終末のワルキューレvs若き戦士達   作:ちいさな魔女

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地獄の女神VS新米錬金術師 その4

ヘカーティア改めてヘカテーとサラサの試合が始まり、闘技場が興奮に包まれていた。そんな時、ルシファーは一人闘技場の端に座って試合を眺めていた。本来なら真莉亜やレヴィと行動をするルシファーなのだが、今回はある存在と話をする為に一人で此処へやって来たのだ。

 

ルシファー「ヘカテー………そう。アレがヘカーティアの本来の姿なのね。アンタは知ってたんでしょ?ビル」

 

ルシファーはそう言葉を放つ。

 

???『おやおや、何時から私に気付いていたのかい?』

 

その場に現れたのは、小さな金のピラミッドに線のような四肢を生やした1つ目の悪魔だ。シルクハットを被り蝶ネクタイをつけている。

 

ビル・サイファー。ルシファーの知り合いである。

 

ルシファー「アンタの視線が分からない訳無いでしょう。常時見られて不愉快だわ」

 

ビル「まあそう言うな。君も私の楽しい話し相手だ。さっきも治してやっただろ?」

 

ルシファー「ありがた迷惑って分かる?まあ良いわ。アンタはまたなんかやるつもり?言っておくけどまたミョウマゲドンを起こすつもりはないわよね?」

 

ビル「いや、今私は協力者とある事をしていてね。出来れば君にも手伝ってもらいたい。勿論、七つの大罪全員の力もね」

 

ルシファー「アンタ一人で充分な癖に」

 

ビル「()()()()()()()()()()

 

ルシファー「………何ですって?」

 

ルシファーは耳を疑った。ギドラが生きている?奴はメイプルが倒した筈だ。

 

ルシファー「信じられない………って言っても、アンタがそう言うなら真実なのよね。それで、ギドラがどうしたのよ?」

 

ビル「奴の狙いは、恐らく『ゼウス』と『サイタマ』だ。あの二人は流石の私も、そしてギドラも手を出せない。いや、サイタマはまだ私でも何とかなるが、ゼウスはまだ手出しが出来ない」

 

ゼウスの強さは、ビルもルシファーも知っている。そんなゼウスと渡り合えるであろう人類代表のサイタマ。

 

そんな二人を、ギドラは何故狙うのか。気になるルシファーだが、これ以上は聞かない事にした。

 

ルシファー「………言っておくけど、アンタがその後何をしようと興味が無いわ。ただ、真莉亜やレヴィ達には手出ししないで頂戴」

 

ビル「勿論だとも!それにしてもヘカテーか………本来の姿と名を取り戻したようだな」

 

ビルは闘技場を見つめる。ルシファーも視線を戻すと、ヘカテーに吹き飛ばされるサラサの姿があった。

 

ルシファー「オーディンに返してもらったそうよ」

 

ビル「成る程。やっと進み始めた訳か。まあ彼女が救えなかった女神の事を考えると、塞ぎ込むのも無理ないかもしれないがな」

 

ルシファー「ペルセポネー。確か、ハデスの前妻ね。あの悲劇は同情するわ。まっ、私にはどうでもいい事だけど」

 

ビル「相変わらずの傲岸不遜、無礼千万ぶりだねぇ」

 

ルシファー「アンタに言われたくないわ」

 

二人は試合を見続ける。サラサは再びヘカテーに弾き飛ばされ、地面を転がった。

 

――――――――――――――――――――――――

 

サラサ「ヤアァァァッ!!」

 

サラサは走り出す。身体中に痣が出来ており、鼻血も大量に流していた。

 

ヘカテー『これ程あしらわれて尚挑むのか。此れだから若い連中はつまらん』

 

ヘカテーはその場から動かない。サラサの振り下ろす剣を、ナイフで弾くだけだ。

 

ヘカテー『己の力では叶わぬ事を誰よりも自分が理解していながら、無謀に挑む愚か者めが』

 

ヘカテーは二本の手を伸ばしてサラサを掴もうとするが、サラサは腕を避けた後に左手を握ってヘカテーに振り翳す。

 

しかし、ヘカテーはサラサの左拳を第四の手で掴んで止めた。そして、そのままサラサの拳を掴む手を真上に振り上げて、そのまま大地へ仰向けに叩き付けた。

 

サラサ「が………ハッ…!」

 

背中から叩き付けられたサラサは、全身に走る衝撃に身体を揺さぶられ、視界がボヤける。身体が空中に舞い上がる。

 

しかし、ヘカテーはサラサに悶える暇も与えない。サラサのお腹を蹴り飛ばし、闘技場の壁へ叩き付けた。

 

ヘイムダル『ヘカテー様に蹴り飛ばされたサラサ!!背中から壁に叩き付けられた!!』

 

サラサ「ガッ………ゲホッ……ぐぅ……」

 

サラサはその場で嘔吐した。

 

サラサ「強い………でも!負けたくない!!」

 

サラサはその場で本を開く。展開された無数の本は、嘗て師匠のオフィーリアと共に購入した錬金術大全で、ワルキューレ13姉妹のエイルの力によって神器となっていた。

 

エイル『強過ぎだよ!?エイルも力を貸すけど、ヘカーティア様ってこんなに強かったんだ!?』

 

サラサ「そうですね………強すぎますよ」

 

サラサは本を開き、両手を合わせて空中に翳す。その手に無数の爆弾を生み出し、ヘカテーに投擲する。

 

ヘカテー『くだらぬ』

 

ヘカテーは避けない。鼻先で大爆発が発生し、衝撃波が会場から飛び出す。

 

ヘイムダル『ヘカテー様全く避けず!!鼻先で爆弾が爆発した!!しかし!!』

 

ヘイムダルは分かってたようだ。爆発の煙が吹き飛ばされて、無傷のヘカテーが現れる。

 

ヘイムダル『無傷!!全くの無傷!!』

 

爆弾は神器化して威力は高い筈だが、ヘカテーは傷一つ付かない。

 

ヘカテー『神に障壁は無い。来るもの総てを受け入れるだけだ』

 

サラサ「じゃあ大人しくやられてよ!!」

 

ヘカテー『本当に面倒な奴だ』

 

サラサは再び手を合わせて、神器を錬成した。塔のように長い斧を生み出し、刃をヘカテーに向けて振り下ろした。

 

ヘカテー『力でも勝てない』

 

ヘカテーは頭で斧を受けるも、斧の方が砕け散った。

 

ヘカテー『未熟な錬金術師よ。お前の力はそんなものか!!』

 

ヘカテーは人差し指から光線を放つ。その光線はサラサの心臓部を貫通した。

 

貫かれた箇所から、サラサは人体の大半から飛び出たかのような出血を起こし、サラサの背後の壁に血のプラネタリウムを描く。

 

ロレア「い、いやぁぁああああああああああああああああああああああああああ!!」

 

アイリス&ケイト「「サラサッ!!」」

 

人類『『うわああああああああああっ!!』』

 

ヘイムダル『ちょ、直撃!!サラサの身体を光線が貫く!!これは決定的だああああ!!』

 

神々『どうだ!!此れがヘカーティア様の力だ!!』

 

神々『何だよ思ってたより大した事ねぇな!!』

 

神々『弱え奴だぜ!!』

 

神々はヘカテーの勝利を確信する。人類側は、サラサの敗北を確信してしまう。

 

アフロディテ「あらあら、思っていたより大した事ありませんでしたわ」

 

フレイヤ「あらあら、もう闘いは終わりかしら」

 

美の女神達は、呆気なく終わったと思っている。

 

ヘカテー『勝ったか』

 

ヘカテーも確信していた。此れならオーディンにわざわざ名を返し貰う必要も無かった。そう思ったヘカテーであった。

 

誰もがサラサの敗北を確信する中、サラサは…………。

 

サラサ「……ふっ」

 

笑っていた。

 

まだ、終わっていなかった。




サラサ・フィード(新米錬金術師の店舗経営)×エイル(ワルキューレ)
神器『受け継がれし叡智の書』
神器能力:卒業時に師匠と共に購入した錬金術大全
空中を浮遊し魔力を流すことで神器化した錬成具を生み出せる他、書(特に後半の分厚い書)事態が盾や鈍器、果ては足場として使用することが出来る。
錬金術に関わるありとあらゆる知識が記された、錬金術限定のアカシックレコード。
森羅万象の構造及び性質の変化、クォークの構造改変による原子・分子の改変。

コズミックパワー『アルケミスト・ヴァース』
能力:錬金術が発展し続ける未来の宇宙
その探究心・向上心はあらゆる未知や脅威を分析・解析し対抗・無力化する術を導き出し創造する。
真理の扉の開放を出来る。
全は一、一は全を体現する。森羅万象ありとあらゆる知識と元素が存在する。神から微生物に至るまでおよそ全ての存在が持つ『真理の扉』を強制的にこじ開け、実在するモノから未発見のモノまであらゆる元素を無尽蔵に発現させる。
またこの際に真理を知る。
この大会を通して幾多の世界とそこに存在する数多の知識(魔法に加え科学も呪力と術式)や概念を知っただろう彼女なら諦めない限り強大な希望の灯を生み出せると信じて。

もし次の終ワル作る時は、ピーター・パーカーやマイルス・モラレス、ハリー・ポッターにウィリー・ウォンカも代表にしようかな。アクロス・ザ・スパイダーバースもチョコレート工場のはじまりも面白かったし。
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