ケーキをあの妖精に渡した後はアン先輩にそれとなく本能作業がいいのかもしれないと伝えてからは、食堂を行ったり来たりを繰り返していた。食事を持っては妖精に渡す食事を持っては妖精渡すを何度もやって気分はさながらご奉仕マシーンだ。
「あ、あの大きい子も動くのかぁ」
私の目の前まで来て料理をそれぞれの手で持っていった。可愛いんだけど大きいから少し迫力がある。
ーーーなぁ?なんでこいつは俺の目の前で飛んでんの?
さぁ?妖精だからキミのことが見えてるんじゃないの?つみぜんさんみたいに。
妖精のことを同じように見てるもう一人の私を見ながら。そんなことを話す……ん?もう一人の私を″見ながら″?
私が見えるんですけど!?
(はぁ?ん?あ!ほんとだ!?なんで俺の前にいるのかと思ったら俺が出てるのか!?)
【ほう?念じてもいないのに我らの姿を捉えることが出来るようになったか】
いや、だとしても早すぎない?と、思ったけど。昔から一緒にいるしこうなってもおかしくは、ないのかな?何が原因で見えるようになったのは分からないけど。これがもし他の人にも見えるようになったら危ないかも。
(う〜ん、見た感じは見えるだけで触れはしないっぽいな。これ、アブノーマリティに見えるようになっただけなんじゃ?)
え、私ってアブノマだったの?
(いや違うでしょ)
そっか…まぁ、そこは置いといてなんでキミに引っ付いて飛んでるのかな?
(俺が知るわけないだろ?あれだ、お前と姿がそっくりだから、餌をくれる人とか思ってるんじゃないのか?)
そうなのかな?どこかあの子の視線が他の子が私に向ける視線とどこか違うような気がするんだけど。こう、なんというか、親しみを込めた視線というかなんというか。なんなのでしょう。この喉に魚の骨が刺さったような違和感は。
【ふむ、それよりもだ。意識しなくとも見えるようになったのならいつまでも私だの俺だのでは面倒であろう。どうだ?ここで自身の名を考えるというのは】
(オーケー、俺がアブノーマリティっぽい名前を考えるぞ!なので、ちょっと待って?)
もう一人は私は手のひらを合わせて頭を下げた姿勢のまま消えたから。しばらくは会話ができない、これは名前が思いつくまで情報はもらえなさそう。
出来れば安全なアブノマが来てる間に名前を考えて欲しい。
「そういえば、そろそろ定時だ。情報とかそういうのは私は知らないんだけど。これって本当に情報ってあるの?」
「なんだ。廊下の前で何をぼやいているのかと思えばそんなことか」
「アン先輩…そんなことって言いますけど。私はただ話をしたりお世話をしたりしてるだけなので。こう、実感が無いんですよ」
危険な子を担当したいわけじゃないけど。情報を全く知らないのはねぇ。
「安心しろ。お前がエネルギーを確保すれば確保する分、情報は増えていく。お前たち職員には余計な情報を持たせぬよう。必要最低限の情報を教えてるだけだ」
なんだか引っ掛かる物言いだな〜でもこれは掘り下げてはダメなやつだろうし、納得はした。
「そういえば、アブノーマリティの一体がなにもないところを見つめていたようだが、何か心当たりはあるか?」
「………さぁ?あの子たちが考えることはよくわからないので」
アン先輩にはもう一人私は見えてないようだから。その場は誤魔化した。
きっといつか本当のことを話す日が来る。それまでは。
ーーー秘密にしておかないと……
どんなif世界線を出して欲しいですか?
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