駆逐艦吹雪。彼女は他の鎮守府から現在の鎮守府に着任した。他の鎮守府に居たにも関わらず、何故か航行がままならないという異例の艦娘であった。
鎮守府の沢山の友達や仲間、先輩達と共に艦娘として成長を重ねていく。
そんな中、鎮守府全体の再編によって『第五遊撃部隊』に配属される事となり、金剛・北上・大井・加賀、瑞鶴の5人と新たな艦隊を組んだ。
個々の実力偏重でチームワークが最悪な中、吹雪はなんとかそれをまとめ上げて部隊を勝利へと導いてゆき、最終的にそれが評価される形で部隊の旗艦に就任した。
それから暫くして、トラック島の前進基地にて大和と出会った。そこで大食艦ゆえ海に出られなかった彼女と、前の鎮守府で碌に訓練も積ませてもらえなかった自分自身とが重なり、半ば強引に海へ連れ出そうとしてしまう。しかしそのせいで大和はエネルギーを使い、赤城をも超えてしまう食欲によって前進基地の食糧を沢山消費してしまう。
この問題児ぶりに、当然秘書艦の長門からは怒られ、罰としてドラム缶いっぱいに食料となる貝を詰めるように命じられる。
その後、「第五遊撃部隊」解散、旗艦任務解任、前線基地からの帰還命令、夕立の改二化と状況が大幅に変化し、吹雪は一転して焦りを感じ始める。
鎮守府帰還後、再結成された「第三水雷戦隊」の下で、何かに憑りつかれたように無謀な攻勢を続け、睦月に泣きながら叱責された。そして、落ち着きを取り戻した吹雪の口から衝撃の事実が語られる事となる。
翌朝、吹雪は赤城に自らの随伴艦になるように頼まれるが、そこに現れた加賀から随伴艦が務まるか否かを確かめたいと、再びスポ根的なしごきを課された。
厳しいしごきの末に、吹雪は改となる。その後、赤城達に待ち受けていた運命を変え、多くの艦娘達の運命を変えた。駆逐艦にも関わらず、不利な状況をひっくり返したのである。
月日が流れ、ある時を堺にアイアンボトム・サウンドが血のように赤く変色しつつあった。この変色はポイントレコリス沖と呼ばれる一点を中心として広がり、この状態の海では深海棲艦を除く生物は全て死滅し、艦娘であっても徐々に艤装が損傷していき、最悪艤装が使えなくなる恐れもあった。時間の経過に応じて海域はかなりの速度で拡大していき、残り約3日で今回の拠点であるショートランド泊地にまで広がることが予測されており、一刻も早くこの海域の拡大を阻止することが作戦目標となっていた。
そしてこの海域の中心からは「カエリタイ・・・カエシテ・・・」という謎の声が観測されており、多くの艦がこの声を聞いていた。
吹雪や睦月も冒頭で泊地に着く前この声を聴くことになるのだが、その際吹雪は、
「うううん…大丈夫…」
と、なだめるように声をかけていた。
しかし、当の吹雪本人は全くこのことに覚えがないらしく、後日赤城に尋ねられた際は戸惑っていた。また、夕張によると吹雪の艤装には変色海域での損傷がなく、上記の声が観測されたのも吹雪が泊地に到着した日付と同一であることから、長門達から何かしらの因果関係があるのではと考えられ始めた。
そして、その時にある事が明かされた。
「艦娘は撃沈されると深海棲艦となり、深海棲艦が撃沈されると艦娘になる場合がある」(この事を「D事案」と呼ばれているが、おそらくドロップの頭文字からそう呼ばれている)ことが明かされた。つまりは敵と味方をループしてるのである。そのため、艦娘たちは「誰1人沈むことなく深海棲艦を殲滅・撃沈して、この悲しく辛いループから彼女ら、即ち深海棲艦化した艦娘たちを解放する」という目標を達成する必要がある。
この説明を吹雪達にした加賀自身も、一度轟沈し深海棲艦になったが、再び撃沈されて艦娘に戻った過去があったと判明した。深海棲艦が撃沈されて艦娘になるときは稀にだがその記憶を引き継ぐ場合があり、加賀は記憶を引き継いでいた。また、その話を聞いていた瑞鶴にも、覚えがあるかのように見られる。時を同じくして、吹雪は「今の鎮守府に着任する前の記憶はあるか」と聞かれ沈黙してしまったことから、過去に轟沈し深海棲艦化していた頃の記憶を失っていると思われる。
軈てアイアンボトムサウンドに侵攻する作戦が開始され、吹雪達は変色海域の中心に訪れる。
すると、変色海域の中心では大きな穴が開いており、そこから黒い光の柱が空まで続いていた。
大和や睦月、そして深海棲艦化しながらも意識を保っていた如月の力を借り、吹雪はそこにたどり着く。
声は続く。
「カエリタイ……カエリタイ……
カエシテ……カエシテ……
……オイデ…」
そして、その内部には…
自分が居た。深海棲艦となった、もう一人の自分が。
『ナンドモクリカエサレルタタカイ…
トキヲコエ…ウミヲコエ…オモイヲコエ…
ナンドモクリカエサレ…ソノタビニツノッテイクムネン…』
かつて吹雪はアイアンボトム・サウンドで轟沈してしまったが、そこで自身の強い思いと積もっていた艦達の無念や思いが吹雪を助けた為、海の上に戻ることができた。このことが原因で吹雪は特別な存在、即ち繰り返される戦いの中で定めの軛から自由となり、他の艦娘の運命をも変える力を手に入れた。
『ソレガワタシヲシズメタ…
コウシテ…ワタシトアナタハウマレタノ…』
しかし、その時に二つに分離してしまい、海の上に戻れたのは片方だけで悲しい記憶を背負ったもう片方は底に沈むこととなった。水底に沈んだ彼女に残されたものは水上にある物への憎しみや妬みのみ、そして自身たちは定めの軛に従い消えていく存在であるという考えにとらわれ、吹雪の持つ運命を変える力を許すことができず、長い年月をかけ今の姿となった。
『キエテシマエオマエモ!ソノタメニオマエハカエッテキタノダロウ!!
ナンドデモナンドデモココヘモドッテキテシズメ!ヒカリナドナイ!ノゾミナドナイ!
コノミナゾコデ!ソウシテ、ダレカラモワスレサラレテ、キエテイケ………!!』
始めは吹雪に精神的な揺さぶりをかけた上で束縛、深海棲艦化させて自らの一部にしようとするが、吹雪が「自身は皆が作りだした希望」であることに気がつき束縛を解くと、近づいてくる吹雪に怯えてしまう。
吹雪『大丈夫だよ………繰り返さなくても……絶望しなくて良いんだよ………』
その際に吹雪の足が折れたことでそれにシンクロするように自身の足も折れ、動けなくなる。
吹雪『思いがある。皆の無念の数だけ、希望がある。大丈夫。私、貴女の事を忘れない!私達、歩き出せる!だから…………』
吹雪に抱かれ、海の上に共に戻ること、自身のことも決して忘れないこと、無念の分だけ希望があることを教えられ、光となって消えた。
その直後アイアンボトム・サウンド全体はまばゆい光に包まれ、変色海域は海域の深海棲艦(如月含む)が消滅するとともに収まり、一連の出来事は終わりを告げた。
まるで彼女が、或いはアイアンボトム・サウンドそのものが見ていた悪い夢から解放されるように…。
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吹雪「ヤアアアッ!!」
吹雪は白銀ノエルの拳を片手で受け止めた後、吹雪は蹴りを放ってノエルを蹴り飛ばそうとした。しかし、ノエルは吹雪の蹴りを受け止めた後に片手で吹雪を空へ投げ飛ばした。
吹雪「ぐっ!?凄い力!!」
すると、吹雪は突然高速で動く何かに吹き飛ばされた。吹雪は壁に激突するが、高速で何かが接近してくる。
それは、赤いカブトの戦士だった。
深海吹雪『速い!でも、そんな相手の対策は完璧でしょ?』
吹雪「勿論!」
吹雪は大地に足を踏みつける。すると、高速で動いていたカブトが突然、足が動けなくなってその場に留まってしまう。
それは、床がガムのようにひっつき始めたのだ。ゴキブリホイホイのように、足場がくっついて離れない。高速移動をする相手を捕まえるのは困難だ。其処で吹雪は、ナノマシンを床に拡散させてトリモチ化し、動きを封じる事にしたのだ。どんなに動きが速くなろうと、床がトリモチ化すれば身動きが取れない。
吹雪「それ!」
吹雪はカブトのベルトに手を触れた。そして、ナノマシンをベルトに流し込んで機能に干渉した。
グン『ライダーはベルトさえ無力化すれば大抵どうにかなる』
吹雪「クロックアップ機能も奪えた!」
そして、カブトのベルトから手を離した吹雪。ベルトの機能を無力化されたカブトは、力を失ってその場に膝を着いた。そして、カブトはそのまま霧散した。戦力にはならなくなったので、無力化されて霧散したのだ。
すると、ラミィが掌から氷を生成した。氷は矢となって吹雪に迫る。
吹雪は早速、カブトから奪ったクロックアップ機能を試す。
氷の矢が全て、空中で止まっているように見えた。
ラミィの胸に拳を叩き込み、そのまま殴り飛ばした吹雪。クロックアップを解除した瞬間、殴り飛ばされたラミィは壁に背中から叩き付けられ、そのまま霧散した。
ノエルが背後から迫るが、吹雪は両手からエネルギー光線を発射してノエルの身体を撃ち抜いた。
相手がもし人なら躊躇してたが、本人ではない人形のような存在ならば難なく撃ち抜ける。況してや吹雪は、艦娘という海軍所属の軍人だ。深海棲艦だけでなく、人を殺す手も当然知ってる。
ノエルは霧散した後、ケイローンがその場に現れた。
ケイローン「やりますね。数の多さで劣勢になるかと思われましたが、どうやら貴女はいざという時に人の命を奪う手も訓練されているようですね」
ケイローンの側に、今度は別の人物が姿を現した。今度は8名の少女達だ。一人はサメの歯のように尖った歯を持つ少女で、二人目は赤いリボンを頭に身に着けた少女であり、8人の中で格の強さが感じられる。三人目は少年のようにも見える男勝りな少女。四人目は、額に二本の角を生やす和風の少女。5人目は白い狐の耳と尻尾を生やす少女で、6人目は黒い狼の耳と尻尾を生やす少女だ。7人目は巫女服を身に着けた少女で、最後の一人は、青い髪をしたアイドル風の少女だ。
『ホロライブ:がうるぐら、ときのそら、大空スバル、百鬼あやめ、白上フブキ、大神ミオ、さくらみこ、星街すいせい』
ケイローン「因みにこのような事も出来るのですよ。私は沢山のヴィランを纏う事が出来ますが、召喚した彼女達も纏わせることが出来るのです。このように」
ケイローンが指パッチンを行う。すると、少女達の見た目が変化して、それぞれが違ったヴィランを身に纏った。
ぐら「a domo same deshu.(あ、どうもサメです。)ima a manta dakedo.(今はマンタだけど。)」
がうる・ぐらは、全身に黒い装甲を纏い、エイのような一回り大きいヘルメットを身に纏った。ヘルメットは巨大な目を2つ持っている。
そら「そらとものみんなー!元気ー?ときのそらです!」
ときのそらは身体から電気を放出し、ビル全体から電気を吸い上げている。ケイローンが先程まで纏っていた電気のヴィランの力を纏ったようだ。顔に電気で出来たマスクを纏っている。
スバル「おおっ!空飛べる!気持ちいいぃー!!」
大空スバルは背中に機械の鳥の翼を持ち、空を自在に飛んでいる。背中のジェットで空を飛んで加速している。
あやめ「おおっ!余の肌が黒いぞー!?」
百鬼あやめは全身が黒く染まり、服も真っ白に染まる。しかし、その身体からは並々ならぬ闇の力を感じる。
フブキ「おおっ!白上の尻尾が増えたみたい!!」
白上フブキは背中に4本の長いアームを持つが、自身の足で床に立っている。
ミオ「狼のウチがトカゲになるなんて」
大神ミオは尻尾をトカゲのように変化させ、背中に鋭いトゲも複数生やしている。頭に大した変化は無いが、舌はトカゲの舌となっていた。
みこ「みこ、パワーアップ!!」
さくらみこは全身に銀色の装甲を纏うが、さくらみこの体格と比べて遥かに超大型アーマーで、盛り上がったマッチョな銀色のアイアンマンと言っても良い。
すいちゃん「えっ?なにこれ?身体中黒い穴がある!?怖っ!?」
星街すいせいの身体は真っ白に染まり、身体中に黒い斑点が浮かび上がっていた。
そして、ケイローンもまた別のヴィランを纏っていた。
ケイローン「今度は直接相手をしましょう。来なさい!」
ケイローンは上半身裸となり、筋骨隆々な身体を見せる。しかし、両手を握り締めて拳に変えた後、拳をぶつけ合う。その瞬間、ケイローンの上半身が真っ黒に染まり、金属音が響き渡る。
吹雪「此処が正念場だね!」
吹雪は両手に光の刃を生み出した。ライトサーベルである。更に吹雪は、自分の周囲に深海棲艦達を大量に生み出した。
北方棲姫『フブキ……イッショニ……タタカウ!』
港湾水鬼『コイ……ハジメテ…ミルカ…?』
港湾棲姫『ハジメヨウ……モウ…ダレモシズマセナイ!』
飛行場姫『フタタビミナゾコニハモドラナイ……ワレワレはヒカリニムカイタイ!』
駆逐棲姫『ヤラセハ…シナイ…ヨッ……!』
深海雨雲姫『イキマショウ!コンドハワタシガ……マエニススムトキヨ!』
深海棲艦達の中でも、強力な力を持つ姫級達が姿を現す。しかし、全員の台詞が深海棲艦の時とは大きく異なっている。姫達は自信に満ちた顔をしており、顔色は白いが暗さはない。希望に満ちた明るい顔だ。
深海吹雪『ふふっ。懐かしい面子ね』
グン『最後の闘いだよ。油断しないでね』
ケイローンVS吹雪。最後の闘いは、ケイローンのチームと吹雪のチームの互いのぶつかり合いとなった。
次回、決着。
喚びだしたホロメン。
・白銀ノエル・雪花ラミィ・がうるぐら・ときのそら・大空スバル・百鬼あやめ・白上フブキ・大神ミオ・さくらみこ・星街すいせい
《ヴィラン》
『ブラックマンタ』がうるぐらが纏った『アクアマン』のヴィラン。海底人に匹敵する水中での活動に特化したハイテク潜水服と、ジェットパックや小型ミサイルなどの装備を持つ。巨大な眼を持つヘルメットからは破壊光線を射出することができる。尚、その破壊光線は水をプラズマキャノンとして放出したもの。
『エレクトロ』ときのそらが身に纏った『スパイダーマン』のヴィラン。電気を自在に操り、吸収して強くなる特性がある。
『バルチャー』大空スバルが纏った『スパイダーマン』のヴィラン。翼の生えた飛行スーツを身に着けたハゲ頭の老人。
『ミスター・ネガティブ』百鬼あやめが纏ったヴィラン。写真のネガが反転したような見た目をしている。超破壊的な闇のエネルギーを生み出し、そのエネルギーを剣などの武器に纏わせることができる。身体能力も高く、スパイダーマンを一撃で建物2棟分ほど吹き飛ばしたり、銃弾を避ける反射神経も備わっている。巨大な悪魔を生み出し、攻撃する事も可能。
また、他人に触れるだけで心を堕落させ、洗脳し意のままに操ることもできる。過去にこの洗脳能力でスパイダーマンなどのヒーロー達やヴィラン達を操ることに成功しているが、洗脳を解かれたり、洗脳そのものが失敗するケースも多い。対象者の精神力が洗脳の可否を左右するようである。また、一度洗脳にかかりそれを解いた者には二度と洗脳は効かない。
自身と同じ闇エネルギーを与えた忠実な仮面の部下・インナーデーモンズを多数従えている。インナーデーモンズは串刺しにされたり銃で撃たれてもすぐに治癒するほどの再生能力と高い身体能力を持っている。
『ドクター・オクトパス』白上フブキが纏ったヴィラン。伸縮自在の4本のアームを使う。デザインはPS4、5のドクター・オクトパスのアーム。
『リザード』大神ミオが纏ったヴィラン。試験薬の効果でトカゲになるというシンプルなヴィランだが、ショットガンすら通らない頑丈な身体に加えて身体能力も高い。あるゲームではヴェノムを纏ったスパイダーマンと渡り合う程。本名はカーティス・カート・コナーズ。
『アイアンモンガー』さくらみこが身に纏った『アイアンマン』のヴィラン。大柄な図体と、それに伴う高い馬力に加え、右腕にガトリングガン、左腕にロケットランチャーと火力面に充実している。また、鈍重な見た目とは裏腹に飛行能力も完備。
しかし、一定高度まで上昇すると凍結して機能不全に陥る弱点を抱えている。
『ザ・スポット』星街すいせいが纏ったヴィラン。黒い斑点を自在に操り、その斑点を通して移動や攻撃を繰り出せる。本名はジョナサン・オーン。
『スティーブン・アームストロング』『メタルギアライジング』に登場するヴィラン。ケイローンが吹雪と直接戦う為に纏ったヴィラン。個人と個人の闘争を好み、強者が勝つ事を理想とする超院議員。クレイトロニクス技術を用いたサイボーグであり、脳と心臓以外は全身ナノマシンでできている。その機能は体内の人工心臓で全身制御されており、ナノマシンがあらゆる衝撃に対応して瞬時に肉体を黒く硬化する他、多様な機能を付加している。その機能は体内の人工心臓で全身制御されており、ナノマシンがあらゆる衝撃に対応して瞬時に肉体を黒く硬化する他、多様な機能を付加している。但し弱点もあり、このナノマシンの機能を発揮するには、膨大な電力が居る。その為、側にエレクトロの力を持つときのそらが居るのは、相性ぴったりである。
その野望は、「真の自由(サンズ・オブ・リバティ)の実現」。
「愛国者達が築き上げ、今も尚民衆が維持する社会規範。統率されビジネス化を脱することのない戦争システム。
それらを完全に破壊して、法も秩序も無く個人の力のみに頼った弱肉強食の、混沌としながらシンプルな世界に引き戻す」という正に世紀末そのものである。概要だけかいつまむと自殺願望か何かに見えなくもないが、この思想は気に入らない奴を暴力で張り倒せる荒くれ者や、若き日のネイキッド・スネークのように戦場にしか居場所を見いだせない連中にとってはまばゆいもの。
ヴィランはほぼランダムで選びました。