悪役貴族は死にたくないので四天王になるのをやめました〜リピート・ヴァイス〜   作:黒川陽継

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間話14# 白金の聖女

 王宮の庭園。

 

 大理石で造られた長テーブルに、向かい合う形で二人の少女が座っていた。

 

 片や、王国第一王女——アステリア。

 

 片や、六神教会聖女——フラン。

 

 両者共に、目に見える範囲に護衛の姿は無く、使用人すら居ない。

 

 文字通りの二人きり。

 

 互いに立場ある者であり、これは本来であればあり得ない構図。

 

 しかし、こうした事はフランからすれば別段珍しくも無い事。

 

 三年も前よりローファスとの密会を重ねているフランにとって、この程度の事は寧ろ日常に等しい。

 

 ローファスとの密会は、時にライトレス領で、時に王都の教会で——毎度護衛と“うっかり”逸れるなり、言いくるめるなりしてフランは割と自由に行動していた。

 

 不用心、という言葉はフランには当て嵌まらない。

 

 何せ彼女は《神託》のスキルを持っている。

 

 この世でただ一人、神に選ばれた少女なのだから。

 

「…また護衛を撒いたの? 可哀想に。今頃血眼で貴女を探してるわよ、フラン」

 

「撒いただなんて人聞きの悪い。逸れてしまっただけですよ。彼は今頃、王都の下町でしょうかね」

 

 フランはクスクスと笑いながら、紅茶にハチミツを入れてかき混ぜる。

 

 それに、とフランは続ける。

 

「人に言える話では無いのでしょう? だから貴女も護衛を付けていない。違いますか、アステリア」

 

 微笑みながら首を傾けるフラン。

 

 如何に聖女とはいえ、王族たる王女を気安く呼び捨てにするのは決して適切とはいえない。

 

 しかし、それは何処か板についており、まるで身内の様に親し気な様子。

 

 フランの言葉を聞いたアステリアは、少し驚いた様に目を丸くする。

 

「《神託》って、そんな事まで分かるの?」

 

「ええ、まあ。聖女風に言うなら、神は全てを見ている——でしょうか」

 

「“聖女風”って何よ、貴女は紛う事無き聖女でしょう」

 

 呆れた様子のアステリア。

 

 アステリアは今日、聖女フランに会談の申し入れをするつもりだった。

 

 教会に連絡を入れようとした矢先、まるでそれを見計らったかの様にフランは現れた。

 

 誰の目にも触れず、王宮内を堂々と歩いて。

 

 《神託》により情報を得たフランが先んじて行動したという事ではあるが、些か護衛が気の毒ではある。

 

「護衛の事なら気になさらず。この程度は日常です。私はおっちょこちょいなので、よく逸れてしまうんですよ」

 

「ナチュラルに人の心読むの止めてくれない? それも《神託》?」

 

「いいえ? アステリアって、昔からカードとか苦手でしたよね。ギャンブルはしない事をお勧めします」

 

「それ顔に出やすいって言いたいの? 言い方が回りくどいのよ。そういう所、昔から変わらないわね。立場は変われど」

 

 言いながら、ふとアステリアはフランが混ぜる紅茶に目を止める。

 

 先程から、スプーンで何杯もハチミツを注ぎ込んでは混ぜている。

 

 紅茶の隣には、ハチミツの入った瓶が置かれていた。

 

「…でも、味の嗜好は変わったのかしら? 確か、昔は甘い物が苦手だったわよね」

 

 度を越す程に紅茶にハチミツを入れるフランに、アステリアは眉を顰める。

 

 フランは肩を竦める。

 

「ハチミツって、とても身体に良いんですよ。美容効果もありますし。何よりこれは、ローファス様からの贈り物ですから」

 

 幸せそうに微笑むフランに、アステリアは目を丸くする。

 

「貴方達が親密にしてるって噂、本当だったのね。そのハチミツ、そんなに美味しいの? 良ければ一口…」

 

 甘い物が苦手だったフランが、好んで食べるハチミツ——それはさぞ絶品なのだろうとアステリアは腰を上げて手を伸ばす。

 

 しかし、フランはそそくさと瓶の蓋を閉め、懐に仕舞った。

 

「あげません。王女ともあろうお方が意地汚いですよ。それに、味は普通のハチミツです」

 

 言いながらフランはハチミツたっぷりの紅茶を口にし、僅かに顔を引き攣らせた——が、そのまま一息に紅茶を呷る。

 

 フランは眉をひくつかせながらもどうにか飲み込み、やや顔を強張らせる。

 

 アステリアは半目で見る。

 

「…甘い物が苦手なの、変わってないじゃない」

 

「好きと言った覚えはありません」

 

「いや、なんで無理して飲んでるのよ」

 

「これはローファス様からの贈り物——数少ない繋がりです。捨てるのはあり得ませんし、他の人にあげるのも嫌なので」

 

「フラン…貴女、そんなにローファスの事好きなの?」

 

「好きなんてものではありません。愛していますよ——心の底から」

 

 ブフッと紅茶を吹き出すアステリア。

 

「あ、愛…?」

 

 聞き間違い、冗談——否、そのどちらでも無い。

 

 その言葉は明瞭かつ鮮明であったし、何よりフランは、この手の冗談を言うタイプではない。

 

「貴女、そこまで入れ込んで…一体ローファスの、何がそんなに…」

 

「別に…その辺はアステリア——貴女がアベル様を想うのと同じですよ。時を隔てても、失われないものもあるでしょう」

 

「——っ!?」

 

 アステリアは再び紅茶を吹き出した。

 

「ふ、フラン…! 貴女、もしかして記憶が…」

 

 学園にて、アステリアがアベルという平民に熱を上げている——その噂は一部では割と知られている。

 

 しかしフランの物言いは、その噂の範疇を逸脱したもの。

 

 それこそ、事態を把握(・・・・・)していなければ出ない言葉。

 

 驚き目を見開くアステリアに、フランは軽く息を吐く。

 

「記憶、というのをどう解釈するかですが…そもそもアステリアこそ、まだ(・・)全てを思い出した訳ではないでしょう」

 

 アステリアは、アベルとの出会いをきっかけに、少しずつ記憶が戻りつつあった。

 

 それは、前回の記憶を夢として断続的に見る事で、前の自分(・・・・)と同調していく——そんな感覚に近かった。

 

 最初こそ戸惑う事しか出来なかったが、先日、学園長アインベルに話を聞きに行った際に、色々と事情を知る事となった。

 

 白の宝玉——光神は大まかな事情を語った。

 

 《闇の神》が復活を目論んでいる事、それを六神が防ごうとしている事、そして六神の使徒の存在。

 

 神の干渉無しに記憶を取り戻しつつあるアステリアは、謂わばイレギュラーな存在。

 

 他にも自分の様な存在がいるかも知れないと、可能性がある者に声を掛けていた。

 

 フランも、その一人。

 

 しかしフランは、そんなアステリアの事情をまるで全て把握しているかの様。

 

 アステリアは口元を震わせながらも、フランを見据える。

 

「な、なんで、その事まで知って——まさか、それも《神託》…?」

 

「ええ、そうですよ」

 

 何でもない様に首肯し、フランは新たに紅茶を注ぐ。

 

「夢という形で、無い記憶を補完しているのでしょう? 自力という事もあり時間は掛かっている様ですが。確か今は——“帝国エリクスとの紛争”辺りですか」

 

 フランのそれは、原作に於ける三部——“錬金帝国編”での記憶を示唆する言葉。

 

 アステリアは確かに、夜な夜な存在する筈の無い記憶を夢に見ている。

 

 先日学園長アインベルと話した際、光神の計らいにより、ある程度の事情がアステリアに伝えられた。

 

 アステリアは事情を理解した事で、その夢が何なのかを認識して飲み込む事が出来ている。

 

 そして昨夜の夢では確かに、王国が帝国より襲撃を受ける場面を見た。

 

「…その通りよ。でも、どういう事? 《神託》って、物事が何でも分かる様な都合の良いものでは無かった筈でしょう」

 

 《神託》は、神よりお告げを受ける事が出来る特殊なスキル——というよりも、体質。

 

 しかし、そこから得られる情報は正しくはあるものの断片的であり、そこまで都合の良いものではなかった。

 

 少なくとも、夢——前回(・・)の記憶では。

 

 しかしフランは、首を左右に振ってそれを否定する。

 

「分かりますよ。何でも」

 

「何でもって…どこまでよ」

 

「大体全部ですね。アステリアが思い付くよりも、遥かに多くの事柄が分かります。まあ肝心な所は見せてくれない(・・・・)ので、出す情報は選んでいますが。“断片的にしか分からない”——貴女方がいう所の前回(・・)に、私は確かにそう説明していましたね。あれは方便、嘘です」

 

 説明が面倒だったんじゃないですかね、その時の私——フランはそう言いながらころころと笑う。

 

 アステリアはあまりの衝撃に、あんぐりと口を開ける。

 

 そして、情報が処理出来ない様子で頭を抱えた。

 

「ち、ちょっと待って…情報が多過ぎて…でも、それだと色々と前提が——」

 

 言いながらアステリアは、ふと眉を顰め、フランを見る。

 

「…さっき、フランにとってのローファスは、私にとってのアベルと同じ——みたいに言ってたわよね。それってつまり、フランは前回(・・)からローファスが好きだったって事?」

 

 真面目な顔で問い掛けるアステリアに、フランは吹き出す。

 

 そして笑いが堪えられないといった調子でクスクスと笑った。

 

「…この話の流れで、普通色恋に戻ります? どれだけ頭の中ピンクなんですか」

 

「な、なによ、失礼ね!」

 

 アステリアが羞恥から頰を赤らめ、フランはまた笑う。

 

 アステリアは拗ねる様にそっぽを向いた。

 

「もう、いつまで笑ってるのよ…で、どうなの。ローファスとは前回(・・)から接点があったって事?」

 

 アステリアの問いに、フランは顎に人差し指を当て、「んー…」と少し悩む素振りを見せる。

 

 そして、言葉を選ぶ様に口を開いた。

 

「…それは、“そう”とも言えるしし、“そうではない”とも言えますね」

 

「何、どういう事?」

 

「そもそも、貴女方の言う前回(・・)と、私の前回(・・)って、根本的に違うんですよね」

 

「は…?」

 

 意味が分からず、アステリアは眉を顰める。

 

 フランはぼんやりと空を眺め、まるで独り言を口にする様に呟く。

 

「…《闇の神》や六神がやったのは、正確には“時間の巻き戻し”ではないんですよ。実際、《神》や精霊等の一部上位者は異変に気付いていますし、人間だってふとしたきっかけで記憶や感情が呼び起こされる事があります——貴女の様にね、アステリア」

 

「巻き戻しでは、ない…? 何言って…だって実際——」

 

「だって時間の巻き戻しですよ? なんで感情や記憶が残っているんですか。時を戻したなら、感情や記憶だって戻る筈でしょう。本当に時の巻き戻しが起きたなら、六神や《闇の神》ですら気付きませんよ」

 

「それは…いや、言われてみればそうかも、とは思うけど…」

 

 アステリアは理解が出来ず、目を伏せる。

 

 フランの言っている事は、言葉としては理解出来るが、事実として巻き戻されている。

 

 六神に選ばれた使徒は、それぞれが皆、前回(・・)の記憶を保持している。

 

 アベルも、リルカも、学園長アインベルも——皆が記憶を持ち、前回(・・)とは異なる行動を取っている。

 

 それは変わらぬ事実としてそこにある。

 

 では、フランは一体何が言いたいのか。

 

 その答えに至る事が出来ず、悩む様子のアステリアを見たフランは、微笑みを浮かべて手を叩いた。

 

「話は変わりますが——私の《神託》って、“誰”から情報を受け取っていると思います?」

 

「え——誰って、それは…六神でしょ?」

 

 唐突なフランの問い掛けに、アステリアは首を傾げながらも答える。

 

 フランは静かに首を横に振り否定する。

 

「教会はその様に言っていますね。まあ聖女()は教会の象徴とされていますし、教義的にはその方が都合が良い。でも、違うんですよ。大体、六神から情報が得られるなら、使徒の皆さんだって聖女と変わらないじゃないですか」

 

「…アベルや学園長(叔父様)は男だから、聖女にはならないんじゃない?」

 

「……アステリアって、たまに馬鹿になりますよね」

 

「な…!」

 

 突然毒を吐いたフランに、アステリアは顔を引き攣らせる。

 

 フランは構わず、しかし少し悩まし気に言葉を続けた。

 

「少し、例えが悪かったかも知れませんね。これは一般には公表されていない情報ですが、王族が光神の血を引いている事は、知っていますよね?」

 

「…えぇ」

 

 少しむすっとしながらも、アステリアは頷く。

 

「光神——王国の初代国王アーサー・ロワ…彼が持っていたとされるスキルも、当然知っていますよね。私と同じ——」

 

「…《神託》」

 

 フランに促されるままに、アステリアは呟く様に口にする。

 

 千年前——神話の時代。

 

 突如として現れ、世界を滅ぼさんとした《闇の神》——それに対抗したのが六神である。

 

 光神(アーサー)は、《神託》に従って仲間を集め、《闇の神》を打ち倒し、封印する事に成功した。

 

 それは王族と六神教会の上層部に伝わる、一般には公開されていない情報。

 

 それこそが教会において、《神託》というスキルが特別視されている要因であり、フランが他の有力候補を差し置いて聖女に選ばれた絶対的な理由。

 

「《神託》が六神の声を聞くものであるなら、当時の光神は“誰”の声を聞いていたのでしょう? 他の神、或いは別の何かでしょうか」

 

 矛盾。

 

 確かにアステリアも、王族に伝わるその歴史を聞いた時、少しばかりの疑問を覚えた。

 

 しかし、それを深く考える事はない——何故なら、それは千年も前の話だから。

 

 伝える者が増えれば、それだけ解釈の幅は広がるもの——千年もの歴史があれば、矛盾の一つや二つ出てきても不思議では無い。

 

 六神教の中でも教義や解釈の違いから派閥として別れ、時には争う事もあったという。

 

 しかしそれを他でも無い《神託》を持つ聖女が口にすると、その意味合いは大きく変わる。

 

 聖女フランは、確かに《神託》により情報を得ており、そしてそれは“分からない事は無い”と断言する程。

 

 アステリアは緊張した面持ちでフランを見据える。

 

「フランに情報を伝えているのは——《神託》の先にいるのは、一体“何”なの」

 

「…それ(・・)に、正確な名称はありません。その性質から、私はそれ(・・)を世界そのもの——或いは、“世界の意思”と呼んでいます」

 

「世界の、意思…」

 

 呆然と、反芻する様に口にするアステリア。

 

 フランはふと、憂鬱そうに空を見上げる。

 

「ローファス様は今、確か南方に遠征へ行かれているのですよね」

 

「え、えぇ」

 

 ぽつりと呟くフランに、アステリアは頷く。

 

 ローファスはその時、王国南方で起きたダンジョンブレイクにより発生した魔物の群(スタンピード)——もとい軍勢(レギオン)を鎮圧するべく、遠征に出ていた。

 

「そんな事、()は無かったんですよ」

 

「…そう、だったかしら。前回(・・)は今の時期だと、《魔王》ラースが引き起こした《カタストロフ》で世界中の魔物が凶暴化した頃よね。それこそ、王国全土で魔物被害が出てたから、南方の方までは覚えて——」

 

「違いますよ」

 

 色々と思い出す様に言うアステリアの言葉を、フランはきっぱりと否定する。

 

「言ったでしょう。私の前回(・・)と、貴女方の前回(・・)は違うと。そもそもの感覚が違うんですよ、根本的に」

 

「…どういう事よ」

 

 真面目な顔で説明を求めるアステリア。

 

 フランは心底うんざりした様に顔を曇らせると、徐に立ち上がる——そして、芝生の上に大の字で寝転んだ。

 

「——!? ちょ、フラン!?」

 

 フランの突然の暴挙に、アステリアは困惑する。

 

 聖女としての純白の法衣が汚れる事も厭わず、フランはごろごろと芝生を転がる。

 

「あぁー…もう難しい話止めません? なんでも良いじゃないですか」

 

「良くないわよ! ちょ、貴女修道服が——」

 

「良いんですよ、こんな服。たまにはリラックスさせて下さい。教会では常に人の目があるので息が詰まるんです。口調、言動、所作、一挙手一投足指先一本まで、全部が常に監視される聖女の気持ち、アステリアに分かりますー?」

 

 もう難しい話は終わりー、と子供の様に芝生の上で寛ぎながらリラックスするフラン。

 

 敬語ながらに、より砕けた口調。

 

 アステリアからして、それはフランが聖女になるよりももっと前、一緒に遊んでいた幼少期を思い起こさせた。

 

 仰向けとなり、空を見上げるフランは、その先を批難がましく睨む。

 

今回(・・)前回(・・)と違い過ぎるんですよ、色々と。南方のダンジョンブレイクもそうですし、アベル様にはよく分からない変なのが憑いてるし、ユスリカ様の存在だって——いえ、別に彼女を嫌っている訳ではありませんが」

 

 くどくどと、誰かを責める様にフランは文句を言う。

 

「お陰で展開がぐちゃぐちゃですよ。私はローファス様と会う機会が減りましたし…まあ、ファラティアナ様は仕方無いにしても、リルカ様とくっつくのは違うと思うんです。そこには本来、私が——」

 

 言い掛けたフランは、口を噤んだ。

 

 それは視界の端より、アステリアが心配そうに覗き込んでいるのが見えたが故。

 

「…フラン、大丈夫? 意味は全然分からなかったけど——そんなに辛いなら聖女を辞めて、いつでも王宮に戻って来て良いのよ?」

 

 優し気なアステリアの顔に、フランは毒気が抜かれ、軽く息を吐く。

 

「…辞めません。六神教を立て直すって、ローファス様と約束したので」

 

「どんな約束よ…」

 

 フランはむくりと起き上がると、白法衣に付いた草をぽんぽんと叩いて落とす。

 

 そして、洗練された所作で優雅にお辞儀して見せた。

 

「お見苦しい様をお見せしました。アステリアの話を聞くつもりが、色々と愚痴ってしまいましたね…」

 

「良いわよ、二人きりの時くらい——従姉妹(・・・)なんだから」

 

 にこやかに笑うアステリアに、フランも微笑む。

 

 聖女として教会入り——出家扱いである為、基本的に本名を名乗る事は無いが、フランは歴とした王家に連なる血筋。

 

 《神託》のスキルを持って生まれたが故に、その素性は早い段階から隠されていた為、フランの血筋を知る者は王国でも極僅か。

 

 聖女フラン。

 

 本名——フランベルジュ・ロワ・アズダール。

 

 王弟であり、魔法学園の長を務めるアインベルが長子。

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