衛藤可奈美。彼女が剣の道を歩み始めたのは、母親の藤原美奈都の影響が大きい。父や兄も剣の道を歩んでおり、正に剣の道に生きる一家と呼べる。
そんな彼女の母、美奈都は柊篝と共にタギツヒメを封印した際に命を削り、刀使の能力を失ってしまう。その後結婚し、娘・可奈美を設けて彼女に剣術の基礎を教えたが、タギツヒメ封印の儀式の副作用により、可奈美が6歳のころにこの世を去ってしまう。
その後の可奈美の夢の中には、先の通り17歳の美奈都が現れており、夢の中で剣の手ほどきを受けている。このことは起きると忘れるが、教わった技などは自然と身に付いており、また夢を見ると美奈都に稽古をつけてもらっていることを記憶している。ただし、17歳の美奈都はあくまで17歳時点までの記憶しかなく、その実感のなさから『お母さん』と呼ばれるのを嫌うため、指南を受けていることも相まって可奈美は『師匠』と呼んでいる。
伍箇伝の代表戦に選出され、御前試合で平城学館代表の十条姫和と対戦する。そこで姫和が突然とった警視庁刀類管理局局長折神紫への襲撃にも即座に対応し、紫の背後に一瞬現れた荒魂の「眼」を確認し、事情を察して姫和の逃亡に手を貸す、という行動に出る。反折紙体制派組織・舞草に助けられた2人は合流した舞衣たちと共に鎌倉へと乗り込む。
そして、最終的にはタギツヒメと同化した紫と対峙するが、その圧倒的な力の前に苦戦する。姫和と共に大荒魂を攻略中に圧倒的な力によって押されて死にかけた際に、美奈都から教わった事を思い出して実践(本人は美奈都が取り憑いたものだと思い込んでいた)し、大荒魂・タギツヒメに大傷を負わせてた。
その後、糸見沙耶香とコンビを組んで荒魂討伐に乗り出しているが、そんな中で、沙耶香から「可奈美は強くなりすぎている=自分が手合わせしても満足させられない」と指摘され、突出した強さを得たが故の孤独感に気付かされてしまう。
その後、折神朱音の付き添いとしてタキリヒメと面会する。母の仇であるはずの禍神であるが、可奈美はタキリヒメにタギツヒメとは違う何かを感じ取り、敵意ではなく対話と相互理解を呼びかけた。その声に心を揺らされ、さらにねねの記憶を読んだことで、タキリヒメは可奈美の誘いに応じることとなった。しかし、直後にタギツヒメの市ヶ谷襲撃を受けたタキリヒメは可奈美の目の前でタギツヒメに力を吸収されてしまう。今際の際にマスクが外れて、初めて可奈美の顔を見たタキリヒメは穏やかに微笑み「そんな顔をしていたのか千鳥の娘」「(可奈美の剣には)どこまでも飛ぶ姿が見えた……その刀のもう一つの名のように、雷すらも切り裂いて飛べ、人よ……高く……速く……遠く……」と言い遺して消え去った。せっかく分かり合えた直後の別れは可奈美に大きなショックを与えた。
同時期に洋上の潜水艦にてイチキシマヒメと面会し、折神紫とも再会を果たす。しかしやはり敵意を見せることはなく、母親達を救えなかったことや禍神と契約を交わした罪悪感で傷つく紫に対しては「でも…うちのお母さんは死ぬまで幸せそうでしたよ。死ぬまでってなんか変ですけど」と深い同情の念を示した。
強者故の孤独感を思い知らされる中、イチキシマヒメと融合した姫和と対峙。しかしその強大な力を察して、「どうせ姫和が消えてしまうなら、思い切り手合わせしたい」と、挑発のような申し出をしたことで、手合わせが実現する。ただしこの挑発はあくまでも戦略的なものであり、この時彼女が抱いていた感情は極まった立ち合いへの期待感ではなく、一人で全て終わらせようとする姫和への怒りや悲しみが織り混じったものである。
未来予測を発揮した姫和ですら、可奈美を打ち破る未来が見えなかった。それ程までに、可奈美の強さは群を抜き始めていた。
禍神の力を以ってしても敵わなかったことに唖然とする姫和を抱きしめ、己の拭えない孤独感と姫和を思う心を両方ぶつけることで己の本心を吐露し、頑なに自身を犠牲にしようとする姫和を引き留めようとする可奈美。姫和もそれを受けて落ち着きを取り戻したかに見えたが、直後に復活したタギツヒメによって吸収されてしまう。
その後可奈美は姫和を失った悲しみを隠すように、ひたすら街に溢れた荒魂を討伐し続ける。そのせいか元々トップクラスであった討伐成績は群を抜いていた。仲間達が心配する程に。
決戦の日、可奈美は「遺品となる小烏丸だけでも取り戻したい」と学長達に出撃を志願する。これを受けて紫とともにタギツヒメの元へと辿り着いた可奈美は、千鳥の共鳴によってまだ姫和が生きていることを知ってタギツヒメに戦闘を挑む。完全体となったタギツヒメの前に二人は軽くあしらわれてしまうが、これまでの活人剣とは真逆の「
その後、仲間とともに激闘の末、四段階迅移のステージにタギツヒメを追い込む。直前、タギツヒメの根本にあるものが寂しさであることを知って、タギツヒメを助けることを決意する。
「我を楽しませるために永遠に戦うつもりか」というタギツヒメの問いに「違うよ。私自身の楽しみのためだよ」と答えて、立ち合いが剣を通した会話であることを強調し、これまでに手合わせをした刀使達の技を繰り出す。そこには僅か数十秒程度しか手合わせが叶わなかった結芽の技も含まれており、剣を相手そのものとして記憶する可奈美の姿勢が表れた一瞬となっている。
可奈美との戦闘を楽しんでいたタギツヒメだったが、横から姫和の奥義が突き刺さり、隠世行きに王手をかけられる。「お前の命だけでは到底足りない」と現世を巻き添えにしようとしたタギツヒメだったが、さらに可奈美の追い打ちを受け、「私の命も半分あげるよ」「不思議な縁だね」という一言に孤独をほぐされて穏やかに微笑み、奥義を受け入れて可奈美・姫和ともども隠世の彼方へと封印された。
隠世の彼方へ封印され、現世に戻ることが出来なくなっておよそ四ヶ月もの間、何もない隠世を彷徨っていた。しかし何かの拍子に出現した生家にて学生時代の母・美奈都と再会。そして同じく彷徨っていた姫和らとも再会を果たす。その後は未練を断つために師匠である美奈都と打ち合いを行い、一本取ることに成功する。これにより免許皆伝を言い渡され、7年前生き別れた母に今度こそ本当の別れを告げることになる。それまでの「師匠」呼びを「お母さん」に改め、胸にすがり付いて泣きじゃくる様は、葬儀で涙一つこぼさず我慢していた6歳の可奈美とは対照的なものであった。
最後は姫和共々、現世に舞い戻ることに成功。そして再び、御前試合の決勝の場に立った。どちらが勝ったのか、それはその場に居た者達のみが知る事だろう。
そして、
可奈美『私が行きたいです!』
出番が来るまでの間に、人類代表が強くなる為に用意された『精神と時と必要の部屋』にて、様々な代表選手と共に修行の日々を送った。
元鬼殺隊の柱、ナメック星人カタッツの子供にして元大魔王のピッコロ、最強の呪術師、原子レベルにまで切り刻むアトミック侍、最強の剣士ジュラキュール・ミホーク等、宮本武蔵と渡り合った佐々木小次郎(Fate)を含めた、数多の師匠達と出会い、技を磨いた。
その中で、可奈美はとある鬼殺隊柱の継子となった。
???『俺の修行は厳しいぜ?テメェが弱音を吐こうが嫌と言おうが、継子になった後は無理矢理にでも鍛えてやる。その覚悟はあんのか?』
可奈美『厳しめ上等!!宜しくお願いします!!』
???『テメェが望むなら、厳しく育ててやるぜ。選べェ!!継子になって俺にボコボコにされるかァ、此処から逃げて俺に殺されるかァ!』
可奈美『継子にしてください!でもボコボコにされるつもりもありません!!』
???『ハッ!上等だ!徹底的に鍛えてやらぁ!!』
『鬼滅の刃:不死川実弥』
可奈美が得た呼吸の中で、苛烈な連続攻撃と風のような軽快な体術を必要とし、体力と持久力が重要な風の呼吸。本来ならば暴風のような激しい気性を持ちながら、自らの目的の為に周囲を巻き込んで進んでいく性質が必要だ。可奈美は悲しくても心の内に溜め込むタイプだ。しかし可奈美は、僅か一週間で風の呼吸をマスターしてみせた。
実弥曰く………
実弥『ありゃあ鍛えがいのある継子だ。鬼殺隊に居たら時透より早く柱になってるだろうよ』
………との事だ。時透無一郎は数ヶ月で柱になる程の天才だが、そんな無一郎さえも超えると実弥は感じた。
着実に強さを伸ばして行った可奈美。
???『見事!小娘、名を聞こう!』
『ONE PIECE:ジュラキュール・ミホーク』
可奈美『衛藤可奈美です!』
ミホーク『衛藤。お前ならば、世界最強の剣士である俺の技も使えるだろう。『黒刀』に至るが良い』
ある時は世界最強の剣士に。
???『よお。俺も近くで見てたが、良い腕をしてんな』
『ワンパンマン:アトミック侍/カミカゼ』
カミカゼ『俺の剣技を見てみるか?』
可奈美『お願いします!』
カミカゼ『見てろよ?俺の技を習得してみなぁ!!』
ある時は戦術核に匹敵する侍に。
???『私の技、是非とも覚えて頂こう!』
『Fate/stay night:アサシン/佐々木小次郎』
可奈美『凄い………此れが燕返しって、えええっ!?3人に分かれたぁ!?』
ある時は、最高の剣技を持つアサシンのサーヴァントに。
様々な剣士の技を吸収し、習得していく可奈美。
全ては、神に打ち勝つ為に。
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そして、第7回戦の闘技場。ハデスの総軍が総攻撃を繰り出す中、可奈美は刀に力を込めた。その時、思い出したかのように嘯く。
可奈美「そうだった………私は刀使なんだ。刀使は荒魂をただ倒すのが目的じゃない!」
そして、可奈美は目の前に迫って来た米軍人に向かって跳んだ。米軍人へ、ある者から教わった技を放つ。
可奈美「『燕返し・黄泉比良坂ノ太刀』!」
可奈美は技を放つ。その技は、“燕を斬ろうと思いつき、身に着いた技”である。普通なら不可能だ。だが彼はやった。それだけで、円弧を描く3つの斬撃の軌跡を描いたのだ。
本来なら後方への離脱を困難とさせる愛用する太刀「物干し竿」の長さも必要になるが、可奈美の千鳥は物干し竿の長さは無い。にも関わらず再現出来ていた。
そして、可奈美は米軍人を斬った。
米軍人『グオオオッ!?オオオ…………やっと眠れる……』
ハデス「ッ!?」
その異変に真っ先に気付いたのは、ハデスだった。
なんと、本来決して死ぬ事の無い総軍の死者が、一瞬にして粒子状になり、消え去ったのだ。安らかな笑みを浮かべながら。
総軍『『『グオオオオォォッ!?』』』
可奈美「驚くのも無理ないよね。でも此れが、私達“刀使”の、本来の役目なんだよ。巫女として、荒魂を斬り祓う事。荒魂は怪異、妖怪、物の怪、悪霊などとも呼ばれる私達の世界の怪物。つまり………」
可奈美は刀を円状に振るう。接近してきた屍の動物達が真っ二つに切断されて、霧状に消えた。
可奈美「
ハデス「何だと!?」
ハデスは驚愕していた。それが本当ならば………。
可奈美「『新陰流見聞領域:抜刀・神威』!」
可奈美が再び抜刀する。今度は見聞色の覇気によって、把握出来る範囲の死者を特定し、そのまま鞘から刀を勢い良く抜いた。
そして、死者の大群は斬られた。様々な戦艦ですら真っ二つに切断され、そのまま粒子状になって消滅した。
死者『ありがとう………』
死者『漸く眠りに………』
死者『さようなら………』
死者達が祓われた。
ハデス「成る程………確かに我が総軍にとって、お前は天敵だ。だが、それでこそ………我が軍団に加わるに値する!!」
ハデスはバイデントに力を込める。ポセイドンのトライデントの鰭から、氷やマグマ、岩に竜巻、水に火、ガスに植物といった自然の力がハデスの肉体へ融合していく。
ハデス「衛藤可奈美!!お前を殺し、我が軍勢に加えようではないか!!」
可奈美「お断りだよ!!絶対、私が、勝つ!!」
マグマ化した右腕、氷の左腕、竜巻の左足、岩の右足、樹木の胴体、そして頭の髪が炎と水が折り混ざったオールバックヘアとなる。ポセイドンのトライデントに込められた、地球の自然を纏ったのだ。
可奈美も全身に力を込める。『八幡力』。刀使の攻撃術の1つで、御刀を媒介として筋力を強化する。鍛練を積んだ者ほどより高い強化が可能になり、超人的な力の発揮が可能となる技だ。
更に、可奈美の全身も金色に輝く。『金剛身』。刀使の攻撃術の1つで、発動時は身体が金色に輝く。御刀を媒介として肉体の耐久度を上げる。写シとは異なり、物理的な硬度を発揮するが、短時間しか持続しない。しかし、神器に加えてコズミックパワーの解放、そして様々な剣士の手解きに全集中の呼吸により、写シを張ったまま維持できるようになった。
ハデス「行くぞ!!衛藤可奈美!!」
可奈美「行くよ!!ハデス!!」
冥界の王VS刀使ノ巫女、最期の決着が、遂に付く。勝つのはハデスか?可奈美か?
次回、決着。
この総軍は、可奈美か霊夢、或いは乙骨と里香でなければ絶対対処出来なかったと思いますよ。何故なら彼等を“祓える”のは人類代表の中じゃ4人だけですしね。
モデルになった獣殿を倒せたのも、簡潔に述べれば死者を成仏させた事が大きな要因でしたから。
オリジナル技
『新陰流・見聞領域:清浄・神威』
見聞色の覇気によって狙いを付けた、全ての敵をたった一太刀で斬る。生きている者にとっては『既に斬られた』という現象そのものとなるが、何処が斬られるのかは完全にランダム。但し死者には特に有効で、一回斬られただけでも完全に成仏させるレベルで祓う。
因みにヘイムダルは実況を続けてますが、敢えて今回は描いてません。ご想像にお任せします。
次回、決着。