私と我と俺のお仕事。   作:CoCoチキ

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一章 入社
一話 入社


 ここは、とある会社の入り口の前。

 会社の入り口を彩る看板には、Oの中にZが入ったようなロゴがあるだけで、建物の外観自体は普通のビルと変わらない。唯一、そのロゴが目的の場所であることを示していた。

 そんな会社の前にやや大型の車を駐めて1人の女性が降りる。

ビルを見上げて、″記憶″の中の知識とすり合わせてみた。

 

「ふ〜ん、ここがその会社ね。どうにも私の知ってる″ゲーム″とは違うみたいだし、ある程度は平和な時間軸……もしくは″世界″なのかな?」

 

ーーーま!″俺″には関係ないけど。

 ……ん? なんで自分のことを″俺″だとか、″私″だとか言ってるのが気になるのかい?

 ちょっとした記憶の混同ってやつかな。説明するとちょっとだけ長くなるけど……聞いてくかい?

 ふふ、そうかい、そうかい、″あなた″が我に興味を示してくれたのは純粋に嬉しいからな、是非ともこの調子で″あの子たち″とも仲良くしてくれたまえよ。

 

 さて、本題だが。

 俺は生前の記憶のことを認識しているいわゆる転生をしたらしい……頭がおかしいと思ったか?しかし真実である。しかも異世界と来た!

 その上にこの身体の元の自我、いやどれも俺の自我なんだが、それがかなり強かったみたいで今の意識と昔の意識が混同しているんだ。

 生前の俺は男、今生の私は女!そして、それとは別存在である我が、この身体の中に入って一個体というわけだ。愉快だろう?

 そんな訳でかなり癖の強い話し方になるのかも知れないね! 生前の私は別の世界の平和な時代、今の俺は女でフィクサーをやっていて、その中にいる我は人間の領域を超えた化け物だ。

 

 本来ならこんなことになるのはありえないって我の方の私は言ってるんだけど、そこはよく分かってない。ただ分かってることは私達はこの世界で生きていくのにかなり有利な体質だってこと。

 生前の私はこの会社での生き方を知っている。私の中の我は本気になれば強い戦闘能力がある。私はこの世界で生きてきた経験がある。

 

ーーーあれ、私達ってば、最強じゃない?

ーーーいや、油断したらいかんでしょ

ーーーだが、我ぞ。

 

 そんなこんなで三人で会話をしていると入り口から水色の長い髪を一房だけ赤い紐で結んでいる目を閉じているように見える白衣をきた女性と黒いスーツをきっちりと着こなし明るい茶髪のカチューシャを身につけて人柄の良さそうな女性が出てきた。

 

「む、もう来ていたのか。その姿勢は感心するが、マルクト本当にこいつは優秀なのか?」

「はい、テストにも問題なしの合格でしたから、優秀に間違いないですよ!」

 

 スーツの女性からのフォロー乗っかる形ですかさずアピールした。

 

「そうですよ!人は見かけじゃ判断出来ないですよ!私、こう見えて強いので!」

 

 アピールはバッチシのはず!

 我の方の私がため息をついていた。ドウシテ...。

 

「…早速だが制服に着替えて働いてもらう。私はここの総支配人を任されているアンジェラだ支配人と呼んでくれて構わない」

「私はマルクトです!職員の情報などを考慮して指示を送り出すコントロールチームを任されています!」

 

ーーーお! 美女からの自己紹介とあらば、俺が出ないわけにはいかないな!

 

「俺はゼロ!殆どなんの取り柄もないモブだ!」

 

ーーーちょっと!ここで君が出てきちゃうの!?

 

「俺?さっきは私と言っていたか?」

「アン先輩、きっとあの子は……」

 

 先輩もしくは上司の二人が微妙な表情でこちらを見ている。

 

 ほらぁ!変な勘違いされてるじゃんかー!

 

ーーーいや、その、ごめん、やってみたかったんだよこれ。

 

 だとしてももうちょっと空気を読んでそういうことやってくれないかな!?

 

「ゴホン! まぁ、なんだ、若気の至りというのは誰にでもあることだ。気にするな!」

 

 気遣いが痛い!その気遣いが痛い!やめて!そんな目で私を見ないで!

 

「それでは業務の説明をするからこっちにこい……その前に車を駐車場に駐めてこい」

「あ、はい」

 

 ここって駐車場あったんだ。と思いながら車を駐めてきて、この後の業務について考え始めた。

 さて、最初はやっぱりあのアブノーマリティかな?

 

ーーー我のことがバレるの困るからな。特にあの赤いのに狙われでもしたら面倒なことになるだろう。″今の身体では″簡単に死ぬぞ。

 

ーーーいや、その、それに関しては俺が悪かったしか言いようがないです。

 

 はい、細かいことは後でよろし!いまは目の前の骸骨をどうするかだね。

 

 アンジェラ、ここではアン先輩と呼んでおく。

 

ーーーいや、総支配人だぞお前!?

 

 良いの良いの!こんな感じの先輩欲しかったんだよね〜

 

 とにかく!

 そのアン先輩から業務の説明を簡単に説明するとこの会社にはアブノーマリティとかいう存在がいる。その存在の機嫌をとってエネルギーを抽出すると、エネルギーPEボックスといって収容室の外にパネルにどれだけ溜まったかの数値が出る。

 

ーーーそれが、今日から私たちの仕事だ。

どんなアブノーマリティを出して欲しいですか?

  • 審判鳥
  • 三大魔法少女
  • ペスト医師
  • 害悪系
  • ZAYIN
  • TETH
  • HE
  • WAW
  • ALEPH
  • オリジナル
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