終末的な感じなっています。
数年前から始まったオスメル帝国との戦争は我々が優位に進めていた。確かに、帝国が保有する宇宙戦艦は確かに強大で偉大だった。
だが、それもこれまでの話。我々国際連邦は太陽系はおろか今や天の川銀河で有数の大国として君臨している。
地球だけで450億にもなり1億を超える軍人を抱えている。
オスメルの420億に比べると資源は明らかに我々の方が上であった。
国民総所得、技術の面においても我々は彼らの一歩先を常に行っていた。
東アステラノルス宙戦においては、帝国軍主力艦隊の2個艦隊を叩き潰し、初の本土空襲を実現した。
逃げ惑う帝国民と本土防衛軍を相手に、我らの誇るUN機は恐るべきほどの戦果を挙げたのだ。
宇宙各国は、帝国と国連との戦争は国連側が勝利すると予測するほどに被害を与えた。
勝利を確信し賑わう地球市民たち。
新聞もテレビもネット、ありとあらゆる情報網で広がる勝利の波。
誰もが何事も無く終わると思っていた。
しかし、現実はそう上手くは行かなかった。
だが、
一夜にして戦力の25を失い、人口の2.5割を失ったのだ。冷静でいられるわけがない。
パニックに陥った国民を落ち着かせるため国際連邦は、地球を中心に警察や軍隊、州兵を動員して事態の収拾をしなくてはならなくなった。
数週間後にはオスメル帝国と講和会議を実施、オスメルが所有する複数の惑星や宙域の支配権を手に入れられた。
だが、
足りない。
すべてがたりていない。
本来オスメルのすべてが手に入る予定だったものができなくなってしまったのだ。
オスメル帝国の工作により、アスバウルとそこに住まう112億もの人々の物語は消し去られたのだ。
いや、そういったほうが政治的には好都合なのだ。
先日、国際連邦は首都大陸をアスバウルから北メイリカ大陸へと遷都メイリカ合衆国が首都国家へと変わった。
それから直ぐのことである。宇宙貿易センタービルが破壊されたのは。
政府当局によればヨーニュークを標的とした無差別テロであると判断を下した。
メイリカ合衆国兼国際連邦大統領であるウルナド・ラルンプ大統領は、「CIAの報告によればオスメル帝国の新型兵器の可能性が高いという調査結果を経た。
この情報は国連情報総省でも裏付けは取れている。オスメル帝国はまさしく
我々国際連邦はメイリカ主導による、対テロ戦争を開始することを国防長官に命令した」と、今回のテロ攻撃はオスメル帝国であったとし、再び帝国との戦争を始める口実にした。メイリカお得意のやり方だ。
西暦2289年10月24日、オスメル帝国に宣戦布告。
90年8月18日、第三次宇宙大戦勃発
98年6月28日、宇宙核戦争勃発
◆◇◆◇
『終末戦争』
「今から数週間前、国際連邦のありとあらゆる場所から無数の核ミサイルや大量破壊兵器が発射された。
その報復に諸外国も核ミサイルを発射した。国連が発射した核ミサイルは、オスメル帝国領へと次々に着弾し何十億いや360億を超える人々の物語を一瞬にして消し去った。
しかし、この光景はオスメル以外でも見られた。国際連邦の首都惑星『地球』は甚大な被害を受けることになった。
核ミサイルの雨は地球に住まう336億の内260億もの人々の物語を消し去った。
銀河全体では、全人口の80%が死亡したものと推定される。
さらに、核やそれ以外の大量破壊兵器によってもたらされた放射能やそれ以外の有害物質により最終的に生存できるのは8%にも満たないと推測される。
我々は選択肢を誤ったが為に人口の大半を失うこととなってしまった。
オスメル帝国は既に事実上の無政府状態となり、帝国領にはかつての支配国政権が樹立され始めているという。
これに限っては天の川銀河のあちこちに見られる光景であったが。
国際連邦は何とか助かり命を繋いでいた。
しかし、その内情はいつ崩壊するか分からない。言わば「火の車」であった。
宇宙の通信が殆ど途絶えた。
終末が世界を歓迎した。
もし、また人類が同じ規模に戻ることができたのなら、
そのときはまた同じ過ちを繰り返せるかもしれない」
「結局メイリカは何をやりたかったんだろうか?これで、満足したなら次はやめてもらいたいものだ」
ー地球の極東のとある島国国家の首相ー