私と我と俺のお仕事。   作:CoCoチキ

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忘れられたお友達の独白

 

 僕は小さな女の子のお友達だった、女の子のお父さんが僕をプレゼントしたんだ。あの時は良かった!って思ってたし一緒に売られてるみんなも良かったね!って送り出してくれた。

 

 僕は女の子といつも一緒だった。一緒に遊んで、散歩して、同じ景色を見て、一緒に眠って、悲しい時も嬉しい時も共有して。幸せな時間だった。

 

 

 

 

 −−−僕のことを優しく抱き締めてくれた。

 

 けど、いつからだろう?いつからだったかな?女の子は僕のことを暗い部屋に置いていった。たまたまかな?きっとすぐに思い出して僕を連れていってくれる。

 

 

 

 −−−その時の僕は本気でそう思っていた。

 

 暗い部屋を開けることはあっても女の子が僕のことを連れ出してくれることは無くなった。むしろ僕と同じように暗い部屋に入れられた子たちが増えていった。

 

 

 

 −−−この時にどうして僕は気づかなかったんだろう。

 

 どれだけ待っても女の子は僕を連れ出してくれなかった。もしかして忘れられたのかのしれない。あんなに一緒だったのにどうして?……どうして?

 

 

 

 −−−ついには女の子は現れなかった。

 

 どうしてかな?どうしてかな?ずっとそう考えていた。女の子が来る時も、そうじゃない時も、僕のことを見えているはずなのにどうして連れて行ってくれないの?ずっとずっとそう考えてたら

 

 

 −−−女の子じゃない人たちが僕を連れていった。

 

 

 きっと僕にことを迎えに来てくれた女の子のお友達なんだ。だからきっと僕のこともお友達だって思ってくれるはず!

 

 

 −−−それなら女の子と同じように僕も暖かな抱擁をしてあげよう。

 

 きっと僕からも愛情を返してあげれば忘れられない。きっと僕と遊んでくれる。

 

 

 −−−そう思ってたはずなのに。

 

 

 しばらくすると誰に僕のところに来なくなった。同じくらい愛情を返したのに。もしかして足りなかったのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 −−−どうして?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−どうして?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−ねぇ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−お願いだから教えてよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−僕の何がダメだったの!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−………お願い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−………お願いだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『僕を……忘れないで』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「じゃあ私が抱き締めてあげよう!この哀愁漂う姿がまた可愛い!』

 

 

 

 −−−!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−抱き締めてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−僕のことを覚えててくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−嬉しい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−嬉しい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−だから僕も返すんだ。貰った愛情と同じくらい、抱き締めて!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−僕が抱き締めた分だけ女の子も抱き締めてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 −−−僕が買われたあの日みたいに、暖かくて。

 

 

 

 

 

 

 

 −−−″僕″が僕になったのはきっとあの日から

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 −−−ほら!僕は幸せな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『″テディ″ベアーだよ!』

 

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