衛藤可奈美の敗北。それは刀使達に強い影響を与えていた。
姫和「うわあああああああああ!!可奈美………可奈美いいいいいいいいい!!」
舞衣「うわああああんっ!!可奈美ちゃああああああああああん!!」
姫和、舞衣は泣き始めていた。今まで無い程に泣いた。
エレン「そんな………かなみん………!」
薫「ちぐじょおおおおおおっ!!可奈美ぃぃぃ!!お前、こんな所で終わるタマじゃねえだろおお!!」
ねね「ねね………」
エレンはその場で膝を付き、薫は膝を付いた後に床を殴った。
沙也加「可奈美………!また可奈美と試合したかったのに……」
沙也加は、目から涙を流していた。その顔は悔しさが満ちていた。
美炎「可奈美………そんな………」
智恵「美炎………」
美炎と智恵も、可奈美の敗北が信じられなかった。
結芽「かなみおねーさんの………嘘つきいいいいいいいいいいいいい!!また試合してくれるって………言ったじゃあああああああああああああん!!うわあああああああああああああああああああ!!」
親衛隊側でも、可奈美の死を悲しむ人達が多く居た。特に結芽は、可奈美と試合をする約束をしていたのだ。それが叶わなかった。
寿々花「結芽………」
真希「そっとしてやろう寿々花。」
夜見「……………ご冥福をお祈りします」
寿々花は結芽が泣き崩れるのを見る事しか出来なかった。
紫「衛藤………見事な試合であった」
美奈都「そうだね………可奈美…………死ぬなんて思わなかった……………………う、ううっ!そんなぁ!」
篝「先輩………」
美奈都は声を上げて泣いた。篝も紫も、彼女の肩に手を置く事しか出来なかった。
ヘイムダル『此れで人類は3敗!しかしまだ4回も勝ち越している!このまま逃げ切れるかぁ!?』
―――――――――――――――――――――――
その夜。ゲルはトボトボと廊下を歩いていた。
ゲル「フリスト姉さま………」
ゲルにとって、尊敬するワルキューレの一人が亡くなった。しかも人類代表の中で随一の剣の腕を持つ衛藤可奈美が負けた。
厳しくも優しいフリストにお別れも言えなかった。
ゲル「さよならも言えなかった………この戦いに、意味なんてあるんすか?」
すると、ゲルの背後からサンズが現れた。
サンズ「よお」
ゲルはサンズの元を振り向いた。
ゲル「サンズさん………」
サンズ「フリストが死んだのは辛いな。兄弟姉妹が死ぬのは、何時だって辛いもんだぜ」
ゲル「………」
サンズ「だがな。だからこそ、俺達は戦わなきゃならないんだ。もう二度と、大切な物を奪わせない為にも、な」
サンズが瞳から青い炎を発する。彼の右隣に、竜の頭のような髑髏が姿を現した。
サンズも覚悟の上だ。彼のケツイの籠もった目を見て、ゲルは気持ちが少し晴れた気がした。
ゲル「ありがとうございます!サンズさん!所で、ヒルデ姉さまは?」
サンズ「食堂に居るぜ。まあ、かなりヤケになって不味そうなパイ食ってるがな」
ゲル「パイ?まさか………」
二人は食堂へ大急ぎでやって来た。其処には………。
ブリュンヒルデ「
テーブルに置かれたパンプキンパイやサルミアッキパイをヤケ食いしているブリュンヒルデの姿があった。
ゲル「さ、サルミアッキパイのヤケ食いっす!お姉さまがめっちゃ動揺した時の癖っす!」
サンズ「マジか……あのパイ不味いんだよな。でもなんか、パンプキンパイまで食べてないか?」
更に、その場には他の人類代表メンバーも居た。
???「ブリュンヒルデさん!!そんなに急いで食べたら喉が詰まります!!水を飲んでください!!」
『鬼滅の刃:竈門炭治郎』
炭治郎が水を差し出した。しかしブリュンヒルデは聞く耳持たずでパイを食べ続ける。
ルフィ「ニシシシシシ!!なんだありゃ!!」
ゾロ「ああっ、酒のツマミになるかもな。おい。わりぃが、誰かあのパイ持って来てくれねぇか?」
シズム「飲み過ぎじゃない?」
ルフィとゾロも食堂に来ていた。ルフィの身体には包帯が巻かれているが、彼は元気そうだ。ゾロは酒瓶の酒をラッパ飲み。
シズムはそんな二人と共に、食堂でステーキを食べていた。
しかし、流石のブリュンヒルデも落ち着いて来たのか、炭治郎が近くに置いてくれたコップの水を飲み始めた。
ブリュンヒルデ「……失礼。お見苦しい所をお見せしました」
炭治郎「いえ。落ち着いたようで良かったです」
ブリュンヒルデ「まさか、衛藤可奈美が倒されるとは。ハデス様の強さを、正直見誤っておりました」
ハデスの総軍、ハデス自身の強さ、この2つだけでも今までの神より格上である事が伺えた。残りの神々は、ハデスに近いか、ハデスより厄介か、或いはハデスより更に強い神が居る。
ブリュンヒルデ「翌日の対戦は負けられない。より慎重に代表を選ばなくては………」
ブリュンヒルデは次のパイを頬張る。
因みにパンプキンパイと同時に食べてるパイは、北欧生まれのお菓子であるサルミアッキパイ。塩化アンモニウムとリコリスを原料としており、世界一不味いお菓子と呼ばれている。そして現在食べてるサルミアッキはブリュンヒルデの特製で、とてつもなく不味い。ルフィさえも食べたがらない程にだ。
すると、食堂の扉が開いて、二柱の神が入って来た。
まどか「やっぱり此処に居た」
右目に眼帯をしてるまどかだ。更にその背後には、ミョルニルを片手で抱えるトールの姿があった。トールの腕は隻腕のままだ。
ゲルは震えており、サンズも冷や汗を流す。
ルフィ「……なあ、ゾロ」
ゾロ「ああっ。スゲェ奴が来た」
シズム「うん」
ルフィも食事の手を止めており、その目はトールを見つめていた。ゾロも酒を飲む手を止めて、刀を抜きかけている。シズムもトールを見据えているが、頬に冷や汗が流れている。
まどかとトール。二柱の神の実力を感じ取る食堂のメンバー。
ブリュンヒルデ「まどか様に、トール様?」
ブリュンヒルデも食事を止めた。まどかとトールが共にやって来るのは、ブリュンヒルデにとっても予想外だった。
まどか「あっ、私は夕食を食べに来たの。トールさんはブリュンヒルデちゃんを探してたから、案内しに来たの」
ブリュンヒルデ「私に、ですか?」
トール「………ブリュンヒルデ。ユウキの墓は何処にある?」
ブリュンヒルデ「…………えっ?」
まどか「この戦いで亡くなった人達を祀る祭壇があるよね?其処に案内して欲しいって事だよ」
ブリュンヒルデ「………何故?」
ブリュンヒルデの問いに、トールが答える。
トール「友を労うのに、理由が居るのか?」
ルフィ「…………」
ゾロ「………」
シズム「……」
その場が静まり返る。ユウキの魂は既に消滅した。それでも彼女を弔う祭壇がある筈だ。トールはユウキに弔いの言葉を告げる為に、亡くなった人類代表を祀る祭壇を探していたのだ。まどかにブリュンヒルデの元へ案内してもらい、今に至る。
サンズ「俺が案内するぜ。きっと、ユウキも喜ぶぜ」
サンズが名乗り出た。
トール「感謝する」
そして、サンズと共に食堂出たトール。まどかはトールを見守った後、緊張が解けたゲルと共に席に着いた。
ウェイターに目配りをして、注文を行った。
まどか「厚めのステーキを10人前位焼いてください。全部レアで」
ウェイター「畏まりました。ゲル様は何かご注文は?」
ゲル「じゃあ、オレンジジュースを」
ウェイター「畏まりました」
ウェイターが一礼をしてその場を去る。
ゲル「ステーキ10人前?」
まどか「私が食べる用だよ」
ゲル「多くないっすか?」
まどか「私、“獣”を纏って戦うから、その分かなりエネルギー使うんだよ。だからお肉とかたんぱく質が沢山必要になるんだよ」
ゲル「へぇ」
しかし、それだけではない事をブリュンヒルデは見抜いていた。
ブリュンヒルデ「まどか様。他にも何か、伝えたい事があるのですか?」
まどか「……あははっ。流石はブリュンヒルデちゃんだね。食事に来たのは本当だよ。でも、明日の第8回戦の出場する神様が誰か、伝えに来たんだよ」
ブリュンヒルデ達『『ッ!!』』
まどかが伝えに来た情報。それは、人選に悩んでいたブリュンヒルデにとって重要な物であった。
ブリュンヒルデ「それで、誰が来るのですか?」
まどか「シヴァ様だよ」
ブリュンヒルデ「ッ!!」
まどか「印度神界最強の破壊神シヴァ様。ハッキリ言うよ。シヴァ様は、
全員が息を呑む。まどかとほむらより強い。それだけでも、シヴァの強さが想像出来ない。
ウェイター「お待たせしました。厚切りステーキ10人前です」
そして、10人前の巨大なステーキをまどかは食べ尽くした。その間もブリュンヒルデは、次の人類側闘士を誰にするか悩み続けた。
その時、ブリュンヒルデに話し掛ける者が現れる。
???「私が行きます」
ブリュンヒルデは背後を見る。其処には、銀色の長髪を揺らし、ナイスバディな肉体を持つ、絶世の美少女が立っていた。自信満々の笑みを浮かべた彼女は、ブリュンヒルデに話し掛けた。
『英雄王、武を極めるため転生す:イングリス・ユークス』
もし最後までに、人類側か神側かが先に9勝目を迎えたら、他の対戦はIfとして出す予定です。
まどか:絶対に命中させる弓矢と、獣達を纏う能力。
ほむら:即死させる武器や道具を生む痣と、魔法少女を纏い、呼べる能力。
こんな二柱より強いシヴァは果たして……?