抽選の翌日。予選が始まった。俺のパートナーのカミュは盗賊で短剣使いと言っている。俺は魔法使いと紹介し、予選の作戦内容について話し合った。
「なあ、ヴォルデモート。俺が積極的に攻撃するからよ。サポートしてくれよ。」
「構わない。」
これだけだ。なんともわかりやすい内容だ。
そして俺の番が回ってきた。対戦相手は図体のでかい木偶の棒と目つきの悪い剣士だ。
「さぁ次の予選はヴォルデモート卿とカミュ選手。その相手はマケ・フラグ選手とシボー・フラグ選手だ!」
妙な名前の選手はこちらに挑発をする。
「悪いが、お前たちにはここで降りてもらうぜ。」
「こんなひよっ子どもが相手かよ!負ける気がしないぜ!」
「それでは。始め!」
司会の掛け声とともにカミュが走り出す。 マケ・フラグは大きな足で地響きを起こす。ジボー・フラグは上から切りかかる。
「
シボー・フラグは飛びかかった身体を吹き飛ばされ場外へ。マケ・フラグは大きな腕でカミュを殴りつける
「
しかし、俺が盾の呪文をカミュに掛けた為、弾かれマケ・フラグはカミュの間合いに入られ殴り飛ばされた。
「そこまで! マケ・フラグ選手、シボー・フラグ選手共に場外。 ヴォルデモート選手とカミュ選手第一予選通過です!」
「やったな、ヴォルデモート。」
「お前もな。」
「第二予選、ヴォルデモート選手とカミュ選手。その相手は!ザコ・イヌ選手とカマセ・イヌ選手です!」
再び変な名前の選手が現れる。またお約束の挑発をしてくる。
「今日で武闘家を始めて10年。お前たちが最後の相手だ。」
「貴方たちの戦いは既に確認済みです。完璧なデータがあります。完璧な作戦がありますから。」
ザコ・イヌはモヤシみたいな奴で、カマセ・イヌは眼鏡をかけたドヤ顔がウザい魔法使いだ。
「それでは。始め!」
ザコ・イヌは犬みたいなスピードでカミュに迫る。カミュ回避し足払いをする。
「うわ!」
ザコ・イヌは見事に引っかかり転ぶ。しかしすぐに立ち上がりカミュに襲い掛かる。
対するカマセ・イヌはブツブツ唱えながら、カミュの攻撃を解析する
「
俺はカミュにピオラを掛け、カマセ・イヌに向く。カマセ・イヌは焦った顔で防御呪文を唱える。
「す..
カマセ・イヌはミスをした、攻撃されているのはザコ・イヌだけなのでスカラにしておけばカミュの攻撃を通りにくくできたのに。
「
「ば..ばかな。私の完璧な作戦が..ぐふっ」
俺の魔法でザコ・イヌは倒れた。そしてカミュはカマセ・イヌの懐に飛び込み切りつける。
「そこまで!ザコ・イヌ選手、カマセ・イヌ選手ともに戦闘不能。勝者ヴォルデモート選手とカミュ選手。」
「ふっ。一昨日きやがれ。」
カミュの決め台詞とともに予選終了した。
「さーて!本戦が始まりました。一番最初のチームはヴォルデモート選手&カミュ選手。そして、ごろつき選手&あらくれ選手。どちらのチームもすばらしい闘いを見せてくれました。この試合どちらが勝つのか!?」
ごろつきは右手に斧を持ったパンツマン、あらくれは見るからに頭の悪そうな鞭使いだ。
「それでは!始め!」
始めの掛け声とともにごろつきはカミュに切りかかった。
「魔人斬り!」
会心の一撃!カミュは倒れてしまった。
「チッ、煩わせやがって。
俺は杖を抜き去りごろつきとあらくれに失神呪文をかける。
「お~と!そこまで!なんと一瞬で勝負がついてしまいました。ごろつき選手とあらくれ選手。戦闘不能。勝者はヴォルデモート選手&カミュ選手! そして決勝戦確定です!」
「
気絶したカミュは気付け呪文で起こす。
「ん...ありがとよ。」
「礼には及ばん。」
本戦で早々に切り上げた俺はカミュの仲間の女から礼を言われた後、寝てしまっていた。次の日
「さぁ!いよいよ!仮面武闘会決勝戦となります!今大会の決勝戦は特別に3チーム合同の戦いとなります!まずはヴォルデモート選手&カミュ選手!自前の仮面と黒きローブの魔法使いと短剣攻撃が得意なカミュ選手! 次!イレブン選手&ハンフリー選手!中々の腕前を持つ剣士と前大会チャンピオン! 最後!マルティナ選手&ロウ選手! 豪脚一閃の女武闘士とあまり動かない老人!さぁどのチームが勝利するのか!」
「イレブン?マルティナ?ロウ?...まさかな、偶然だろ。」
小声でつぶやく。しかし隣のカミュには聞こえたらしく眉を顰めた。
「決勝戦は特別ルール!誰か1人でも残ってたら勝ち!」
「俺も格闘家の端くれだ、こいつらの強さがひしひしと感じるぜ...イレブン気を抜くなよ。」
「うん」
ハンフリーはそういうと小瓶を取り出すとそれを一気に飲み干した。
「姫よ見たかね?」
「はい、間違いないかと。」
「イレブン!悪いが俺が勝たせてもらぜ!」
「こっちこそ、カミュ。僕が勝つさ。」
「それでは!始め!」
司会の掛け声を合図にカミュに呪文を掛ける。
「
「うおぉぉらぁ」
カミュは短剣を両手に構え、マルティナに切りかかった。 俺は舞台の中心から離れた位置に移動するとハンフリーがツメで裂いてくる。
「悪いがあんたを倒せば、あっちの兄ちゃんは相棒が倒すんでね。」
「
俺は盾の呪文を使いながらハンフリーの動きを観察する。左から切りかかった時によろめく癖があるようだ。
「
俺の攻撃を食らいよろめいたハンフリーに杖から陰惨な暗闇を呼び出した。多段ヒットするハンフリー
「ぐふっ、ぐふっ。...中々やるな。」
肩で息をしているハンフリーを正面に捉えながら横目で見る。カミュはマルティナとロウの二人を相手している。...二人? あいつは?
「! 上か?ぐわぁ!。...チッやるじゃねーか」
真上からのイレブンの渾身斬りを食らい、付けていた仮面が半分割れる。割れた面を見て目を見開くマルティナ。その隙にロウはカミュが仕留める。
「
ハンフリーとイレブンを浮かしハンフリーの動きを止める、そして舞台の中心にイオグランデを発動させる。 全員が食らう。
イレブンは一度諦め、マルティナに攻撃しに行った。 ハンフリーは身動きができない。
俺は状況整理のため舞台を一瞥する。 ロウは倒れており、ハンフリーは固まっている。カミュとイレブンはマルティナを攻撃をし、マルティナはそれを回避する。っと状況が変わった。マルティナはカミュに会心の一撃を食らわせカミュは気絶する。マルティナとイレブンの一騎打ちになる。と同時にハンフリーが無理やり動き出す。
「うおぉぉー炎のツメ!」
ハンフリーは炎のツメを掲げた。炎が飛び出し、全員食らう。イレブンはマルティナの攻撃をガードした。
するとマルティナの動きは止まる。しかしこちらからはハンフリーの背が邪魔で見れない。
「終わりにしよう。
ハンフリーに金縛り呪文を掛け、高速で失神呪文をイレブンとマルティナに掛ける。同時に崩れおちる二人。
「勝負あり! 優勝はヴォルデモート&カミュチーム!」
気絶しているカミュに気付け呪文を掛け、起こす。それと同時にハンフリーに掛けていた金縛り呪文を解き、イレブンとマルティナ、ロウを気付け呪文で起こす。
「悪いな、また、あんた一人に任せちまって。」
「問題ない。」
「さぁ、優勝したチームに表彰式が..」
「うっ...」
突然胸を抑えたハンフリーが崩れ落ちる。
「誰か!誰かきてくれ!」
司会が人を呼びあらくれが運び出す。
しかし俺には見えた、ハンフリーの目が怪しく光ったことが。
「申し訳ございませんが、表彰式は後日行います。」
司会の言葉とともに解散する。
カミュはイレブンと合流したため、俺はハンフリーを追いかける。目くらまし魔法をかけ、ハンフリーが孤児院の部屋に運び込まれる。
「忌々しい」
俺は爆破させたい気持ちを抑えハンフリーを見張る。 1時間ほどするとハンフリーは誰もいないのを確認し動き出す。 ハンフリーは一人で歩いていたマルティナを攫うと孤児院の地下の奥から洞窟に入っていた。
俺はその5m後ろに張り付き追いかける。蜘蛛の巣が多く、イライラしながらも、魔物にも気づかれずにハンフリーを追いかける。 大きな金属の扉をハンフリーが開けると、大きな空洞が広がっていた。しかし異様だ。天井から幾つもの繭が垂れており、小刻みに動いているものもある。
ハンフリーがマルティナを下ろし大声を上げる
「アラクロトロさま! 新しい獲物を連れてきました。」
大きな音とともに奥から巨大な蜘蛛がやってくる。
「今日の獲物はそいつか..極上の女闘士だな。」
「そやつのエキスも絞り出してやろう。差し出すのだ。」
ハンフリーがマルティナに近づこうとした時、マルティナが起き上がり言う。
「ついに姿をあらわしたわね。 わざと捕まった甲斐あったわ、16年前町を襲った魔物の群れをグレイグが倒したと思っていたけど。生き残りがいたのね。」
後ろからイレブン一行とロウが追いかけてくる。
「姫よ無事だったか。」
「ハンフリーよ、お主の部屋を調べさせてもらったよ。お主が試合前に闘士のエキスを飲んでいたことをな。」
そして巨大な蜘蛛の魔物は行方不明事件について話す。
「この秘密を知られては生かしては返さん...うっ」
ハンフリーはファイティングポーズをとったがエキスの副作用で倒れる。
「私は皆を救出する、魔物の方は貴方たちに任せるわ。」
そういうと蜘蛛とイレブンたちの戦闘が始まった。 俺は置いてけぼりになった。 ピンチになったら救おうとするか。
5分ほど戦闘は続く、蜘蛛は随分と弱り、イレブン一行は2人気絶している。
「シュルル、最後の手段だ!」
蜘蛛は全員を蜘蛛の糸でぐるぐる巻きにする。 気絶している人もする念入りだ。 そう、全員だ。ぶら下がった人を救出しているマルティナもだ、支えを失ったマルティナは落下する。
「えっ!嘘! キャアー!」
「姫!」
「
地面に落ちる1m程の所で止まる。
全員の視線がマルティナに集中する。
「
「シュルルル、まだ人間がいたのか。」
「最初からな。
「ギュルルル。ヤメロ!」
「
蜘蛛にピッタリの呪文を掛けながら近づく。
「ギュルルル、ヤメロ!」
「最後だ。悪霊の火よ!」
杖の先から炎が飛び出し、バジリスクの形になる。そしてバジリスクは巨大な蜘蛛に噛みつき、燃やし尽くした。 蜘蛛が死んだことで糸が消える。
「あ、貴方はヴォルデモートですね。ありがとうございます。僕はイレブンです。」
「ヴォルデモート卿だ、最後まで油断せずに戦うように。」
右手を差し出してきたからそれに答え握手する。
「えーと、どう説明したらいいかな、行方不明事件は..」
「問題ない。最初から経緯は見ていた。」
「そうでしたか、失礼しました。」
「俺様は先に帰る。あしたの表彰式があるからな。」
そう言い去ろうとしたら。
「待って!」
マルティナに呼び止められた。
「何だ?」
「あ..ありがとう。」
「..気をつけろよ。」
頬を赤らめお礼を言って来るマルティナ。
やっぱり気の所為ではなかった。 16年前のあの日を思い出す。輝く笑顔でお礼を言って来るマルティナの顔。仮面を付けていないマルティナとロウの顔。間違いない、生きていたのだ。あの地獄の一夜を。
虹色の枝を手に入れたら、聞いてみるとするか。
グロッタの町終了!
試合相手の名前はネタです。
試験的にヴォルデモートにドラクエ他作品の呪文使わせてみましたが気が付きました?
ヴォルデモートのドラクエ呪文使用について。
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ドラクエ11のみ可
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ドラクエ他作品も可
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その他。感想に書いてください