終末のワルキューレvs若き戦士達   作:ちいさな魔女

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今回の闘いのみ、ジョーカーの登場したアメコミ側のタイトルをオマージュしていこうと思います。

今回の話ではまだ出しません。


希望の魔法少女VS絶望の道化師 その3

ヘイムダル『人から女神となった希望の象徴たる魔法少女が、人間の最もドス黒い悪の結晶と真正面から対峙する!正に正義VS悪!どうなるか予想が出来ない一戦だ!!』

 

まどかは驚いていた。自分は人類の終末に反対するが、神代表として悔いのないように戦うつもりだった。

 

しかし、目の前に現れた相手はどうだ?これまでの人類代表と比べて救いようのない、クズ中のクズだ。これまで見たユウキ、スペシャルウィーク、トウカイテイオー、ライスシャワー、モンキー・D・ルフィも、人類代表として相応しい勇者達だった。友の美樹さやかにも負けない位の、勇敢な人達だ。しかし、目の前のジョーカーは違う。

 

まどか「ブリュンヒルデちゃん………なんで………」

 

まどかは悲しくなってきた。まさかこんな仕打ちを受けるとは思わなかったからだ。どんな相手とも戦う覚悟を決めてたが、すぐに揺らぎそうになった。

 

ジョーカー「あー、お前が俺の相手?」

 

ジョーカーはそんな悲しげなまどかとは反対に、此れから始まる戦いを楽しみにしていた。

 

況してや、目の前にいじり甲斐のある相手が居るのだ。尚更楽しいに決まってる。

 

ジョーカー「そんな悲しそうにするなよ〜。楽しもうぜ!」

 

まどか「………一つ聞かせて」

 

ジョーカー「何っ?」

 

まどか「貴男はどうしてそうなったの?どうして色んな人達を苦しめてきたの?お金の為?」

 

ジョーカー「サツみたいな言い方をするな。俺はそんなのどうでもいい。俺はただ、証明してやりたいのさ。この世界は、コントロールなんか出来やしないって」

 

まどか「………色んな人達を殺した事に、何も感じないの?」

 

ジョーカー「何も?」

 

ジョーカーは平然と答える。まどかは悲しくなるが、覚悟を決める。

 

まどか「そう…………なら、私は貴男を倒す。そしてその上で、人類を救ってくれるようゼウス様達に掛け合う!貴男も含めて、人類に滅んでほしくないから!!」

 

まどかは覚悟の言葉を放つ。

 

しかし、ジョーカーは突然笑い出した。片手で目を覆い、口を大きく開けて高らかに笑う。

 

ジョーカー「HAHAHAHAHAHA!!とんだ大馬鹿がいやがった!!俺の冗談より酷いぜこりゃ!!」

 

ジョーカーは高らかに笑う。まさか自分が思ってた以上の大馬鹿だからだ。寧ろバットマンやスーパーマンより、余程の大馬鹿だ。

 

スーパーマンを悪に落とした時は、実に面白い表情が見れた。そして此奴も、悪に落としたらどんな顔になるのだろう?

 

まどか「始めよう」

 

ジョーカー「フッ」

 

ジョーカーは少し笑った後、突然後ろへ振り向き、走り出した。

 

まどか「………へっ?」

 

まどかは驚かされた。

 

ヘイムダル『に、逃げたぁ!?ジョーカーがまさかの敵前逃亡をしたああぁーっ!!』

 

神々『『ハアアアアァァッ!?』』

 

人類『『えええええええぇぇっ!?』』

 

先程のジョーカーの乱暴な運転で横転した車を潜り抜けて、ビルの路地裏へ走って逃げるジョーカー。

 

まどか「逃げた?待って!!」

 

まどかは驚いたものの、気持ちを切り替えてジョーカーを走って追い掛ける。路地裏へ逃げたジョーカーを追ったが、ジョーカーは突き当たりを右に曲がって逃げている。

 

まどかは追い掛ける。路地裏を進んだ後、其処で広場に出た。

 

すると、まどかは其処である光景を見た。

 

ジョーカー『ヒーッヒッヒッヒッ!まんまと罠にハマりやがった!』

 

それは、まどかに銃口を向けるピエロマスクの男女のチンピラ集団と、何処から用意したのか、『GAU-8 Avenger』というガトリングガンがまどかに向けられていた。アメリカ軍の航空機搭載機関砲のなかで最大・最重そして、攻撃力の点で最強を誇る。主に対戦車攻撃に利用され、強力な30mm弾を高初速・高サイクルで発射する。そんなガトリングガンは地上用にアレンジしてピックアップトラックの後部に設置されている。

 

まどか「………」

 

まどかは逃げる様子は無く、歩き始めた。

 

チンピラ「撃てぇ!!」

 

チンピラ達が銃を撃った。ハンドガンからアサルトライフル、そしてショットガンが火を吹き、まどかに無数の弾が飛んでくる。更にガトリングガンからも轟音と共に弾が放たれた。

 

まどかの体に無数の弾丸や砲弾が直撃していく。しかし、まどかの体に当たった瞬間、銃弾も砲弾も、全て油圧プレスでぺしゃんこにされたように弾が平べったくなり、地面に転がった。

 

まどかは痛がる様子を見せない。時々、耳や目、鼻、股関節の子宮の位置、膝に肘、足や手の指先にも弾が当たる。どれも人体の構造上急所になる筈だが、まどかは痛がる様子は無い。表情を見ても、やせ我慢してるどころか呆れてる様子だ。別に彼等が弱いと思ってるからではない。理由は至極単純だった。

 

まどか「ブリュンヒルデちゃんから何も聞いてないの?」

 

それは、人類が神勝てない根拠の一つである、至極単純な理由。

 

まどかは銃火器を掴んで取り上げる。チンピラ達は弾を装填するが、その間にまどかが銃火器を彼等の手から取り上げて行く。

 

そして、GAU-8 Avengerの前までやって来たまどかは、熱により暫く撃てなくなったガトリングガンを真正面から砲口を掴んだ。

 

まどか「“人器”じゃ、神々(私達)を傷付ける事は出来ないって!!」

 

そして、まどかはガトリングガンと回収した銃火器を、それぞれの手で握り潰した。左手でガトリングガンを紙のようにくしゃくしゃに丸め込み、銃火器は全て握り潰してスクラップにした。

 

チンピラ達は、その場で恐れて倒れ込み、這ってまどかから逃げ始めた。彼等は恐らくジョーカーが仲間にしたNPCだろう。いつの間に仲間にしたのか不明だが、あのような協力者をジョーカーは集めてたのだ。

 

ジョーカー『HAHAHAHA!そうらしいな!』

 

ジョーカーの声の発生源を見たまどか。電柱のスピーカーから響いている。

 

ジョーカーは何処ヘ行った?まどかは耳を研ぎ澄ませた。先程の声はスピーカーからだが、何処かで言葉を発している筈だ。その時、まどかの耳が猫の耳のような形状へ一瞬にして変化した。

 

まどか「ッ!見つけた!」

 

まどかの耳が戻った後、まどかはその場から跳んだ。まどかが跳んでいくのを、呆然とチンピラ達は見ていた。ビルの壁に足を付けた後、そのまま壁を走るまどか。

 

ヘイムダル『鹿目まどか!!壁を走る!!ジョーカーを見つけたのか!?』

 

そして、まどかはジョーカーの居場所へ接近した。それは、道路の傍らに停めてあるプリウス車の中だ。

 

まどかはビルから飛ぶと、そのまま10メートルの高さから飛び降りて、車のボンネットの上に飛び乗った。ボンネットは凹んで、前への走行が不可能になった。

 

まどか「何処ヘ逃げても、無意味だよ」

 

まどかは車の屋根を片手で掴むと、まるで封筒を無理矢理破いて開けるように、車の屋根を引っ剥がして中を開けた。中には、車の椅子にもたれ掛かり、優雅に寛ぐジョーカーの姿があった。しかし、その手には銃が握られており、その銃口はまどかに向いている。

 

ジョーカー「よお、久し振りだな」

 

ジョーカーは引き金を引く。しかし、まどかの頬に当たった銃弾は、先程と同じく弾が平べったくなるだけでまどかを貫けない。

 

まどか「ふざけないで!!」

 

まどかはジョーカーの胸倉を掴む。プリウスから引きずり出して、空中に吊るす形で胸倉を掴み続けるまどか。人間だった頃と比べて、ちゃんと相手を叱れるようになっており、成長した事が伺える。

 

ジョーカー「おいおい、いきなり掴んで持ち上げるなよぉ。仲良くしようぜ」

 

ジョーカーは片足の靴の先端から生やしたナイフを、まどかの腹へ振り上げた。

 

まどかは突然の不意打ちに驚くも、避ける事はしなかった。

 

しかし、それが油断だった。

 

なんと、ジョーカーの靴の先端のナイフは、まどかの脇腹に浅くとはいえ突き刺さった。

 

まどか「がっ!?」

 

神々『っ!?』

 

ヘイムダル『な、何だとおおぉ!?そんな、有り得ねえ!!』

 

神々も、人類も、ヘイムダルも驚愕であった。

 

ヘイムダル『さ、刺さっている!?刺さる筈の無い人器のナイフが、まどか()の肉体に突き刺さっているうう!?』

 

まどかは口から血を吐いた。驚いて言葉が出て来ない。

 

ジョーカー「HAHAHAHAHAHA!!マジで油断してやがった!!こんな分かりやすい手に引っ掛かるたぁ、育ちが良いねぇ!!」

 

ジョーカーがその場から離れる。まどかが脇腹を刺されてしまった事で、まどかの拘束が緩んだからだ。ジョーカーはまどかから距離を離した後、一定の距離を保ってまどかを見る。

 

まどかは刺された脇腹に手を添える。完全に油断したまどかは、自分の判断ミスを反省した。

 

まどか「………やられたよ………」

 

まどかは擦るのを止めた。その瞬間、まどかの傷口から奇妙な赤い細胞が生えたかと思えば即座に傷口を覆い、軈て元の刺さる前の状態に戻った。

 

ジョーカー「神器ってスゲェよなぁ。こんなおもちゃのナイフですら、こうなっちまうんだからよぉ」

 

ジョーカーがスクラップになったプリウスを、懐から取り出したナイフで何度も斬った。車はバラバラになった後、無数のスクラップとなり、オイルや燃料がアスファルトに溢れて周囲へ広がっていく。

 

ジョーカー「俺の触れたモンは、ぜぇ〜んぶ神殺しのおもちゃになるんだぜ。俺様にピッタリだと思わねぇか?」

 

ジョーカーが投げ捨てたナイフはジョーカーの手を離れており、アスファルトに転がった。

 

まどか「………」

 

ジョーカー「だんまりかよ。もう少し言葉は出した方が良いぜぇ」

 

ジョーカーはそう言いながら、再びその場から走り出した。まどかもジョーカーの後を、走って追い掛けるのだった。




人類:ジョーカー(バットマン)×ジュウガ(怪獣優生思想)
神器:『笑いある狂演(ジョーカープレイ)』
神器能力:ジョーカーが触れた周りの物が全て神殺しという名の『おもちゃ』になる。おもちゃで遊ぶ子供達は周りからしたら微笑ましい光景だが、遊びの中で演じている子供たちは遊びではあるが危険であると思っている。おもちゃは危ない武器、人は怪獣、怪人と演じ、それで殺される。演じれば次第に『武器』という名の『おもちゃ』になる。つまり『嘘(ジョーク)』は『本当(リアル)』になる。
コズミックパワー:『シアター・ヴァース』
能力:全てが『演劇』として人類が生きる宇宙。
全ての人類が台本を持ち、人生の主役もいれば、エキストラとして生きる者も。ある時はヒーロー、ある時はヴィランに…全てが『演劇』。ジョーカーによって全ての流れを思いのままに『編集』できる。何せ彼にとって世界は『舞台』なのだから。

この神器↑、私の頭で理解しきれるかなぁ。かなり独自解釈混ざるかもしれません……………。

次のお遊び回で使って欲しい曲は?

  • ユメヲカケル!
  • ブルーバード(いきものがかり)
  • ルードルーズダンス
  • インパーフェクト(オーイシマサヨシ)
  • ALONES
  • ささやかな祈り(ライスシャワー)
  • 心臓を捧げよ
  • 涙の種、笑顔の花
  • 空色デイズ
  • REASON(ゆず)
  • ALIVE(ClariS)
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