ドラゴンクエストⅪ 闇の帝王の君臨   作:紫玉ねぎ

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新たなる世界

荒廃した洞窟。そこにひとりの女が行き着いた。その両手には生まれたばかりの赤子が抱えられていた。

赤子の名はヴォルデモート。前世で闇の帝王だった男だ。

 

「無事に生まれてくれたのね。私の天使。」

 

ヴォルデモートは微妙な顔をしている。自分がこのような扱いをされるのが慣れていないからだ。更にヴォルデモートは開心術が使える、そのためその愛情が偽りのものではないとわかっているからだ。

 

「あなたの名前は‥‥そうね..トム..トムよ。」

 

運命か、皮肉にもヴォルデモートは前世と同じ名前を付けられたのだ。ヴォルデモート否トムはこの瞬間、将来ヴォルデモートと名乗ることにしたのだ。

 

「トム、貴方にはあの人の、立派な血筋が流れているのよ。」

 

 

 

 

 

 

 

なんだこの女は、この俺様を愛しているのか。この女の心には俺様の事と、父のことしか考えてないのか。しかしこのままでは死んでしまうぞ。体力が尽きようとしている。更には追手が居るようだな。

 

まずはこの女が眠るまで待つしかないか。取り敢えず(カーベ・イニミカム(敵を警戒せよ))これで接近した敵はわかるな。

 

10数分もすると疲れからか深い眠りについた。

 

(ようやく眠りについたな。エピスキー(癒えよ)スコージファイ(清めよ)これで問題ない。)

 

状況整理だ。この女、母の記憶を覗いた結果どうやら母の故郷はすでに滅んだようだ。父も既に死んだようだ。母の名前はサヤ。父の名前はワイト。

 

これからどうするか、数年は行動はできない。魔力を高めるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トム。今から城へ行くわよ。」

 

「はい、母さん。」

 

あっという間に5年が経過した。俺が生まれた所はメダチャット地方の洞窟と知った。そこから世界放浪して追手はもうこないと判断したのか、母は信頼できる国へ向かうことにした。

 

母は中々に魔法の才があるのか、魔物を倒していき、メダチャットからダーハルーネ、サマディー、ホムラ、デルカダール、クレイモランと各地を歩き、ユグノアに向かうことにしたのだ。

 

クレイモラン、デルカダールでは最近王女が生まれたらしく頼れず、ユグノアか、サマディーとなったが、サマディーは王が俗物というか、信用はできるが信頼はできないという判断によりユグノアに決まった。

 

「ユグノアのエレノア王女を顔見知りなのよ、トムも仲良くなれるわ。」

 

「えぇ、僕も楽しみです。」

 

城下町を抜け城の門へ到達する。

 

「止まれ。この先は城である。」

 

「ユグノア王に謁見したいのですが。」

 

「粗相のないように。」

 

衛兵は直ぐに通してくれた。

 

大階段を昇りを大きな扉を開けると、玉座に座っているユグノア王と、ユグノア王女がこちらを見ていた。

 

「お久しぶりです。ロウ様、エレノア。」

 

「?‥‥‥お‥おおお‥‥無事じゃったか‥サヤ...よく、生きておった。」

 

「無事だったのね、サヤ。心配したのよ、」

 

「なんとか切り抜けてね。世界各地を回ってきたの。」

 

「その子は‥‥まさか!」

 

「彼との子よ、5年ほど前に生まれたの」

 

「サヤ、ワイトは?」

 

「....死んだわ、王国脱出後に追ってから私を庇って。」

 

「‥そうか辛い事聞いて申し訳ない。」

 

「名前はなんていうの?」

 

「トムと申します。エレノア王女。オーキデウス(花よ)、どうぞ」

 

「まぁ、ありがとう。トム。」

 

「トムよ、どうやったのじゃ?」

 

マジック(魔法)です。」

 

この手の魔法で好感度が買えるなら安いものだ。俺は少なくとも前と同じように警戒されたりしないぞ。この世界には杖がないから無杖呪文しかできないのが痛いが。前の世界にあったのはワンドだったが、この世界にあるのはステッキしかない。

 

 

ヴォルデモートのドラクエ呪文使用について。

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