神竜娘と邪竜娘の妹たちに愛されすぎてる件   作:りんご(仮)

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今回はリュールもヴェイルも出てきません。アンケート結果をもとにしました。1番多かったセリーヌの話を書きます。


フィレネ王女とのお茶会

浮遊要塞であるソラネルには度々客人が訪れてくる。かつてリュールと旅した仲間たち、それは俺にとっても少なからず交流がある人物もいる。無論全員と話したことはない。俺が正式に加入したのは母さんを倒した直後、すなわちソンブルとの決戦直前となる。故に俺はリュールたちの仲間と過ごした時間がほとんどない。

 

リトスの竜の守り人であるヴァンドレやクラン、フラン。ヴェイルの騎士であるモーヴとは今もそれなりと交流はある。しかしそれ以外の4ヶ国のみんなとは今現在全くと言っていいほど交流がない。故に暇な時は遊びに来てもいいといってるのだが忙しいのだろうかそんな気配はない。故に俺は大抵リュールとヴェイルがいない時は暇してるのだが・・・

 

 

「お久しぶりです、神竜様。こちらに用があったのですがリュール様が兄君にもあって行ってほしいと言われたので」

 

 

と珍しくソラネルにリトス以外の人物が来ていたのである。しかしなんというかあれだな。彼に丁寧に話されるとそれはそれで違和感しかない。

 

 

「・・・アルフレッド王子よ。そのっ・・・話しにくいなら別に前みたいに話してもらっても構わないんだが・・・」

 

「とんでもありません。神竜様の兄君にそのようなこと・・・・正体を知らなかったあの頃ならともかく今は・・・ってなんで神竜様、変幻の指輪なんてつけて・・・」

 

 

俺は問答無用でポケットに入れていた変幻の指輪を装備して髪の色と目の色を青から黒に変えた。すごく会話しにくいからヴェイルと旅していた時の姿にシフトしよう。

 

 

「これならどうだ?正直今まで通り話してくれた方がこちらとしては楽なんだがこの姿が話しにくそうならこっちならどうかなと思ってな。今の俺は神竜ラインハルトではなくただの一般人のハルトだ」

 

「・・・神竜様には敵わないな」

 

「そもそも俺は世間一般での正体は隠したままにしてるしな」

 

 

リュールの戴冠式は一応参加してるがリュールの兄としてでなくリュールの仲間として参加した。故に俺の正体を知ってるのはこのエレオス大陸の中でも僅かとなっている。

 

 

「わかったよ神竜様・・・じゃなくてハルト。その代わり僕のことも普通にアルフレッドでいい。立場は君の方が上なんだから」

 

「そうか・・・じゃあアルフレッド。聞かせてくれ、最近のフィレネはどうなんだ?もし困っていることがあったら言ってくれ。なんでも協力するよ」

 

「フィレネは平和そのものさ。たまに異形兵が湧くこともあるが王城兵のみんながどうにかしてくれてるよ。盗賊によって滅ぼされた街も死者への弔いを済ませて復興へと進めているよ。それに・・・」

 

 

信頼できる隠密もいるからねと言葉をこぼした。話によるとユナカがアルフレッドに正体を明かしてどんな処分でも受けると言った。それでアルフレッドがくだした処分はユナカを王国に引き入れて隠密として貢献する。それがアルフレッドの出した条件だった。

 

この優しいところが王子のいいところなのかもしれないなと思って話を聞く。ブシュロンもエーティエも平和になった後でも鍛錬は欠かしていないらしい。

 

 

「それは良かったよ。そうだ、ここで立ち話もあれだ。カフェに来るか?お茶くらい出すよ」

 

「・・・」

 

「どうした?アルフレッド」

 

「・・・ハルト。実は君に一つ相談・・・というか頼みたいことがあるんだ」

 

「頼みたいこと?」

 

 

そう言ってアルフレッドは真剣な顔になる。というよりそもそもある相談をしたくて直接リュールに会ってから俺に会えないかと話したらしい。そんなことしなくてもいつでも来てもいいんだがな・・・

 

 

「妹・・・セリーヌのことでだ」

 

「セリーヌ王女。何かあったのか?」

 

「いやっ・・・何があったというわけではないが最近セリーヌが頑張っていてね。兄としては嬉しい限りだが少し無理をしてるようにも思えて。臣下であるルイやクロエにも聞いてみたがどうも最近紅茶も飲んでないらしくて・・・頑張るのはいいことだが無理して倒れられもしたら僕は・・・・」

 

 

けど僕には止めることができないとアルフレッドは言った。アルフレッドは自身の虚弱体質なことを周りにほとんど話したことがない。それはきっとリュールも知らないことだろう。俺がなんで知ってるのかはこの際置いておくとしてセリーヌ王女はきっと兄が無理しないようにサポートしている。アルフレッドは次期フィレネの王になる。そんな兄を少しでもサポートできるように全力を尽くしてるのだろう。

 

 

「分かったアルフレッド。友として俺はお前の力になる」

 

「いいのかい?ハルト」

 

「言ったはずだ、困っていたら協力すると。セリーヌ王女は確か紅茶が好きだったよな。ちょうど新作の感想を聞きたいと思ってたけどリュールは最近忙しくて時間取れないしヴェイルは紅茶苦手だしな。てなわけでアルフレッド、神竜様がセリーヌとお茶会をしたいと言っておいてくれ」

 

 

流石のセリーヌ王女も神竜様のお茶会の誘いには断れないだろう。基本立場を使った権力を行使することは俺の主義に反することだがどうにかしてセリーヌ王女を休ませることができるなら権力を使ってでも休ませてやろう。

 

 

「ありがとうハルト。君は神竜様・・・リュール様と似てるね。血の繋がった兄妹ではないことは知ってるけど本当によく似てると思うよ」

 

「・・・そうか?」

 

「とにかく相談に乗ってくれてありがとう。そうだ、今度フィレネ王国にも遊びに来てくれ。ブシュロンもエーティエも君を交えて特訓したいとも言ってたしね。もちろん僕もだよ」

 

「ははは、お手柔らかに頼むよ」

 

「もちろんだ、3人がかりで行かせてもらう」

 

 

容赦のなさすぎる発言に思わず笑ってしまいそうになる。まあ3人がかりでも負けはしないから別にいいのだけどさてと今度はどんな連携を見せてくれるのか楽しみだよ。

 

そんなわけでセリーヌ王女とのお茶会は3日後に設定した。ルイとクロエ、そして幼なじみのエーティエを使ってでもセリーヌを説得してお茶会に参加させると言った。そこまでしないといけないなんて案外あの王女様も頑固者だなと思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜☆〜 

 

ソンブルが倒れて世界は・・・エレオス大陸は平和になった。それでも戦後の事後処理やブロディアとの交易、そしてソルム遠征など色んな仕事が立て続けに舞い込んでくる。

 

最近は城の近くに診療所を作る計画も進んでいる。ジャンには今後こちらで活動してもらうことも視野に入れてもらうことにしながら今は故郷の島で医者の卵として勉強中。そういえばあそこの紅茶も美味しいよね。

 

 

 

「・・・ふぅ」

 

 

世界が平和になってから紅茶を飲む機会が極端に減ってしまった。今までは旅の合間はソラネルにいた頃は幼なじみのエーティエを始めとして色んな人と紅茶を飲んだと思う。私にとっての数少ない安らぎ。でも今はだめ、今後のフィレネのために。そしてお兄さまを支えるためにも今は多少無理してでも頑張らないと・・・・

 

 

「また書類と睨めっこですか?精が出ますね、セリーヌ様」

 

「エーティエ・・・・」

 

 

私が部屋で仕事をしていたらノックも無しに入ってくる。お兄さまの臣下にして大切な幼なじみのエーティエ。最近は街の見回りとかで彼女とも会う機会が減っていたことを改めて感じさせられる。

 

 

「まあそれはともかくとしてセリーヌ様。先日リトスに訪れた際にアルフレッド様が神竜様と会ってきたと」

 

「お兄さまが?」

 

「それで神竜様が是非ともセリーヌ王女とお茶会をしたいと言ってたそうよ」

 

「神竜様が・・・」

 

「神竜様の誘いです。もちろん行きますわよねセリーヌ」

 

 

誰も周りに人がいないのをいいことにいきなり呼び捨てで呼ぶエーティエ。幼なじみ同士ってのもあるし2人っきりの時に呼び捨てを許可したのは私だからそれはまあいいとして神竜様を使ってお茶会を誘うなんてお兄さまも悪い人です。

 

神竜様にそんなことさせるだけでなく断れない状況を作るなんて・・・

 

 

「神竜様がいるならヴェイル王女も参加するのかしら?」

 

「ヴェイル王女・・・そうですわね。参加するのかはわかりませんがそもそもあの方は紅茶苦手だったはず」

 

 

というより辛いものが得意で甘いものとかは逆に苦手だと昔、ヴェイル王女から聞いたことある。同じ王女として是非ともお茶会をしてみたかったのだけど・・・

 

 

「分かったわエーティエ。神竜様に誘われたのだから断るわけにも行きません。お茶会に行ってきますね」

 

「仕事の方はルイとクロエに振っておくのでセリーヌは安心してお茶会に行ってきてください」

 

「ありがとうエーティエ、そうさせてもらうわ」

 

 

 

けど神竜様って紅茶を作れるのか。あの頃が私がお茶を入れてましたけどもしかしたら神竜様も入れれるようになったのかもしれない。神竜様の作る紅茶はそれはそれで興味があった。けどこの時の私は失念していた。

 

神竜様とお茶会だと言ってたので私はてっきり・・・少なくともこの時はリュール様とお茶会をするものだとばかり思っていた。だから私はソラネルのカフェテラスに来て驚いてしまう。

 

 

「おっ、来たかセリーヌ王女。適当に空いてる席に座ってくれ」

 

 

神竜様とのお茶会がリュール様の方の神竜ではなくラインハルト様の方の神竜だったから。とんでもない不意打ちだった。私はその場で思わず髪を整えてしまう。リュール様だったら同じ女の子同士で何回もお茶会をしたことあるからそこまで気にならないが異性の殿方・・・それも私が気になってる人だったら話しは別だ。お兄さまやエーティエもそうですし確認しなかった私もですが始めにラインハルト様と言ってくれれば心構えの準備もできたと言うのに・・・

 

 

「こ、こんにちは。ラインハルト様」

 

 

緊張しすぎてものすごく堅苦しい挨拶となってしまった。フィレネの王女として常に凛とした態度・・・イルシオンのアイビー王女みたいな姿勢で臨まないといけないのにどうもラインハルト様の前だと硬くなってしまう。

 

 

「えーっとその・・・こうして会うのも久しぶりですね」

 

「・・・それもそうだな。というより俺はリトス以外の国の人間とはほとんど会ってないからな。よしっ、できた。リュールとヴェイルも誘えたら良かったんだけど2人とも忙しくてな」

 

 

そう言ってラインハルト様は紅茶を注いでからカップを机の上に置く。一緒に持ってきた皿の上にのってるクッキーを添えて。というよりこれラインハルト様が・・・

 

 

「まあそのなんだ。今日は楽しいお茶会だしそう緊張しなくてもいい。アルフレッドに頼まれたんだ。妹が頑張りすぎてるからなんとかしてあげたいとね」

 

「お兄さまが?」

 

「頑張るのはいいことだけどあまり家族や大切な臣下たちを心配させるなよ。まあ俺も人のことは言えないけど」

 

 

そう言って紅茶を注いだティーカップを私の前に置いてくれる。不思議な感覚。あの時、花の風車村で異形兵を逃してくれたクロエとルイのためにも私は生きてお兄さまたちと合流しないといけなかった。でも神竜様がいる先にも異形兵が突如地面から湧いてきて戦わないといけないのに・・・強くなった、剣も魔法も努力したのに突然のことすぎて頭が真っ白になってもうダメかと思った時その人が現れた。

 

 

異形兵を相手に素手でぶん殴った人。花の風車村にいたために戦いに巻き込まれてしまった人。謎が多い黒髪の青年、それが私とハルトと名乗る青年との出会い。

 

突然異形兵が沸いても動揺一つ見せずに敵を華麗に倒すその姿に私は目を奪われてしまった。武道は基本的に護身術代わりしておりモンクやエンチャントなどのサポート職が持つものが多いとされてるのにこの人はモンクでもなければエンチャントでもない。メインを武道で戦ってる人だと。己の拳で前衛やってる人なのだと。戦う姿はまさに只者ではないという一言に尽きた。

 

 

それがまさか歴史で死んだとされていた伝説の神竜様だとは思ってなくて・・・私はとんでもない人を好きになってしまったのだと思いすぐにその想いは心にしまうことにした。身分どうこう以前問題に住む世界も生きる世界も私たちとは根本的に違う種族。それが神竜族、数千年の時を生きるから私たちとは決して相入れることなんてないのに。こうして私と神竜様が一緒にお茶会をしてるなんて本当に夢みたいだなと思ってしまう。

 

 

「さてとセリーヌ王女、冷めないうちに飲んでくれ」

 

「はいっ・・・いただきます」

 

 

神竜様が淹れてくれた紅茶を一口飲む。口当たりが爽やかで清涼感が広がっていく。思わず言葉を失ってしまうほどの美味しさだった。今までたくさん紅茶を飲んできたけどここまで美味しい紅茶にあったことないかもしれない。

 

 

「すごく美味しいです!神竜様、どこの紅茶ですかこれ!!」

 

「先日俺がソラネルで育てていたのを収穫したものから作っている。リトスの地で古くから伝わる紅茶の一種だ。現代ではその味を知るものがいないから滅んだとされているけどね」

 

「それがこの紅茶・・・」

 

「昔、リュールと飲んだことあるけどリュールは「よく分かりません」と言ってたな」

 

 

まあリュール様は紅茶の味に疎いですもんね。それは昔の記憶がないからだと私は勝手に思ってましたが単純に昔から紅茶の味に疎かっただけらしくなんか神竜様の新たな一面を見れてすごく嬉しいなと思ったり。

 

 

 

「こうやって神竜様と・・・ラインハルト様とお茶会ができるなんてなんかすごく嬉しいです」

 

「俺もだよセリーヌ王女、これでも俺は紅茶がかなり好きなんだけど肝心のリュールは紅茶の味に疎いしヴェイルはそもそも紅茶嫌いだしな」

 

 

リトスでお茶会するならフランとクランの2人の方が楽しめるのではないか?と言ってたが恐れ多すぎてお茶会できないと断られてるらしい。あの2人らしくて想像するのも容易だ。

 

 

「まあそんなわけでこうしてお茶会を出来ることに関しては俺も嬉しいんだよ。だからもしまた何かあったら遠慮なくソラネルを訪ねてくれ。どんな些細なことでもいいから」

 

「ラインハルト様・・・」

 

 

私としたことがお兄さまはルイ、クロエ、エーティエだけでなくラインハルト様に心配かけてたなんて。頑張りすぎてたことが裏目に出てたなんて。

 

 

「しっかりすることも大事だけどメリハリもつけないとな。知ってるか?リュールは俺と2人っきりの時は甘えん坊になるんだぞ」

 

「甘えん坊・・・って神竜様がですか?」

 

「撫でてほしいと言われたり抱きしめてほしいとか言われたりな。最近は過激なお願い増えてきてるからまああれだけど可愛い妹だよ」

 

 

すごく意外だ。あのリュール様がラインハルト様の前では甘えん坊になることが。そもそも神竜様って誰かに甘えるような性格ではないと思うのだけどラインハルト様が嘘をつくとは思えないし・・・・

 

 

「セリーヌ王女、君も王女である前に妹なんだからたまにはアルフレッド王子とか・・・アルフレッド王子が相手だと恥ずかしいならその臣下たちでもいい。誰でもいいんだ・・・君の信頼できる人間なら。だからガス抜きくらいはしたほうがいいぞ」

 

「・・・・・」

 

 

確かに私は虚弱なお兄さまのために強くなろうとして王女して甘えたことが許されない環境で育ってきた。だから心を強く持ちフィレネの第一王女として務めてきた。けどもし甘えられるなら、それを許してくれるなら私は・・・

 

 

「ラインハルト様、お願いがあります」

 

「お願い?」

 

「はいっ、そのっ・・・こんなことをラインハルト様にお願いするのは変かもしれませんが・・・・私の頭を撫でてもらってもいいですか?」

 

 

私はどうしようにもない愚かな人間だ。私にはお兄さまも信頼している臣下たちもいるのにリュール様とのやりとりを聞いて思わず私もされてみたいと思ってしまった。

 

リュール様やヴェイル王女にとってラインハルト様は唯一甘えられる相手。彼女たちはどの種族よりも立場が上の存在。彼女たちを甘やかすことができるのは同じ種族の彼だけなのにどうしようもなく私も彼の手でなでなでされたいと思ってしまう。

 

 

「いいよ、セリーヌ王女。君がそれを望むならね」

 

「セリーヌ・・・と呼んでくださいラインハルト様。それでは距離を感じてしまいます」

 

「・・・分かったよ。セリーヌ」

 

 

どくん、どくんと鼓動が速くなる。脈を打つ速度も上がっていき胸の奥がどんどん熱を帯びて熱くなっていく。名前を呼ばれた。王女としてでなく1人の女の子として扱ってもらえる。それだけでもこの上なく幸福なのにこれ以上の幸せを求めてはいけない。そんなことをしたら私は・・・

 

 

「・・・あっ」

 

 

私は今、頭を撫でられている。ラインハルト様の手つきはまるで慣れたように小さい子どもをあやすような優しいものだ。恥ずかしくなるけどそれ以上に私の中でどうしようにもないくらい幸福感に包まれてしまう。お兄さまに撫でられてるわけでもクロエやエーティエに撫でられるのも違う。好きな人に撫でられるのがこんなに気持ちいいなんて・・・

 

 

私は思わずラインハルト様を抱きしめてしまう。ダメ、やめて私、それ以上幸福を求めないで。求めてしまったら本当に止まれなくなる。

 

 

「ラインハルト様・・・私は・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「失礼、神竜殿はいるか」

 

「・・・・っっ!!」

 

 

私はとっさにパッと手を離して神竜様から離れる。

 

 

「おやっ、珍しい、セリーヌ殿と一緒とは。・・・神竜殿、出直した方がいいか?」

 

「そうだな、用件次第になるけど・・・」

 

「いえっ、大丈夫です。俺は何も見ていない、神竜殿はソラネルにいなかった。そう主人に伝えておきます。今のことを話したら色々大変なことになりそうなので・・・」

 

「あーなるほど、ヴェイルが絡んでるのね。分かった、茶会済ませたらヴェイルのところに直接寄るよ。わざわざすまないなモーヴ」

 

「いえっ、俺はヴェイル様の従者ですので。それでは神龍殿、セリーヌ殿、俺はこれで」

 

 

今のを見られてたのか見られてないのか。それは私には分からないけどでもまだモーヴでよかったと思う。もしこれがクロエやルイだったら一生このネタ使って私のことをおもちゃにするに違いない。クロエもルイも「絵になる」とかわけのわからないことを言うに違いないと。ってそんなことは今はどうでもいいの。まずは・・・

 

 

「すみません神竜様、いきなり抱きついてしまって」

 

「・・・ああっ、それは気にしなくていいよ。妹たちによく抱きつかれたから慣れたというか・・・まあびっくりはしたけど」

 

 

そう言ってラインハルト様は照れ臭そうに頬を掻いた。慣れてると口ではそう言ったのに頬はほんのり赤くなっていた。淑女として恥ずかしいことをしたと思ったのと同時に自分に抱きつかれて赤くしたラインハルト様を見てどうしようにもなくうれしくなる。

 

 

「神竜様、今日はありがとうございました。おかげでいい息抜きになりました」

 

「それはよかったそれと・・・」

 

「はいっ?」

 

「時間が空いたらでいい。またソラネルに遊びに来てくれ。セリーヌとのお茶会は普通に楽しかった・・・というよりちゃんとしたお茶会を楽しめたのは初めてかもしれない」

 

「もったいなきお言葉ですラインハルト様」

 

「どうする?フィレネまで送って行こうか?」

 

「いえっ、心配に及びません。迎えにはクロエとルイを呼んでますので」

 

「そっか。今日はありがとなセリーヌ。俺も楽しかった。今度フィレネ城にも顔を出すから」

 

「ふふっ・・・その時はフィレネ産の紅茶で歓迎してあげます」

 

「楽しみにしてるよ」

 

 

そう言って私とラインハルト様のお茶会はお開きになった。ついでに余ったクッキーはラインハルト様に包んでもらい王城の兵士たちと食べて感想が欲しいと言われてナチュラルに次のお茶会も続けていくと言われた気がして嬉しくなる。私は今これ以上の幸せは求めないけど・・・

 

 

でも偽ることはやめにすることにした。私はどうしようにもなく神竜ラインハルト様が好き。この気持ちに嘘をつかずにラインハルト様と接していくことを決めた。




ハルト / ラインハルト
変幻の指輪で黒髪になったときにはハルトと名乗っている。ハルトの固有スキルはどの兵種でも武道が使えるという効果がある。ハルトの時の兵種はマージナイトで魔法A+剣B+武道B。全ステータス高いせいでサンダーソードを装備させた時近距離だろうが遠距離だろうがめちゃくちゃ強いくせに戦うスタイルはあくまで武道メインである。ちなみに余談だが何故か紋章士リーフには怖がられておりなんでこんなことになってるのかはラインハルト自身分かっていない(こいつ自身の原因というわけではない)


セリーヌ
基本的に性格や物の考え方は原作通りだがどうしようにもなくラインハルトが好き。この作品でも安心できるレベルでかなりまともな部類の子。


1週間程度のペースで更新は続けていきます。

リュール、ヴェイル以外で主人公との絡みが見たいキャラ

  • フラン
  • セリーヌ
  • アイビー
  • オルテンシア
  • ミスティラ
  • マデリーン(四翼)
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