終末のワルキューレvs若き戦士達   作:ちいさな魔女

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オーバーロードは難しい要素がたくさんあるので、私の独自解釈がかなり混ざってます。ご注意ください!

OP:『アルカンシェル(花たん)』


囚われの魔導王VS囚われぬ魔法使い

ヘイムダル『だ、第8回戦!!勝者は神側代表!!シヴァ!!神側はとうとう4勝目!!人類と並んだぁー!!』

 

神々『『『ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』』』

 

神々が大歓声を上げる。

 

ヘイムダル『人類は此処まで2連敗!!滅亡までのカウントダウンは残り5!!最早滅亡まで残り少ない!!逃げ切れるかぁー!?』

 

人類は顔を青ざめる。後5回負けたら、人類滅亡。何としても負けられない。

 

ゲル「お、お姉さま!」

 

ブリュンヒルデ「ぐっ………」

 

サンズ「こりゃマズイぜ………次は何としても負けられないぞ!」

 

サンズも苦虫を噛み潰したような顔を浮かべる。突き放す筈だったこの試合は、シヴァの勝利となった。これ以上の敗北は、人類側の士気の低下にも繋がる。

 

ブリュンヒルデ「………弔いに参ります。そうしたら、午後の闘士を選抜しますよ」

 

ゲル「お姉さま………スルーズ姉さまももう………」

 

ゲルは思い出す。スルーズとの思い出を。強くて大きくて、立派であったスルーズのようになりたいと、幾度となくスルーズと話し合った。スルーズはもう居ない。

 

憧れだったスルーズが亡くなり、ゲルは悲しくて仕方がなかった。

 

そして、イングリスの友達も、イングリスの死を悲しんだ。

 

ラファエル「くそぉ!!クリス!!」

 

ラフィニア「うわああああああああああああああああああああああああああああっ!!!」

 

ラファエルは鉄の取っ手に拳を振り下ろした。その目から涙を流し、悔しさで顔を歪ませている。

 

ラフィニアも、ずっと一緒に居たイングリスを失った悲しみで大泣きしていた。

 

レオーネ「イングリス…………うぅっ………うあああああああああああああああああああ!!」

 

レオーネも泣き崩れた。

 

リーゼロッテ「イングリスさん………ううっ!ううっ!」

 

リーゼロッテは両手で顔を覆った。しかしその手の下は泣いて表情が崩れており、涙も滝のように流れ出てくる。

 

ラフィニア「………でも、クリス………笑ってたなぁ」

 

ラフィニアは見ていた。半身を失い死亡したイングリスは、笑っていた。

 

後悔は無い。そんな澄んだ笑顔のまま亡くなった。

 

ラフィニア「忘れないよ。クリス」

 

ラフィニアは天に向かって、星になったイングリスにそう告げたのだった。

 

――――――――――――――――――――――――

 

そして、神々の大歓声の中、シヴァは片足のまま神側闘士の出入り口を通過した。

 

ヘイムダル「だ、大丈夫ですか!?今から救護班を!」

 

シヴァ「要らねぇよ。自分で行けるぜ」

 

シヴァはヘイムダルの提案を断り、片足で跳ねながら移動する。しかし、身体に蓄積したダメージは大きく、廊下を通る内にそのままバランスを崩して倒れそうになった。

 

ルドラ「おっと」

 

すると、倒れそうになったシヴァは、誰かに前から支えられた。それは、シヴァの元から去った親友、暴風神ルドラだ。

 

シヴァ「っ!ルドラ……!」

 

ルドラ「よう。また無茶したな、天辺」

 

シヴァ「誰のせいだよ。親友」

 

シヴァは全ての腕を無くしたが、その分身体をルドラに寄せた。その時、一筋の涙を流す。また会えると思ってなかったのだ。共に印度神界を巡った、大切な親友に。

 

シヴァ「最高だったぜ………イングリス、強かったなぁ」

 

シヴァは爽やかな笑みを浮かべる。もう二度と味わえない闘いを、この身を持って経験した。非常に満足だが、もっと喧嘩したかったというのも彼の本音だ。

 

ブラフマー「そうだな。人間も悪くない」

 

ヴィシュヌ「世界を維持する身としても、実に興味が湧く。滅ぼすには惜しいな」

 

ヴァルナ「鹿目まどかが存続を許す理由が、何となく分かって来たな」

 

アグニ『うん………向き合わないと………分からない……良いね』

 

印度神界の神々も、人類の本質を理解し始める。人類の暴虐は目に余る。しかし、それと同じ位に、人類の持つ“未来を築き上げる強い意志”を感じた。

 

シヴァ(ジイさん………油断してたら、やられるぜ)

 

シヴァはこの場に居ないゼウスに、心の中でそう告げた。そしてシヴァは、ルドラ達に抱えられながら医務室へ向かうのだった。

 

――――――――――――――――――――――――

 

天界食堂。此処は神々や人類が多く利用するが、今回の天界食堂は神々のみが利用出来るVIP食堂だ。とはいえ、此処の食事メニューは天界食堂とほぼ変わらないメニューがあり、人間も食事を運びに来る事もある。

 

そんな食堂に、ゼウスは神々に招集を掛けた。

 

神々が集う。ヴァルハラ評議会に出席した主な神々や、代表の神々、そしてアレスやヘルメスまで、ゼウスが選抜した神々が集まった。

 

ゼウス「集まってくれた事に感謝する。食べながらでも構わんぞ」

 

ゼウスが集めた神々は、話を聞く者や食事にする者、興味無さ気な者まで、神々も多種多様であった。

 

まどか「ありがとうございます、ゼウス様」

 

まどかもまた、食事をしながら会議に参加した。まどかの右目には眼帯をしていない。右目は既に治っていた。実は第8回戦中に、英雄アキレウスと名医の神アスクレピオスがやって来たのだ。アキレウスは、まどかに言い寄るアポロンを制するようケイローンに頼まれており、アポロンからまどかを守っていた。そして、アスクレピオスの医術によってまどかは右目を治してもらい、両目が見えるようになったのだ。

 

ウェイター「お待たせしました。ビスマルク風ステーキです」

 

まどかの元に、ウェイターが料理を運んで来た。

 

まどか「わあ、美味しそう♥」

 

まどかが注文したのは、目玉焼きをステーキに乗せるだけというシンプルな料理だ。フライドポテトも添えており、実にジャンクな食事メニューだ。肉の厚みは2センチ程で、ソースとマスタードを絡めて更に美味い。コーンスープとキッシュも添えてあり、正にイタリア料理として完璧だ。

 

因みにビスマルク風とは、ドイツの鉄の宰相ビスマルクが料理に目玉焼きを乗せて食べるのが好きだったことから、目玉焼きを乗せた料理をビスマルク風と呼ぶようになった事が由来だ。

 

まどかはナイフで目玉焼きを半分に切りながらステーキを切り、フォークで切り取った部分を刺して口に運ぶ。割れた黄身から溢れた黄身がステーキと絡み合う。口に運ぶと、黄身と白身がステーキと絡み合い、絶妙な味を引き出している。

 

まどか「んー♥美味しい♥」

 

アポロン「実に素晴らしい♥このカツ丼という食べ物は!作る者が美しい思いが感じ取れる味わいだ!」

 

アポロンが食べているのは、カツ丼だ。日本でも良く見られる食べ物だが、味だけでなく作る者の思いまで感じ取ったアポロン。それもその筈。この料理は、一週間に一度だけ、土曜の日にのみ異世界と繋がる不思議な食堂を運営する店主が作った料理なのだ。洋食屋「洋食のねこや」の店主が作ったその味は、異世界の人々をも虜にした。アポロンは味だけでなく、カツ丼を含めた料理に対する美しい思いを感じ取ったのだ。

 

ゼウス「ふむ。食べながらで良く聞くんじゃよ。ワシ等は漸く人類に追い付いた。しかし奴等も黙っている筈が無い。此れからは慎重に出場者を決めなくてはならん」

 

ゼウスはジョッキに注がれたビールを飲む。とはいえ、そのビールは御酒ではなく、アルコールの無い子供でも飲める飲み物だ。とても甘く、身体の芯から温めてくれる不思議な飲み物だ。見た目はかなりビールっぽいバタービール。バタービールにはホットとアイスがあるが、どちらも濃厚な冷やし飴にバターを混ぜたような味でとにかく甘い。ゼウスも気に入っており、最近のブームでもある。

 

ヘルメス「現在の闘士達を、神側と人類側でそれぞれ纏め上げました」

 

ヘルメスがリモコンを取り出し、ホログラムの3D映像をテーブルの上に出す。

 

先ずは人類側から。

 

一人目。アニスフィア・ウィン・パレッティア。魔法を科学で解明する魔法科学こと魔学の開発者。科学と魔法の両方を兼ね備え、閃きと頭脳も持ち合わせた強敵だ。彼女を倒すには、戦略的思考も備えた神が必要だ。人類側の闘士の中で、最も警戒している6人の内の一人。

 

二人目。サラサ・フィード。若くして錬金術師として店を経営し、経営力と発想力、更に持ち前の剣術や魔法を駆使するが、弱点は首からぶら下げたアーティファクトで、此れを破壊すればサラサ・フィードは魔力の扱いが出来なくなる。

 

三人目。吹雪。艦娘と呼ばれる、過去の大戦で沈んだ船が擬人化した種族だ。陸地ならば艦娘としての性能は使えないかもしれないが、それでも元々は船である以上、普通の人間より遥かに強い。油断大敵だ。

 

四人目は乙骨憂太と祈本里香。彼は数少ない男の出場者であるが、神々が警戒している人類側の6人の闘士の一人だ。呪術師の術式を『模倣(コピー)』する能力は驚異的で、恐らく人類代表達の力も模倣(コピー)してくるだろう。更に不気味な事に、祈本里香は普通の少女のようにしか見えないにも関わらず、彼女は乙骨と共に闘うのだ。何かが彼女にはある。警戒はするべきだ。

 

五人目は博麗霊夢。幻想郷の秩序を保つ博麗の巫女であり、その素質は歴代でも最強とされている。神々が警戒する人類代表の一人である。

 

六人目は結城友奈。嘗て神殺しを成した、拳で闘う勇者の少女。そのポテンシャルは、シヴァと戦ったイングリスにも並ぶ。神々が警戒する人類代表の一人。

 

7人目はサンズ。まさかのスケルトンのモンスターであり、他の人類代表と比べてもその身体能力は最弱だった。何故こんな最弱のモンスターが人類代表に選ばれたのか、不明だ。不気味にも程がある。

 

八人目は竈門炭治郎。サンズを除けば、ポテンシャルも才能も人類代表の中では弱い方だ。しかし努力も怠らず、驕り高ぶる様子も無い。オマケに精神力も馬鹿げてる程に強く、弱くても油断は出来ない。

 

九人目はフランという黒猫族の少女だ。大きな剣を武器に戦い、様々なスキルを使い熟す上に魔石を剣に取り込んで更に強くなり続ける。その進化に限りはなく、下手をすれば神すらも超えてくるかもしれない。警戒すべき6人の一人だ。

 

そして最後の一人が、サイタマ。見た目はパッとしないが、ゼウスを含めた神代表達も、その場の神々も見抜いていた。サイタマが、全人類代表史上最強であり、最も警戒すべき相手と。彼とは恐らく、最後にゼウスが闘う事だろう。

 

アインズ(確かに此れは、一筋縄では行かないだろうな。俺も気を付けるべきだな)

 

こうして、話し合う内に、ゼウスがアインズの元を向く。

 

ゼウス「次の第9回戦の出場者を発表するぞ。アインズ、お主の出番じゃ」

 

アインズ「っ!やはりか!」

 

アインズは目を光らせる。次の神代表は自分。ならば負けるわけには行かない。ナザリックの皆の為にも。




ED:『Clattanoia(OxT)』
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