煉獄氷夜な物語   作:ふれんちとーすと

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ACT.2【障害】

 

 

あの事件から数日後

 

 

 

「ジン君、準備は出来たかい?」

 

「行けますよ」

 

「よーし!じゃあ第一試合・・・・開始!」

 

 

 

上から恭也さん。僕。忍さんの順だ。

 

彼女達が僕に戸籍などを用意してくれた。

 

如月 ジン (12歳)

 

なんとも甘い人達だ。

 

普通こんな正体不明は始末すると思うのだがな。

 

まあ、話を戻そう。

僕は月村家に所属する扱いになった。今後はここを活動拠点にせざるおえなくなった。

 

僕は恭也さんの稽古相手になり、すずかとアリサのティータイムに招待されたりと、そんな生活だ。

 

 

個人的には、早く逃げ出して世界を見て回りたいのにこれだ。

 

 

彼女達には、世界を見て回りたいと伝えたのだが

 

『貴方が20になったらね☆』

 

と忍さんにキラッとされた。

 

 

そして今、

 

「はあ!」

 

「遅い」

 

絶賛剣の稽古中と言うわけだ。

 

「はぁ!喰らえ!徹!」

 

ようやくか。よし。

 

「虚空陣雪風」

 

木刀でなんとか再現した「雪風」で恭也さんの横に立ち、お腹に木刀を当てる。

 

「また負けた・・・・」

 

「もう少し早くなってから来てください」

 

こんな感じの毎日だ。

おそらく悪くないと言うやつなのだろう。

 

だが。

 

「僕は世界を見て回りたいんだ」

 

 

そう言って月村家を出ようとした。

 

 

「おっと?行かせないぜ?ジン」

 

振り向くと、笑顔でイレインが待っていた。

 

 

 

「何の用だ・・・イレイン」

 

「家に戻ってくれよ、ジン、私はまだあんたと離れたくないんだ」

 

「・・・・・・・・・今の僕にとってお前は障害だ」

 

ジンの後ろで氷が固まり出した。

 

イレインはファイティングポーズで構える。

 

「消えろ」

 

そう言ってジンは剣を取った。

 

 

 

「おらぁ!」

 

イレインはジンに接敵し殴る。

 

「ふっ!」

 

ジンは当たり前かのように攻撃を避け剣を振る。

 

「くっ!」

 

剣は彼女の腕に傷を付ける。

 

「・・・・・もう一度言う、消えろ」

 

「お前とまだ一緒に居たいんだ!」

 

そう言ってイレインは駆け出した。

 

「仕方ない・・・!」

 

そう言ってジンは攻撃を剣でガードし始めた。

 

「オラオラ!絶対行かせねぇ!行かせてたまるか!」

 

イレインは少し泣きそうな顔だ。

 

「縁があればまた会えるだろ」

 

「それまでが遠すぎるんだよ!」

 

彼女は攻撃を連打する。全て剣で防がれている。

 

そして、

 

「ふっ!」

 

彼の体から氷が出て彼女の体は凍りつく。

 

「くそ!動けねぇ!」

 

「さよならだ、縁があればまた会えるさ」

 

「くそ!動け!動け!」

 

彼女が氷から抜け出そうともがく。

 

しかし、現実は残酷である。

 

 

「またなイレイン・・・・・氷翼月鳴!」

 

彼は弓を構えるような格好でしゃがみ、氷の弓を彼女に打つ。

 

「ぐっ!?がぁあぁぁああああ!?」

 

彼女は強い衝撃と寒さで意識を失った。

機械人形だからこそ壊れもせずすぐ直る程度である。

 

 

「じゃあなイレイン・・・」

 

 

彼は倒れた彼女の頬をなで、仰向けにした後。

 

 

その場から去って行った。

 

 

 

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