今回は短いです。
吹雪は手を翳す。球体型の艦載機が空を駆ける。背後の深海棲艦達はケイローンに向けて砲撃を開始した。
ケイローンは自分が乗るグライダーを動かして、迫る砲弾の雨を回避していく。一本のアームが砲弾の胴体を掴み、吹雪へ投げ返す。吹雪は肩に備えた砲台から砲撃を放つ。
吹雪に迫る弾は相殺したが、ケイローンが投げたパンプキン・ボムが海に落ちて、イルカのような見た目の深海棲艦を爆発で粉砕した。
ケイローン「即席のステージとはいえ、電気が通ると強いですね」
ケイローンは4本のアームに電気を走らせる。二本のアームがグライダーを離した後、アームを開いて中心に電気を集めた。そして、アームは電撃を纏った光線を放つ。
光線は深海棲艦達を撃ち抜いていき、上空に浮いた艦載機達ももう一本のアームが放つ光線によって一掃された。
ヘイムダル『ケイローン様、深海棲艦達を一掃!数の暴力をものともしない!』
しかし、吹雪とて黙ったままではない。
吹雪「やぁぁぁっ!」
吹雪は壁を走った後に跳んで、ケイローンの背後から迫る。そのまま蹴り飛ばそうとしたが、ケイローンは今度は身体を砂状に変化させて身体を分解。吹雪のライダーキックを回避した。
吹雪「ッ!!」
吹雪は肥大化した左手で空間を切り裂くようにケイローンを斬るが、砂化したケイローンの身体が崩れるだけでダメージを与えられない。
吹雪は壁に着地して、再び走り出す。吹雪の背後から砂が波のように押し寄せる。更にビル群にある瓦礫で出来た砂が集まり、巨大なケイローンへと姿を変えていく。
ヘイムダル『今度は砂状に変化した!!吹雪、屋上へ追い詰められる!!』
吹雪は屋上へ到達すると、両腕を下に下ろして深呼吸をした。
吹雪「黒雪ちゃん!」
深海吹雪『………えっ?私のこと?』
吹雪「うん!」
深海吹雪『深海棲艦の吹雪だから、黒雪?』
吹雪「そうだよ!力を貸して!」
深海吹雪『………そうね』
そして、吹雪は再び走り出す。目の前に砂状になったケイローンが現れた。
ヘイムダル『砂の巨人可したケイローンさまが、吹雪に手を伸ばす!!あらゆる物理攻撃が効かない砂の肉体をどう打ち破るか、さあどうする吹雪!?』
すると、吹雪はそのまま真正面からケイローンの元へ走る。
吹雪「私が展開出来る武装は、艤装だけじゃない!グンちゃん!黒雪ちゃん!行くよ!」
黒雪&グン『『ええっ/ん!』』
吹雪「―――艤装変換!!」
吹雪は両手の指を全て使い、高速で印を結ぶ。
そして、吹雪が全身に纏う鎧が再び変化する。機械の変形音ではなく、液体が揺れて鳴る音が響く。そして、液体のように吹雪の身体に装着された鎧が変化していくのだ。それはまるで生きたスライムのように、自由自在に鎧が形を変えていくのだ。
そして、吹雪は先程と同じ形の鎧を纏い、両手を合掌して合わせた後にケイローンの頭へ向けた。すると、両手は巨大な砲塔になり、其処から大量の水が放出された。
水を掛けられたケイローンは身体が崩れていき、そのまま海の中へと押し戻されてしまう。
ヘイムダル『うおぉぉっ!?ケイローン様が押し返された!?吹雪が放つ水が砂の巨人化したケイローン様を押し返す!!』
長門「よし!!良いぞ吹雪!!」
金剛「ブッキー!流石デース!」
そして、吹雪は両手を元に戻した。すると、深海吹雪こと黒雪が声を上げる。
黒雪『ちょっと何よ今の!?』
吹雪「よく分からないけど、ナノテクって言うんだよ。ナノマシンを使った技術なんだって」
黒雪『な、ナノマシン?』
吹雪「うーん………私も良く分かってないんだよ。でも、私がやりたい事を何でも出来る!ルフィさんのギア
吹雪はそう言った後、両足からジェットを噴射してケイローンの元へ飛んだ。
ヘイムダル『足からジェット噴射ぁ!?そしてケイローン様の元へ迫る!!』
そして、4本のアームでビルの壁をよじ登るケイローン。4本のアーム以外は元に戻っており、顔色も良くなっている。どうやら他の能力は解除しているようだ。
ケイローン「ナノテクですか。この土壇場で発現するとは、お見事です」
ケイローンは二本のアームを吹雪に伸ばす。吹雪は二本のアームが繰り出す打撃を、身体を回転させながら避けた。
吹雪「『レールキャノン』」
吹雪は両手を長い砲塔に変えると、そのまま胸の中央のコアと思われる小さな円形の装置を輝かせた。
そして、両手の砲塔から眩い光と共に光線を発射した。
ケイローンは二本のアームで光線を受け止めるが、耐えきれずにアームが貫かれてしまう。貫かれた二本のアームは蒸発し、貫かれた断面から触手がドロドロと溶けていき、水に落ちた瞬間にジュージューと音を立てながら沈んでいく。
ケイローン「ッ!!」
ケイローンは残ったアームで跳躍して、向かいのビルへ移る。二本のアームがビルの壁を掴み、ケイローンも両足でビルの壁に着地する。
ヘイムダル『ケイローン様のアームが蒸発!!吹雪が展開した武装から放たれた光線が、ケイローン様のアームを貫いた!!』
人類『『『ワアアアアアアアアッ!!』』』
吹雪「もういっちょ!」
人類側からの歓声を浴びながら、吹雪は再びレールキャノンを発射した。
ケイローン「成る程。此の破壊力ならば砂になっても意味は無いでしょう」
ケイローンは二本のアームを駆使してビルの壁を移動する。その間に弓から矢を放ち続けるが、吹雪の周囲が赤く染まり始めた。ビルも熱を帯びて赤く染まった後に黄色く染まっていく。あまりの熱にビルが溶け始めたのだ。ケイローンの放つ矢は瞬く間に蒸発。
ヘイムダル『ケイローン様の攻撃が全て蒸発!!』
吹雪「ふぅ………」
吹雪は分子運動を止めた。やり過ぎたら自分まで焼け死ぬからだ。
ケイローンは吹雪の元へ跳び、その腹へ拳を突き出す。拳は吹雪の腹に命中し、吹雪は吹き飛ばされる。吹雪は後方へくの字に吹き飛ばされるが、直ぐに四肢にムササビウイングを展開する事で勢いを殺し、空中で止まる。そして、吹雪はムササビウイングを解除すると、今度は身体に搭載した反重力エンジンによって空中に浮いた。
吹雪「『波動砲』!」
吹雪は両腕を合わせた後に、両腕を融合させて巨大な砲台に変形させた。エネルギーは既に溜まっており、発射すれば目の前のケイローンを容易く吹き飛ばせるかもしれない。
ケイローン「超兵器があれば無敵。それは、致命的な考えですよ。このように小さな事で、あっという間に使えなくなるのですから」
ケイローンはそう言った直後だった。突如として波動砲の砲身が煙を吐き出した。
吹雪「えっ!?何で!?」
黒雪『吹雪!!早く切り離して!!』
グン『暴発する!』
吹雪「嘘でしょう!?」
吹雪は波動砲に切り離した。波動砲は地面に落ちた後に元の液状のナノマシンに変わり、吹雪の足元へ吸収されていく。
ケイローン「まだ続きますよ」
ケイローンがそう告げた後、今度は両手に取り付けた装置から衝撃波を背後に放ち、衝撃波で跳んで吹雪に迫る。此の時のケイローンは頭が緑の球体を被っており、両腕には銀の半円形の装置を装備していた。今纏っているのはこの2つだけだ。
吹雪も両腕を巨大化させて、ケイローンへと迫る。
ヘイムダル『一体どうなる!?この闘い、まだまだ先が読めねぇぜ!』
吹雪が進化して纏ったオーバーテクノロジー。
『ナノスライムテクノロジー』:身体をナノマシン化する事により、ナノテクノロジーとスライムの能力を足して2で割ったような能力を得る。此れにより吹雪が思い描いた姿へ変形し、あらゆる状況や攻撃に対応する事が出来る。元ネタはアイアンマンのMark.85とファンタジーのスライム。此処でも科学と魔法を合わせた技を披露。殆どのガンダムや仮面ライダーを最近見てなくて良く分からなくなってきた私が私なりに考えて編み出した、吹雪の進化形態。やはりアメコミは救い。ナノテクアイアンマンありがとう!
『連発式レールキャノン』:電磁力で砲弾を撃つという、強力な兵器。嘗てエヴァ初号機が第六の使徒を倒した時に使用したレールキャノンであるが、吹雪は連射可能になる。電力が何処から来てるか、それは次のオーバーテクノロジーで詳細が判明。
『インフィニティリアクター』:ドラゴンボールの永久式エネルギー炉の特性を持つアークリアクター。無制限にエネルギーを装着者に与える為、一つのマシンに装着するだけでそのマシンは半永久的に活動可能になる。弱点は外される事だが、吹雪の鎧と一体化し更に身体全体に木の根のように繋がっているので、外すのはほぼ不可能。
『分子運動式熱領域』:周囲の分子運動を増加させる事で熱を帯びさせ、周囲を焼き尽くす範囲攻撃。元ネタはゴジラ・アースの熱攻撃。此れにより、並みの攻撃ならば熱で蒸発させて遮断出来る。但し、長く使えば吹雪自身も焼き尽くされる為に瞬間的防御にしかならない。
『波動砲』:宇宙戦艦ヤマトに搭載された波動砲その物。しかし、今回は発射時にケイローンによって謎の暴発事故により、不発に終わる。しかし、実際には暴発ではなかった。それは、ケイローンが纏ったあるヴィランの能力によるものだった。
ヴィラン集
『サンドマン』:本名はウィリアム・ベイカー。今はフリント・マルコに改名。脱獄中に素粒子実験場の素粒子分解装置に入り込んでしまい、体の分子が全て砂状になってしまったが、愛する娘を思う一心でこれを制御。その名の通り自身の肉体を砂状に変化させる事ができる。但し水を浴びせられたら砂になれず、固定化してしまう。
『ミステリオ』:本名はクエンティン・ベック。様々な機械、ドローンや舞台セットを用意周到に用いて、様々なホログラム映像による幻影を使ってスパイダーマンを苦しめた。ケイローンの場合は機械を用いなくとも、魔術の応用によって巧みな幻影を見せる事が出来る。それこそ、相手に思い込ませて感覚を錯覚させる程に。此れにより、吹雪の波動砲が暴発しそうになるよう見せかけさせた。歴戦でもある吹雪や黒雪、そして戦闘に詳しいグンさえも騙せるほどに。
『ショッカー』:ハーマン・シュルツ。両手に取り付けた装置から衝撃波、振動波を発する事が出来る。
何故スパイダーマンのヴィランが多い?私が使いたかったからです。