百七十五話 秘めた想いを果実に込めて
「おはようございま〜す!」
「やぁ、おはよう、元気が良いねトラベラー」
「朝早くに会社で顔を見るのがアン先輩じゃないのも中々に新鮮だな」
もし本部に所属してたら毎日顔を合わせてたのは管理人やカルメンだったかもしれない。
いつもの黄昏に着替えてからメインルームに向かおうとすると管理人に引き止められた。
「すまない、エヴァンジェリンがダ・カーポを使用したいと申請が来たのだけど良いだろうか?アンジェラ支配人からはキミに許可を貰ってくれと言われてね」
「別に良いけど、そういうのはアン先輩が許可することでは?」
なんで職員である俺に許可を?
不思議に思いつつも収容室に向かうと、中には甘い香りが漂っていてなんだか美味しそうな感じがした。
「あ、果物の入った籠だ」
こりゃまたなんとも美味しそうな果実たち。
「見よ。トラベラー、ここに書き置きがあるぞ」
アビスが付属されてる書き置きを手に取って渡してくる。つまりこれはツール型なんだろう。
『貴方の内なる想いが果実となる』
「え?これだけ?」
今までの説明や書き置きよりも短い書き置きだ。
「とりあえず手を入れてみるね!どれどれ〜?……紙とでこぽん?」
でこぽん?あの蜜柑に似てるあれ?
「え〜っと『でこぽん 家族愛』……どういうこと?」
「あ〜そう言う感じか。それ花言葉みたいなやつだろ。対応した何かが一番近い果実を出せるとかそういうやつ」
「へ〜、モグモグ、美味しい!」
でもこれだけでアブノーマリティっていうのはなんか違うような気がするな。何かしらのヤバい効果とか能力上昇があるんじゃないの?
俺が怪しんでる間にアビスも籠に手を入れて果物を取り出した。
「ふむ、我はすももだな、内容は『幸福な日々』だそうだ」
なんか前の祭りを思い出すな。
「…美味い、身体の内から安らいでいくような気分だ」
お〜もしかしてこっちの本部での便利ツールだったりする?ちょっと確認してみよ。
『T−04−j97(秘め事の果実)は使用した職員にランダムな能力上昇を付与する。一人三回まで重ね掛け可能』
マジで便利ツールだった。しかもデメリットなし。
「じゃあ俺の取ってみよ」
籠に手を入れてみるとそこはどこまでも広がっていそうな空間があり適当に弄っていると手に何かが当たり、それを掴んで持ち上げる。
「…桃?えっと、紙の内容は『私はあなたのとりこ』……私はあなたのとりこ!?」
「わお!トラリンに好きな人がいるの!?誰々!」
−−−果実を食べたその時俺が思い浮かべてしまったのがいつも愛を囁いてくるあの子だった
どんなif世界線を出して欲しいですか?
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(if)トラベラー
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(ねじれ)トラベラー
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