ーヴァルハラ闘技場ー
大勢の種族が観客席に集い、歓声を上げていた。全世界の神々、全世界の人々、全種族が集う闘技場。古代ローマの闘技場に似た地形と構造をしており、円の中心に存在する円形の闘技場に誰もが注目している。
闘技場の神側の観客席側の上に立つV特別席には、ゼウスを含めた4柱の神が座っていた。ゼウス、アフロディテ、シヴァ、オーディンの4名だ。ゼウスの隣に1人の執事が立ち、その隣でヘカーティアが壁に背中を付けて腕を組みながら闘技場を見ていた。
そして、闘技場の中心に1人の男が立つ。闘技場が暗闇に包まれた中、闘技場の中心に立つ男に一つのスポットライトが当たる。口が開いた仮面を身に着けた小柄な男は、片手にラッパを持ちながら語る。
『北欧神話:終末の番人ヘイムダル』
ヘイムダル『俺は幾星霜待っただろうか………この“
ヘイムダルはギャラルホルンを通して、神々や人類に向けて高らかに問う。
ヘイムダル『野郎共ォ!!!準備は良いかぁ!?』
神々&人類『『『『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!』』』』
ヘイムダル『ルールは簡単!!どちらかの“死”もしくは“敗北”!!即ち存在の永遠の消滅によって勝負は決する!!降伏しようが関係ねぇ!!消滅を受け入れることと同じだからなぁ!!』
人類側の観客席から見守るブリュンヒルデとゲル。サンズも二人と試合を見に来ていた。
ゲル「いよいよッスね!」
サンズ「ああっ。人類と神の対決なんて、中々のカードだな」
ブリュンヒルデ「………」
3人は冷や汗を流しながらも、闘技場を見つめる。
ヘイムダル『それでは、第一回戦!!神側の先鋒は……この漢だ!!』
ヘイムダルが神側の門を指差す。神側の門を通り抜けた先に一つの玉座があり、大地にめり込む巨大なハンマーを手にする1人の男。女性のように赤いロングヘアーであるが、白いその服の下に筋骨隆々な肉体があると分かる程の気配を持つ。その時、全身から空色の雷が放たれたかと思えば、全身があっという間に電撃に包まれる。しかし、その後にその姿は消えた。
その男は、自らの座る玉座と共に闘技場へ移動したのだ。
ヘイムダル『神ならば誰もが言う!!アイツの
玉座から立ち上がり、ハンマーを持って立ち上がるその男は、自身と同じ大きさを持つハンマーを片手で持ち上げ、肩に担ぐ。
ヘイムダル『さあその名を讃えよ!!北欧最強にして最恐!!雷の
神々『『『『ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!』』』』
北欧の神々『『『ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』』』
『北欧神話:雷神トール』
オーディン「捻り潰せ」
寡黙なオーディンが声をあげる。決して大きな声ではなかった。しかし、その声は不思議と闘技場全体に響いた。
ブリュンヒルデ「やはり、神側の先鋒はトール様……」
サンズ「離れてても分かる!彼奴……ヤベェぞ!」
サンズは今まで色んなモンスターや人を見てきたが、誰もがトール以上の実力ではなかった。それ故に、トールから感じる強さの気配に動く事が出来なかった。
ゲル「トール様が初戦から………」
ブリュンヒルデ「安心しなさい、ゲル。最初の先鋒を信じなさい。彼女ならきっと、トール様にも負けません」
ゲル「彼女?」
神々が本気で人類を滅ぼそうとしている。そう思ったゲル。
ヘイムダルは次に、人類代表の戦士の紹介を行う。
ヘイムダル『そして………神々に挑む人類代表!!馬鹿共の先鋒はぁ…………この女だ!!!』
人類『『『女?』』』
神々『人類の先鋒は女だと?』
人類だけでなく、神々も、人類側の最初の挑戦者が女と知ると、途端にざわつき始める。
ヘイムダル「彼女は病弱であった。病に苦しむ中でとある仮想空間に入り、軈て少女は『絶剣』の名を冠す最強プレイヤーとなった!!」
???「えっ?絶剣って………」
『ソードアート・オンライン:桐ヶ谷和人/キリト』
???「………まさか!?」
『ソードアート・オンライン:結城明日奈/アスナ』
人類側の扉が開き、其処から1人の少女が飛びながら現れた。コウモリのような翼を二対4枚も生やし、紫色の長髪を靡かせ、闘技場全体を自由に飛ぶ。
人類「まさか、彼女は!?」
人類の中には、彼女が何者なのか気付き始めた者も居た。気付いた者の殆どが、出場選手と同じ世界の出身なのだから。
人類は少女の姿に見惚れ、神々も空を飛ぶ少女の姿に見惚れ始めた。
ヘイムダル『最期、少女は1人の恩人に自らの技『マザーズロザリオ』を託し、仲間達に囲まれて尊き死を迎えた!しかし、少女は再び立ち上がる!人類を、仲間達を救う為に!!仮想世界で身に着けた力と体を得て、この場に立つ!!』
そして、少女はトールと向かい合う位置に降り立ち、人類の元を向いた。
ヘイムダル『ギルド『スリーピング・ナイツ』のリーダー!!ユウウウゥゥキイイイイィィィ!!!!』
ユウキ「ブイ!!」
『ソードアート・オンライン・マザーズロザリオ:紺野木綿季/ユウキ』
人類『『『『ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!』』』』
ユウキがVサインを観客席全員に送る。ユウキがウィンクをした後、人類側が歓声に包まれた。
特に、ユウキの世界の人間達は大歓声を上げる。なにせ自分達の世界では有名な最強格のプレイヤーが目の前に現れ、こうして自分達を救う為に闘ってくれるからだ。
アスナ「ユウキ!!また会えるなんて………夢見たいだわ!」
アスナは涙を流す。またユウキに会えた事が、嬉しくて堪らなかった。
???「ええっ…………こんな形で会えるなんてね」
『ソードアート・オンライン・フェイタル・バレット:朝田詩乃/シノン』
???「そうだな。ってか、俺達もいつの間にかゲームのアバター姿になってるしよ」
『ソードアート・オンライン:壺井遼太郎/クライン』
???「でも良かった………ユウキ、元気そうで」
『ソードアート・オンライン:桐ヶ谷直葉/リーファ』
???「でもまさか、久し振りの再会なのに………神様と闘う事になるなんて、思いも寄りませんでした」
???「〜!」
『ソードアート・オンライン:綾野珪子/シリカ&ピナ』
???「そうよね。でも、私達は信じるわ!ユウキなら、神様にも勝てるって!」
『ソードアート・オンライン:篠崎里香/リズベット』
キリト「ああっ!それに、ユウキを一番応援してるのは、あの人達だしな!」
キリトの視線の先には、ユウキがリーダーを務めていた『スリーピング・ナイツ』のギルドメンバーが集まっていた。そしてその中には、嘗てのリーダーである姉『藍子』の姿もあった。
そして、ユウキと藍子の両親も、共にユウキを応援している。
アスナ「あっ………ALOのプレイヤー達も来てる!」
アスナの言う通り、観客席にはユウキの健闘を見る為に大勢のALOプレイヤーが集まっていた。喉が枯れそうな程に、ユウキの名をコールにして。
ALOプレイヤー『『『ユウキ!!ユウキ!!ユウキ!!ユウキ!!ユウキ!!ユウキ!!ユウキ!!ユウキ!!』』』
全員が信じているからだ。ユウキなら神にも勝てる。特にキリト達やスリーピング・ナイツのメンバー、そして家族は強く信じている。
ヘイムダル『人類側も熱くなってきたな!!さあ、第一回戦!!一回戦の神側代表は、トール神!!対して人類代表は、ユウキ!!』
人類&神々『『『『ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!』』』』
その時、シリカが手を合わせて祈り始める。
シリカ「神様……ユウキさんを勝たせてください!」
シノン「ちょっ!アンタ、祈ってどうすんのよ!?」
シリカ「………ハッ!す、すみません………」
サンズ「彼女の言う通りだ。祈るのは辞めておけ」
サンズがシリカの隣に現れる。
シリカ「ふえぇぇっ!?だ、誰ですか!?」
リズベット「音もなく現れたんだけど!?」
サンズ「俺はサンズ。まあ今はそれよりも、さっきお前、神に祈ったな。それは辞めときな。何せ俺達が戦うのは、今お前が祈ってる神なんだからな」
そして、闘技場ではトールとユウキが向かい合っていた。 此れから始まる闘いで、どちらかは必ず存在が消える。にもが関わらず、二人の顔に焦りや恐怖は無い。
寧ろ、ワクワクしていた。目の前に居るのは嘗てない強敵だと、直感的に理解してるからこそ、ワクワクして堪らなかった。
???「トール様ァ!人間なんて一撃でやっつけちゃってくださーい!!」
『北欧神話:平和と正義、真実の神フォルセティ』
アスナ「ユウキィー!!頑張ってぇー!!貴女なら神様にも勝てるわぁー!!」
アスナが観客席からユウキを応援する。
フォルセティ「何だあの人間?ハッ!あんな小娘トール様の敵じゃないんですよぉ!」
フォルセティはユウキを嘗めていた。もしユウキを強さを知っても、果たして同じ事が言えるだろうか。
ゲル「お姉さま………ユウキは、勝てるッスよね?」
ブリュンヒルデ「ゲル。人間が神に勝てる訳が無い。いくら前列があると言っても、この様なタイマンでは無理がある。そう思ってますね?」
ゲル「い!?いや、そのっ………」
ゲルは誤魔化した。実際そう思っているのは間違ってないからだ。
あの評議会で見せた神殺しも、実際は様々な策を練り、仲間の機転や援護、更には神の力を落とした上で初めて出来たものだ。しかし、この様なタイマンではそれが発揮出来ない。直接戦えば、先ず人間が勝つのは不可能。そう思っていたのは言いにくいし、かと言って否定出来ないゲル。
ブリュンヒルデ「実際多くの神々が、前列があると言ってもまだ多くがそう思っています。だからこそ勝機が。人間を舐め腐っているその澄まし顔に一撃打ち込む必要があります!」
ゲル「………ナメクサッテイル」
ブリュンヒルデ「舐め腐っている」
ゲル「ブチコム」
ブリュンヒルデ「打ち込む」
『お姉さまは時々口が悪いなぁ』と、考えるゲルであった。
うろ覚えでメンバー書きましたけど、変な所があれば即座に直します。
次のお遊び回で使って欲しい曲は?
-
ユメヲカケル!
-
ブルーバード(いきものがかり)
-
ルードルーズダンス
-
インパーフェクト(オーイシマサヨシ)
-
ALONES
-
ささやかな祈り(ライスシャワー)
-
心臓を捧げよ
-
涙の種、笑顔の花
-
空色デイズ
-
REASON(ゆず)
-
ALIVE(ClariS)