私と我と俺のお仕事。   作:CoCoチキ

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百八十五話 伝説は塗り替えられる

 

 「ふむ、では早速我はこの『憧れ』を使わせて貰おうではないか」

 

 アビスは先手必勝と言わんばかりに元赤鬼である桃太郎に銃弾を撃ち込む。銃弾は桃太郎を貫通するとそのまま壁に当たって消えた。

 

 「…ふむ感度良好、相性も良し…素晴らしいなこの銃は!」

 「お〜うちのメンバーにスナイパーが三人になった」

 

 ただ…目に見えてパワーアップしてる桃太郎相手にどこまでいけるかだな。あれもう赤鬼も桃太郎もALEPHにはなってるだろ。

 

 「うわなんだこいつ!さっきと違って手応えが全くない!」

 

 ジョシュアのそんな叫び声が聞こえてきた。つまり桃太郎はREDが免疫!アドムと戦わせたら不毛な争いになってたな。

 

 「先輩とメイソンは下がって!俺がタンクをするからアビスとレリックが後ろから援護!アビスは部屋から出れるように扉付近で狙撃!」

 「「「了解!」」」

 

 マズったな。今この場所に他のメンバーがいないから今の戦力であいつと戦わないといけない。

 

 作戦を考えていると桃太郎は棍棒を刀のように上段に構え振り下ろした。

 

 −ガゴン!

 

 「おっっも!?」

 

 咄嗟に黄昏を構えたが受け止めると信じられない程の重みを腕に受けた。

 

 「先程までの拙者と思ったら大間違いでござるぞ?」

 「らしいな…」

 

 俺は黄昏から憎シミに持ち替えて腕を目掛けて斬りかかる。

 

 「甘い!」

 

 それは軽々と受け止められたけど俺の狙いはこっちじゃない。

 

 「いま!」

 「ババババーン!」

 「喰らうが良い!」

 

 棍棒で防がれないよう押さえつけ二人に攻撃してもらうことが目的だった。その作戦は上手くいって無数の矢と弾丸が桃太郎に突き刺さるがまるで効いた様子を見せない。

 

 「良い考えではござったが火力が足りないでござるよ」

 「ならその火力は我が補おう!チェストォオオ!」

 「なに!?」

 

 部屋の隅まで届く程の突きを放ち赤鬼が刀を振り払う。

 

 「ハッハッハ!桃太郎が棍棒で戦うのであれば我のお供が蛇とウサギでも良いだろう?う〜ん、乙なものだ!」

 

 赤鬼の攻撃は通じたから彼の属性はREDじゃないことは確定した。けどあれはWHITEじゃないのは確かだな。なんだろう?

 

 「さぁ雉よ!お主のりーだーしっぷとやらを思う存分見せつけてやるが良い!」

 「ここは普通お供の俺じゃない方が良いのでは?」

 「ハッハッハ!そんな常識覆してしまえ!むしろ知ったことではないと笑い飛ばしてしまえ!」

 

 なんともパワフル。

 

 「じゃあ俺と赤鬼…で良いんだよな?であいつの攻撃を抑えてアビスとレリックは挟み撃ち!」

 「そんな丸聞こえな作戦効かぬでござるよ!」

 

 桃太郎が下から棍棒を振り上げその風圧で吹き飛ばそうとしてくる。

 

 「いやほんと見た目とは想像つかない力強い戦い方するなお前!」

 「鍛えていたでござるからな!」

 

 棍棒を刀を振るように使う桃太郎に対してかなり苦戦している。一撃一撃が痺れるような打撃を何度も喰らうため、腕が何度も弾き飛ばされる。

 

 「ちょっっときっついな!」

 「どうしたどうしたぁ!お主の力はその程度でござるか!」

 

 アビスやレリック、それと赤鬼の攻撃を集中的に喰らっている筈なのにさっきと違い隙が出来る様子がない。

 

 どうやって隙を作るかを考えていると衝撃に耐えきれなくなった腕から憎シミが落ちた。

 

 「やべ!」

 「もらった!」

 

 鋭い一撃を顎に受け壁までに吹き飛ばされる。

 

 「いっづぅ」

 「まだまだぁ!」

 「ッガ!?」

 

 頭に強い衝撃が響き渡り目眩を起こしていると更に棍棒を投げつけてくる攻撃を喰らい脳を揺さぶる。

 

 「トラリン大丈夫!?」

 「頭がクラクラする〜」

 「いかん!脳震盪を起こしておる!」

 

 考えが纏まらない。一度にダメージを貰い過ぎた。視界がブレるせいで真っ直ぐ立てない。

 

 「うぁ〜レリックとアビスが四人もいるぅ」

 「これはダメだな。意識が飛びかけている」

 

 オェ、ギフトの分も相まって視界がブレるから気持ち悪くなってきた。

 

 「早急に決着を着けねばならぬが。どうしたものか」

 「ハッハッハ!蛇とウサギよ!雉を連れて下がっておれ!後は我と小僧との我慢比べよ!」

 

 “あ“ ぁ“〜“赤鬼の声が頭に響いて痛い。声をもうちょっと抑えてほしい。

 

 「うぷっ」

 「あ!トラリンが口を押さえて気持ち悪そうしてる!」

 「いかん!急いで医務室に運ぶぞ!」

 

 もう無理、目を瞑ってよ。

 

 −−−医務室送りになった俺は意識がしっかりとしてきた後にアリスにまたかと言う顔をされ説教された

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