「はい!これで元通りよ!どう?痛くない?」
「……驚くくらい痛くない」
アルカナスレイブでの回復を見て凄いとは思ってたけど。まさか失った腕まで治せるなんて。魔法って凄いな。
『トラベラー、侵入者を撃退したところで悪いが中央本部に向かってくれ。月光の少女が収容違反を起こした。今回はいつもとは何か違う。警戒していけ』
月光の少女が?……これ絶対に試練と関係あるやつじゃん。
「他のみんなは?」
『…レリックとアビス以外は侵入者の攻撃によって傷を負いいまは治療中だ。現在動ける職員はお前たち三人だけだ』
あらら、流石に無傷とまではいかないか。まぁ、生きてるだけ御の字なんだけど。
「……貴女が無理をしないように私が助けてあげる!早く行きましょ!」
「え?あ、ありがとう」
憎しみの女王を連れて中央本部に行くと、そこにはレリックとアビス、そしていつもと雰囲気の違う月光の少女が立っていた。
「……来た」
「なんだ。今回は黒ウサギじゃなくて、本人が出てくるなんて、しかも今回はしっかりとした収容違反扱い…」
言葉を続けようとしたが、続きの言葉が出てくることはなかった。空間が歪んで、満点の星空と大きな満月が見える平原に……俺たちは立っていた。
「……月が満ちて……美しいこの星を明るくする」
月光の少女に斑点が浮かび上がる。
「この……美しい星は……中は濁っている…」
少女がボウガンを手に持ち、俺に向けてそれを構える。しかし、視線はレリックに向いていた。
「でも……貴女は暖かくて……私に居場所をくれた」
「わ、私が?なんだかそう言われると照れるな〜」
少女は俺に鋭い視線を向けて殺意をぶつけてくる。
「……けど、貴女が彼女といる……その資格があるのか……分からない……貴女は……星の濁りと同じ人……」
彼女のいう星の濁りっていうのはなんとなく分かる、きっと彼女は人間のそういう側面が嫌いなんだろう……俺も本来ならこうやって職員たちとワイワイ楽しく過ごす資格なんてない筈のことを何度もしてきた。『仕方がなかった』『どうしようもなかった』なんて言い訳をするつもりはない。
「だから……証明して……貴女が……彼女と一緒にいるのに相応しいか否か……出来なければ……撃つ」
きっと気に食わないんだ彼女は、“俺”というこの世界の異物が…本当ならこの世界にはいない俺の存在が、だから彼女は彼女なりのやり方で俺を見定めようとしている。俺がこの世界にいても良い存在なのかどうかを。
「……ごめんだけど、彼女には手を出さないでくれるか?これは多分、俺がやらないといけないことだ」
「でも!…いえ、分かったわ!貴女の代わりに彼女たちを守ってあげる!」
「ありがとう」
俺は憎しみの女王に御礼をして、彼女へと向き直る。
「俺にお前が望む答えが出せるのかは分からない。けど、納得されないからと言ってただ撃たれるだけで終わるつもりはない」
「………」
「だから、お互いに本気でやろう…一対一だ。誰の手も借りない」
−−−それが俺の出来る誠意の見せ方だ
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