吹雪とケイローンは拳をぶつけ合った。ケイローンは両腕が黒く染まり、硬質化して吹雪に拳を振りかぶる。吹雪もナノマシンを両腕に集めて腕を巨大化させて、ケイローンの拳に自身の拳をぶつけて止めた。
衝撃波が周囲に飛び、音を置き去りにする。足場のビルがひび割れていく。
ヘイムダル『両者拳をぶつけ合う!!激しいぶつかり合いだ!!』
神々&人類『『『ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!』』』
神々や人類が大歓声を上げる。
吹雪「最後は結局こうするべきですね!」
ケイローン「ええっ!今回は楽しませてもらいましょう!」
ケイローンと吹雪が拳をぶつけ合う。
ケイローンは吹雪の拳を避けた後に、その頬へ黒く固めた拳で殴り掛かる。拳で殴られた吹雪だが、身体を回転させて拳の勢いと威力を受け流す。吹雪は回転を利用して、ケイローンの腹を殴る。ケイローンは殴られた瞬間に後方へ飛び、威力を低下させた。
そして、吹雪とケイローンは同時に右拳を突き出し、互いの頬を殴った。互いに数歩退いた後、再び拳をぶつけ合った。
そして、ホロメンと深海棲艦の闘いも続いていた。
ぐら「いやっほー!!」
港湾水鬼『ヤルナ!ダガナメルナヨ!』
港湾水鬼は二門の砲台から砲撃を放つが、ぐらは砲撃を両目から放った光線で相殺した。そして、近接戦闘でぐらは両腕に生やした刀剣で港湾水鬼の爪とぶつけ合う。
港湾棲姫『ソラヲトンデモニガサナイ!カンサイキカラノガレラレルトトオモウナヨ!』
港湾棲姫は掌からエイのような形の艦載機を放ち、空を飛んでいるスバルに襲わせる。
スバル「オーバーキルじゃねえかぁ!?」
スバルはそんなツッコミを入れつつ、ビームガンから放つブラスターで艦載機を撃ち落としていく。
北方棲姫『モウマケタクナイ!イツカヘイワナウミニカエルタメニ!』
北方棲姫は幼い身体からは考えもつかない程の艦載機を飛ばし、更に走ってある存在を追い掛ける。ビルからビルへ伝って行く、トカゲが擬人化したような四肢を持つ狼の少女を。
ミオ「いゃああっ!怖い怖い!艦載機が襲って来る!グォオオオオオオッ!!」
ミオは涙目になりながら、トカゲの身体能力でビルからビルへ跳んでいく。艦載機からの射撃を体に受ける時もあるが、その身体は頑丈で中々攻撃が通らない。しかし、怖がる様子に反して、尻尾で艦載機をはたき落としたり、腕力で北方棲姫と渡り合う等、怖がりな反面勇敢さもある。
ミオ「こんのぉ!!しつこい!!がんちゅうこしんはちぐうはつき……えーっと以下略!
ミオは炎を纏った拳で、北方棲姫を殴る。北方棲姫は炎の拳を受け止めるが、爆発によって吹き飛ばされた。
駆逐棲姫『アナタモヤルワネ!ソレイッタイドンナカラダナノ?』
みこ『名付けてみこもんがー!!みこは今目茶苦茶強いよー!!』
アイアンモンガーを纏ったみこは、駆逐棲姫と砲撃を撃ち合っていた。水上を走る駆逐棲姫は砲撃を繰り返し、アイアンモンガーを狙い撃つ。しかし、頑丈なアイアンモンガーの身体は焦げるだけで大したダメージを負っていない。アイアンモンガーの右腕に搭載されたガトリングガンで駆逐棲姫を狙い撃つ。駆逐棲姫は駆逐艦の機動力でガトリングガンの砲撃を避けて行く。
深海雨雲姫『なナンナノアナタ………ツヨスギルワヨ』
そら「悪いけど今じゃ私に勝てる深海棲艦は居ないかな」
深海雨雲姫は圧倒されていた。全身に感電した影響の傷が出来ており、艤装もボロボロだ。対してときのそらは、全身から電撃を走らせている。しかもそらは無傷だ。その上、そらにビルから集めた電気が集まって来る。
飛行場姫『ヒィィィッ!?コワイコワイコワイコワイコワイコワイイイイイイイイイイ!!』
すいせい「どーこーかーなー?みーつーけーちゃーうーぞー」
星街すいせいは全身に出来た黒穴を体中に走らせながら、空間に開けた黒い穴に入り込み、逃げる飛行場姫を追い掛ける。現在の星街すいせいの身体は真っ白になり、穴だらけの見た目だ。おまけにすいせい自身が楽しみながら煽っているのもある。恐怖するのも無理はない。
すいせい「みーつーけーたぁー!!」
飛行場姫『ギャアアアアアアアアアアアアア!!!』
飛行場姫は目の前の空間に現れたすいせいに拳を振り上げた。しかし、頭に出来た穴に拳が入り込み、ダメージが入らない。
あやめ「アーッハッハッハッ!!そぉら蹴散らすぞ雑魚共ォ!!」
百鬼あやめは白黒のエネルギーを放出し、水上から迫る深海棲艦達を次々と切り裂いていく。
フブキ「霊力渾々!来たれシラカミの眷属!!アーム刺突連打!!」
フブキは4本のアームに狐の姿をした眷属達を憑依させ、巨大な槍に変化させて連続で突きを放つ。深海棲艦達は刺突の雨に貫かれていく。
ケイローンのチームと吹雪のチームがぶつかり合う。その闘いは最早、ぶつかり合いそのものだった。
ホロメン達は深海棲艦達相手に渡り合い、次から次へと湧いてくる深海棲艦は次々と撃破されていく。
ケイローンは吹雪と拳をぶつけ合い、繰り返される連打のぶつかり合いで衝撃波が舞台を破壊していく。
舞台はただの水上都市ではない。ビルはオリハルコンで出来ており、ビッグバンでない限り壊れない程に強固だ。
そもそも神々と人類が激突しているこの舞台、もといこの宇宙そのもの自体が、多元宇宙規模の破壊力や操作能力、改変能力に耐えられるように創られている。宇宙全体が闘いの舞台と言っても良い。
ケイローンの攻撃は見た目では判別しにくいが、実は無限の宇宙を貫く力を放っている。先程の弓も、実はマルチバース経由で狙った相手に向かって飛んでいく凄まじい神器だ。まどかの弓矢のように万能ではない上に攻撃力も劣るが、人類からすれば充分危険な神器だ。そして、吹雪も神器やコズミックパワーによってマルチバース規模の力を得ている。そんな力がぶつかり合えば、マルチバース崩壊も秒読みだ。だからそんな力のぶつかり合いに耐えられるように、この
この宇宙は例え崩壊しても砕け散る事はなく、しばらくすれば元に戻る。
そして、決着もそろそろ付こうとしていた。
吹雪「ぐっ!」
吹雪は再び拳をぶつけ合うが、吹雪の拳がケイローンの黒く染めた拳に殴られて粉々に砕かれる。残された左の拳を強く握り締めた。
吹雪は後ろへのけ反り、ケイローンから距離を取る。
グン『強い!でも………あの硬質化の秘密が見えた!』
深海吹雪『どうやら心臓に、全身を硬質化させる秘密があるみたいね』
グン『でも心臓を狙うにはナノマシンを削り切らないといけない。でもそんな暇は与えてくれない。なら………一点集中で狙って!』
吹雪「ッ!なら………イングリスさんが負けた時にやってたあの方法を参考にして考えたんだけど………ぶっけ本番でやるよ!」
勝敗は一瞬で決まる。ケイローンが拳を握り締める。
吹雪も左腕を細い槍状に変化させて、ガラス玉のような球体に左腕を変化させた。しかし、そのガラス玉には不気味にも気配も強さも感じない。
本当に其処にあるのか?会場に居る全員が思う。
ヘラクレス「な、何だ?あの球体は………まるでグリーザのようだ………」
アキレウス「ああっ………だが、アイツとは何か違うようだな」
ゼウス「………まさか、人間がアレを?」
ヘルメス「恐らくですが………グリーザと似たような特性を持つ攻撃を編み出したのですね」
アレス「えっ?何だそれは?」
神々も動揺を隠せない。
???「な………何あれ………」ゾワッ!
『Fate/Apocrypha:フィオレ·フォルヴェッジ·ユグドミレニア』
???「姉さん……俺も分かるよ!あの球、なんかヤバいぜ!」
『Fate/Apocrypha:カレウス·フォルヴェッジ·ユグドミレニア』
???「ルーラー………あの球体について、何か分かるか?」
『Fate/Apocrypha:ジーク』
???「分かりません………サーヴァントとしての経験上でも、あのような得体の知れない球体は始めてみました」
『Fate/Apocrypha:ルーラー/ジャンヌ・ダルク』
???「うん!僕も何となく分かるよ!僕の冒険の経験にも無かったよ!あの球体、得体が知れなさ過ぎる!」
『Fate/Apocrypha:赤のライダー/アストルフォ』
人類側も騒然としていた。歴代の英雄達も、偉人達も、冷や汗を流している。
その中で、数名だけが反応を示す。
???「康穂ちゃん!あれって………」
『ジョジョの奇妙な冒険 ジョジョリオン:東方定助』
???「うん!あの岩人間を倒した能力と、同じ!」
『ジョジョリオン:広瀬康穂』
彼等は知っていた。吹雪が出した球体が、どのような力があるのか。
吹雪「イングリスさんがシヴァとの闘いで見せた重力の力……それをこの球体に組み込めば…………!」
グン『回転を出す。そして回転は新たな『重力』を生み出し、次元や宇宙さえも超えて行く!』
深海吹雪『よく分からないけど……つまり、あのケイローンに勝てる力ね?なら、信じるわ!』
そして、球体を回転させる。
その球体は美しさを持っていた。黄金比が優れた物は多くの芸術作品にも存在しており、人々を引き寄せる。まるで重力に引き寄せられるように。
時間、空間、次元、それらを突破する力こそが、『重力』なのだ。
しかし、目の前の球体は目に見える形で回転しているにも関わらず、何故か存在を感じ取れない。普通の回転ではないのだろうか。
吹雪「受けて見てください。貴男を超える為の力を。この球体は見えてるようで、何処にも存在しない。それは神様をも、超えて行く。その名は…………神を超えて行くという意味を込めて、こう呼びます。『シン・ゴー・ビヨンド』」
この世の条理やあらゆるものを"貫通"して越えて行く、吹雪が生み出したガラス玉。存在しない状態なので(球状の表面には)重力も存在せず、重力が存在しない部分に接触した物は重力を失い存在を維持できなくなる。
そして、吹雪はケイローンに向けて球体を放つ。
ケイローン「ッ!!」
ケイローンは全身に悪寒が走る。
あれは危険だ。
当たれば死ぬ。
ケイローンの経験上にも存在しない、未知の攻撃。
イングリスが見せた、重力の拳とはまた違った異質な攻撃。
今まで見てきた攻撃の中で、目の前のガラス玉は、他と比べようもない程に危険だ。
フブキ「先生!!」
すいせい「みこち!!」
みこ「すいちゃん任せてよ!!」
ホロメン達が駆けつけ、球体を破壊しようとする。フブキは二本のアームで掴み取ろうとした。しかし、アームは轟音と共に吹き飛ばされ、掴んだ手が跡形もなく消滅した。
フブキ「白上の腕が!?」
すいせいは自身の開けた穴に入れようとしたが、穴もろともすいせいの身体は吹き飛ばされてしまった。
更に空から飛来したアイアンモンガーで床に降り立ち、ケイローンの前に立つ。仁王立ちで通せんぼをしたみこであったが、アイアンモンガーの胴体に球体が命中する。アイアンモンガーは腹を中心に砕け散り、みこのお腹も球体によって削られて大穴が開く。
見る限り、球体は弾道上にある物は何がなんでも命中して削り取ってしまうようだ。
どんな防御もルールも通用せず、一方的にすべてを破壊してしまう。ゲームでたとえるならば、無敵貫通+防御無視のような攻撃だろう。
フブキ「ちょっ!?こんなのどうすれば!?」
すいせい「がは……嘘……」
みこ「すい…………ちゃん…………」
すいせいとみこは消滅した。やられた事で存在を維持出来なくなったのだろう。フブキは二本のアームが消滅しただけで、残りの二本を未だに構えている。
この球体は、『重力』の考え方に拠れば『存在しない状態なので球状の表面には重力も存在せず、重力が存在しない部分に接触した物は重力を失い存在を維持できなくなる』といったところだろうか。
ケイローン「………ですが、この球体には弱点がありますね」
ケイローンはその球体を…………横に避けた。そんな、シンプルな方法で。
吹雪「もうバレた!?」
球体は避けられた後も真っ直ぐ飛んでいく。そのまま宇宙の彼方へ飛び去ってしまった。
ケイローン「その球体はコントロール出来ないようですね。重力に縛られない、本当の意味で存在しない攻撃。ですが、それ故に軌道を変えたり、操ったりは出来ないようですね」
ケイローンは短い数秒で早くも見抜いていた。
グン『………どうするの?』
吹雪「攻撃を続けよう!いつか当たる筈!」
グン『だね!』
最後は根性だ。吹雪は再び球体を両手に生み出し、ケイローンに向けて投げ付ける。
ケイローンは球体を避けて行く。避けられた球体は真っ直ぐ飛んでいく。
ぐら「ぎゃ――」
港湾水鬼『エッ?』
ぐらの頭部を、球体の一つが削り取った。まるで空間ごと削り取ったように。目の前で見ていた港湾水鬼は、呆然としていた。
スバル「ギャアアアッ!!ふざけんじゃねええぇ!?下手な鉄砲も数打ちゃ当たるじゃねえんだよぉ!?」
港湾棲姫『フブキィ!テアタリシダイニナゲルナァ!』
スバルと港湾棲姫は、飛んでくるこの世の理を超えた球体を避けて行く。当たれば一撃必殺だ。
北方棲姫『アッ―――』
ミオ「ちょっ!?味方まで巻き―――」
北方棲姫と大神ミオも、上半身が飛んできた球体に削り取られてしまう。
あやめ「いぃっ!?切りつけても意味が無いぞ!?」
そら「球体を狙っても意味ないよ!本体を狙わないと!」
あやめはミスター・ネガティブの力で闇の悪魔を召喚し、二本の刀で球体を斬ろうとした。しかし、斬った刀が逆に消滅してしまった。
そらは球体が危険だと見抜き、あやめに忠告した。
ケイローン「はああっ!!」
ケイローンは球体の雨をくぐり抜けると、吹雪の顔に膝蹴りを食らわせる。膝蹴りを受けた吹雪は後方へ吹き飛ばされた。
そら「ケイローン先生!!受け取ってください!!」
あやめ「おい先生!!余の贈り物だ!!受け取れぇ!!」
そらが両腕に溜め込んだ電気を両手から放出し、ケイローンに向けて放つ。
あやめも闇の力を解放し、ケイローンの肉体に流し込む。輝く電気と闇の力を受けたケイローンは、全身から力を溢れさせる。電気を吸収して回復するナノマシンが、更に闇の力で強化される。
ケイローンが走り出す。
吹雪「シン・ゴー・ビヨンド!!」
吹雪は両手を何度も突き出して、ゴー・ビヨンドを連射した。
あやめ「がっ!?くそ……」
あやめにも一つが命中。肩を貫かれ、右半身が消滅した。
そら「ひぃぃっ!?怖すぎる!!でも、ケイローン先生は回復し放題だよ!」
そらは時折雷の速度で移動し、ゴー・ビヨンドを回避する。追尾が無かったのが幸いだった。避けながらケイローンに電気を飛ばし、ケイローンを回復させる。
ケイローンは天に手を翳す。
吹雪「近距離のゴー・ビヨンドは無敵ですよ!」
ケイローン「ええっ。ですが、負けるわけにはいきません!」
吹雪は両手に展開した球体を、ケイローンに向けて突き出した。
ケイローンも星座を創造し、一つの槍を生み出した。それは、ハデスが展開した槍に形状こそ似ているが、銀色に輝いている。また、槍の柄には緑色の球体が埋まっており、常に回転し続けていた。
吹雪「『シン・ゴー・ビヨンド』!」
ケイローン「穿て。『
ケイローン「お見事でした。私も危ない所でした」
吹雪「……………………あーあっ。負けちゃった……」
吹雪の身体は、先程飛ばしたゴー・ビヨンドもろとも、ケイローンの槍に貫かれていた。
何があったのか。
それは、ケイローンの槍が貫いている二本のゴー・ビヨンドが関係していた。この槍が、本来貫けない筈の吹雪のゴー・ビヨンドを貫いたのだ。
吹雪「…………がフッ!」
吹雪は口から血を吐いた。
身体に纏われていたナノマシンの装甲が溶け落ちる。元の艦娘の艤装や制服に戻る。
ケイローン「私を恐怖させるとは………」
ケイローンは槍を引き抜いた。
吹雪はその場でふらつき出す。心臓を貫かれた。もう生きていられる時間は無い。
ヘイムダル『け、決着!!ケイローン様の槍が、吹雪の身体を貫いた!!これは、決定的だぁー!!!!』
ケイローン「カシウスの槍………お借りしたとはいえ、この力が無ければ私もやられていたでしょう」
そして、ケイローンはカシウスの槍を消した。
吹雪「……良い手と思ってたんですけど………やっぱりサラサさんみたいに上手く行かなかったなぁ………」
吹雪はその場に倒れた。
その時、水上及びビルに立つ深海棲艦達が倒れだす。そして、その身体は光の粒子となって空へ消えて行く。
フブキ「深海棲艦が………」
そら「吹雪が負けたから……能力が解除されたんだ」
生き残ったフブキとそらが、深海棲艦達の最期を見ていた。
吹雪「………お願いがあるんです。ケイローンさん……」
吹雪は最後の力を振り絞り、ケイローンに手を伸ばす。
ケイローン「………ええっ」
ケイローンは倒れた吹雪の側に寄り添い、片膝を付いて吹雪と目を合わせる。
吹雪「消える前に……私を海に連れて行ってください………せめて死ぬ時は……………海に還りたいんです」
ケイローン「………」
吹雪「………大丈夫です。もう寂しくありません……あの子もグンも、一緒ですから…………」
ケイローン「…………分かりました」
ケイローンは吹雪を抱えた。俗に言う姫を抱える形で運んだ。
そして、ビルの最も水に近い階層までやって来ると、吹雪の背中を海に浸けた。
ケイローン「………本当に良いんですね?」
吹雪「………はい」
吹雪は後悔の無い顔で答えた。
ケイローン「………このような事は言う資格はありませんが、どうか安らかに」
そして、ケイローンは吹雪を抱える腕を離した。その時、吹雪の身体は海に浸かり、軈て全身が浸かる。
冷たい海に包まれる。
しかし身体は底へ沈んで行く。
光の粒子となって分解されていく。
しかし、寂しくはない。
一人ではないのだから。
吹雪(皆…………勝てなくてごめんね。約束を守れなくて………ごめんなさい………………でも、私は後悔しない。友奈さん…………フランちゃん…………炭治郎さん………霊夢さん……………サンズさん…………サイタマさん…………後を…………お願いします…………)
底に沈む内に、下半身が消え始めた。
グン『……………ずっと一緒だよ』
黒雪『また此処に戻ってしまうのね…………でも、後悔しないわ。私も…………貴女と一緒よ。吹雪。貴女が名前を与えてくれた………ありがとう……………お姉ちゃん』
吹雪(グンちゃん…………黒雪ちゃん………ありがとう)
こうして、一人の艦娘は、海の底に沈んだ。底に到達する前に身体は光の粒子となって消滅した。
沈んだ吹雪に、ケイローンは敬礼を返す。ケイローンからの、吹雪への敬意を示す敬礼だった。
無言の、ケイローンからの敬意だった。
ケイローンVS吹雪
試合時間:36分46秒
決まり手:
勝者:ケイローン
吹雪の攻撃
『シン・ゴー・ビヨンド』
第8部にて、主人公が使用したシャボン玉の上位互換。吹雪が放つ半透明のガラス球…………のような姿をした『回転』で、掌で唯一持てるのは吹雪のみ。
この世の条理やあらゆるものを"貫通"して越えて行く、吹雪が生み出したガラス玉。存在しない状態なので(球状の表面には)重力も存在せず、重力が存在しない部分に接触した物は重力を失い存在を維持できなくなる。球体は弾道上にある物は何がなんでも命中して削り取ってしまうようだ。どんな防御もルールも通用せず、一方的にすべてを破壊してしまう。ゲームでたとえるならば、無敵貫通+防御無視のような攻撃だろう。それをマシンガンのように連射かつ速射も可能であり、弾数も無制限。ある意味グリーザに良く似た攻撃。
但し、コントロール出来ず、一度投げ付けたらただ真っ直ぐ飛んでいくだけ。要は放ったら防御不可能、但し当たるかは運次第。
オリジナル神器
『
ハデスの持つロンギヌスの槍と対を成す究極の神器。ケイローンが星座にて召喚可能な生きた神器の一つ。本来はケイローンの神器ではない上に、今回召喚したのは本物ではなく写しそのものだが、それでも本物と遜色ない力を持つ。ロンギヌスの槍と同じく錆びず、折れず、朽ちない。銀色の光を放つ穂先には錆も疵も何一つなく、誕生より数千年の時を経て不変かつ不滅。その神気、霊力は規格外どころではなく、並の人間ならば穂先を向けられただけで蒸発し、直視しただけでその魂が消え去り、並の神や悪魔でも、見れば気失は免れないほどの聖性と力を持つ。
その能力は、『重力を創る』というもの。その力の根源が、柄側にある永遠に回転する球体にある。シンプルに思えるが、実はかのエクスラッガーと同じかそれ以上の力。存在しないものを存在する物に変化させたり、手にした者が例え『即死チート』であろうと自身に害なす存在ならば跳ね返せたり出来る。ロンギヌスの槍と同じく何処まで出来るかは不明だが、神器の強さランキングをやれば必ず第二位に該当する。まどかとほむらの『愛の弓』すらも凌ぐ力を持つ。
コズミックパワーを物理的な宇宙を宿してると思われがちですが、実は物理的な宇宙ではありません。上手く説明出来ませんけど、コズミックパワーは神が宿す強い意志が宇宙の形を持った力です。簡単にコズミックパワーと神通力の違いを↓に。
コズミックパワー:ジョジョのスタンドと似ており、一人一つの力。しかし、それ故にどんな改変も破壊も受け付けない。故にコズミックパワーだけしか持たない神が最も強い。例えるなら、都合の悪い事が起きたとしても、それを受け入れた上で前に進む事。
神通力:多種多様の力を持ち、現実改変も可能な力。此方が強く思えるが、これがあるのは自分の意思が弱い証。例えば、都合の悪い事が起きたら受け入れられずに書き換える事。なのでコズミックパワーを持ってたとしても神通力も持った状態では、コズミックパワーしか持たない神を攻撃しても飴細工のように改変が砕かれるだけ。改変した現実よりも、確固たる強い意思の方が絶対に強いから。上手く説明出来ないが、つまりそういう事。
やっぱり説明苦手だ。
次回:レッドリボン軍VS特級呪術師&特級過呪怨霊
それと、pixivであるウマ娘の小説を投稿しました。これは、人を選ぶかもしれません。↓から見れます。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21736844