ジャン(まずい!とりあえず顔を水面から出さなきゃ!)
毛細水道で突然の激流に巻き込まれたジャンは急いで水面から顔を出した。
ジャン『ふう・・・足が着いた。ここは水深が浅いのか、急いでこの水から出ないと』
クロエ「た、助けて・・・」
ジャン『クロエ!?』
少し先の方で溺れそうになっているクロエを見つけた。
ジャン(助けなきゃ・・・でも、目が霞んできた・・・右足も動きにくく・・・それがどうした!?クロエを助けるのが優先だろ!)
ジャンはクロエの腕を掴み一緒に陸へ上がった。
ジャン『大丈夫?クロエ?』
クロエ「はあっ・・・す、すまない、助かった」
ジャン『とりあえず、セネルたちを捜そう。別の場所へ流されているのかも』
クロエ「そうだな、ん?私の帽子がないな」
ジャン『帽子?今被ってないの?』
クロエ「ん?見ての通り被っていないが?」
ジャン『え!?あ、ああ、本当だ。も、もしかしてさっきの水に流されたのかな?』
ジャンはクロエの顔を見て話しているように話すが、ジャンの見ている方向にクロエはいない
クロエ「クローロ?どこを見て話している?私はこっちだ」
ジャン『え!?ご、ごめん』
ジャンは見る方向を変えるが、またクロエのいない方向を見ている。
クロエ(クローロの様子がおかしい・・・)
ジャン『ぼ、帽子は見つかった?』
クロエ「え?そうだな、帽子は・・・クローロの近くに落ちているな、すまないが拾ってくれないか?」
ジャン『僕の近く?』
クロエの言う通り帽子はジャンのすぐ近くの場所に落ちていたが、ジャンはきょろきょろと見回すだけで見つけられずにいた。
クロエ「クローロ、お前・・・目が見えていないのか?」
ジャン『っ・・・!?な、なにを言って・・・・そんなわけ・・・・』
ガクッ
突然、ジャンは右膝から崩れて倒れた。
クロエ「クローロ!?どうした!」
ジャン『だ、大丈夫・・・・大丈夫だから・・・』
クロエ「大丈夫なわけがあるか!右足を見せてみろ!」
ジャン『さ、触る・・・』
ジャンは触るな、と言おうとしたが、遅くクロエはジャンの右足を見るべくズボンの裾を上げた。
クロエ「こ、これは・・・」
クロエが見たもの、それは金属でできたジャンの右足だった。
ジャン『・・・見ての通り義足なんだ。そして、両目も義眼さ・・・』
クロエ「さっきまでは普通に歩いたり、物も見えていたじゃないか!」
ジャン『僕の義足、義眼は水に弱いんだ。浸かったり浴びたりすると、一時的だけど機能が失われるんだ・・・』
クロエ「それで私が見えなくなって、右足が動かなくなったのか・・・」
ジャン『このことは誰にも知られたくなかった・・・』
クロエ「クローロ・・・安心しろ、誰にも言うつもりはない。誰にだって知られたくない秘密を持っているものだ」
ジャン『そうだよね。でも、いつかは自分で言わなきゃいけないことだと思う。
なぜこうなったことも。それまでセネルたちには内緒にしててくれないかな?』
クロエ「わかった。約束する」
ジャン『ありがとうクロエ。そろそろセネルたちを捜しに行こう』
ジャンは立ち上がった。
クロエ「もう大丈夫なのか?」
ジャン『うん。時間が経てば機能は回復するんだ。視力も戻ってきた』
クロエ「じゃあ、捜しにいくぞ」
To be continued