田舎者に冒険者は難しい?   作:おもちぴん様

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コミュニティ?

 コミュニティ──共同社会、共同体、集団のこと。

ファンタジー世界であっても人は集まれば群れる。

獣人、エルフにドワーフ、リザードマン、その他色々。

種族同士のコミュニティが第一群とすれば、第二群は同じ村、同じ地方の者達のコミュニティだ。

火に集まる羽虫のように、彼等は都会に出ても同じ様な者達とつるんでいた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「やんのかコラ!」

「上等だコラ!」

 町角で男達が喧嘩をしている。

町民にとっては見慣れた風景であり、誰も止めようとはせず、素通りして行く。

どうせ彼等は口だけだと皆知っているからである。

 群れると気が大きくなるのが人間の性だ。

次第に自分の事から俺のバックには〜、同郷の先輩は○ランクで〜等の自慢が始まった。

そして最後にはお決まりの……。

 

「俺達のヘッドはなあ、アウトさんだぞ!」

「はあ?俺のとこもアウトさんがヘッドだぞ!」

 ヘッド──まあ、トップ自慢である。

そして何故か知らぬ所で名前が出されるアウト少女。

彼女がどこから来たか誰も知らない。

そもそも誰ともつるんで無い為、彼女はコミュニティからは外れている。

そのためか、強い奴をバックに付けて自分も強く見せたいヨワヨワコミュニティ連中に名前を使われていた。

 

 アウトの名前が使われる理由?

それは簡単、アウトが町に来て数ヶ月、今の町で最も恐れられているのは彼女であるからだ。

彼女の名前を出せば相手は大体ビビって引き下がるので、お手軽恫喝ネームとして広く活用されていた。

 

 そして、そんな彼女の評判は散々なもので、

曰く、彼女には言葉は通じない、言葉よりも先に手が出る、商品に金を払ったことがない、何人か既に殺している等々。

 実際のところは、言葉は通じるが文字が読めないだけ、ちゃんと"おらあ"とか言ってから殴ってるので言葉が先に出てる、商品には金を払うが大体は他人の金であるだけ、それに一人しか殺してないので、殆どが嘘だ。

風評被害だ。

 

 ただ実際問題、町の治安は悪くなる一方なので、大元を潰そうという事でAランク冒険者達が立ち上がった。

標的はただ一人、ロウ村からやって来た大悪党アウトである。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「姉御、これ見て下さい」

「あ?……読めねえ!お前が読め!」

「うっす!読ませて頂きます!"アウトを捕まえた者に10万cp、生死問わず"」

「お姉ちゃん大変だね」

 姉御と読んでいるのは骨折られ代書家くんである。

お姉ちゃんと読んでいるのはいつぞやのパンチされたちびっ子。

すっかり懐いて(なんで?)アウトの周りをうろちょろしている。

 

「へー、アウトって奴捕まえたら10万貰えるのか」

「もしかして気づいてないですか?」

「あ?」

「これお姉ちゃんだよ」

「は?ちょっと貸せ!おい、受付!どうなってんだ!」

 代書家から依頼書をひったくり、受付カウンターに叩き付けたアウトは、受付嬢に怒鳴り散らす。

受付嬢は青褪めた顔、しかし笑顔で返答した。

 

「年貢の納め時ですね」

「は?意味が分からねえ……田舎者だからって舐めてんのか!」

「ひぃ!すみません!」

 アウトに難しい言葉は分からぬ……いや簡単な言葉も分からぬ。

しかし舐められてるかどうかは分かるのだ。

今回の判定は……。

 

「おらぁ!」

「ぎゃあ!」

 左ストレート!男女平等パンチだ。

そもそも人権なんか無いので皆平等だ。

受付嬢を懲らしめたアウトは満足げな顔で席に戻る。

ちびっ子が心配そうな顔でアウトに話し掛けた。

 

「お姉ちゃん早く隠れた方が良いよ。この額だったらAランクの冒険者も動くよ」

「Aランク〜?何でここに居ねえんだよ」

「多分ギルドには来ないと思ったんじゃないっすかねえ。灯台もと暗しってやつです」

「は?今のどう言う意味だ?」

「うぎゃあ!もう骨折らないで!」

 いつも通りギルド併設の酒場で駄弁ってから、アウトは適当な依頼を受けて外に出た。

 外に待ち構えている者は……誰もいない。

人は考え過ぎると駄目になる典型的な例であった。

Aランク冒険者達は、深読みして隠れるのに最適な下町を捜索し、一方のアウトは町外れの工事現場で働いていた。

そして夜、ギルドに戻ってきた面々とアウトは対面することになる。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「おめえがアウトか?」

「先にお前が名乗れよ」

「俺様はAランクの……ほぎゃあ!」

「俺はFランクのアウトだ!おら!」

 依頼の報告にギルドに戻れば早速喧嘩開始である。

1対沢山、多勢に無勢と思われたが酒場はアウトの庭であった。

後で酒場の店主に大目玉喰らうのは確定であるが、勝手知った我が家である。

テーブルを盾に、酒瓶を武器に、そして普段からすかしたAランク野郎が気に食わない連中を味方に、ボッコボコのボコボコであった。

 

「ふぅ、流石はAランクだぜ」

「やったなアウトさん」

「ああ、ガッポリだ」

「10万cpくらいあるんじゃないっすかねえ」

「武器と防具も売っちまいましょう」

「店主!詫び金だ!全部持ってけ!」

 

 Aランクと言っても所詮は人だ。急所は鍛えられない。

アウトのステゴロを知っている面々は、知ってか知らずか対人間の戦い方が分かっていた。

モンスター退治の専門家が勝てる謂れは無いのだ。

酒場の店主に慰謝料としては多額の金を渡したアウト達愚連隊は、気絶しているAランクの面々をどうするか話し合っていた。

 

「知り合いに頼むかあ。朝まで縛っておいて、朝になったら町外れの工事現場に集合な」

「どうするんですか?」

「埋める。土に直接埋めるよりかは良いぜ」

「ひええ、前にもやった事がお有りで?」

「へへ、ナイショだぜ」

「「「ぐっ」」」

 

 照れ顔で答えたアウトに一同心を射抜かれる。

が、話している内容は最悪である。

人を殺した話で照れ顔になった奴でギャップ萌するな。

してはいけない。




コミュニティの話書きたかったんですけど、訳分からなくなりました。
まあ良いや。
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