六話 新しい子は腹ペコ!
翌日の早朝に私は出勤して、アン先輩に挨拶をする。
「どうも!おはようございます!」
「うむ、今日も早朝出勤とは感心するな」
どんな子が来るのか気になってしばらくぶらぶらしてましたけどね。
「あ、ゼロさん、昨日の働きが本部に届いていたそうで、ボーナスをもらってますよ!なんでも、一日でアブノーマリティの状態を開示したのを評価されたようですよ」
これが!ボーナス!これがあれば強化とか雇用とか出来るんだよね?
ーーーゲームだとそうだけど、どうだろうなぁ、家に帰宅できる時点で俺の知ってる原作とはもう違うし、最後の″あれ″も起こらないのかもしれん。
ーーーただ、もしそうであるならば我らは早速受けれるようだぞ……我ら以外に職員はいるのか?
ーーーん〜関係あるのかは分からんけど、前世での俺の初期職員と同じ名前のティファニーがいるみたいだ。
ティファニー?
ーーーおう、俺が前世でこいつなんか掴みどころがなさそうなおっさんだなって勝手に思ってた職員
えぇ…見たことも話たこともないティファニーさん、前世の私がすみません。
心の中でティファニーさんに謝まりつつコントロールルームに移動しようとすると、アン先輩に止められた。
「あぁ、少し待て、お前が受ける研修なんだが、慎重を重点的に受けてくるといい、身体検査の時に能力が慎重よりになっていた。あとは基本的な作業は洞察を最初にやってくれ」
洞察、洞察かぁ、大丈夫かな。
ーーーアブノーマリティの記憶は俺が大体は覚えてるし、ダメそうな相手が来たら教えるよ。
ーーーなに、安心するといい我がいる限り作業で死ぬこなどはあらぬよ。かなり苦痛が伴うが。
それが嫌なんじゃんか!
ーーーそうはいうけど基本的にそんな相手が出てきたら相手するのは俺だからな?本体であるお前の魂に傷が付くと俺らもポックリ逝きかねない。
「ぅ〜とりあえず分かりました」
不安しかないけど。大丈夫だよね?
「……傲慢な設計士か、性格診断装置が故障したか?」
彼女が何かを呟いているのを特に気にすることもなく、私は研修を受けた。内容は単純に怪しい物には触れるなとか冷静さを欠かすなとかを重視して受けた。
私はあんまり理解でき無かったけど。
椅子に座りっぱなしで凝った肩を鳴らしながら職員には必ず配布されるタブレットの指示を見た。指示の内容は『F–04–03』に洞察作業、とだけ表示されている。つみぜんさんの時も同じ感じに指示は貰ってたけどその前に直接指示されてたので忘れていた。
あれ?誰か収容室の外にいる。
「やや?どうもどうも!受け入れ班です!アブノーマリティの受け入れは完了しています!」
「あ、お疲れ様です。あれ?昨日は一緒にいました?」
なんだか見覚えのある少女です。
「はい!昨日はありがとうございました!おかげで職員たちの精神状態は良好、かくいう私もあのお菓子を食べて元気百倍なので!」
ーーーいや、どこのヒーローだよ。
ヒーロー?何が?
ーーーあ、いや気にするな。
なんなのかと不思議に思ったけど、問い詰めても話してくれそうに無かったので若干の不満は抱えてつつ、収容室内に入っていく。
「あ、自己紹介してなかった」
(またどっかで会うだろ)
【いまはこちらの心配をするべきだろう】
それもそうだと思い、私はタブレットから目を離すと目が点になってる翡翠色っぽい顔面がドアップで視界に入ってきた。
「あらやだ可愛い」
ーーー常人なら恐怖してると思うんだけど。
ーーーそこは、あれだ。我らがいるからでは?
私の顔に引っ付いたまま動こうとしないおチビを退かそうとしても頬をムニュッと掴まれて離れそうに無かった。なにか気に入られることでもしたかな?とも考えたけど、出会ったばかりでなにもしてないんだよねぇ。
『ゼロ…状況は把握しているが、言わせてもらう』
「どうぞ」
『なぜ……そうなった!?』
分かりません!さっきからずっとほっぺたもにゅもにゅされてて何がしたいのかも分からないです!
ーーーこいつは『妖精の祭典』だ。確か、肉を好む妖精で俺ら人間のことを食糧だと思ってる。
ウソ!?こんな可愛い子が!?
ーーー本当だ。で、作業はレベルが低い愛着と本能を好んでるな。
頬を揉んでいた妖精は私の顔から離れると今度はポケットの中に潜り込んでいった。このポケットの中はお菓子が入ってるけど。肉が好きな子だからあんまり関係ないのかな?
「視界が開けたと思ったら今度は大きな妖精がいましたとさ」
ーーー見た目は腕が四本ほどある御伽の妖精なんだけど。見た目の割に能力がエグいんだよ。リセット要因その1だった。
え?なんで?
ーーー妖精のケアっていうのを受けてる時に別のアブノーマリティを作業すると妖精に食われる。
ポケットに頭から入り込んでモゾモゾと動いてる姿を見てると全く想像できない、でも、前世の私がそういうならそうなんだろう。ポケットから箱を取り出して出てきた妖精を見ながら、そう思った……箱?
ーーーぬぁああ!?それはロールケーキ!?
え、ちょ
「それは我のだ!」
アッ
身体の主導権を奪って箱を奪う返した我の方は取られないように上に手を伸ばした。
そんな様子を妖精が哀しげに見て、ノロノロと飛んで元の群れに戻っていった。
ね、ねぇ…半分だけでも食べさせてあげたら?
ーーーそ、そうだぞ!あんな、楽しみにしてたお菓子を取り上げられた子供みたいな顔をされて、その菓子を食べるなんて血も涙もないこと。俺にはできない!
ーーーそ、れもそうだな!流石の我も丸々一本を食べられるわけではないからな!
罪悪感に駆られ、ロールケーキを半分に切って置いておくと、最初は反応は薄かったものの、それが自分の求めていた物だと分かるとロールケーキを持って笑顔で群れに戻っていった。
「一人で食べるわけじゃないんだ…あ、エネルギーボックス貯まってる」
ロールケーキのおかげかな〜アブノマすらも虜にする店主さんのお菓子、末恐ろしい。
ーーーこやつはなぜ保存ポケットに入れていたロールケーキを嗅ぎ当てることができた?このポケットは様々な物をでき、匂いなども遮断するという優れもの、匂いなどはしなかったはずだが。
ーーーあれだ。美味しいものセンサーが反応したとか?
分からない、分からないけど。
((けど?))
ーーー甘味とは、正義である。by 私
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