9月27日。
ウマ娘たちの競走は、この日も日本各地で行われている。
地方のローカルレース場まで含めると日本各地に無数に存在するウマ娘レース場の中で、この日最も観客の熱量が高いレース場はどこかと問われたら、満場一致で「中山レース場」という答えになるだろう。というのも、短距離走者の王者決定戦たるGⅠレース「スプリンターズステークス」が行われたからである。
その中山レース場には及ばないものの、かなりの熱量を確保していたのが、兵庫県宝塚市にある阪神レース場だ。「仁川の舞台」でお馴染みのレース場である。
熱量の原因は、この日のメインレースにあった。9月27日 15時30分発走、第11R「神戸新聞杯」。
菊花賞トライアルの1つとして数えられる、芝2,400メートルで争われるGⅡ級競走である。
「「「「わあああああああっ!!」」」」
競走が終わり、スタンドを埋め尽くさんばかりの群衆が上げる大歓声。しかしその歓声は、ゲンジツスチールには非常に遠く聞こえた。
ゲンジツスチールは、三冠路線においてはなかなかの実力者と目されている。GⅠ勝利こそまだだが、重賞を既に勝利しており、皐月賞2着、日本ダービー4着という実力は相当のものだ。右耳に白、左耳に赤という独特の耳カバーを装着し、明るい鹿毛のボブカットに白い流星を流しているのが、外見的特徴である。
そのゲンジツスチールは今、両手を膝について肩で荒い息をしていた。額には大粒の汗が流れ、体操服も僅かに汗に濡れて透けてきている。ただし、体操服の上からゼッケンを着用しているので、不幸中の幸い(にしてどこぞの紳士諸君には残念だが)大事なところは全て隠れている。
「何よ……何なのよっ…!」
呼吸の合間に小さく呟き、ゲンジツスチールはキッと顔を上げた。その視線の先には小柄な人影が見える。ゲンジツスチールと同じく体操服姿で鹿毛だが、髪型はロングストレート。そして色調にグラデーションがかかっており、毛先は葦毛もかくやという銀色。
レース結果は既に確定しており、ゲンジツスチールは2着。小柄な方が、1バ身差で1着をかっさらっていった。
「なんで、私たち三冠路線組が……」
そのウマ娘のゼッケンに書かれた文字は。
「ティアラ路線の奴に、負けるのよ…っ!」
ゼッケンのウマ番と名前は、「16 シルヴァーブレイズ」だった。
これを質の悪い悪夢だと思った者もいたかもしれない。だが残念ながら、厳然たる現実だった。
オークス以来、故障説もささやかれていたシルヴァーブレイズは、その懸念を完全に吹き飛ばすが如くクラシックのトライアルレースに姿を現し、勝利して復活を宣言したのである。……何故か秋華賞トライアルではなく、菊花賞トライアルの舞台で。
何故シルヴァーブレイズが神戸新聞杯に出たのか。その理由を説明するなら、こんな感じの会話だった。
「ブレイズ、次のレースのことだが」
時期としては夏合宿が終わった頃、つまり9月に突入しようという頃にして、一部の学生がヒーコラ言いながら夏休みの宿題の山と格闘する時節である。
「この時期に、次の競走の話…ということは、秋華賞の前哨戦のことですか?」
チーム《シリウス》の部室にて、練習後に
「そう、秋華賞のトライアルレースについてだ。
出るつもりだとは聞いているが、どのレースに出るんだ?」
秋華賞のトライアルレースは、大きく分けて2つある。
阪神レース場の芝1,800メートルで行うGⅡ級競走「ローズステークス」。
中山レース場の芝2,000メートルで行うGⅢ級競走「紫苑ステークス」。
どちらも3着以内に入ったウマ娘に、秋華賞の優先出走権が与えられる。
「距離適性だけで言えば、紫苑ステークスの方が勝率は高いと思う。GⅢレースってところを気にしないなら、俺としてはこれかなと思…」
「お待ちくださいまし、trainer さん」
しかし、西郷トレーナーの言葉は途中でシルヴァーブレイズに遮られた。
「私の距離適性をお考えなら…もう少し相応しい競走があるのではありませんか?」
「え? しかし、この2つの他って…」
「私としてはこちらを希望します」
そう言って、涼しい顔をしたままシルヴァーブレイズが示したのは…
「阪神競バ場・芝2,400M。神戸新聞杯です」
というわけである。
「いやちょっと待て!? それ菊花賞のトライアルだぞ!?」
「百も承知しております」
驚く西郷トレーナー、対して顔色1つ変えないシルヴァーブレイズ。
「承知した上で、敢えてこの競走に挑もうとしているのです」
「何故わざわざそんなことを?」
西郷トレーナーが首を傾げるのも無理からぬことである。
「理由はいくつかありますわ。まず1つめに、私の完全復活を印象付けるためです。
5月半ば過ぎの頃から、世間では私が怪我をしたのではないかとか、いろいろ憶測が飛び交っていたのを覚えておいででしょう?」
「ああ、雑誌でもテレビでも散々言われてたな」
オークスの時にゴールインした直後、ブレイズは「ゴルシ譲りの超ロングスパート戦法」による殺人的な加速をどうにかすべく、わざと転倒して無理やりブレーキをかけた。結果的には止まれたのだが、すわ怪我かと錯覚する光景を公衆の面前に現出させた上に、その後松葉杖をつく姿も見せていた。そのため、こんな憶測記事が書かれる羽目になったのである。
「そうです。ならば、私が競走に勝てば、そういった雑音を軒並み消し飛ばせる」
「ふむ、でもそれは紫苑ステークスでも達成できるだろ? 何もわざわざ菊花賞トライアルに乗り込んで、手強いステイヤーたちを相手にしなくても…」
「そう、そこがまさに2つめの理由です」
西郷トレーナーの「手強いステイヤーたち」という言葉に、シルヴァーブレイズが反応した。
「従来より、tiara route の走者は三冠路線組より弱いと言われがちです。日本ダービーを勝ったウオッカ先輩や、古バ王道路線で三冠路線組最強格のオルフェーヴル先輩とも真っ向渡り合うジェンティルドンナ先輩などのおかげで、こういった風潮は幾分改善されましたが、未だなおその傾向が残っている。私は、その"常識"を自らの脚で粉砕したいのです。強い者こそが強いのだと、はっきりさせてやりたいのですわ。
そのためには、三冠路線に進んだウマ娘たちに積極的に挑み、これに打ち勝たねばならないでしょう。ついでに言えば、一般的に強いとされる三冠路線組を打倒して実力を示すことで、秋華賞を狙う敵を牽制する効果が得られると考えています」
シルヴァーブレイズはこう考えている。
(よく見てくださいまし。三冠路線の方がティアラ・ルートの前哨戦に出ることはできませんが、その逆は禁じられていません。秋華賞の優先出走権は確かにありませんが、三冠路線の相手に勝ったならそんなもの関係無いでしょう)
「理由としてはそんな感じです」
「うーん、まあ理屈は分かるんだが…何というか、これまでのレース界の常識が通じない、破天荒な考え方をするな君は」
「競走とはすなわち戦争。恋愛と戦争に手段は選ばないものですよ」
「恋と戦は途を選ばず、って奴か…」
シルヴァーブレイズの決意が硬いと察し、ついに西郷トレーナーが折れた。
「分かった、神戸新聞杯で登録しよう」
「無理を言ってすみません」
かくて、ティアラ路線の最終レースである秋華賞を目標にした者が菊花賞のトライアルレースに出走する、という妙ちきりんな流れが作られたのである。
ちなみにだが、西郷トレーナーには隠していたが、シルヴァーブレイズには神戸新聞杯を選んだ理由はもう2つあった。
1つめに、母親であるシルバーアクセサリに直接姿を見せることで、オークス以来の母親の心配を完全に払拭すること。シルヴァーブレイズの実家は関西にあるので、中山レース場からは遠い。かといって「ローズステークス」では少々距離が短く、確実に勝てるという自信をブレイズは持ちきれなかった。ということで、母親の安心と距離適性の折衷案として、敢えて菊花賞トライアルに出ることにしたのだ。(なお、口には出さなかったが西郷トレーナーはこの理由を見抜いていた)
そして2つめに、
(この競走、オボロイブニングさんが出走してくるんですよね。男3日会わざれば刮目せよ、というくらいですから、去年の阿寒湖特別以来相当に実力を高めてきたに違いありません。今後古バ路線で戦うことは確実ですから、ちょっと早めに実力を確認しておくとしましょう)
という理由である。傍から見れば、そんなくだらんことにトライアルレースを使うなとツッコミを入れるか、真面目に走れとブチギレる案件である。
こうして、様々な思惑の元にこの前代未聞の暴挙は実行されてしまい、シルヴァーブレイズが神戸新聞杯に出ると発表された時には関係各所で驚きの声が上がった。そして当然のように、各種メディアの記者たちからは質問が殺到した。いったい、何を考えている、と。
クラシック級のウマ娘たちのうち、三冠路線のウマ娘たちの反応は様々だった。阿鼻叫喚に包まれた者が多かったが、これは至極当然の反応だ。何せ相手が相手だ、二冠達成したドゥラメンテを以てせねば戦えないほどの強敵である。ここまで無敗を貫いているという時点で、相当な実力者である。
反対に、ティアラ路線のウマ娘たちは一様にあっけに取られた。シルヴァーブレイズのことだ、夏合宿でさらに強くなっているに違いない。そんな強敵にさっそく叩き潰されるのか…と思っていたら、何の脈絡もなく菊花賞トライアルに飛んでいったのだ。発表された当初は、何がしたいのか分からん、というウマ娘も多かったのである。
再び、阪神レース場に話を戻す。
優勝して完全復活を宣言したシルヴァーブレイズの元に、1番のゼッケンを付けたウマ娘が歩み寄った。3着入線したオボロイブニングだ。
「ブレイズさん」
「あら、イブニングさん。今回は良い走りを見せていただきましたわ」
今回のレースでは、オボロイブニングは得意の差し戦術を選択し、レース序盤から中盤にかけては中団で待機していた。シルヴァーブレイズはそれより少し後ろ、差しと追込の境界くらいの位置取りをしたため、イブニングの走りを後ろから見ていたのだ。
「また負けたけど…」
「いえ、そう謙遜しないでください。貴女は間違いなく強くなっている。私も少しひやりとさせられました」
今回は明確な逃げウマ娘がおらず、ゲンジツスチールを含む数人が先行してレースをひっぱり、それを後方集団が追走するという形になった。レース距離が残り1,000メートルくらいになった時、シルヴァーブレイズが大外に出て例のゴルシ譲りの超ロングスパート戦術を開始。少しずつ加速しながらゆっくり進出し、残り400メートルでトップスピードに乗ると、後方から追い込んでくるオボロイブニングらを振り切り、最後に先行して押し切ろうとしたゲンジツスチールを差して、1バ身差で1着を取ったのであった。
ちなみに、2着のゲンジツスチールと3着のオボロイブニングの着差はクビ差。前回対決した阿寒湖特別の頃から比べれば、かなり健闘した方と言えるだろう。
「ただ、これだけは覚えておいてくださいまし、オボロイブニングさん」
真剣な眼差しで振り返ったシルヴァーブレイズに、オボロイブニングが小首を傾げた。
「傲慢に聞こえたら申し訳ございませんが、今回の競走、私は貴女と勝ち負けを競ったとは思っていません。
これは言わば"セミナー"です。やはり決着は、より大きい舞台で付けるべきでしょう?」
その言葉に、オボロイブニングがはっとする。
「より大きい舞台……ということは、早ければ今年中、遅くても春天…!」
つまり、真の勝負の舞台はGⅠだということだ。菊花賞の後に来るジャパンカップか有マ記念、あるいは翌年の春シニア三冠か。
「如何でしょうか?」
「いいね…分かった。その時が楽しみね」
「ええ。その時まで、勝負はお預けにします」
再戦を誓い、シルヴァーブレイズとオボロイブニングは握手を交わした。
この勝利を以て、シルヴァーブレイズの復活が宣言された。
当然のように、ティアラ路線のウマ娘たちと、それを応援しているトレーナーたちは阿鼻叫喚に包まれる羽目になった。それはそうだろう、無敗トリプルティアラに王手を掛けた実力者が、故障説やら何やら全部蹴っ飛ばして健在ぶりを見せつけたのである。しかも、菊花賞狙いの猛者たちを蹴散らしていったというのだから、かなりの実力を持っていることが確定したのだ。
「「これはヤバい…!」」
チーム《アルナイル》の部室にて、
「シルヴァーブレイズさん、菊花賞を狙う相手に優勝してる…!」
「な、なんで菊花賞トライアルに出たのかと思ったら、もしかしてそういうこと…? 秋華賞トライアルより厳しいレースに出て勝つことで、私たちに『勝てると思うなよ』って言ってるの…!?」
とんでもないことになったものである。
そしてシュガーニンフェの推測が正解である。
「と、トレーナーさん、どうやって勝ちましょう!?」
「お、落ち着いてシュガー。如何にシルヴァーブレイズさんとはいえ、何か、何か弱点はあるはず…!」
慌てふためきながらも、2人は必死でシルヴァーブレイズの弱点を探そうとする。
その一方で、早くもブレイズの弱点に気付いたトレーナーもいた。
「ふむ…これは…」
放課後のトレーニングもクールダウンも全て終わり、チームメートを解散させた後、チーム《リギル》の
メガネの奥の瞳がキラリと光った。
「もしかして」
新たに検索エンジンを立ち上げ、今年のオークスの映像を出す。そしてシルヴァーブレイズがロングスパートを仕掛けたところで、動画の再生スピードを落とし、丹念に観察していく。3〜4コーナーを曲がるシルヴァーブレイズの様子を見て、東条トレーナーは呟いた。
「シルヴァーブレイズにも、弱点はある。それは…」
神戸新聞杯の動画に戻る。シークバーを操作し、シルヴァーブレイズのコーナリングの様子を見る。
「ロングスパートは確かに強力だけど……コーナリング時に外側に膨らむ癖がある…!
おそらくだけど、あの走法は加速がすごい分、コーナリング時の遠心力も強くなる。それに抗いきれないみたいね…」
後に、西郷トレーナーと同期である《ミモザ》の
迫る秋華賞。淀の坂越え2,000メートルの先に待つ結末とは…!?
◇◆◇◆
皆様、ごきげんよう。シルヴァーブレイズですわ。
そうそう、夏合宿が終わる頃からですが、私は主に自主鍛練の時に"あること"をするようになりましたの。
「ふー……」
深呼吸しながら鉄棒に逆さまに長時間ぶら下がったり、
「ふっ……くっ……!」
「なみ」「かた」等と書かれた鉄球に紐を結びつけ、それを足首の力だけで床から持ち上げることを何度もやったり、
「ふぬぬぬぬ…!」
かと思えば、その鉄球を足先にぶら下げたまま片足立ちで耐久訓練したり、
「223…224…225…!」
兎跳びで階段を昇り降りしていたりと、そんな感じです。
さらに、以前からやっている「1ハロンシャトルラン」等の走り込みに関しても、新たな試みをしていますの。なんですが、
「ぐぅ……はぁ、はぁっ……!」
わずか5往復、2,011.6Mしかシャトルランしてないにも関わらず、膝から地面に崩れ落ちる寸前で何とか踏み留まる羽目になっています。
本来なら、このくらいの距離でこんなことになるはずはありません。そのあり得ないことが何故起きているのかというと、
「ううぅ、膝がキツい…! あの御方、何でこんなもの着けて走っていられたんですの…?」
履いていた靴を脱いで裏返すと、そこに原因が貼り付いています。その原因とは、そう、蹄鉄。いつものものとは違うんです。
材質自体が重いもので作られているせいもありますが、そもそも形が少し違うんです。Uの字のどん底部分、靴でいうと爪先が来る部分。そこの金属の厚さが分厚くなっていて、Uの字の内側に、まるでTの字のような形の金属板が溶接されているんです。
蹄鉄の形を聞いてピンと来た人は多いかもしれません、そう、いわゆる「シンザン鉄」です。
これは、トレセン学園でも偉大な先達の1人として名を挙げられるシンザン先輩が、鍛練の際に使用したものとして有名な蹄鉄です。本来は足の爪を保護するためのものだったそうですが、結果的に脚力を鍛えるのに使えてしまったようですね。何せ、通常の蹄鉄の2倍以上も重く、かつてマックイーン先輩がゴールドシップ先輩をウマ飛び鍛練の飛び台にした時に使っていた蹄鉄より、もっと重いものなのです。
こんな代物を鍛練に使うようになったのは、もちろん筋力を鍛えるためです。体幹を鍛えるのはもちろんですが、脚の筋力もちゃんと鍛えねばなりません。夏合宿で走った足元不安定な砂浜で、そのことをいたく痛感したので、脚の筋力を鍛える方法としてこれを思い付いたんです。
なお、自主練の際だけこのシンザン鉄を使っているのですが、trainer さんにはあっさり見破られてしまいました。シンザン鉄を使い始めたばかりの頃、いつもの放課後の鍛練の後に、trainer さんに筋肉をほぐしていただいたのですが、
「あれ、トレーニングの負荷を上げた訳でもないのに、いつもよりハムストとヒラメ筋が固い。ブレイズ、自主練とかで何かしたか?」
って言われてしまいまして。正直に打ち明けたら、「なるほどな…」と腕組みしながら言われて、その後でこう助言をくださいました。
「ブレイズ、シンザン鉄を使うこと自体は否定しない。ただ、昼休みか放課後辺りに必ず俺に足を見せてくれ。それと、少しの違和感でも必ず俺に報告するように。負荷がかかりすぎて君が怪我をする恐れがあるからな。
あと、君は気付いてないかもしれないが、君のおかげで俺もかなり名前が売れてしまったんだ。今君に怪我をされると、色々とヤバい」
なるほど、言われてみればそうですね。今私が怪我をしてしまえば、trainer さんの名誉にも大いに傷が付くということですね。
「あと、自主練のメニューにこういうのを入れてくれ」
そう言って、trainer さんは足首絡みの鍛練をいくつか教えてくれたのです。
「これを、自主練で? 何故でしょう?」
「簡単に言えば、君の足首の柔軟性を鍛えるためだ。あのゴルシ譲りのロングスパート走法…君も気付いているだろ? あの走法の問題点を」
「…もしかして、遠心力が強くて身体を外側に引っ張られる…?」
「そう、コーナリング時に大外に膨らむ癖がある。遠心力に対抗できてない。
ということで、俺の師匠直伝の足首柔軟トレーニングをやってもらう。それと…ここからが大事なんだが」
「何ですの?」
「足首の柔軟をしてるってのを、他のチームのメンバーには秘密にしておきたい。だから自主練でお願いしたんだ」
あー…もしかして。
「今の私の弱点に、他の trainer さんが気付いて対策を練ってくるだろうから、それを読んでの対策ってことですね? だから、自主練でこっそり足首を鍛えつつ、放課後の併走などでもなるべく大外へ膨らむように、と?」
「そう」
「あなたも策士ですわね、trainer さん」
「いや、そういう手を俺に教えてくれたのは、他ならぬ君だからな? 桜花賞の時に、スタートが上手くないっていう印象操作をしてくれたじゃねえか」
「それを言われると反論できませんわ。ふふっ、承知致しました」
というわけです。
ちなみに trainer さん曰く、「足首のメニューは俺の師匠のお墨付きだ。オグリがやってたメニューだからな!」だそうです。オグリキャップ先輩がやっていたのなら、実証実験済みの信頼できるやり方ですわ。
さあ、勝ちに行きますわよ、秋華賞!
なんだか西郷トレーナーがシルヴァーブレイズに毒されてきている気がする…。トレーニングの時点から相手の目を意識して行動し、相手の分析を狂わせるなんて方法は、アプリ内のストーリーでのトレーナーの行動からは考えられないやり方ですからね。
そして、新たなトレーニング道具としてシルヴァーブレイズが取り出したのは、まさかのシンザン鉄。確かにあれは普通の蹄鉄の倍以上重い代物ですから、重錘としては使えなくもないんですが…まさかアレを履いて、ウマ飛びしたついでにゴルシの背中を踏みつけたりしないよね…?
毎度ご愛読ありがとうございます! 感想や評価も随時受け付けておりますので、できれば反応を残していただけるとありがたいです。
さて、今回の次回予告担当は…?
「俺ですね」
おや、久しぶりですね西郷トレーナー! そして上手に焼けていらっしゃる。
「そりゃあ、夏合宿中のトレーニング監督で屋外にいることが多かったんですから、日焼けもしますよ。
さて、ついに目前まで迫ってきました秋華賞。そしてこういう時期のG1レースの前になると、各メディアは挙って特集やら特番やら打ち出すものです。次回は各メディアの様子を見てみます。
次回『各媒体より② ─いよいよクラシック締め括り!─ 』 更新は少しお待ちください」