ラーメン大好き小泉さんU 俺と彼女の不可思議な幸福   作:しゅみタロス

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企画12 一生ラーメンします。

凛「はあ、はあ、着いた」

 

全速力で走り、小泉さんの自宅へとたどり着いた。夜7時を回る街の中は街灯が明るいのが分かる。だが小泉さんの自宅は真っ暗だった。

 

 

 

 

小泉side

 

小泉「凛君……」

 

こんなに気持ちが抑えられないのは初めてです、私は今大切な人を失う恐怖に駆られている。

 

今の私を見たら凛君は幻滅するでしょう、こんなボロボロの髪の毛と黒のワンピース。美しさの欠片も無い今の私、そして荒れ放題のリビングに散らばる私と凛君の写真、手にとった写真は破れず、火で燃やそうとしても苦しくなる。

 

凛君はあの人に何と返事をしたのだろうか?頭の中で最悪な妄想と過去の思い出が重なるように私を苦しめる。

 

小泉「私は……凛君の何だったんでしょうか……」

 

光の射さない暗い部屋の中で自問自答を続けて、ただただ戻らない時間だけを消費していく。

 

私は結局、凛君の大切な人には……

 

ピンポーン

 

小泉「ん……

 

……!!」

 

視線を玄関前に向けた私は……

 

 

凛side

 

凛「小泉さん、いるんだろ、俺だ」

小泉「凛君……なんで……あの人は……」

 

理解が追い付かないのは分かる、だからこそ、俺は小泉さんにしっかり伝える。

 

その為にここへ来たんだ。

 

凛「どうしても謝りたかった、悠との事ショックだっただろうけど、俺は自分で答えを見つけた。心配させて、ごめん」

小泉「あの人は、どうしたの?」

 

小泉さんは不安げに聞いてきた。俺は……

 

凛「告白の返事は……

 

断ったよ」

小泉「!!」

 

小泉さんの様子は分からないが、驚いてる事は確かだった。

 

凛「凄く悩んだけど、自分の後悔しない選択がこれだ。近く居てくれた小泉さんはいつも半人前の俺を応援してくれた。毎日店に来てくれて、一緒にラーメン屋を巡って、時にはお互いの事を気にかけてくれて、そんな俺に近くで尽くしてくれた人は、小泉さんしかいないだろ?

 

俺はそんな小泉さんが大切なんだ!!」

 

小泉side

 

私は胸を打たれた、凛君の嘘偽りない本心を聞いて、絶望していた私に……

 

光が差した。

 

小泉「本当ですか……私が、大切ですか……」

凛「大切だよ、自分を誰よりも理解してくれるのが小泉さんなら、俺は小泉さんのどんなところでも、受け入れるし理解する。だから、俺と一度

 

面と向かって話さないか?」

小泉「……!!」

 

私は一歩も動けなかったリビングから、導かれるように玄関へと歩み始めた。

 

今の彼なら、私のこんな姿に幻滅されるんじゃないか。でも、

 

そんな恐怖心は、私の中で消えかかっていた。

 

ガチャ

 

凛side

 

扉が開かれた先にはボロボロの小泉さんが立って居た。いつもの彼女とは思えないぐらい痛ましい姿だった。

 

小泉「こんな姿、見たくなかったでしょう?」

凛「そんな事無い」

 

小泉「え……」

 

俺は……

 

小泉さん身体を抱きしめ、頭を撫でた。

 

凛「どんな姿でも、小泉さんは小泉さんだ。ありのままで良い。言っただろ?受け入れるって。どんなに悲しい事があっても、俺は小泉さんの生きる希望だ。いくらでも救ってやる。

 

 

 

 

 

だから俺の、恋人になってくれ」

 

小泉「凛君……ありがとう……」

 

小泉さんは泣きながら俺の背中に手を回した。

 

小泉「ずっと一緒に、いてくれますか?」

凛「いるさ、小泉さんが俺を愛してくれる限り、いつまでも」

小泉「絶対離しませんから……」

凛「離してたまるかよ、これから小泉さんを幸せにするのは俺なんだから」

小泉「凛君……

 

大好きです……」

 

 

 

 

 

 

これは、とある中華料理店で修業を続ける、俺の恋物語。

 

 

翌日

 

ジャッ、ジャッ

 

いつもの様にまかないのラーメンを作る、そろそろ時間的に来るはずだ。

 

ガラッ

 

小泉「こんにちは」

安田「おお、来たか。おーい、凛君、可愛い彼女が来とるぞ、待たせず、出迎えてやりなさい」

 

安田さんの言葉に俺は厨房を出る。

 

凛「いらっしゃい、まかないもう少しで出来るから」

小泉「期待してる」

 

すると後ろから……

 

凛「隠れてないで出てこいよ、皆」

 

悠・美沙・潤「バレた!!」

 

どうやら尾行してきたらしい3人組。

 

凛「いらっしゃい」

美沙「本当に朝からびっくりしたわ、まさか小泉さんと恋人同士とはね」

潤「とりあえず凛君、おめでとう」

凛「ありがとう」

 

すると悠は小泉さんに近付くと……

 

悠「良かったね、凛君と結ばれて」

小泉「ええ……」

悠「私にとって凛君も小泉さんも大切な友達、私は2人の幸せを常に願ってるから。

 

凛君の事、支えてあげてね」

小泉「ああ、ありがとう……」

凛「俺も、全力で小泉さんを支えるから。悠も、応援しててくれ」

悠「勿論、だって、私と凛君は……

 

優しい者同士だからね」

凛「そうだな」

 

すると……

 

美沙「あーーー甘ったるい!!とにかく来たからには食べるわよ!!麻婆豆腐、恋も覚めるぐらい辛い奴ちょうだい!!」

潤「もう、美沙ったら……」

悠「じゃあ、私もラーメン食べようかな?」

 

凛「おう、どんとこい」

 

 

これは大廉時中華飯店の後継者になる、俺の物語。

 

 

 

そしてその物語には、誰も知らない戦いがあった。

 

 

 

 

七海「お待たせしました」

???「全く、あいつらの手を貸すこっちの身にもなって欲しいもんだな」

七海「そうは言っても、内心楽しんでるでしょう?」

???「楽しんでこそだろ?あいつとのゲームは」

 

七海「全く、手に負えませんよ。

 

名倉マーク代表取締役社長」

 

 

 

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P.S 2

 

 

 

 

 

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