才数多持つ私のヒーローアカデミア   作:スプライト・エルフ

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第二輪 戦闘訓練

 

 

 

 

初めての戦闘訓練。その第一戦目は凄まじい展開となった。

 

慎重に建物に侵入したAコンビは開始早々独断専行の動きを見せた爆豪君の強襲を受けた。

 

爆豪君は相当な苛立ちを見せていて緑谷君に突っかかり、逆に緑谷君はコンビを組んだ麗日さんを先行させて、爆豪君にタイマン勝負を挑んだ。

 

そのまま緑谷君が個性抜きで互角に渡り合ったが一旦離脱。

 

 

...実を言うとこの時点で嫌な予感はしていた。

 

 

少しして、考え込む緑谷君を見つけた爆豪君は、明らかに対人用では無い超威力の爆撃を敢行。

 

かなり危険な攻撃だったが一応逸らしてはいたようでオールマイトも中止を宣言はしなかった。

 

勿論超威力爆撃の禁止と厳重注意が言い渡されたが、その後は爆撃君が緑谷君を格闘戦で圧倒。

 

痛めつけるように緑谷君をボコボコにする爆豪君を少しジト目で見たが、緑谷君は諦めていなかった。

 

入試や個性把握テストでも見せたという超パワーを発揮。

ビルの下層から、麗日さんのいた最上階、更には屋上をぶち抜いた。麗日さんは爆風による混乱の隙にDコンビの飯田君から核兵器を確保。

 

手段としては下の下だけど、ルール上はヒーローチーム、Aコンビの勝利となった。

 

 

 

講評で飯田君以外の三人は八百万さんに言葉でボコボコにされ、心なしか小さく見えたが、それはそれとして第二戦目。

 

 

早くも私の出番だ。

 

 

 

 

 

 

 

私達はコンビでは無いので括りとしては“Iチーム”となる。

メンバーは

 

扇耶セイ(私)

尾白猿尾君

葉隠透さん

 

の3人。

 

私達は敵側

 

普通なら数的優位の現状。私と尾白君が正面戦闘で、透明の個性を持つ葉隠さんに奇襲役をお願いするんだけど...

 

 

「とんでもなく嫌な予感がするんだよなぁ...二人共、ちょっとこっち寄って。」

 

 

葉隠さんはちょうどコスチュームを全部脱ごうとしていところだった...いいのか、それ。

 

 

「試合開始直前ですよ?集まるのは...」

 

 

「ごめん。尾白君。今だけ私を信じて。勘は結構当たる方だから。」

 

 

勘というよりかは“演算”なのだが、こっちの方がまだしも信憑性がある。あと、窓枠外しておくか...

 

 

さて、

 

 

第二戦目、開始だ。

 

 

 

開始の瞬間、私達は氷漬けになった。

 

 

「これ、向こうの“個性”か...!」

 

 

「みたいだね...集まってて良かった。氷結は解除出来るから、次の策を考えよう。」

 

 

「え?解除できるんですか!?」

 

 

驚く葉隠さん。

 

 

「その気になれば何時でも、だけどこのまま解除してもまた同じ事になる。時間制限で勝つのは簡単だし、どうせなら、奇襲で仕留めちゃおう。実戦なら長い時間を掛ければそれだけ相手に増援を許す事になるし。」

 

 

「そうですが...でも、どうやって...」

 

 

「大丈夫。策はある。」

 

 

さて、いっちょやりますか。

 

 

 

 

 

ビルに入った瞬間、轟音が鳴り響いた。

 

 

「これは...?」

 

 

「俺にも聞こえる。凄い轟音だったが...既に割れてる位置が露呈するだけだ。」

 

 

「だが、この音...氷は解かれているぞ。」

 

 

確かに、その可能性は高い。だが、氷漬けの状態からどうやって...

 

 

「解いてるのは誰だ?」

 

 

優先すべきは情報の把握。俺はパートナーの障子に聞いた。

 

 

「消去法で扇耶だが...!」

 

 

「どうした?」

 

 

「急に、三人全員の音が消えた...!済まない、もう一度探す!」

 

 

「その必要はないよ。」

 

 

その声は()()()()聞こえた。

 

 

「これで詰みだ。」

 

 

その瞬間俺が氷結を生み出すよりも早く確保証明のテープが巻かれた。クソ...見えなかった...!

 

 

その後Iチームによる三方向からの同時攻撃に障子も対応出来ず、確保証明のテープを巻かれていた。

 

 

敵チーム!Win!

 

 

「ふひー終わった終わった。今テープ解くから少し待ってね。」

 

 

俺は、負けた。

(炎熱)を使わずにトップになると決めたってのに...!

 

 

「轟君。」

 

 

目の前に、扇耶が居た。

 

 

「次戦う時は、手加減は止して欲しいな。じゃ、行こっか。」

 

 

地下室に行くまで何を考えていたかは、覚えていない

 

 

 

 

 

「MVPは扇耶少女だな!」

 

 

地下室に着くとMVPに選出された。言っては悪いが順当だろう。他四人も納得してくれているらしい。

 

 

「ありがとうございます。まぁ初手の全体氷結は正直肝を冷やしましたが。」

 

 

「氷結だけにってか!ナイスジョーク!...では、MVPの理由、わかる人!」

 

 

おぉ、皆手を挙げてくれている。

 

 

「バカでかい音出してたけど殆ど壊れてなかったのがすげー!」

「ケロケロ、二人を抱えて無事に着地した事...かしら。かなりの高さだったのに轟ちゃん達が気づいてなかったのは音一つしてなかったからじゃないかしら?」

 

 

皆様々な意見を言ってくれたけど、一番興味深いのはやはり八百万さんのものだった。

 

 

「扇耶さんは奇襲策が採れるように、事前に邪魔な窓枠を外していました。防衛戦だけではなく電撃戦を最初から視野に入れ建物、人的被害共に軽微。素晴らしい動きでした。」

 

 

素直に嬉しいな。これは。

こうして第二戦目の講評も終わり、私は第三戦以降も見学し、偶に講評に参加したりした。

 

 

 

 

 

「お疲れさん!緑谷少年以外は大きな怪我もなし!しかし真摯に取り組んだ!初めての訓練にしちゃ皆上出来だったぜ!」

 

 

すると、ギリギリ視認可能な速度でオールマイトが去っていった。流石はNo.1ヒーロー。

 

さて、わたしゃあも教室に帰りますかね。

 

 

 

 

 

更衣室を出ようとしたところで凄まじく嫌な予感に襲われた私は急いで更衣室から脱出した。生気の抜けたような状況になり、疲れたままに帰っている。寝たい。





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