嘗て至高だった父へ【OVERLOAD】   作:エーブリス

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はいはい始まりました第2章と言う名の第3節。

とは言っても、いきなり不穏な影とかぶわーっと出たりする事とかは無…い事もないんですけれど、普通に会話主体で構成された日常回がメインとなりますね、この章は。




第2章
第18話


 

 

“屋敷”の地下室。

そこは、数多の機械装置的な装飾や実用的なクラフトテーブルが立ち並ぶ。

…どちらかと言えば機能性に重きを置いた空間。

 

ランドナは此処で、嘗てウォー・トロール…ダ・ドンより奪取した“書物”との睨めっこをしながら作業を行う。

 

 

この様に、今一応の本職であったエンジニアらしい事が出来ているのは、全くそれでいい、

…のだが、目の前には異常しか無かった。

 

 

確かに書いてある通りだ、その通りに機能する。

…しかしその内容が余りにも浮世離れが過ぎている。

 

 

例え魔法がある世界とてその“空想”が現実となってしまっては、こと“現実”を学び、それを生活の糧としていた彼にとってはやや受け入れがたい。

 

…例え自らが形にしたモノだとしても。

 

「正に…これが“夢の22世紀”って奴、になるのかな」

 

恐らくそれは100年前、或いはそれ以上昔の人々が「SF作品」と言う形で。

恐らくは2138年(いま)やその10年前後の年に見出していた希望。

 

…その形の一つだったのだろう。

 

 

――――しかしその夢が、現世に訪れる事は無かった。

 

確かに、1970年代前後やミレニアム前後生まれの人間があっと驚くような技術は生まれた。

特に企業らが好き勝手やり始めた22世紀初頭よりぐんぐんと頭角を現し始めたのだ。

 

…けれどもやって来た未来は酷い物だ。

先ず【1984年】【われら】のような閉鎖的絶望から圧倒的監視性を抜きとる。

その上で【アーマードコア】【ニンジャスレイヤー】のような荒廃をそれぞれバケツ数杯ぶち込んだようなものだった。

 

そう言う意味では、かなり近いのが【ジャッジ・ドレッド】の世界観かもしれない…少なくとも1995年の実写映画版の設定を用いるのならば、年代もかなり近い。

 

つまりは「混沌が、秩序の面を被って来た」のだ。

 

 

 

希望を探そうとすれば確実に路頭に迷い、容易に死が訪れる。

出来る事と言えば…絶望の下で息を潜め、耳と目を閉じ口を噤む様に生活する事だけだった。

 

猫を模した高性能家事ロボットなんて、影も形も無かった。

…ましてやより高い感受性と共感性を持ちうる新人類なんて、今でも夢物語である。

 

だからこそ、まだ文明に自然が淘汰されていない…この世界が眩しかった。

思わず目が眩む程には。

 

 

ランドナは一度道具を片付け、作業を中断する事にした。

 

恐らくもう夜は明けているだろう…。

今は、娘達が全員揃っているのだ。

 

父親としてその輪の内に混ざるべきだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 ~いつかの記憶…前~

 

モモンガ

「遂に完成しましたね!ランドナさんの主力武装。

でもショットガンで良かったんですか?汎用性ならば、ほら、アサルトライフルとかあったんじゃ…?」

 

ランドナ

「散弾銃だと、アタッチメントを持ち出さなくても弾を変えるだけで大分銃の性格が替えれますからね。

僕はそこら辺スキルで咄嗟に出来るので時間もインベントリも節約できます」

 

たっち・みー

「スラグ弾とか、炸裂弾といった奴ですね」

 

 

ぷにっと萌え

「ドナさんは環境を選びながらそこそこ距離を詰めて戦うので、シャッガンは寧ろ正解かもしれませんね。

後はサイドキックの拳銃等と、ボスアタックに用いるような重火器(ヘビーガン)があれば実用的ガンナー職の最小単位が達成できますよ」

 

ガーネット

「限界ビルドならヘビーガンも省略できるんじゃないかな?」

 

ペロロンチーノ

「あぁ確かに」

モモンガ

「ドナさんのステータスHP以外はち切れてるけど、特にDPS半端ないですからね」

 

ランドナ

「んー、どうだろ…一回そこら辺のダンジョンアタックで試してみますか。

――――所で名前のくじ引き、どうなりました?」

 

ウルベルト

「俺ので決まりましたよ、【四番口径式放呪砲・双(フォーゲージ・カースドフォースⅡ)】」

 

ランドナ

「4ゲージとは…これまたでっかく付けましたね、名前」

 

ガーネット

「確か2.3cmぐらいでしたよね4番って。

黒色火薬時代の規格らしいけど、本当にそのくらいある…っぽそうだな、これ」

 

ランドナ

「ちょっと軽く測ってみますね――――いや、これ大ぃ体…うーん、±約0.5㎜の20㎜程度。つまり大体10ゲージっすね。

まあ多分、今の装薬・弾頭技術じゃスラグでちょっとした対装甲武装に成りますわ…モノによっては、軍用でも軽車両なら穴空いて、最悪搭乗員がミンチになるんじゃないですか?」

ペロロンチーノ

「ミンチて、怖ぁ…」

ガーネット

「今アーマー技術がかなり遅れを取ってるらしいですからねぇ、ハーグもなんかいつの間にかすっ飛んじゃったし」

 

 

タブラ・スマラグディナ

「危険地域の作業員にはそういう講習や訓練があるって、よく聞きますね」

 

ランドナ

「どっかに専属してるエンジニアならありますよ。

ただ僕はもうフリーランスなんで、そこら辺は自己責任ですねぇ。個人でインストラクター雇ったり、あっこれ前も言ったか?

 

ペロロンチーノ

「危ない場面って大体どのくらいの頻度で遭遇するんです?意外と少なかったり」

 

ランドナ

「依頼2回の内1回は必ずって程度です「無茶苦茶多いな!?」ええ、そりゃ。

もう慣れっこですが…昔にテクニカル5台で現場にツッコまれた時は焦りました」

 

ウルベルト

「戦争かよ…」

ランドナ

「戦争っすよ、正に」

 

 

るし★ふぁー

「所でだけど、結局シンメツジュウシンでの魔法剣士運用に相性の良い職業って結果的に何になったん?」

 

モモンガ

「あっ…」

 

ペロロンチーノ

「それ言わない様にしてたのに…」

 

 

ウルベルト

「あぁそうだ…あのですね、たっちさん。やっぱりオンミョウジかゴギョウツカイなんざで組んでもどうせ攻め手に欠けるだけでしょうが。

それなら神官(クレリック)でバランスに特化させた方が――――」

 

たっち・みー

「シンメツジュウシンの暗黒騎士はかなりオフェンス特化なんですよ、それならいっそ――――」

 

ランドナ

「あ、また始まった…シンメツジュウシン運用の話」

 

死獣天朱雀

「そもそもシンメツジュウシンそんな引っ張りだこになる程強い種族でしたっけ」

 

ぷにっと萌え

「最近微妙に流行ってるみたいなんですよ、ユグドラシル全体で」

 

ペロロンチーノ

「そもそもシンメツジュウシンって何の神話が元ネタなんですかね?

タブラさん知ってます?」

 

タブラ・スマラグディナ

「いやぁ生憎と全く。

…そういえばドナさん知ってそうでしたけど、どうでしょう?」

 

ランドナ

「あぁ…確かシンメツリュウ共々、古い深夜特撮の…暴走フォームの名前ですね。

版権切れて久しいので、名前だけなら使いたい放題なんでしょ」

 

モモンガ

「成程なぁ(それで喰いついてきたのか、たっちさん)」


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ね、デルモん…アンタも見たでしょ?昨日のリリュ」

 

「うん、見た見た。

鏡の前でこう…こう!」

 

まだまだランドナが作業をしていた頃、居間のソファにてデルモんとカーキィが何やら話し合っていた。

そんな二人――――特にB~Cほどの胸を無理やり持ち上げようとするデルモんを見たニモエルは、それを不思議そうな顔をしながら見つめていた。

 

 

「え、ええと…二人共?」

 

「あ!お姉ちゃんお姉ちゃん、あのねあのねあのねあのね!――――ッ!?」

 

ソファから身を乗り出したデルモんの口を、カーキィはそのメカメカしい手で塞ぐ。

 

「デルモんは説明下手だから黙ってて。

あのさ、ニモ姉…この前私らの種族が変わった事による精神への影響、ちょっと話し合ったでしょ?」

 

「えぇ。

確か、結局は誤差の範囲内って事になったのよね」

 

姉の返答を聞いた彼女は「そうそう」と頷きながらも、何かが引っかかるような様子を見せる。

 

「やっぱりアレ、大分…というかかなり種族差があるんじゃない?」

 

「そ、それはそう…かも、しれない…けれど。

一体何があったの?」

 

「全部アタシの杞憂で、ただリリュが爆発したってだけならいいけど…というか冷静になってそんな気もしてきたけど

――――――リリュが昨夜、鏡の前で自分の胸を揉みしだきながらニヤけてた

 

「…。

言っていい?絶対貴方の杞憂「デスヨネー」

 

何を言い出すかと思えば…と、枯れ枝のような手で顔を覆ったニモエルはため息を付く。

あまり公にする話では無いのだが、確かにリリュームのアバターは所謂巨乳である…それも一部のイラストで見られるようなヤケクソ気味の大きさでは無い、現実的で、形の整ったものである。

 

アバターは…。

 

 

そう。アバター“は”と言うのが現実、なのである。

 

「カーキィも知ってるでしょ、リリュがすぐ出さずに溜め込む方だって」

 

「そーだけどさ。

まぁ…たしかに、あのまな板が膨らんだら私も喜ばずには居られないわ」

 

フレキシブルな可動域を用いて頷いた直後、カーキィの肩にしっとりとした感触の手が乗る。

それが誰なのかは、最早言うまでも無いだろう。髪の間から覗く、ギロリと睨みつけるその眼を見つけた時デルモんは「うわっ」と軽い恐怖を覚える。

 

「ごめんなさぁい、元・まな板で」

 

「あ、ヤベッ」

 

聞かれてはマズイ人物に話を聞かれていた事を察した彼女は、気まずそうにそっぽを向いて口笛を吹いた。

口など無いのに器用なものである。

 

 

兎も角今は胸元にたわわに実った果実があるリリュームは、わざとらしい咳払いをした後にソファへと腰かけた。

 

「所でこの前、王都で茶葉を仕入れたのですが…誰か一緒に飲みます?」

 

「あ!私飲む!」

 

「アタシはパス。

マイトガインみたいな口があればいいんだけど」

 

「私もね…有機体の筈だけど、飲食の出来る構造じゃないわ」

 

「それじゃ、二人…いや、三人分ですね。

用意します」

 

「――――というかリリュ、お茶なんて淹れられるの?」

 

「王国で何度か手ほどきを受けました…チームリーダーさんから」「へぇ」

 

再び立ち上がったリリュームがキッチンに向かった所で、またカーキィが「そう言えばさ」と話題を切り出した。

 

 

「アタシらさ、結局どうして転移?転生?したのかな?

リアル――――って言い方はちょっと違うと思うけど、前の家は絶対トラックなんか入れないじゃん?」

 

「別に転生手段がトラック事故に限られたワケでは無いと思いますけど…」

 

それは今まさに、この場の誰もが疑問を持ちながら…しかしその答えには掠りもせずにいる問いである。

因みに「ニューロン・ナノ・インターフェイスの奇跡的不具合、及びメガコーポ側の陰謀論的工作」という説は、転移直後から暫くして行った“幾つかの検証”にて、可能性が限りなく低いものとして認識されている。

 

「さぁ…。

今まで科学的解明はおろか、ソレだと言えるものがしっかりと観測さえされていなかった分野だから、一概にこれだって言える要因も無いわ」

 

「ナノ技術が普及しても、結局は魂って呼べるようなモノは見つからなかったって話だもんねー。

やっぱりコッチの誰かが魂を捕捉するような、すっごい魔法でも使ったのかなー?」

 

「だからその“魔法”が何かって話。

正直、議論のし(よう)が無いってのは分かるけど…簡単な仕組み位は把握しておきたい、って気持ち。ちょっとあるんよね」

 

「そうよねぇ。

でも、その手の情報って大概スレイン法国にあるって話だから、確かめるのはきっと難しいわ」

 

他にも知りたい情報があるのに…と、ニモエルは南南西方向――大まかに法国があるとされる方角――を見た。

そんな彼女のすぐ背後より「そうだな…」と聞き慣れた、男の声がする。

 

 

「あっ、おはよう。お父さん」

 

「おはよ、皆。

――――正直、あの国は情報がある以外にも…俺達の動向まで把握している可能性まである。

軽く…足が付かない程度に調べてみたんだが、幾つもの特殊部隊を抱えて、それらを秘密裏に周辺国家へと遣わしてるらしい」

 

「とーさんみたいなのがいっぱいなんだねー」「違うよ、かなり」

 

「それマズいんじゃないの?

偶然とは言え、折角追っかけられる心配のないトコまで来れたってのに…」

 

「まだ要警戒程度だ…確定した情報じゃない――――あぁ、あんがと…リリュ。

それで――――あの国は前に言った通り、方針どころか意識や認識レベルで他種族の排斥が行われている。多分、玄関のゴミを外に掃き出すような感覚だな…何であれ人間以外は生理的に許せないってワケだ」

 

「それで私達の存在を把握されているんじゃ、その特殊部隊が此処にすっ飛んで来ているのでしょうけど」

 

「今来ていない、って事は…そもそも把握されていないか、(把握されていたとして)手だしが出来ないする迄も無い…という事でいいのでしょうか?」

 

リリュームの問いに対して、ランドナは首を縦に振るジェスチャーで応答する。

 

「その3つで合ってるよ。

内、どれが正解かは議論じゃなくて調査で割り出そう…とは言え時間は無限にある訳じゃないだろうし、対策は考えた方がいいだろう」

 

「対策って、具体的な案はあるの?」

 

「具体的…とは言い難いが、大雑把にはある。

簡単に言えば「後ろ盾を作る」ってワケだ…まず最初に考えているのは【アーグランド評議国】だな」

 

「え、何処?ソレ」

 

父親が出した国名にピンとこないカーキィを見て、咄嗟にニモエルが地図を広げて所在を指差す。

 

「ここね。

丁度リ・エスティーゼの北方当たりの…これ山脈よね?此処を超えた先よ」

 

「ありがとう。

其処は話によれば多数の亜人種によって構成される国家らしい…限度があるとは言え、受け入れがあるとすればそこだろうな。何より法国にあるものと同等の情報が存在するらしい」

 

「けれど、そこは法国との盟約が存在するという話もありますよね」

 

「ソコが懸念点だな…情報源が情報源(イナミ)なだけに信用していいのか分からないが。

後、遠すぎる。正直言って、こちらは本当に打つ手が無くなった時の苦肉の策だな」

 

現状、拠点である本屋敷を捨てるだけのメリットが、上述した対策には無い。

その為に実行は“念の為のコネ作り”程度に留まるだろう。

 

もう一つは…と、彼が言い淀む様な表情を見せるのと同時に、手招きでデルモんを呼ぶ。

 

「とーさん?どうかしたの~?」

 

「あぁ。

デルモ、ちょっと山田呼んで来てもらえないか?今、森に仕掛けた防衛装置の点検回りしてるだろ」

 

「うんわかったー!」

 

父からのお使いを快く承った彼女は、飛ぶ鳥を落とす勢いで外に飛び出し、そのシルエットは瞬く間に小さくなっていった。

 

 

「…ねえ、パパ。

デルモんを外出したって事は、“そう言う事”でしょ?」

 

「あぁ」

 

ランドナはコーヒーテーブルに広げられた地図の、蜥蜴人(リザードマン)の集落があった部分へと目を落とす。

 

「…例のアンデッド集団、よね。

リザードマンを襲ったっていう」

 

「――――あの子が、アイツが後を引かせたくない性格なのは分かる。

けどさ…まだ日時もそれほど経っちゃいないだろ?仲良くしろなんて、無理は言えないよ」

 

「そうよね、無暗に悲しませるのは良くないわ」

 

「…。

まあ、そう言うのは秘密にすればいいにしたって、そもそも交渉のテーブルに持ち込めるの?」

 

「俺達、実質的に喧嘩を売っちまったからなぁ。

とは言え敬意を見せれば、話は違ってくるかもしれない…幸い、ウチには使い道が見当たらない最高位レアアイテムが幾つかある」

 

それらの他に、まだ手土産に出来る“かもしれない”持ち札を確認した。

 

「奴らが侵攻を仕掛けた理由が領土の拡大にあるのなら…ここいらの土地情報も欲しがるんじゃないか?

となると現場主任を命じられる可能性もあるわけだ、となると此処を捨てる事にもならんだろう」

 

「でもそれ、希望的観測よね」

 

「情報が無いからな…いっちばん最悪の場合は全面戦争だよ。とにかく情報が居るんだ俺達は。

敵も味方も、全く分かっちゃいない」

 

良い具合に冷めた紅茶に口を付けた彼は「さてと…」と一息つき、何処か緊迫した空気を解きにかかった。

 

 

「重たい話は一旦やめよう…“かもしれない”ばかりじゃどうにもならないさ。

もっと他愛ないというか、何気ない話をしよう。例えば…リリュが自室で変な笑いを上げていた話とかさ」

 

「ブッフォ!?

…お…お父様…!?」

 

突然、しかも予想外の人物から自分の行動を掘り下げられたリリュームは、余りの衝撃にカップ内で紅茶を噴き出した。

 

「パパにまで聞かれてたとか、恥ずかしっ…ふへっ」

 

「カーキィ!

ウソでしょお父様!?もしかして、何してたかも見てッ…!?」

 

「いや、そこまでは。

…でもまあ、その焦り具合は答え言ってるようなもんだな。ライハルト弄りが過ぎた因果が返って来たってか?」

 

「なんでですかぁ!あの子可愛いからいいじゃないですかぁ!

どうしてバチ当たらなきゃいけないんですかぁ!?」

 

この発言に興味を持った、何も知らないカーキィが「ねえねえ!」とランドナへ興味津々に質問を仕掛ける。

 

「何何何何!?何やってたのリリュ!?

男子にパンツ見せてた!?」

 

「オブラートに包め、オブラートに。

いや、まあそこまで過激な所は見てないけど…実際はどうだか」

 

「ッ…」「やったのね、リリュ」

 

白い柔肌を赤く照りつかせながら、突如始まった羞恥プレイで悶えるリリュームを他所に、デルモんが山田を連れて帰って来る音が響いた。

 

 

「たっだいまー!

…って、あれ?リリュちゃんどうしたの?」

 

「自爆したの」「自爆したの!?」

 

「そ、自爆。

…というかアンタ、男子にイロイロ見せておいて恥ずかしがる事なんてある?」

 

「それはそれ!これはこれなんですぅ!」

 

珍しく狼狽するリリュームをソファ周りにいる娘達ごと眺めながら、食卓の椅子に座るランドナは「とりあえず今日も平和だな…」と、頬杖をつきながら微笑んだ。

 

 

 

 

 

一方、道中ではぐれたアストロノーツ山田は、今も山中を彷徨っていた。

 

「何やねんデルモはん、まぁじで何処行ったんや。

ホンマ、ほんまに………だぁあああああもおおお、えぇぐいてぇーーー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 ~いつかの記憶…後~

 

ヘロヘロ

「すんませーん、遅れましたー。

…あれ?いつもの喧嘩終わってたんですか?」

 

モモンガ

「あ、ヘロヘロさんお疲れさまー…まだ人集まってないので大丈夫ですよ。

喧嘩はね…情報通のぷにさんと、心滅獣身(シンメツジュウシン)への理解があるドナさんの参戦で…何ていうか、大議論に変わりました」

 

ヘロヘロ

「はへ~」

 

 

ぷにっと萌え

「いやぁ、想像以上に使い勝手の良さそうな種族ですね。シンメツジュウシン」

 

ウルベルト

「もう何でも出来るんじゃないかな?」

 

たっち・みー

「オフェンス系なら大体イケそうですね。

――――にしてもランドナさんが牙狼知っていたのが驚きですよ!もう牙狼の話が出来る人なんて絶滅したのかと」

 

ランドナ

「僕も牙狼で「あ~、昔のパチンコ!」以上の話が出来る人なんて初めてですよ!

あぁ、でも鋼牙狼~雷牙狼シリーズはどうにか見れたんですけど、どうも流牙狼系は全部見れてなくて…特に神ノ牙とか。

アーコロジーだとそこら辺何か違うんですかね?」

 

たっち・みー

「こっちでもビクウのスピンオフとかは難しいですね見るのは」

 

ランドナ

「え、び、ビクウの…スピンオフ?

あるんですか?というかアレですよねビクウって、魔戒ノ花に出てた…闇斬師の媚空」

 

たっち・みー

「そうなんです、意外な事にあったんですよ媚空のスピンオフ作品が――――」

 

 

ヘロヘロ

「あの…アレについて行ける気がしないの俺だけですか?」

 

弐式炎雷

「いや、多分二人以外の皆そう」

 

ペロロンチーノ

「俺もちょっと無理かなぁアレ…あまのさんは?」

 

あまのまひとつ

「いやぁ牙狼は流石にちょっとニッチが極まり過ぎててなぁ…」

 

 

ばりあぶる・たりすまん

「こんちわー。

…お、今度はたっちさんとドナさんが無茶苦茶話してる。案外レアな光景っすね」

 

ぷにっと萌え

「僕らいつの間にか蚊帳の外ですよ、ハハハ」

 

あまのまひとつ

「ゴウライガンだったらイケるんだけどなぁ…」

 

ばりあぶる・たりすまん

「何の話してるんですか?」

 

ペロロンチーノ

「が…――――えっと、なんだっけ?」

 

ガーネット

「牙狼シリーズ」

 

ばりあぶる・たりすまん

「が、ろ…牙狼!

あーはいはい、牙狼かぁ」

 

 

たっち・みー、ランドナ

「「え!?たりすまんさんも知ってるんですか!?」」

 

ばりあぶる・たりすまん

うぉおっ、飛びついてきた。

いやぁ、俺はじいちゃんによるひいじいちゃんのパチンカス話でしょっちゅう出て来てたのを覚えてるってだけでして…」

 

たっち・みー、ランドナ

「「あっちゃあぁあああああ…」」

 

ばりあぶる・たりすまん

「な、なんかスミマセン…」

 

たっち・みー

「あ、いやいやいやとんでもない!

知っている人と出会えるだけで超幸運な作品ですから!」

 

ランドナ

「版権持ってた会社が2100年代初頭のごたごたに巻き込まれて無ければなぁ…。

いい作品なのに」

 

ばりあぶる・たりすまん

「あぁそういうの分かります…俺もこの前知って気に言っちゃった昔の作品が、その頃の動乱でワケ分かんない事になってて公式の供給がずっとストップしてる状態だって事がありまして」

 

ペロロンチーノ

「あぁ分かる分かる!

俺の場合、版権問題が解決しても…イチ推しキャラの声が姉貴だったりでもう、膝から崩れ落ちたり」

 

武人建御雷

「つっらいなぁ、それ…」

 

 

ぶくぶく茶釜

「戻りましたー。

…え、みんな揃ってる?」

 

やまいこ

「待たせちゃったかな?」

 

ランドナ

「やまいこさん茶釜さん、こんちわ。

大丈夫ですよ、開始時間は30分後ですので」

 

モモンガ

「あ、ホントだ…どうします?もうブリーフィング始めちゃいます?」

 

たっち・みー

「そうしましょうか」

 

 

ぷにっと萌え

「では、大型アプデで追加された新エリア攻略及び資源採取を目的とした作戦――――オペレーション【スタンバイ・()の概要を説明しますね」

 

武人建御雷

なんでランドナさんに名前付けさせたんだよ

 

ランドナ

「あ、分かっちゃいます?

いやぁ、作戦の大まかな内容が「線路に沿ってエリア周回する」なので、かの有名な映画からですね…」

 

ウルベルト

「じゃあ普通に【スタンドバイミー】でいいだろ!」

 

ランドナ

「捻った方が良いかなと」

 

やまいこ

「無理に捻らなくていいんだよ!?」

 

ランドナ

「あー、流石に初期案の【メトロ…え?糞出す?】は速攻で没にして流しましたので」

 

ペロロンチーノ

「聞きたくなかったよ!そんな没案!」

 

ぶくぶく茶釜

「おぉう…【実】ってそういう…」

 

 

タブラ・スマラグディナ

「これランドナさんの瞬間最大風速では?」

 

ばりあぶる・たりすまん

「あの人偶におかしくなるの、なんなんでしょうね…見てて面白いから別にいいんですけど」


 

 

 

 

 

 




次回は町田家の団欒と…出来れば現ナザリックパートですね。
多分いつかの記憶コーナーは短くなるかと。


あ、そして今回から↓みたいに活動報告の設定集添付していきますね。
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