ロストマジシャン   作:浮雲のソル

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第9話 狂雄再び

クロエ「くそ!ちょこまかと!」

 

 

アージュ「どうしたの?そんなんじゃ、両親の仇はとれないよ~」

 

 

アージュはクロエの攻撃を挑発しながらもすべて避ける。

 

 

ジャン『クロエ!』

 

 

ジャンがクロエの元に駆けつける。

 

 

クロエ「クローロ!なぜ戻って来た!?」

 

 

ジャン『こいつは君ひとりで勝てる相手じゃない!』

 

 

クロエ「なんだと!余計なお世話だ!」

 

 

アージュ「今度は仲間割れかい?そんなんじゃ、もっと仇は討てないよ~」

 

 

ジャン『今はこいつを足止めすることだけに集中するんだ』

 

 

クロエ「くっ・・・」

 

 

アージュ「やれやれ、どいつもこいつも命を無駄にしちゃってさ。

まあいいか、せめてふたりとも僕に生きている実感を感じさせて死んでいきなよ」

 

 

ジャン『生きている実感?』

 

 

アージュ「そうさ!!僕が唯一生きている実感を感じることは、人を斬り、返り血を浴び、鮮血をこの目に焼きつけることさ!

それが僕にとっては最高の瞬間で生きてることを実感させてくれる!くっくっく・・・・あっはっはっは・・・」

 

 

アージュは不気味な高笑いをして、ジャンとクロエは悪寒が走った。

 

 

ジャン『狂ってる・・・お前は狂ってる!』

 

 

アージュ「そうさ僕は狂ってるんだ。ヴァーツラフ様の配下、トリプルカイツのひとりで、狂雄(きょうゆう)のアージュと呼ばれるくらいにね!」

 

 

クロエ「こんなやつに私の両親は・・・絶対に許さない!」

 

 

アージュ「おしゃべりの時間はおしまいだ。ふたりとも仲良くあの世へ送ってあげるよ」

 

 

アージュはリグイの先端をクロエに向ける。

 

 

アージュ「魔星刃・一閃!」

 

 

アージュがリグイを突き出すと、黒い衝撃波がクロエへ一直線に襲い掛かる。

 

 

クロエ(は、速い!避けれない・・・)

 

 

クロエは剣で衝撃波を受けようとしたが

 

 

ジャン『瞬天・・・』

 

 

ジャンがクロエの前に瞬間移動し

 

 

ジャン『星割!』

 

 

ドォォォォン

 

 

落星を縦に振り下ろし、衝撃波を真っ二つにした。

衝撃波はジャンとクロエの左右に分かれて後ろの崖に衝突した。

 

 

アージュ「へえ、初めてだよ。魔星刃・一閃を真っ二つにされたのは・・・でもどっちにしろ君たちの負けだよ」

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

クロエ「な、なんだ?」

 

 

ジャンとクロエのすぐ後ろの崖が崩れて、大量の落石が落ちてくる。

 

 

ジャン(なんで崖が!?まさか!さっき斬った衝撃波で・・・・あいつは最初からこれを狙っていたのか!?)

 

 

ドォォォォン

 

 

ジャンとクロエがいた場所には大量の落石だけが残った。

 

 

アージュ「これでひとりは死んだかな、あとひとりは・・・」

 

 

ジャン『星割!』

 

 

キィィィン

 

 

ジャンはアージュの背後に現われ斬りかかるが、アージュはすぐさま振り向いてリグイで防いだ。

 

 

アージュ「君だけは瞬間移動して背後にまわるだろうと思ったよ」

 

 

ジャン『僕だけ?それはどうかな?』

 

 

アージュ「え?」

 

 

「はあっ!!」

 

 

ザシュッ

 

 

アージュ「がぁっ!?」

 

 

アージュの背後にいたのはジャンだけでなくクロエもいた。

そのことに気付かなかったアージュはクロエに一太刀を浴びせられ、左脇腹を斬られた。

 

 

アージュ「な、なんで・・・?」

 

 

アージュはその場で膝をついてリグイを地面に突き刺し、体を支えている状態になった。

 

 

ジャン『瞬天が使えるのは僕だけじゃなかった。ただそれだけさ』

 

 

クロエ「お前の負けだ!」

 

 

セネル「ジャン!クロエ!シャーリィは大丈夫だ!逃げるぞ!」

 

 

ジャン『(十分時間は稼げた。煙もそろそろ無くなりそうだ。このままじゃ援軍が・・・)クロエ!』

 

 

クロエ「まだこいつとの決着がついていない」

 

 

ジャン『でも!』

 

 

クロエ「私に構うな!先に行け!」

 

 

ジャン『置いていけるわけないよ!』

 

 

ジャンはクロエの腕を掴みセネルのもとへ走り出した。

 

 

 

 

 

 

アージュ「これが僕の血?」

 

 

ジャンたちが去ったあと、アージュはクロエに斬られた場所を触り、掌についた自分の血を見ていた。

 

 

アージュ「おかしいな?血を見ているのに、生きている実感が全然湧かないや、痛いな・・・・そして、とても・・・とてもとてもとてもとてもとてもとてもとても・・・不愉快だなあ。

ヴァレンス家の娘、クローロとかいうやつ、僕を殺さなかったことを後悔させてあげるよ。そして次は絶対に殺してやる。絶対にね・・・」

 

 

アージュはひとり、憎しみを込めて呟いた。

 

 

 

 

 

 

毛細水道

 

 

ジャン、セネル、シャーリィ、クロエ、そしてシャーリィと一緒に捕まっていた金髪の少女フェニモールは無事に毛細水道まで逃げ込んだ。

 

 

セネル「この下の通路から逃げよう」

 

 

ジャン『わかった』

 

 

セネル、ジャン、クロエは下の通路へ飛び降りたが、シャーリィとフェニモールは飛び降りようとしなかった。

 

 

シャーリィ「フェニモールどうしたの?」

 

 

フェニモール「行きたいなら、あんたひとりで行きなさいよ!陸の民の手なんか借りるもんか!」

 

 

ジャン(陸の民?)

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

クロエ「ん?なんの音だ?」

 

 

突然、大量の水がジャンたちのいた通路を流れてきた。

 

 

To be continued




オリキャラ設定



名前 アージュ


性別 男


年齢 25


容姿 青い髪


武器 刀 魔星刀リグイ


その他の設定
ヴァーツラフ配下、トリプルカイツのひとり
通り名は「狂雄のアージュ」
ヴァーツラフ軍に雇われた傭兵だったが、5年前に魔星刀リグイを手に入れてから功績を重ねトリプルカイツ一角に列せられるようになった。
人を殺すことを楽しむ異常者
5年前、魔星刀リグイの試し斬りをしたいがだけにクロエの両親を殺した張本人
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