あの後、次々とやってきた元セフィラの面々に揶揄われたりだのなんだのやられて逃げるように次の世界に飛び込んだら。見覚えのある事務所の中に出てきた。
【 旅人事務所 】
「…ワオ、懐かしいな…黄昏か〜、いや今も俺着てるけどさ」
「懐かしいって、待って?こっちの俺はL社を辞めたのか?」
「あ〜〜いや、辞めたと言うより辞めさせられたって感じかな…アン先輩から本部の方で俺を邪魔だと思っているやつが居たらしくってそいつのせいでクビ、流れるようにアビスとレリックも会社を辞めたよ」
マジか……いや、マジか。黄昏があるってことは月光の少女が出た後なのは間違いないよな。
「なんと言うか、う〜ん」
「同情は要らないぞ?クビになった後は夢幻からスカウトされてな。特別講師としてL社には何度も通ってるし。なんと!俺ってば特色になっちゃいました〜!」
え、特色って、あの特色になったってことか?
「名前は『黄昏の旅人』凄いよな。俺の装備と名前から取ってこの名前なんだぞ?」
「…まさか夢幻と話してたことがこっちでは現実になってるなんてな……いや、並行世界だから有り得る話なのか」
思わずため息を吐くと特色の俺の指にキラリと光る指輪が見えた。
「……あの?トラベラーさん?つかぬ事をお聞きしますがその指輪はなんでございましょう?」
「ん?あぁ、これかこれはな?」
−バタン!
扉が慌ただしく開けられてレリックが興奮した様子で近付いてきた。
「トラリントラリントラリン!こっちの世界のトラリンってば愛ちゃんと“結婚“してるんだって!!!」
「…へ?」
………いまなんて?
「これが結婚式の時の写真なんだって〜!トラリンってばすっごい幸せそう!!」
興奮冷めぬ様子でレリックが写真を突き出すと、そこには確かに俺とアイが写っていた。俺が“ウェディングドレス“でアイが“タキシード“と言う姿でだが。
「ぴゃ///」
「…お恥ずかしながら、アイから熱烈なアプローチとプロポーズを受けて、ドレスはレヴィアタンが用意してくれたやつだ」
レヴィアタンって、ここ最近出会ったアブノマじゃん、こっちの時系列どうなってるんだ?いやそうじゃなくて!けけけ、結婚してる!?俺とアイが!?いや、ゆくゆくはそうなるんだろうな〜とは思ってけど。並行世界でその結婚生活を送ってるなんて想像付かなかった!
「そっちの俺は?アイとはどんな感じなんだ?」
「トラリンと愛ちゃんが出来たてほやほやのカップルで同棲してるよ!」
「へぇ!進んでるねぇ。やっぱりアプローチはアイから?」
「そうなんだよ〜!しかもトラリンが自分の恋を自覚したのはとあるアブノマがきっかけで〜!」
こっちでも恋バナかよ!?やめてくれ既婚者相手に、しかも同じ俺自身にその話をするのはやめてくれ!恥ずかし過ぎる!しかもなにこっちの俺余裕あり過ぎじゃん!正妻の余裕ってやつか!?
「そっちだとそんな風に堕とされていったのか〜こっちは凄いアプローチだったぞ。人前なのにも関わらず堂々と愛の告白、俺のことが如何に好きかどうかを周りの人が赤くなるくらいには語って「わー!わー!」」
まんま今のアイじゃねぇか!付き合ってからのアイなんだよそれぇ!お陰でニュースに都市のバカップルランキング上位にインしてたわ!!
−−−こっちの世界でも俺が必死になって会話を中断させようとしたが。夢幻が帰ってきてむしろ話に花を咲かせ始めた
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