サラサは一歩後退り、ヘカテーの様子を見た。
ヘカテーの力は何かおかしい。
下手に攻めれば、此方がやられてしまう。
サラサ「言葉の力……さっきの私の攻撃の無力化も、言葉の力って事?」
ヘカテー『知る必要は無い。第一お前は知った所でどうにも出来ん』
サラサは距離を置いてヘカテーの様子を伺うが、ヘカテーは漸く動き出した。
ヘカテー『警戒し距離を空けるのは正解だが、こんな事も出来るのだ』
ヘカテーは口を開き、詠唱を開始した。
ヘカテー「『我は終焉を望む者。死の極点を目指す者
唯一無二の終わりこそを求めるゆえに、
鋼の求道に曇りなし――幕引きの鉄拳
砕け散るがいい――
ヘカテーは拳を振り下ろす。
サラサ「『ひらりマント』!!」
サラサは赤いマントを生み出し、ヘカテーの振り下ろす拳に当てる。しかし、此処で恐ろしい出来事が襲い掛かる。
サラサはひらりマントでヘカテーの拳を躱そうとしたが、ヘカテーの拳はひらりマントを粉々に砕き、粒子状に破壊した。
サラサ「嘘っ!?」
ヘカテーの拳は、サラサに命中する。しかし、サラサとてそのまま受ける程馬鹿ではない。
背後に新たな肉体を錬成し、其処へ自分とエイルを移した。
古いサラサの身体は粉々に砕け散った。
ヘイムダル『ヘカテー様の拳がサラサを襲うが、サラサは新たな肉体へ再び乗り移って難を逃れた!!』
神々も人類も、二人の闘いを見つめていた。お互いに一歩も譲らない闘いに、誰も声を上げなかった。
サラサ「ハァ……ハァ……」
強過ぎる。目の前の相手は、自分の力を悉く跳ね返す。どうすれば彼女に攻撃が通る?
サラサ「っ!!」
サラサは思い付いた。言葉通りの事を起こすなら、この方法が良いと、思い付いたからだ。
サラサ「これを使うしかない!!」
サラサは錬金術本を開くと、掌にガラス細工のボールを錬成して生み出した。
エイル『サラサ、それは?』
サラサ「凶悪兵器!出来れば使いたくないけどね!!」
サラサの青ざめている顔を見たエイルは、とんでもない物だと確信する。
人類側の観客席でも、何名かが顔を青ざめさせた。
炭治郎「まさかあれは、サラサさんそれは駄目だ!!」
友奈「サラサちゃん、それは流石に駄目だよ!!」
サンズ「早まるなサラサ、とんでもないことになるぞ!!」
炭治郎と友奈とサンズが青ざめて、顔でその危険性を大声で訴えている。試合を見に来た乙骨優太と祈本里香も危険性を感じて、大声で叫んだ。
乙骨「いけない!!皆!!早く耳を塞いで!!」
里香「とんでもないことになるよ!!早く!!」
五条悟とピッコロと勝利した人類代表は、意味が分からずに居たが耳を塞ぐ。
サラサ「ごめん皆!!でもこれしか今はないの!!これならどうだ!!」
サラサはボールを投げる。
ヘイムダル『な、何だ!?サラサは何を投げたんだ!?』
ヘイムダルの言う通り、神々も困惑していた。
ヘカテー『ほう』
ヘカテーは避けようとしない。
炭治郎「耳を塞いでください!!」
友奈「とんでもないことになる前に!!」
サンズ「地獄を見たくなきゃ早く!!」
炭治郎と友奈とサンズの慌てふためく様子を見た関係者達や、勝利した人類代表達と彼等の関係者は耳を塞ぐ。
サラサ「『
ヘカテー『ふん』
ヘカテーは片手でボールを粉砕した。
ボールが粉砕された瞬間、この世の物とは思えない音が闘技場に拡散される。
発生した音はありとあらゆる星や物を壊していく。闘技場にはヒビが入り、遅れた神や人類が失神する者が増えまくる。
ありとあらゆる凶悪な音が響き渡り、耳を塞いでも全身が沸騰しそうな勢いだ。
サラサとエイルは、音を魔法で打ち消しているので難を逃れている。
サラサ「これなら!!」
サラサは走り出す。しかし、サラサは突然首を掴まれた。
サラサ「がっ!?」
サラサは両手で、自分の首を掴む手を掴むが、力が強過ぎて振りほどけない。
ヘカテー『ふはははっ!!良い音だ!!元気が湧いて来たぞ!!』
爆発の煙が晴れると、其処には晴れやかな笑顔を浮かべるヘカテーの姿があった。疲れが取れて、元気溌剌で、その上上機嫌な様子が伺える。
ヘイムダル『へ、ヘカテー様!!無傷だ!!あの不協和音もものともしない!!すげえええぇぇっ!?』
ヘイムダル、お前も普通に実況続けて凄すぎる。
神々&人類『『『『『ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!???』』』』』
神々も人類も驚愕していた。ヘカテーはダメージ受けた様子もなく、寧ろ元気になっていた。
五条「うーん………あれはどういう事かな?」
ピッコロ「何故アレが平気なんだ?」
誰もが困惑する中、一人の少女が声を上げた。
???「“逆説”だよ」
『めだかボックス:
五条「逆説?」
贄波「私の使う『スタイル』の一つで、ある事象を『だからこそ』という逆説(逆接)によって逆転し 起こる確率の低い出来事を高確率で起こすことが出来るんだよ。このスタイルにかかれば“絶対に勝てない”状況であっても『だからこそ勝つことが出来る』状態にすることができるんだ」
ピッコロ「な、成る程。それであの音響攻撃を防いだ訳か」
五条「つまり、僕の『無限』やメイプルちゃんの『時間停止防御』も壊せる訳だね」
乙骨「そんな!?それは勝ち目が無いんじゃ!?」
炭治郎「………サラサさん!」
人類代表達は冷や汗を流す。
???「それだけじゃないね。彼奴、私の『誤変換』も使ってるもん」
『めだかボックス:潜木もぐら』
五条「ふむ。要するに古いコンピュータやゲームみたいに誤字を起こすのと同じようにしたんだね。あのサラサちゃんの『斬りつける』攻撃を、『木栗毛る』攻撃にしたんだね」
五条は紙に書いて、周りに分かるように説明する。
スペ「そんな馬鹿な!?強くなっても逆転されて、その上おかしな改変までされるって、それじゃ勝ち目無いじゃないですか!!」
ピッコロ「……いや。そうとも限らないぞ?」
スペ「えっ?」
ピッコロ「見ろ。サラサはまだ諦めてないぞ」
スペは闘技場の方を向き直した。
場面は変わり、闘技場はサラサの敗北が濃厚に見えた。
サラサ「………ふっ」
サラサは笑う。そして、右手で剣の柄を掴んで、そのまま真上に振り上げた。
ヘカテーは『逆説を使った』。
『だからこそ』。
サラサの攻撃が効いた。
誰もが驚愕する。
ゼウスも、アレスも、ヘルメスも、オーディンも、フギンとムニンも、アフロディテも、フレイヤも、ハデスも、その場に現れたアダマスも、控室で見ていたトールも、ガタノゾーアも、神々は驚愕を隠せなかった。
人類側も同じだ。勝ち残った代表達や、残った代表達、そして彼等に修行を付ける教官や師匠達も、驚きを隠せなかった。
贄波「そう。それで良いよ。それが『逆説』の突破方だよ」
贄波は煮え切らない性格だが、それでも目の前の功績を褒めずにいられなかった。
サラサの剣は…………ヘカテーの左の3本の腕、そして頭の一つを、斬り落としたのだ。本来ヘカテーが避けられる筈だった攻撃によって。
サラサの攻撃は速くも強くもない、ただ振り上げただけの攻撃だ。『だからこそ』ヘカテーに効いたのだ。
そしてヘカテーは『逆説』を使え、他にも様々な『言葉の力』で防いでいる。『だからこそ』サラサの攻撃は防げず、攻撃が効いてしまう。
人類『『『『『『ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!!』』』』』』
全人類が大歓声を上げた。
ヘカテー『があぁっ!?ば、馬鹿な!?』
ヘカテーは驚愕した。自分の身体の一つが、こんなにアッサリと切り裂かれると思わなかったのだ。
サラサ「………やっと効いたね」
サラサは狙っていたのだ。先程の音響爆弾は、ヘカテーに対する牽制だった。勿論アレが効く事も願っていたが、効かなかった事は想定外だった。しかし、想像してなかった訳では無い。賭けではあったものの、自分は勝てた。
ヘカテー『まさか………!?永く連れ添った身体の一つがこんな形で破壊されるとは!?だが、調子に乗るなよゴミ風情が!!まだ我の敗北した訳では無い!!』
ヘカテーはそう怒鳴るものの、表情は何処か嬉しそうだ。
サラサは再び構える。その顔は、まるで何かを待っているようにも見えた。
分かりにくい人達の為に、簡潔な必殺技紹介。
『ひらりマント』
錬成道具。元ネタはドラえもんのひみつ道具。あらゆる物体をひらりと避ける事が出来るが、ヘカテーの繰り出した拳の力の前に完全消滅した。
『
簡潔に言えば、殴った相手を一撃で殺す必殺の拳。
もっと詳しく言えば、どんな概念も誕生して一秒でも時間を経ていたものならば、物質・非物質を問わず、例え概念であろうともあらゆるものの歴史に強制的に幕を引く(破壊する)。弱点は、拳を当てなければならない事と、持続性の欠如。例えば、炎に拳を当てれば当たった炎は消えても他の炎は消えず、空気に触れると触れた空気を消せても周りの空気は消えない。
『
1.5CMのガラス細工のボール
フューが集め渡した人類の中で酷い音痴達との音を集めた物で、主神や主神級でも耳を塞ぐ程の威力を誇り足止め程度に使える。直接聞いたら精神力が強ければ持ちこたえられてるが無理なら失神する。物理的にも精神的にも攻撃できる凶悪兵器で地獄絵図を作り出す程の威力。サラサはこれを解析して錬金術でいくらでも作れるが、サラサとエイルは音を消す魔法か錬金術を使い音の攻撃を受けない。流石のヘカテーも冷や汗を流すが、『逆説』によって“だからこそ”防げた。
フューが集めた人類という地獄絵図作れる音痴メンバー
ハイカラバンカラデモグラシー(鬼滅の刃)
相田マナ(ドキドキプリキュア)
山田木はなこ(音楽少女)
千歳ハル(音楽少女)
ドラえもん(ドラえもん)
カービィ(マイク能力)(星のカービィ)
剛田武(ドラえもん)
竈門炭治郎、吹雪、サラサ・フィード、乙骨優太&祈本里香、結城友奈、サンズはこれを聞いて酷すぎると言い放っている。
《逆説》
神も気絶する不協和音。『だからこそ』平気なうえに元気が出る。
サラサの攻撃は弱い。『だからこそ』効いてしまう。
その上、ヘカテーは《逆説》を使って防いでる『からこそ』サラサの攻撃を防げなかった。