「それでね!お母さんがかっこよくズバッと相手を倒してお父さんがズドーン!って瓦礫を吹き飛ばしたの!」
(へ〜そりゃすごいな)
あれから数週間が経って、俺はゼロから離れることが出来ることと、ここがロボトミーコーポレーションの世界だと言うことが分かった。まぁ、分かったところでどうしようもないんだけど。
俺ができることと言えばゼロが迷子にならないように誘導したり、危ないところに行かないようにするだけだ。
「それでそれで!バルおじさんが狙撃銃でピューン!って一発でノックダウン!」
(いや誰だバルおじさん)
ゼロの両親は知ってるけどバルおじさんは知らん。狙撃をするおじさんなのは分かったけど。
「あとね〜あとね〜…ふぁ」
(うん?眠いのか?)
「ううん、もっと、お話する」
(それはまた明日も出来るさ、だから今はゆっくりお休み)
俺は本で読んだ時に、子供は頭を撫でると喜ぶって書いてたから優しく撫でてみる。他のものには触れないけど、ゼロにだけは触れる。
安心してくれいるのかは分からないけど。段々と目が閉じていくゼロにまた声を掛ける。
(お休み,小さな友達)
「おやすみなさ〜い」
ゼロが寝息を立て始めた頃に俺はその場から離れて外に出る。外は真っ暗闇だった。
(はぁ、ゼロが寝ると暇だなやっぱり)
足音すらも聞こえないような暗がり、周囲は暗く、頼りになるのは空に見える星の灯だけ。
この世界に来てから思うことがある、それは俺は本当の“俺”じゃなくてゼロは無意識に生み出した“偶像”なんじゃないのかって、じゃあなんで俺としての記憶があるのか?それは偶像を生み出すのに、ゼロに近しい存在を模倣したからじゃないかと考えた。
(それは俺がコギトの代わりとして選ばれたの可能性)
これがいま一番考えられる可能性、アブノーマリティを生み出すコギトがなければその代わりを使う、それはどこでもあり得る状況だ。
(じゃあ、なんで俺が選ばれたのか)
眠れないからずっと考え事をしてばかり。嫌になる。
(なんだなんだ?お前は俺が見えてるのか!まさに見る目のあるやつだな!)
小さな黒い鳥が触れもしない俺に擦り寄ってきた。鳥の目はどんな暗がりでも見通せそうな黄色い瞳で、小さく鳴いて俺の足元に寄ってくる。
(うん?黄色い目を持ってるなんて珍しいな?うん?黄色か?黄色かな?……まぁ、黄色か)
野生の鳥にしてはやけに人懐っこくてゴワゴワとした毛が無いはずの身体を温めてくれた。
(ごめんな〜ほんとは撫でてやりたいんだけど俺ってば見ての通り幽霊だからさ?触れないんだわ)
「キュ?」
俺の言葉を理解してくれるのか分からないけど、俺は小鳥に話をした。
(俺さ、自分がどういうやつなのかさっぱり分からなくなってきてさ〜幽霊なのかはたまたアブノーマリティなのか、転生したかもはっきりとしない)
「キュ〜」
小鳥はまるで相槌をするように時々声を上げる。だから俺は内側に溜まっている不安をひたすらに吐き出し続けた。
(それで誰にも触ること見えることもないからゼロの話を聞いたり、ゼロを誘導することしかできない、いや、ゼロには触れるんだけど。それで終わったあとはゼロが寝て暇になる。で、結局出来ることはな〜んにもないからこうやって散歩で暇潰してるわけ)
「キュ〜」
小鳥が頭を傾けたりする動作を眺めながら、それは夜が明けるまで続いて、明ける頃には小鳥はどこかに行ってしまった。
−−−これが大鳥と出会った時の全部だ
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