「それじゃあね、トラリン、アビスン、私たちはL社に行く」
「……あぁ、さらばだ、レリック」
L社に行くと行った仲間が、俺たちの家から離れていく。確かにどこの事務所にも所属してない野良のフィクサーだけど。評判がいいから。ずっとこうやって生活していくんだと思ってた。
「…トラベラー、貴様は暫く休め、酷な判断を求めて、悪かった」
「…そうするよ」
俺とアビスの間にも、歪な罅入った。みんなが帰ってきて、馬鹿みたいに騒いでた家も、アビスを除いて誰も来なくなっていった。
そんな中、俺は一人で小さな仕事をやりながら家でずっと待っていた。いつかレリックたちが帰ってきて、あの日常が戻ってくることを願って。
「…トラベラー……L社が倒産し、職員が皆、行方不明になったそうだ………レリックたちを含め」
その知らせは突然だった。いつものようにアビスがやってきたと思えば。淡々と感情の籠ってない言葉で、現実を突きつける。
「…うそだ」
「嘘じゃない」
「…そんなの嘘だ!!!」
「事実だ!L社は倒産した!レリックは行方不明なった!…これは変えようのない現実だ」
目の前が真っ暗になる感覚はした。その後、アビスとどんな会話をしたのかさえ覚えてない。気付けば椅子に座り込んでいた。
「…一応探しているが、見つかってはいない、また来る」
そう言い残してアビスは家を出る。
その後もアビスはまだ見つかってないと言うことを淡々と言ってすぐに家を出ていく。
「……すまん」
何に対しての謝罪なのか、分からなかった。そしてそれが俺の聞く、アビスの最後の言葉だと言うことも分からなかった。
あの後、アビスがやって来ることが無くなって、最初は仕事が忙しいだけなのかと思ってたけど、段々と心配になっていき。
ある日、家の掃除をしている時に知らない男がやってきた。
「すみません、トラベラー氏で合っていますか?」
「あ、はい、どなたでしょう?」
「私は『赤い深淵』…いえ、アビス様の事務所に所属しているアントンと申します。今日は…話をしに参りました」
一体どんな話をしに来たのかと身構えると、また信じられない言葉を聞いた。
「アビス様及び、そのご友人である、リン様、ジョイ様、ジェミニ様、オノリオ様が、図書館なる場所にて死亡されました……残念ではございますが気を確かにお持ちください」
“アビスたちが死んだ”
あのアビスたちが死んでしまった。信じたくなかった。
「…こちらは遺品となります。もしも自分に何かあった時はこちらのトラベラー氏にとアビス様が」
「………髪留め」
いつの日かレリックにプレゼントしようと二人で隠してた。ウサギの髪留め。
それを貰った瞬間、声が聞こえてきた。
『あ〜あ、み〜んな居なくなっちまったな』
「え、誰だ!?」
『誰だ、はないだろ誰だは』
薄暗い家の中で誰かの声が反響する。
『それとも自分の声を忘れるほどショックだった?』
「…俺?」
『はぁ、どっちか片方選んでおけばもしかしたら両方生きてたかも知れないのに、お前は日和って選ばないこと選んだ。その結果を見ろ』
「……やめろ」
聞きたくない。
『L社は崩壊してレリックは行方不明』
「やめろ!」
そのから先を言わないでくれ。
『アビスは図書館とか言う訳の分からないところで死んだ』
「やめて……お願いだから」
耳を塞いでも声が聞こえてくる。
『ぜ〜んぶ、中途半端なことをしたお前のせいだぜ?トラベラー』
「違う!あれは、どっちかを選ばなかったらきっといつもみたいに戻ると思って!」
『それこそ違うだろう?お前は怖かったんだよ。二人に見捨てられるのが、だから中途半端な優しさを見せる』
違う、違う違う違う!
『お前が中途半端だったから、二人は居なくなったんだよ。お前のせいでな』
「…俺が……二人を殺した?」
『そうだ。お前が二人を殺したんだ。あ〜可哀想な二人、俺なんかと関わったから不幸になった』
俺のせい。
その言葉がストンと嵌って、何もかもがどうでも良くなった。俺が誰かに関わったせいで、誰かが死ぬ、ならばもういっそのこと誰とも関わらなければ良いと
−−−そうして俺の心は壊れて“ねじれ”た
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