東京のど真ん中。
自衛隊の戦闘機が、怪獣を基点に周回している。
もちろん映画の撮影なんかではない。
現実に。
今。
ここに。
怪獣は存在していた。
怪獣は何するわけでもなく、ただそこに居座っていた。
今の所、怪獣は害がなさそうだと判断した自衛隊は、警戒するだけにとどめていた。
一方、亜空間を飛行する一人の赤い巨人ことウルトラマンレオ。
(この辺のはずだが)
刹那、 時空乱流が発生し、ウルトラマンレオを襲う。
「うわああああ!」
時空乱流に飲み込まれたレオは、亜空間から別の空間へと放り出されてしまった。
部屋を出た彼は、喉が乾燥したのか、コンビニへ行くために階段を降り、玄関へと向かう。
「悟、どこに行くの?」
中年の女性が悟の元にやってきて声をかける。母親だ。
「コンビニ」
「コンビニはいいけど、あんた、ちゃんと探しなさいよね。あんたが働かないせいで、私が苦労してんだから」
「俺は準備に忙しいからね」
「なんの準備よ」
「さあな」
行ってきます——悟はそう言って家を出た。
「うん?」
門の前にライオンを模った指輪が落ちていた。
「なんだこれ?」
悟は指輪を拾う。
「……か」
どこからか、いや、直接頭に声が響いてくる。
「誰?……まあ、いいか」
悟は指輪をポケットにしまい、コンビニへ向かうために歩み出した。
ここは地球から三〇〇万光年離れた、オリオン座に位置するM78星雲・光の国の通信司令室だ。
「レオ、どうした!? 何があった!? 応答せよ! レオ……!」
参謀がレオの双子の弟であるアストラを呼ぶ。
「アストラ、兄のレオが消息を絶った。至急、調査に向かえ!」
「はい」
アストラは兄を追うため、準備をして亜空間へと進入した。
(この辺で反応が消えたようだけど……)
アストラは兄が消息を絶った周辺の調査をする。
「ん?」
ここで時空乱流が起こった痕跡を見つけるアストラ。
(もしかして、兄さんはこれに飲まれて? だとしたら早く戻って報告しなきゃ!)
アストラは元来た道を急いで戻り始めた。
コンビニ。
悟はアクアウォーターというスポーツドリンクを手に、レジでお会計をしている。
支払いを済ませた悟は、アクアウォーターを飲みながらコンビニを出る。
「暇だなあ。なんか面白いことでも起きないかなあ?」
刹那、地響きが発生し、地中より怪獣が出現した。
「か、かかかか、怪獣!?」
驚き戸惑う悟。
「いやいや、これは夢だ!」
悟は自分の
「夢じゃない」
怪獣は悟を見つけると、火球を吐き飛ばしてきた。
悟は咄嗟に腕で体をガードする。
と、時間が止まり、悟は光に包まれた。
「なんだここ?」
悟のポケットが光り輝いている。
「あ?」
ポケットから指輪を取り出す。
「悟!」
脳裏に謎の声が響く。
「誰?」
「僕の名はウルトラマンレオ。亜空間を飛行中に時空乱流に遭い、この世界に迷い込んだ。この世界に危機が訪れようとしている。僕と共に戦ってほしい」
「ウルトラマンレオ? 世界を救え?」
混乱する悟。
「その指輪を左手の薬指にはめるんだ」
「こうでいいのか?」
言われるがまま、悟は指輪を左手の薬指にはめた。
「共に叫ぶんだ!」
「「レオー!」」
二人がほぼ同時にそう叫ぶと、赤い巨人・ウルトラマンレオが、怪獣の前に現出した。