(キタァーーー!)
「うるっさ」
(私に変わって!)
ほい
即座に変わる。
「待っててね〜!」
【今日はテンションが高いな】
アビスンがそういうけれど、それは当然だ。私が覚えてる可愛い系のアブノマが来たんだから!まさに私の時代だ!
収容室内に入ると中には収容室のカメラをまじまじと見ている赤い腹部をした白い鳥がいた。
「かわいい!!」
(あの犬っころが出た時にも言いそうだな)
しょうがないじゃん!こんなにつぶらな瞳に丸々とした嘴、そしてこの首を傾げた時の愛らしいさ!どれも可愛い!
(罰鳥あいてにそんな言えるのはお前くらいだぞ。俺はこいつを収容するなんて二度とごめんだと思ったね)
「え〜こんなに可愛いのに」
まぁ、ちょ〜っとやりすぎなところはあるかもしれないけど。
私が小鳥さんに近づくと、小鳥さんはカメラを見るのをやめて私にその目を向けてきた。
「小鳥さん、私は敵ではないですよ〜ご飯を持ってきたのでどうぞ」
手のひらの上に餌を置いて、待ってみると小鳥さんは嘴で少し餌を小突いた。
「あれ?もしかしてお腹空いてないのかな?」
嘴で小突くだけで食べようとしない小鳥さんにそう言うも小鳥さんは餌を小突き続ける。しばらくすると小鳥さんはお腹の赤い模様を手のひらに乗せてきた。
「わわ!くすぐったい!」
なぜか手のひらにモゾモゾと動く何かがあり、それが餌を掬い上げているようだった。
「顔はこっち向いてるけど。食べてくれてる。のかな?」
(たぶん)
モゾモゾとする感覚がなくなると、突然小鳥さんが羽ばたいて頭の上に乗っかる。それなりに体重があるようで、ズッシリとまではいかないけれど確かな重量感が頭に掛かる。
「お、おぉ〜う、これは懐かれたってことで良いのかな?」
タブレット越しに見るとやはりカメラ目線だったので、私も同じようにカメラ目線になる。
「…ピヨ」
「………」
なんかちょっと楽しい。
『あなたは何をしてるんですか?』
無線機からは困惑したような声のイェソドさんの声が聞こえるので私はカメラ目線でこう答える。
「小鳥さんと一緒にカメラを見てるんだ!分かったかこの野郎!」
『ふざけてないで業務に戻りなさいこの野郎』
あ、意外とノリが良いぞこの人
(…俺の知ってるイェソド違う)
【支配人があれだ。何が起こっても不思議ではない】
頭が急に軽くなり、見てみると小鳥さんが収容室の外に出て行ってしまった。
「どこ行くの?」
(天誅しに行くんだろ。脱走常習犯だし)
頭上を飛ぶ小鳥さんを追っていると、廊下から煙が漂ってきた。
煙を追うように羽ばたく小鳥さんの表情がどことなくキリッとしているの私の気のせいだろうか?
「ん?新人ちゃんじゃないの、なに〜?タバコはやめろって言いにきたの?」
「あ、いえ、私は特になんとも、小鳥さんを追ってきただけなので」
煙はどうやらティファニーさんのタバコだったようで、近くには数本ほど吸い終わったタバコが灰皿に押し付けられていた。
「さっき反応違うじゃない?噂に勝る変わった子だね〜」
「…ピッヨ!」
「あたぁ!?なになに!?おじさんキミに何かしたっけ!?」
ゴスゴスと物凄い音を立ててティファニーさんを小突きまくる小鳥さんに開いた口が塞がらなかった。
道中ですれ違った職員にはまるで見向きもしなかったのに突然だったからだ。
「ちょっとこれ新人ちゃんの担当でしょ!?なんとか出来ないの!?」
「いや〜私にはどうしようもないですね!」
「あっら〜良い笑顔」
満足したのかフンスと鼻息をして私の頭にまた乗っかると。またあの表情でカメラを見る。
(ん〜やっぱりティファニーは罰鳥に罰せられる運命だったんだな!)
なんでそんなに笑顔なの?
【そういう貴様もだらしない顔になっているぞ】
もちろん私もカメラ目線です!
『……本当ならば収容違反なのですが今回は見逃しましょう。それとカメラを見ないでください』
(マジで俺の知ってるイェソドじゃねえな!?)
小鳥さんが仲間に加わった!
(入れんな入れんな)
ーーーその日は業務終了までずっと小鳥さんと一緒で実に充実した一日だった。
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