらすべてを想像力でだ。 極めれば自分自身を動物に変身させたりできる。変身術を使う上で‥‥…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてイレブン達が戻って来るまでずっと魔法を教えていた。ベロニカはやはり呑み込みが早く、既に12程魔法を覚えていた。

 

イレブン「二人共!探したよ。」

 

トム「何だね?やけに遅いな。見つかったか?」

 

ベロニカ「話しかけないで!今集中しているから!」

 

ベロニカは俺の指示で自分を浮かしながら呼び寄せ呪文で銀貨を引き寄せよとしている。

 

イレブン「キナイさん。クラーゴンを倒しにみんなで出ているみたいなんだ。」

 

トム「イカ如き一瞬で倒せるであろう。」

 

イレブン「うん。だから迎えにきたんだ。」

 

トム「そうか。フィニート(終れ)アクシオ(来い) いくぞ。」

 

そう言い散らばっている銀貨を集め船に乗る。村の住民から聞いたクラーゴンの場所に向かった船は前方で船団が停泊しているのが見えた。 船から手を振っている集団が見え、シルビアが何だろうと、叫んでいる声を聞いた瞬間。 大きなイカの足が船に乗っかって来る。

 

イレブン「みんな!気をつけて。」

 

トム「ほう。これほどの大きさのクラーゴンか。突然変異か、或いは大人固体なのか。」

 

ベロニカ「先生!分析してないで、構えてよ!」

 

トム「わかってるさ。俺様が今回は手を出さない。やってみるがいい。」

 

ベロニカ「なんでよ!?私まだ、攻撃呪文覚えていないわ!」

 

トム「失神呪文くらい使えるであろう。」

 

ベロニカ「もう!ステューピファイ(失神せよ)!」

 

ベロニカの放った失神呪文はクラーゴンを掠りクラーゴンは怒る。 起こったクラーゴンは無数の足で船を絡め沈めようとする。

 

シルビア「やばいわ!船が壊されちゃう!」

 

トム「アバダ・ケダブラ(息絶えよ)。これでよし。」

 

俺はすかさずクラーゴンの顔めがけ死の呪文を放ち息絶える。

 

シルビア「グッパイ!暴れん坊さん。」

 

「いんやぁ。どこのだれか分からんが、助かったべ、礼とは言っては何だべが、村で宴を開くから来てくれないかべ。村の女たちがうんめぇ食事を用意するだよ。」

 

シルビア「あんら!それじゃあ。お言葉に甘えようかしら!」

 

村の漁師はクラーゴンを倒した礼に村の食事を食っていけという。 怪しいと思ったが、開心術で覗いた結果ただの良い人だった。

 

俺はキナイの事を漁師に聞こうと、下に出て話を聞きだす。

 

「いやー旅の人!助かっただよ。」

 

トム「いえ。こちらも、クラーゴンに困っていましたので。‥そういえばこのお酒美味しいですね。」

 

「お!わかるかい?ここだけの話、先祖代々伝わる、秘蔵の酒なんだべ、海の潮風がいい具合に発酵を助けるだよ。」

 

トム「ええ。しかも、あのクラーゴンを料理にしてしまうとは。イカの揚げ物も美味しいですし、イカの煮物も美味しいです。 さすがですね。」

 

「旅の方。目の付け所がイイね! この村に伝わる海の恵みを美味しくする料理なんだべ。」

 

俺の言葉遣いに目を丸くするイレブン一行を横目に話を続ける

 

トム「さすがですね。…所で、村で腕のたつ漁師のキナイの事を聞きたいのですが。」

 

「おや、キナイのことだべか?キナイはいい奴だよ!漁から帰ったら絶対に母の所に向かうんだべ。」

 

トム「そうでしたか。親孝行できる若者って珍しいですね。」

 

「だべだべ。オラだって、もっと早く親孝行しておけばよかっただべ。まぁキナイに関しては特にだべ」

 

俺は漁師の長い話を聞いているとイレブン一行が戻ってきた。

 

トム「おっと、失礼。連れが戻ってきたようで。ではここで。」

 

「おう!まただべ!」

 

漁師の集団から抜けイレブンに向かう

 

トム「どうだった?」

 

イレブン「実はね、キナイさん、いなかったんだよ。」

 

カミュ「正確にはキナイがいたけどよ。子孫だったんだ。ロミアの探していたのは50年前当時のキナイ・ユキで、今この村に居るキナイは孫だった。」

 

トム「なるほどな。そりゃどうしようもないな。」

 

本人に会いに行っていたイレブン達は聞き出したことを言う。

 

イレブン「このベールをロミアに渡してと言っていた。」

 

トム「なるほどな。俺様は船で待っている。さっさと行ってきてくれ。」

 

ベロニカ「私も待ってるわ!」

 

そうして再び名無しの入り江に船は向かった。 俺は再び授業を開始する

 

トム「さて、教えたことを全てやって見せろ。」

 

ベロニカ「全部!?わかったわよ!」

 

ベロニカ「ウィンガーディアム・レヴィオーサ(浮遊せよ)。」

 

ベロニカは浮遊呪文から始め、終了呪文、変身魔法、炎魔法、水魔法、武装解除呪文、呼びよせ呪文、開扉呪文、爆破魔法、爆発魔法、癒し魔法、失神呪文を繰り返し放った。

 

ベロニカ「はぁ...はぁ..どうよ!」

 

トム「素晴らしい。上出来だ。暫くはこの魔法を覚えろ。俺様は次の準備をしておこう。」

 

乾いた拍手をして俺は盾の呪文でも教えようかと思考するのであった。

4/4 24時まで。ロミアに嘘をつく? 

  • 嘘をつく
  • 真実を言う
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