というわけで、今回はウマ娘のキャラストーリーのトリを飾りがちなイベント「選抜レース」の話です。
Act.010 初レースと大流星
皆様、ごきげんよう。シルヴァーブレイズですわ。
入学からおよそ1年が経ち、私たちは中等部2年生へと進級することになりました。我が同室のリナルドモントバンさんも、赤点すれすれの際どいところではありましたが、どうにか進級できましたの。
さて、中等部2年生となると、多くの方が迎える身体の変化が2つあります。1つは「第二次性徴」…いわゆる「思春期」への突入。そしてもう1つは、「本格化」です。
本格化を迎えたウマ娘は、筋肉や心肺機能をはじめとした身体機能が大きく強化され、過酷なレースの世界でも対応できるようになる……と、中等部1年生の保健体育の授業で習いましたわ。それが、多くの方に出てくるのです。
かくいう私も少し前、中等部1年生の1月末に本格化が起きましたわ。これまでヒトとそう変わらない身体機能しかなかったのが、突然大きく変わったということで、当時はかなり混乱したのを覚えています。
しかし同時に、《シリウス》の先輩方に混じって本格的な鍛練に取り組めるようになりました。そこは喜ばしい変化ですね。
さて、本格化した身体にもすっかり馴染み、サニーウェザーさんと共に鍛練に明け暮れていた4月のある日、私とサニーさんはチーム練習が終わった後に trainer さんに呼び出されました。何事かと思ったら、誰もいなくなった《シリウス》部室にて、trainer さんは神妙な顔をしてこう切り出したのです。
「そろそろ君たちも一定以上の量のトレーニングを積んできただろう、と見込んでの話なんだが……一度、同年代の子たちを相手に走って、君たちの実力がどのくらいあるのか見せてほしいんだ。その結果次第では、そのままジュニア級メイクデビュー…つまり《トゥインクル・シリーズ》への乗り込みも考えている。
チャンスとしては、1週間後に控える選抜レースがちょうど良いだろう、と俺は考えている。君たちさえ良ければそれでお願いしたいんだが、良いか?」
ふむ……いよいよ公式戦の大舞台への殴り込みの準備というわけですか。
むしろこの時を待ちわびておりました。Trainer さんからの提案は timely offer ……まさに渡りに船ですわ。
「承知しました。要は次の選抜 race で勝てば良いのですね?」
「いや、勝つことには無理にこだわらなくていいよ。俺はただ、今の君たちがどのくらい走れるかを知りたい訳だからね。負けたとしても、レースの内容次第では《トゥインクル・シリーズ》への出走を検討することになるよ」
「分かりましたわ。私は構いませんよ」
「私もそれでいきます!」
「よし、じゃあ次の選抜レースへの出走登録だけ、忘れないようにしてくれよ」
これで予定は決まりましたね。さてさて…今の私の実力がどこまで通じるか、ひとつ試してみるとしましょう。
◆◇◆◇
時が過ぎ、選抜レースの日が来た。
ウマ娘たちにとって、年に4回行われるこの選抜レースはかなり重要……どころか、一生を左右し得る「人生の
まずトレーナーからスカウトされるかどうか。次にスカウトされたとして、そのトレーナーが例えばGⅠウマ娘を輩出しているような、確かな指導力を持つ人であるかどうか。あるいは相性が合うかどうか。
そういった条件次第で、ウマ娘たちの今後の運命は大きく変わってくる。そして当然であるが、1着を取った者は有力なトレーナーからスカウトがかかる可能性が高い。
そういった事情から、選抜レースに出るウマ娘というのはかなり緊張している場合が多い。まあ、自身の運命が変わるような重要イベントである以上仕方ないといえば仕方ない。
選抜レースは、1日の午後の時間をまるごと使ってグラウンドで行われる。当然ながらその日はグラウンドが一切使えなくなる。そのため逆に言うと、トレーナーたちも比較的時間を確保しやすい。
チーム《シリウス》の
午後1時から始まった選抜レースだが、もうすっかり陽が傾きかけている。何せ芝とダートの様々な距離のレースを一斉に行うため、とにかく時間がかかるのだ。
芝のマイルレースから始まったこの日の選抜レースは、その大半が終了している。残っているのは、人気の薄い芝の長距離レースだけだ。長距離レースは、まだ専門的なトレーニングを受けていないウマ娘たちにとって負担が大きいため、敬遠されやすいのである。
ちなみにウマ娘たちに好まれるのは、芝の中距離とマイルのレースである。
「さて……今度はシルヴァーブレイズのレースだな。マックイーン、サニーウェザーのレースは見ていてどう思った?」
レースが始まるまでには、まだ少し時間がある。その空き時間を活用し、西郷トレーナーはメジロマックイーンに質問を投げた。
「そうですね、サニーさんはおそらく『逃げ』が得意なのではないでしょうか。それを踏まえて考えますと、スタートは新人ウマ娘としては及第点、スタミナもそこそこあると思います。ただ、スピードが遅いという印象がありますね。それと最終直線で走りのフォームが少し崩れていましたから、体幹などの筋力と、根性も鍛えないといけないと思います」
「チームメンバーの指導もしているだけあって、目の付け所とその解釈にだいぶ慣れてきたみたいだな……俺もそう思う。今回は3着だったけど、あれならメイクデビューを迎えるに十分だ。《トゥインクル・シリーズ》でも重賞を取れる可能性はあると思う」
「楽しみですわね。サニーさんの成長が」
メジロマックイーンのコメントに西郷トレーナーが笑みを浮かべた時、「長距離レースに出走するウマ娘は、集合してください」とアナウンスが入った。
レースは芝の2,500メートル。「有マ記念」のコースで行われる。
「お、始まるな。マックイーン、またタイム計測を頼む。特に上がり3ハロンのタイムが大事だ」
「分かっていますわ」
競バ用語に詳しくない方のために一言解説すると、「上がり3ハロン」とはレースのゴールから数えて600メートルの距離のことである。そこを駆け抜けるのにかかったタイムは、末脚の鋭さを意味しており、同時にそのウマ娘の実力を如実に物語る重要なデータなのである。
ちなみに、「テン3ハロン」というのもあって、これはスタートから600メートルの区間のことである。
さて皆様、だいぶ待たされましたが、いよいよ私、シルヴァーブレイズの
本日の天気は晴れ。ですが、これまでいくつもの競走が行われただけあって、バ場状態はおそらくひどいことになっていると思います。「重」か「不良」を想定しておくべきでしょう。そしておそらく、corner の内側なんかは相当ひどいバ場になっているはずです。
距離は2,500M、中距離と長距離の境界線くらいの長さですわ。それでも、私のような新人ウマ娘から見れば非常に長い競走です。バ場の重さもありますから、焦ったら負けですね。体力が尽きて、最後の最後で走れなくなると思います。焦らず、序盤から中盤においては一定の位置と速度を保って走るべきでしょうね。
前目に付けるか後ろからいくか、という点につきましては……本来私は前目につけて走るのが得意なのですが、私はまだ、gate に慣れているとは言えません。それを考慮すると、出遅れる可能性を踏まえて後ろ目に付ける想定でいきましょう。
今回の競走は12人立て、私は3番と内側の枠になりました。では gate に入るついでに、私と競う他のウマ娘の方の様子をよく見ておきましょう。
……ふむ……ふむふむ、これは……やはりというべきか、皆さんの顔に「緊張」とか「焦り」といった感情が宿っているのが見て取れます。何といいますか、目がきょろきょろと落ち着かなげに動いたり、観客席をやけに気にしたり、口をぎゅっと真一文字に結んで握り拳を固めていたり、といった反応が見られます。
おそらく、緊張もしないでいつも通りにしているのは私くらいのものでしょう。私は既に team も決まっていますし、焦る理由はありませんわ。いつも通りに走るだけ。
なんて話していたら、枠入りですわ。もうじき始まりますわね。
さて……遠慮は要りません。手加減も要りません。狙うはただ1つ、1着のみ。
え、他のウマ娘の方に譲ってやれ? そんな気はさらさらありません。英国の紳士淑女は、売られた喧嘩は買う主義ですの。そして…「恋愛と戦争では手段を選ばない」のです。それはひとえに「勝つ」ため。つまり手加減無用、1着以外に取るべき順位はないのです。
それにしてもこの gate、毎度思うのですが窮屈ですね。こんなものなくたって、「On your mark, get set, and go!」で十分だと思うのですが、それでは駄目なのでしょうか。
こんなところ、1秒でも早くおさらばしたい…
ガシャコン!
「…ッ!」
一瞬だけ反応が遅れてしまいました……その結果、出遅れ気味に走り出すことになりました。
現在の順位は後ろから2番目。待て、慌てるな、まだ慌てる時間じゃない。
既に内側は多くのウマ娘の方が入っており、通り抜けるのは現時点では難しそうです。一旦最後方まで下がって、そこから外側へ出るしかないでしょうか。
そして予想した通り、重いバ場ですわね。走りにくいったらない……でも何故か、この重い感覚は懐かしい気がします。そして何故だか存じませんが、重い方が走れそうな気がしますの。つまりこれ、案外「当たり」の試合だったのでは…?
第4 corner すぐ手前から競走開始となったため、走り始めて30秒も経てば見守る群衆の前を駆け抜けていくことになります。いくつか名指しの声援が聞こえますね……走っている方のお友達か誰かでしょう。
おや、これは……前の方の pace がかなり早い…? 私はまだ観衆の前にいるというのに、先頭はもう第1 corner へ入ろうとしています。早めに仕掛けるべきか……待て、早まってはいけません。
枠入り前の皆さんの様子を考え合わせると、おそらく前方集団は掛かっています。「逃げ」の方が何としても逃げ切りたいと思っているのでしょう。それに加えて、「逃げ」の方同士の位置取り争いもあるでしょうね。それに釣られて「先行」の方が動き、そして後方の方も早々と仕掛けた、というところでしょう。
でも…こんな重いバ場でこんな早い race をして、果たして体力は足りますか?
現在私はぽつんと1人で第2 corner を回っています。他の方は既に向こう正面に差し掛かりつつありますね。
焦ることはありません。おそらく3〜4 corner の時点で皆さんバテバテになるでしょう。しかもこの course は、どうやら「有マ記念」を参考にしているらしく、goal の目の前にかなりの
さて、そろそろ私も参りましょう。先頭の方は第3 corner の真ん中付近、私は第3 corner に入るところ。先頭まで距離はざっと10バ身。そして私の今の位置は、かなりの大外寄り。
計算中……これはいけます。坂の傾斜まで考慮すれば、きっと届きますわ。そしてこの位置取りなら、体力が尽きて沈んでくる方々を気にする必要は薄いでしょう。
では、いざ尋常に勝負です。
勝利は偉大な祖先のために、course は短し走れよ私!
燃え上がれ闘魂、脚を回せ!
「大地を駆ける、
シルヴァーブレイズが走っている頃、西郷トレーナーとメジロマックイーンは何をしていたのかというと。
「あっ……」
「出遅れましたわね……」
まずスタートの時点で、2人揃って声を上げた。
シルヴァーブレイズが明らかに出遅れたのだ。後方2番手で第4コーナーを抜けてくる。
「出遅れたにしては、出た直後からの位置取りに迷いがないな。得意な脚質は『差し』とか『追込』なのか?」
「あるいはかなり頭が良く、『先行』でもすぐにレースプランの修正ができるとか…?」
「いやまさか、まだ彼女は中等部2年生だぞ? レース経験も乏しいだろうに、そんな的確な状況判断ができるものだろうか?」
そんなことを話し合いながらも、2人とも双眼鏡から目を離さない。その視界には常にシルヴァーブレイズの姿が捉えられている。
不意に西郷トレーナーが双眼鏡を目から離し、全体を見渡した。
「掛かっているな、これ」
その声でメジロマックイーンも気付く。
「ええ、バ場の重さと距離を考えると、完全にオーバーペースです。ですが、シルヴァーブレイズさんだけは己のペースで走っているみたいですね」
第2コーナーを抜けた時点で、シルヴァーブレイズは最後方にぽつんと1人でいる状態である。先頭はどんどん飛ばしており、あと少しで向こう正面の中間地点に差し掛かろうというところであった。ちなみに1,000メートルのタイムは59秒4、まだメイクデビューすらしていないウマ娘たちのレースタイムとしては早い。
「ブレイズさん、勝てるでしょうか?」
「まだ何とも言えないな。だが、ブレイズがスタミナを温存した走りをしているのは確かだ。それが終盤に活きてくると思うが」
向こう正面に入っても、変わらずシルヴァーブレイズは己のペースで走っている。順位も相変わらず最後方だ。だが、少しずつ前方との距離が縮まってきている。
「じりじりと動き始めていますね、ブレイズさん……」
「そのようだな。…もうすぐ第3コーナーだ。マックイーン、準備を頼む」
「分かっていますわ」
「有マ記念」のコースでは、第3コーナーの辺りで「6」のハロン棒が来る。そして第3コーナーに入るより少し手前から、競争が激しくなり、ペースが上がってくるのが定石である。
ただ、今回はどうなるか分からない。バ場が荒れている上に、そもそも今走っているのはレース経験の足りない子たちばかりだ。素人ゆえに却って行動が読み切れず、どんな展開になるか予想がつきにくい。
「どうなるでしょうか……」
メジロマックイーンがそう言ったタイミングで、ついにシルヴァーブレイズが仕掛けた。が、そこは……
「第3コーナー入口でスパート!?」
「これは……意外なところで仕掛けたな。コーナーでの遠心力を利用し、速度をつけて外からスイングバイするつもりか?」
よく見ると、先頭集団のウマ娘たちはちょうど第4コーナーに入ろうとしているところであるが、皆頭が上がりきっている。ペースも上がるどころか、僅かではあるが落ちてきており、完全にスタミナ切れだ。
「マックイーン、ストップウォッチ押したか!?」
「バッチリですわ」
「よし」
そのやり取りの間にも、トップスピードまで加速したシルヴァーブレイズが、大外から一気にまくり始めた。スタミナが切れてずるずると沈むウマ娘たち、そしてそれに巻き込まれて仕掛け所を見失った追込ウマ娘をあっさりと追い抜き、坂に向かっていく。
大外を回っているのは、スピードを上げたことによる遠心力の影響もあるのだろう。だが、もしかするとスタミナが切れたウマ娘たちの沈没を見越していたのかもしれない。そうだとすれば、この年齢としてはかなりの戦術眼というべきだろう。
「速い…何というスピードだ! バ場がすっかり荒れているというのに…!」
「おいおい、何だあの茶色と白の子! 重どころか不良レベルのバ場なのに、何であんな末脚を…!」
周囲にいる他のトレーナーも、完全にざわついている。その彼らの目の前で、ヘロヘロになって2度目の坂越えに挑むウマ娘たちと、凄まじいスピードで駆け抜ける一陣の白い風、いや一筋の流れ星。
よく観察すると、シルヴァーブレイズは走り方をやや変化させている。平地では1歩の歩幅をやや広めに取っていたが、上り坂では歩幅を狭くし、代わりに脚の回転数を上げて対応するピッチ走法をちゃんと使っている。しかも体幹をきちんと前傾させ、さらに回転数を引き上げる工夫までしている。
この辺の走法の切り替えを無意識にやっているとすれば、大したセンスだ。その上、ここまで走ってまだ頭が上がっていないとなると、まだスタミナにも余裕があるらしい。実際、シルヴァーブレイズは脚色の衰えを全く見せていない。
「「速い!」」
西郷トレーナーとメジロマックイーンの台詞が重なった時、最後まで粘っていたウマ娘を抜き去り、ついに坂の中ほどでシルヴァーブレイズが先頭に立った。そのまま後続をあっさり突き放し、4バ身近い差をつけてゴールに飛び込む。
「マックイーン、タイムは!?」
すかさず尋ねる西郷トレーナー。
メジロマックイーンの視線がストップウォッチの画面で止まった。その目が丸く見開かれる。
「上がり3ハロンが……え!? さ、35秒6ですって!?」
思わず声を上げてしまったメジロマックイーンに、周囲のトレーナーたちが騒然となった。
「おいおい、不良バ場の有マのコースで上がり3ハロンが35秒6!? バケモンじゃないか!」
「何だってんだよ!? あの小さなガタイであんな末脚を…!?」
トレーナーたちのざわめきも無理はない。
普通、まだメイクデビューすらしていないウマ娘たちが出せる末脚は、1ハロンあたり12秒台後半が平均値とされている。速い子なら12秒台前半を出せる程度である。しかもこれは、およそバ場状態が良好な時に平地で出せるタイムだ。不良バ場となれば、バ場の重さに足を取られて走りにくいから、タイムはさらに伸びる。
ところが、シルヴァーブレイズが叩き出した上がり3ハロンのタイムは「異常」の一言に尽きた。何せ2,500メートルもの長距離レース、しかも不良バ場、その上コーナーで大外をぶん回したための距離ロスの発生、おまけに急勾配の上り坂と悪条件ばかり揃っている。それなのにタイムは35秒6……1ハロンあたり11秒台後半で駆け抜けているのである。明らかに頭1つ以上抜きん出た、異常な強さであった。
後でシルヴァーブレイズに問い合わせて戦術眼をチェックする必要はあるが、西郷トレーナーの査定はこの時点でほぼ"合格"である。シルヴァーブレイズにその気さえあれば、このまま《トゥインクル・シリーズ》に出走させるプログラムに移行しても問題ないだろう。
「ギリギリまで粘った甲斐があった…こんな逸材見逃せるか!」
「待って、あの子は私がスカウトするのよ!」
抜け駆けスカウトに走る一部のトレーナーたち。
「ちょ、待てよ! あの子はもう仮契約してうちのチームに入ってんだ! 今回は実力試しなんだよ!」
慌てて走り出す西郷トレーナー。
空っぽになったスタンドに立ち、メジロマックイーンはゴールを振り返って呟いた。
「シルヴァーブレイズさん……貴女、いったい何なんですの……?」
彼女の視線の先には、ギャラリーに向かって笑顔で手を振るシルヴァーブレイズの姿があった。しかも見たところ、それほど汗をかいていないようだし、呼吸もそう大きく乱れてはいないようだ。やはりというべきか、スタミナにはまだ余裕がある。
紛れもなく、シルヴァーブレイズはステイヤー向きの脚質だ。それもまだ中等部2年生、ジュニア級の時点だというのにこの強さである。原石の時点でこれだけ強いのなら、上手く磨き上げることができれば……想像を絶する、美しい宝石となるに違いない。
(私も戦ってみたかったですわね……ステイヤーとして大成したシルヴァーブレイズさんと)
「天皇賞(春)」を二連覇した最強格のステイヤーとして、メジロマックイーンはそう思わずにはいられなかった。
実はメジロマックイーンは、既に「トゥインクル・シリーズ」からの引退を余儀なくされている。繋靭帯炎の発症により走れなくなったのだ。このため、彼女は現在サポーター養成課程に転属しており、シルヴァーブレイズと戦う機会は永久に訪れないことが確定となっている。
もし大成したシルヴァーブレイズと戦えたなら、いったいどんなレースができるだろうか……さぞや手に汗を握る、熱い一戦になるだろうことは想像に難くない。
頭では走れないと分かっていても、メジロマックイーンは心の
というわけで選抜レース回でした。
初っ端から鮮やかなレース運びを見せ、桁違いの末脚を叩き出して1着をもぎ取っていったシルヴァーブレイズ。この時点でも、その強さはかなりのものがあります。入学早々ゴールドシップやライスシャワー、ウイニングチケットなどを相手に3,600メートル逃げ回ったスタミナは、伊達ではありませんでした。
彼女がどんなレースを走るのか。それは、今後の展開をお待ちくださいませ。
イベント『シルヴァーブレイズ登場!』を視聴した
ゲーム流に言えば、ちょうど育成が始まった辺りと言えるでしょう。
ちなみにですが、前回後書きで公開したシルヴァーブレイズのデフォルト適性に対し、今話以降のシルヴァーブレイズの適性は因子補強が入ってこうなっています。
芝A ダートB
短距離G マイルB 中距離A 長距離A
逃げG 先行A 差しA 追込B
それじゃ、次回予告を…ん? どした、マックイーン?
「今回は私が担当らしいですわ。
この場でははじめまして、ですね。メジロマックイーンと申します。現在サポーター養成課程に入っている私ですが、いえ私だからこそ、この役に相応しいですわ。次回はトレーニングメインになりますよ!
次回『トレーニングと大流星』 更新は今しばらくお待ちいただけますと幸いですわ」