二百話記念 送花祭り(職員編)
【 トラベラー視点 】
「はい、お嬢ちゃんにはこれな!」
「ありがと!おじさん!」
なんだかいつもよりも明るい雰囲気の街を歩きながら、今日は何かあったかな?と考える。
「いつもありがとう」
「いえいえ!こちらこそ!」
なんだか学生っぽい子たちも花を送り合っている。マジでなんだ?なんか凄い花だらけなんだけど今日。
「ん?」
携帯が鳴り確認をしてみるとレリックからのメールだ。
『トラリンへ!今日は私服で会社に来てね!』
なんとも簡潔な言葉である。けどまぁ、ここですることもないので普通に向かう。しっかし私服か〜まだスカートには慣れないんだよな。ジーパンで良いって言うと「折角の素材が勿体無い!」って強制的に着せ替え人形にされてたし。
今は淡色のベスト白の袖長シャツにクリーム色のロングスカート、そしてベレー帽とどこか画家風の衣装だ。
いや俺の衣装のことは別にどうだって良いんだよ。今はこの異様に花が溢れた街だ。心当たりが全くない。
結局、L社に着いても理由は分からず仕舞いだった。
「いらっしゃ〜い!」
「……ここもか」
そこら中が花だらけだ。いや、綺麗だけど俺だけが知らないのかこれ?
「トラリンは知らないと思うけどね〜!今日は送花祭りなの!」
「…ん?なにそれ」
前世で似たような名前の祭りはあったと思うけど、なんだっけ?
「これはね〜親しい人や意中の人に気持ちを伝えるために花を贈る素敵な祭りなんだよ!」
ん?それバレンタインでは?とは思ったもののこっちにはバレンタインが無いのかも知れないし黙っておいた。
【 レリック、アビス→アサガオ、花言葉『固い絆』 】
「そういうことで、はい!トラリンにプレゼント!」
「これはアサガオという花でな、我らの関係性をこれだけで表現することは出来ぬが、我らにピッタリな花であろう?」
おぉう、改めて言われると小っ恥ずかしいな。
「…まぁ、これからもよろしくな、相棒」
「「当然」」
【 アンジェラ→マリーゴールド、花言葉『信頼』 】
「いつも感謝している。貴様たちがこの会社に来てから、様々な困難が立ち塞がったが。それも全て貴様たちを中心に乗り越えて来た。これは私からの素直な気持ちだ」
「ちょっ!なんでそんな小っ恥ずかしいことをサラッと言えるんだよ!」
しかも目を開けて薄く微笑んでるから余計に絵になる!
【 マルクト→ピンクのバラ、花言葉『可愛らしさ』『幸福』 】
「フッフッフ!トラリンさんにはいつもお世話になってますからね!」
「お世話っていうほどなんかしたか?」
むしろこっちをドッキリさせることをされてた気が。
「やだなぁ、これは真面目な話なんですがね。本当は私は職員の命のことは諦めてたんですよ」
「ぶっちゃけるな!?」
まさかのカミングアウトに驚愕を隠せない。
「でもゼロさんやトラリンさんが来てから誰一人として死んだ人はないんです!本部では何度、部下を看取ってきたことか。ですので私はいま、本当に幸せです!本部に戻れって言われても戻ってやるもんですか!もっと可愛いトラリンさんの写真を撮るんですからね!」
「ちょっと待って?」
今なんか聞き捨てならないこと聞いた気がする。
【 イェソド→ガーベラ、花言葉『希望』 】
「…私は気の利いた言葉は言えません。ですがこれだけはハッキリとしています。貴女のお陰でこの会社は変わった。感謝しています」
「いや〜俺のお陰ってわけじゃないかな…あはは」
真顔でしれっと言うんじゃない。
【 ネツァク→赤いオダマキ、花言葉『心配』 』
「ほらよ、お前、少しはマシな顔になったけどな、無茶するところは変わってねえから安全チームを預かってる身としてはもう少しその無茶を控えてほしいぜ?」
「時と場合によるな!」
「ドヤ顔で言うことじゃねぇっての」
【 ホド→チューリップ、花言葉『思いやり』 】
「やっぱりトラベラーは良い人だと私は思うな」
なんか前にも同じことを話をしたような。
「いつも自分以外の誰かのために怒ったり、傷付いたり、泣いたりしてるんだもん」
「いや泣いてはないよ!?」
なぁにを言ってくれちゃってるのかな!?
【 ティファレト→ポピー、花言葉『陽気で優しい』 】
「はい!別に貴女にだけじゃないけど感謝しさいよね!」
「なんて言ってるけど、本当は何時間も考えて選んでたんだよ」
「ティファレト!!余計なこと言わないで!!」
いや〜ティファレトは見てて和むな〜
【 ゲブラー→グロリオサ、花言葉『勇敢』 】
「…戦場に着いた時にはいつも貴様が前線に立っていた。私はその勇気を賞賛する。しかし、貴様という人間に代わりがいない唯一無二ということを覚えておけ」
真剣な顔でそんな言葉が言えるのはほんと流石だと思います姐御、ちょっとドキッとした。
【 ケセド→ネコヤナギ、花言葉『努力が報われる』 】
「やぁ」
「おっす」
ケセドがネコヤナギをプラプラとさせて目の前で振る、俺は猫か。
「お前って、どこか自信溢れてるけど、自己肯定感低いよな。そんなお前にはこれをあげるよ。安心してよ、お前の努力はさ、この会社にいるみんなが知ってるからさ」
中層の大人組にはイケメンしかおらんのか?
【 ホクマー→ユリ、花言葉『純粋』 】
「貴女はこの世界では純粋過ぎる。それ故に裏表がなく好かれやすいのでしょう。しかし、それと同時に危うい、それも貴女の美徳ですが少しは警戒心を持ちなさい」
俺は褒められてるの?説教されてるの?
【 ビナー→スノーフレーク、花言葉『汚れなき心』 】
「小さき小鳥よ、こちらへおいで」
「ん?」
貰った花は両手で持ちきれなくなって来たので纏めているとビナー様に呼ばれたので近づく。
「お前にはこの花が良く似合う、一般基準による良し悪しは私には分からぬが、どれほどの苦難に遭おうとも、どこまでも澄んだ心を持つお前は美しい、どのような存在が眼前に存在しようと、その瞳は真っ直ぐと見据えている。お前がそのまま大空に羽ばたくことを夢見る小鳥であることを願おう」
なんだかよく分からないが聞いてるだけで顔が熱くなるような褒め言葉を言ってるのはよく分かった、なのでそれ以上は褒めないでくれ、心臓が持たん。
【 アベル→ゼラニウム、花言葉『尊敬』 】
「付き合いの短い私だが、それでもキミが彼女らに信頼されているのが良くわかるよ。これは私からの信頼の気持ちだ」
「お、おう、ありがとう」
本当に会ってそこまで時間が経ってないのに信頼してくれるのか。
【 アブラム→青いバラ、花言葉『奇跡』 】
「…私はこの出会いを奇跡だと思っている。誰も死なず、笑顔や騒音の絶えない会社になったのも、キミたちのお陰だ、ありがとう」
奇跡か、案外そうなのかも知れないな、レリックやアビスに出会えたのだって奇跡みたいなもんだしな
【 アダム→カモミール、花言葉『逆境で生まれる力』 】
「ハッハッハ!話は支配人から聞いたぞ!そんなお前たちに私からのプレゼントだ!受け取れい!」
嵐のように花を渡して嵐のように去っていった。
「結局まともに話したことないんだけど?」
【 警戒チーム代表ヨウマ→カルミア、花言葉『大きな希望』 】
「…ふむ、イェソドと丸被りなるか?これは」
「いやいや!ヨウマ隊長のやつは大きな希望っす!被ってないっすよ!」
ロキ、お前のそのフォローの仕方はどうなんだ?
「まぁいい、こういうのは気持ちが大事だと聞いた。これは俺たちの感謝の印だ。お前が来てから、いろんなことが変わった。アブノーマリティと馴れ合うなんて、誰も想像なんて出来なかった」
やっぱり隊長は真面目だな、俺じゃなくてもいつか同じことをする人はいたでしょ。
【 リム→ナナカマド、花言葉『あなたを見守る』 】
「私たち研究者は直接戦うことは出来ないけど、新人くんたちを全力でサポートすることは出来るよ!だから安心してね!」
「いつも助かってる、アブノマの情報をいつも纏めてくれてるからな、ほんと頭が上がらないよ」
かなり分かりやすく纏められてて新人育成の役にも立つ。
【 アリス→青いエゾギク、花言葉『あなたを信じているけど心配』 】
「………無理だけはしないで、貴女が見せてくれた希望は、貴女が思っている以上に私たちに夢を見せてくれた。どれだけ怪我をしてもいい、生きていれば私が必ず治してみせるから」
希望って、俺だけじゃなくてみんなが居てくれたから出来たことなんだけどな。
【 クロエ→ブーゲンビリア、花言葉『あなたは魅力に満ちている』 】
「やっほー⭐︎!クロエだよ!」
「お、そうだな」
相変わらずキラキラしてるな、憎しみの女王と良い勝負してるよ。
「受け入れ班のアイドルである私も認めざる負えないほどにキミは魅力的だよ!はいこれ!」
アイドルって、結局これは自称なのか?
【 ティファニー→ロウバイ、花言葉『慈しみ』 】
「ほい、おじさんからの贈り物〜」
「お、今日はタバコ吸ってないんだな」
「流石のおじさんもそういう空気じゃないってのは分かるよ」
本当かな?という意思を込めてジッと見る。
「信用されてないな〜おじさん悲しいわ」
【 ジョシュア→クローバー、花言葉『幸運』 】
「ほらよ後輩、再開できた幸運に感謝だ」
「ほんとだな、先輩、お互いここでまた会えるとは思ってなかったよ」
しかも今度は俺が後輩だし、人生何があるか分からんな。
【 メイソン→マネッチア、花言葉『たくさん話しましょう』 】
「私は管理人とピクニックがしたいです!!!!」
「ほんとピクニックが好きだな、お前」
よくピクニックに誘っては他愛もない話をしたりするのが好きらしい。
「管理人とは話したいことがたくさんありますので!!!!」
【 マリネル→シバザクラ、花言葉『臆病な心』 】
「……今でも僕が臆病なのに変わりはないですが。それでも、管理人、僕はこの会社を守っていきたいと思っています。昔は地獄のような場所でも、ここでは数多くの仲間たちとの思い出があるので、もちろん、管理人もです」
お前はいつまで経っても臆病者の二つ名が取れなかったもんな、そんなマリネルが今では狙撃のエースだから。凄いもんだよ。
【 オノリオ→アングレカム、花言葉『祈り』 】
「五十日目の最後の日、俺たち使徒は眠らずに、白夜様と共に様々な世界に渡っていきました……この世界に来てようやく貴女を見つけることが出来た時は白夜様も俺たちも大はしゃぎしたものです」
まぁ、流石の白夜も俺がいる世界にピンポイントで飛んでくるなんて芸当は出来ないだろうしな、相手は顔も知らないただ指示を出すだけの存在なんだから。
「まだ会社に来ていない仲間もいますが、今度こそ最後まで、貴女の側で働かせてください、管理人」
【 アンソニー→プリムラ・マラコイデス、花言葉『運命を開く』 】
「やぁやぁ!管理人!これは細やかながら私からのプレゼントさ!本当は花束で送りたかったんだけど、キミのことを想ってる人はたくさん居るからね。今もかなりの花があるだろう?」
「まさか全職員から花が送られるとは思わなかったよ」
花言葉にはあまり詳しくないけど、今度調べてみよ。
「ふふ!職員だけじゃないよ?けどそれはまた後のお楽しみかな!」
待て、どういうことだそれは。
【 リン→サフラン、花言葉『歓喜』 】
「どうぞ管理人!私は花冠にしてみました!」
「おぉ、サフランに雑草を紐代わりにして結んだのか」
「はい!枯れないように業者に頼んで加工もしてもらいました!」
あ〜保存ポケットにも使われてる時止めの技術か、あれは謎、じゃなくて俺には花冠はちょっと可愛すぎる気が。
【 アセラ→ヤグルマギク、花言葉『教育』 】
「俺はあんたの教育に期待している。あんたの教えを受ければ強くなれると確信している。いつかあんたとは肩を並べて戦いたい」
「それじゃあ未来の戦友のためにビシバシ鍛えていかないとな!」
職員が強くなればなるだけこの会社は安全になっていくし。
【 ジョイ→サトザクラ、花言葉『善良な教育』 】
「アセラと被っちゃったけど…モグ、おいらみたいな…モグ、戦闘経験のない人でも分かりやすく…モグ、教えてくれて感謝してるよ…モグモグ」
「それは分かったけど食べるか喋るかどっちかにしなさい」
お行儀が悪いぞ。
【 ジェミニ→ムラサキツメクサ、花言葉『勤勉』 】
「…会社に来たばかりの僕では何か言えることはないよ。でも強いて言うならここでの仕事は実家に居るよりも楽だ。家族には悪いけど、周りから比べられるのは疲れたから」
「う〜ん、何があったのかは知らないけど、困ったことがあれば頼ってくれよ?」
ジェミニもなんか抱えてそうな感じはするな。
「なんというか、凄いなこの花の量」
「そんなトラリンに朗報です…まだ続きがあります!」
「ん?」
レリックが指を刺す方向を見たら今度は俺が担当してるアブノマたちが待機していた。
ーーーこれ、貰った花どこに飾れば良いんだよ
どんなif世界線を出して欲しいですか?
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(if)トラベラー
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(ねじれ)トラベラー
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