ジョーカーはまどかから走って逃げる。まどかはジョーカーを追い掛ける。
まどか「逃さない」
まどかは弓を取り出し、ジョーカーへ向けて構える。人類に手を掛けるのは心が傷むが、自分は勝たなくてはならない。人類や、自分を応援し信じてくれる皆の為にも。
ジョーカー「ヒーッヒッヒッ!」
まどか「っ?なんで止まって――」
ジョーカーが急に人集りの中で止まる。まどかはジョーカーが止まった事に疑問を抱き、自らも足を止める。その理由を理解する。ジョーカーは後方からやって来たピックアップトラックに飛び乗ると、その荷台に仰向けになる形で乗り込んだ。トラックはそのまま走り、まどかを離していく。
まどか「しまった!」
まどかは二つの判断ミスをした。止まった時が一番のチャンスだったにも関わらず、すぐに攻撃せず警戒してしまった。二つ目は、車に乗り込む前に、ジョーカーの周りに人が居た。いくらNPCと言っても、罪のない民間人に手を掛ける事は、流石のまどかにも抵抗が出来た。その二つの判断ミスでジョーカーを逃してしまった。
しかし、まどかだってジョーカーを簡単には逃さない。
まどか「………コズミックパワー、解放!」
まどかは胸の中心から宇宙が全身に広がる。その時、無数の獣の咆哮が響いた。狼、獅子、ネズミ、猫、カラス、ニワトリ、若いキリン、牛、カモメ、ウミネコ等、あらゆる動物達の泣き声に加えて、聴いたことのない幻想生物の鳴き声まで響いた。
まどか「………
まどかがそう告げた。その瞬間、まどかのドレスが青紫色のドレスとなり、両肩には刺々しいデザインの犬の頭部を生やし、リボンも青々しく刺々しいデザインとなる。
『
そして、まどかは角のない空間でないならどんな場所にも行けるようになった。ティンダロスの猟犬は『尖った空間』を根城にし、一度捉えた獲物は捉えるまでどこまでも追跡を続ける。
どんな理屈かは不明だが、時間の角を通り、過去、未来を自在に行き来する。但し場合によるが、獲物に追い付くまでには時間を要する事もある。加えて対象に反撃されると意外にあっさり諦める個体も多い。しかし、不死の奴等を撃退する事自体、とんでもなく困難である。また、たとえその場を凌いでも猟犬には無限のチャンスがあるのだ。
120度より鋭い角度があれば、どんな場所でも「曲がった時間」に実体化して出てくる事ができる。小説の記述によれば、「直線あるいは直角」「120度より鋭い角度」を「通過」する事ができるのだという。
古代ギリシア人によると、彼らから身を守る唯一の方法は身辺のものから一切の鋭角をなくし「曲線」のみで構成することであるという。顕現するための角度を少なくすることで侵入口を減らせることと、猟犬たちは曲線で構成された空間を嫌うためのようだ。だが現実にそのような空間を達成することはほぼ不可能に近く、目をつけられてなお最後まで生き残った者はいないとされる。
ヘイムダル『ま、まどかの姿が変化したぁ!?まるで不気味な犬の姿だぜ!!』
神々『て、ティンダロスの猟犬だと!?』
神々『あんな連中の力を身に纏ったのか!?』
神々もまどかの変化した姿に動揺する。
人類「なんか、ヤベェ姿だな」
人類「俺達見た目で良い女神様かと思ってたけどよ……」
そして、ゼウス達もその様子を見ていた。
ゼウス「まどかの奴、出し惜しみせぬつもりか」
アレス「ビースト・ヴァース。数多の獣共が支配する宇宙。まどかにその様な宇宙が宿るなどあり得ません。やはり、彼女の影響ですか?」
ヘカーティア「そう。嘗てあの子の力を一部だけ奪ったにも関わらず、それだけでまどかを超越した力を得た彼女のね」
ヘラクレス「まどか………あまり使い過ぎるなよ」
オーディン達もその様子を見ていた。
フギン「ティンダロスの猟犬!また厄介な奴を呼び出しましたね」
ムニン「まどかの奴、出し惜しみしねぇつもりか!」
ロキ「ふぅ〜ん。アレがまどかちゃんの………まどかちゃんらしくないねぇ」
ロキはまどかが意外な力を持ってた事を知り、不気味な笑みを浮かべる。
アフロディテ「あらあら。随分汚らわしい事。でも、何故彼女がその様な宇宙を?」
フレイヤ「しかも宿したのはティンダロスの猟犬。実に不快だわ。まどか、それ本当に貴女の宇宙?」
美の女神すら嫌がる存在。それはまどかが宿すにはおかしいと分かり始めていた。
そして、まどかはジョーカーの居場所を察知した。
まどか「見つけた。彼処だね」
まどかはその場から霧状に消えた。
――――――――――――――――――――――――
ジョーカー「よし。ゴッサムエリアを抜けたら、次は米花町エリアだ。其処で彼奴に良い物を見せてやる」
ジョーカーがトランシーバーで協力者達に指令を出した。車の荷台に乗って寛いでおり、余裕な様子が見て取れる。
ジョーカー「諦めたか?」
まどか『そんな訳ないでしょ』
ジョーカー「っ!?」
ジョーカーは周りを見渡す。すると、突然荷台の角の部分から霧が発生したかと思えば、其処からまどかが頭を出して来た。
ヘイムダル『追い詰めた!ジョーカー、まどかの追跡を振り切れなかった!!ジョーカーももう此処までか!?』
神々『『『ワアアアアアアアアアアッ!!』』』
神々はまどかの勝利を確信していた。しかし、相手はジョーカーだ。相手の弱みを利用出来るのである。
まどか「逃げられないよ!人間に手を掛けるのは心が傷むけど…………せめて楽にしてあげる」
まどかは角から全身を現し、ジョーカーに手を伸ばす。腐食させて消滅させるのだ。
ジョーカー「それも良いけどよぉ。そういやさっきゴッサムから米花町にやって来る際に忘れ物があったんだ。橋通ってんだよな」
まどか「っ?何を言って………っ!!貴男、どうしてそんな!!」
まどかはすぐにその場から消えた。ティンダロスの猟犬の力により、橋で何が起きてるのか理解する。
ジョーカー「ヒーッヒッヒッヒッ!魔法少女も大変だな!」
ジョーカーは荷台で寝転がりながら、トラックと共に米花町エリアへ入る。
ヘイムダル『えええっ!?折角のチャンスが!!』
そして、まどかはエリアを繋げる橋に到達し、橋の繋げ目にある角から出現した。橋の上にはいくつかの車がパンクを起こしており、転倒して横向きになったり、反転した車もある。その中には逃げ遅れた人々も居て、大慌てだったり頭を打ったせいで頭から血を流す人も居る。
まどか「待ってて!今助けるから!」
まどかはティンダロスの猟犬を切り離し、自らの姿も元のピンクが基調の魔法少女姿に戻る。そして、まどかは近くのバスの扉を開ける。
そして、まどかは弓を構えた。そして、空に向かって光の矢を放つ。光の矢はゴッサムエリアと米花町エリアを繋ぐ橋の上に到達すると、巨大な魔法陣となって天を覆った。
すると、まどかは爆発音と共に橋が大きく揺れるのを感じた。
それは、橋の下が爆破される音だった。
まどか「橋に残ってる皆を助けて!」
それと同時に、魔法陣から無数の光の矢が放たれた。
まどかも近くに居る人達をバスへ誘導していく。
光の矢は逃げ遅れた人々の前に現れて、そのまま球体となって包み込む。一人だけでなく、高齢者や子供、障害者には怪我をしないよう優しく包み込んで、万が一落下しても大丈夫なようにする。
まどかはアスファルトが崩れて、橋から落ちそうになる少年の手を掴んで落下を止めた。
まどか「大丈夫だよ!もう心配ないからね!」
少年「あ、うん………////」
まどかは少年を抱き寄せた後、そのまま親の元へ連れて行った。
ヘイムダル『す、スゲェ………ジョーカーを追うより、橋を落とされそうになって逃げ遅れた奴等の救出を優先した!NPCだって分かってるだろう!なのに、なのにぃ!!ずげえええよおおお!!』
ヘイムダルは泣き出した。
子供達『『まどかさまー!!』』
神々『うおおおおっ!!我等の女神ー!!』
子供達も、神々も、まどかの頑張る姿を見て涙を流す。
???「当たり前でしょ!況してやまどかは、魔法少女なんだから!」
その様子を見ながら、見滝原市の人々の中に紛れる少女が叫ぶ。
???「しっかし、ちょっと複雑な気分だな。神側の方を応援すんのはよ」
『魔法少女まどかマギカ:佐倉杏子』
???「でも、それが鹿目さんの願いだもの。鹿目さんにとってはそっちの方が性に合ってるのよ」
『魔法少女まどかマギカ:巴マミ』
???『まどかの願いは差異はあっても、いずれも『誰かの役に立ちたい』というのが、共通の願いだ。そんな彼女は、神になってもさほど変わらないみたいだね』
『魔法少女まどかマギカ:キュゥべぇ』
???「それがまどかだから!それに………まどかには色々迷惑掛けちゃったし、まだ謝れてないから…………だから応援するんだよ!私達の、魔法少女を!」
『魔法少女まどかマギカ:美樹さやか』
さやかは嘗てまどかを突き放した。だからこそ、まどかを応援する。酷い事を言ったお詫びにならないかもしれないが、それがせめてものさやかの償いのやり方だった。
そして、まどかは崩れる橋から全員を救い出し、ゴッサムエリアへ運び出した。バスを道路に降ろし、光の中で包み込まれた人達は次々とゴッサムエリアにゆっくり降ろされる。
NPC「あ、ありがとう!それじゃあ、俺達は此れで!」
少年「おねーちゃんありがとう!じゃーねー!」
NPC達はまどかに感謝して、その場から足早に去って行く。
ヘイムダル『す、スゲェ!!マジで全員助けやがった!!橋が崩れ落ちるより早く、NPC全員救い出したぜー!!』
神々『『ワアアアアアアアアアアアアアッッ!!』』
さやか「良いよ!まどか!!」
観客席も興奮に包まれる。
まどかは再び獣を身に纏った。背中にコウモリに似た翼を生やし、ウマ娘のような耳を頭に生やした。四肢に鱗を生やし、ドレスも灰色が基調となる。
まどか「
『
象以上にとてつもなく大きな体を持ち、曲がりくねった頸に繫がる頭部は馬に似た形をしている。全身には羽毛の代わりに鱗が生えている。翼は皮膜が張られたコウモリのそれに似ている。
宇宙空間を苦も無く飛ぶ能力を持っている。
まどかは背中の翼をはためかせて、空を飛んだ。
ティンダロスの猟犬ではない為にジョーカーを見失ったが、恐らくまだ米花町エリアに居る。まどかは空を飛んで、米花町エリアへ向かうのだった。
鹿目まどか
神器:『聖なる弓矢』
神器能力:光の矢を放つ。その精度は百発百中で、トールのミョルニルの投擲と同じく狙った標的に必ず命中する。また、その攻撃は次元や宇宙、時空間、因果さえも越えて命中する為、狙われた場合逃げる事は不可能。また、放たれた矢はまどかの望む事を実現してくれる為、救出に使用したりと応用が効き、戦闘・救出では破壊力・速度・硬度・知能・筋力・間合い・人数等が必要ない程に狙った所へ飛んで行ってくれる。
ちなみに、この弓はよく見ると上端部分に花飾りがついており、普段はつぼみになっているが矢を放つ際は開花し、炎のような光が灯るという細かなギミックがある。更に、弓自体も通常時は弦が消えて真っ直ぐになり、ステッキのような形状となる。
また、まどか自身も身体能力強化や回復、浄化といった聖なる魔法を使用したりと応用幅は広い。
コズミックパワー:『ビースト・ヴァース』
ありとあらゆる獣達が支配する獣の宇宙。
様々な獣共の力を身に纏い、その力を行使する事が出来る。また、神器と掛け合わせる事で弓矢に獣の力を纏って放つ事が出来る。獣と言っても、獣に値する存在ならば例え神格、神性な存在だろうと纏う事が出来る。そして、何時でも解除又は切り替えが可能だが、同じ獣を宿すには1日のインターバルが必要。
ネーミング自体はヘラクレスと同じで、獣の名が技となっている。
弱点は3分だけしか行使出来ない事で、その残り一分になると首のソウルジェムに似た形をしたタイマーが赤く点滅する。更に、獣共の力を使い過ぎれば獣の王に姿が変わり、人の姿ではない怪物に変化する事である。しかし、暫く経てば元に戻るが、まどか自身の力が大きく下がる。
この力はまどかの本来のコズミックパワーではなかったが、ある存在がまどかと一つになった事で入れ替わってしまった。
『時空を越える追跡者(ティンダロスの猟犬)』
万能レーダー。何処に居ても相手の居場所が分かり、角を通じて時空移動が可能。但し、角の一切ない空間には干渉出来ず、仮に入ったとしたら力が大幅にダウンする。また、その体で触れた物体を腐食させ、消滅させるという殺意増々の特性がある。
『宇宙を飛ぶ鳥(シャンタク鳥)』
どんな場所も飛ぶ事が出来る。宇宙空間さえも難なく飛ぶ事が出来る万能の飛行能力。
次のお遊び回で使って欲しい曲は?
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ユメヲカケル!
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ブルーバード(いきものがかり)
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ルードルーズダンス
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インパーフェクト(オーイシマサヨシ)
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ALONES
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ささやかな祈り(ライスシャワー)
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心臓を捧げよ
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涙の種、笑顔の花
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空色デイズ
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REASON(ゆず)
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ALIVE(ClariS)