【 アビス視点 】
なんだ……なんだその理由は!!ふざけておるのか!?トラベラーを置いて死んだだと!?
「あ、アビスン落ち着いて」
「もしも向こうの我が居たらそいつ殴り飛ばしてくれる!ふざけおって!」
「こ、こっちの世界のことだから怒らないで」
心配なのは分かる。だがなぜトラベラーを置いていった!孤独を嫌う此奴のことを!
「正気の沙汰じゃない!」
「気持ちは分かるけど落ち着いて!ここで怒っても仕方ないじゃない!」
このトラベラーは我らのトラベラーと違い痩せている。見ただけで分かる、碌に食事が出来ておらんと言うことが。腹立たしい!実に腹立たしい!
「ウガーーーーー!!!」
「うわぁ!アビスンが怪獣みたいになった!?」
我のこの怒りはどこへぶつければ良いのだぁ!
「でも、良かった」
「何がだ!」
「もう会えないと思ってた、みんなに会えたから」
……それを言われたもう、何も言えんではないか。置いて行かれた当人が、怒らぬのと言うのに我が怒るほど不毛なことはない。
「ほんの少しだけで良い…俺と一緒に居て欲しい。それ以外は望まないから、お願い」
「分かった、だが少しと言わずもっと長く一緒に居てやろう。鏡を使えば貴様はいつでもこの世界に来ることが出来るのだから」
せめて此奴の孤独を、癒せるように。
「ありがとう、でも、こっちの俺に悪いよ。それに依存してしまいそうだ」
「…紅茶、飲む?」
「誰か知らないけど…ありがとう、紅茶好きなんだ」
静かに紅茶を飲む姿は、今にも消えてしまいそうで。心配になる、可哀想なほどに弱っていて、もしこの世界に連れてくることが出来るならと考えてしまう。
「…紅茶、ご馳走様…もう帰るよ」
「え!早くない?もうちょっとゆっくりしていきなよ!」
「ううん、帰らないと…ここの居たらもっとここに居たくなる」
どれだけ言おうと、此奴は帰るのだろうな…人の為に命を捨てるようなやつだ。例え心が壊れても、此奴は人の為に生きるのであろう。
「たまにで良い、この世界に遊びに来るのだぞ」
「……分かった」
向こうのトラベラーを見送り、再び鏡の割れる音が聞こえると、そこにはいつものあやつが立っていた。
「ただいま〜」
「トラリンお帰り!」
いつもと変わらぬ様子に見えるが。少し疲れているように見えるのでトラベラーを抱き抱える。
「あ、アビス?何してんの?」
「…疲れたろう?少し休め」
「あ〜やっぱりそう見える?…だよね」
腕の中でトラベラーが力を抜いて項垂れる。向こうの世界で相当参っているようだ。
「…お前らは俺のこと、置いていったりしないよね?……俺を一人にしないよね?」
「あぁ、貴様が嫌と言っても一緒に居てやる」
「そっか…そっかぁ」
−−−帰ってきたらトラベラーも、精神的に弱りきっていた
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