「あぁ、やっと来ましたか__________」
城を陣地として形成していたが、あの砲台に攻撃されれば成すすべなく消し飛ぶだろう。あぁ壮観だ。空中庭園は絶対的な強大さを誇り、圧倒的な存在感がある。
「同士、天草_________以下が致しましょう?」
「何もしなくて結構ですよ」にこり
どうせしたところで意味はない。キャメロットもバビロニアも空中庭園を軸に攻略、突破した。故にアレの脅威は重々承知している。
「さぁ、迎え入れましょう_________カルデアの皆さんを」
「我とマスターがゆく。お前たちはそこで大人しくしていろ。」
セミラミスは自分をお姫様抱っこすると空間転移で空中庭園外へと転移した。天草くんが此方を見上げている姿を確認できる。
「心の準備はいい?」
「お前と契約をしたときから出来ている。人理を正すのだろう。ならば我らが足を進ませなければ誰が進めると言うのだ。」
ふっと互いに笑うと.........自分を地上へと落としやがった。
「ちょっとせみらみぃすぅううう!!!?」
はぁ、無茶苦茶過ぎる。まぁ強化を使えば無傷で済む話ではあるんだけどね。
「おっとマスター、危ないですよ」
とはいえ元自分のサーヴァントである天草くんがキャッチしてくれた。
「天草くんなら捕まえてくれると思ったよ。」
「セミラミスはその事を計算に入れていたのでしょうね。」
二人で苦笑をする。そして天草くんが自分を下ろし対面へと移動した。セミラミスは未だに空中庭園にいる。なぜ降りてこないのだろう。まぁいい。今は天草くんの事情を聞こう。
「それで、どうしてこんな事をしたのかな?」
驚いた表情を見せる天草くん。そして、直ぐに元の表情に戻り話し始める。
「簡単な話です。教授の話に乗り、聖杯を強奪し特異点へと逃げた。それだけの話です。」
そんな簡単な話である筈がない。聖杯戦争を幾度と経験し二度も聖杯を手にした男が教授の言いなりのままに行動を起こす筈がないだろう。
「真意は?」
「人類の魂化、争いの根絶_________今度はしっかりと私の目で世が変わる姿を見たかった。」
「本当に_____________それだけ?」
天草くんの目付きが鋭くなる。
「はは、流石は私のマスター............付け加えるならセミラミスにも見せたかったと、一言だけ」
天草くんは空中庭園をもう一度だけ見ると此方を向いて笑い_________刀を抜く。
「ッ、天草くん」
直ぐに戦闘態勢に入ろうとするが、天草くんは膝を地へとつける。
「戦うつもりはありません。ただ、最期に......いえ、」
刀を自身の腹へと差し込み、自決をする。
「遠路遥々と来ていただいたのに申し訳ありません、マスター................ふっ、貴方らしい」
消え行く身体を見ながら満足げに空中庭園へと視線を戻す天草くん。そして一瞬驚いた表情を見せると満足げに消えて行った。
「_________お前は本当に大馬鹿者だよ」
空中庭園から消え行く天草を見ていたセミラミスはその姿を最期に庭園内へと戻っていくのであった。