「……何これ?」
今日会社に出勤するとメインルームにはカードやらサイコロやらが散乱していて、ハッキリ言って汚部屋である。なんかティファニーはパンツ一丁になってるしメイソンはお菓子の山に埋もれてるし、アン先輩とゲブラーの姐御は人を殺しそうな目で睨み合ってるし。なにこのカオスな状況。
「あ、トラリンさん!おはようございます!今日は早いですね!」
「うん…おはようマル先輩……何これ?」
「あ〜実はですねここ最近、皆さん賭けのゲームに嵌ってまして、最初はトランプでポーカーだったんですけど。チンチロ、花札、麻雀、などなどを持ち出して朝早くに小さな賭け事するのが日課になってるんです」
で、それでなんでティファニーはパンツ一丁になってるんだ。
「あ、ティファニーさんはアン先輩とゲブラーさんに身ぐるみごと取られました」
「えぇ、何やってんのあのおっさん」
どうせしょうもない事やってたんだろ。なんとなく想像がつく。
「で?メイソンは?」
「賭けに勝ちまくってお菓子の山に埋もれてます」
「なるほど分かった」
アン先輩と姐御もなんとなく予想は出来た。
「ところでトラリンさんがタバコ吸ってるなんて珍しいですね、嫌いでは?」
「これ、棒キャンディ」
「あら可愛い」
普段はレリックが可愛い可愛いうるさいからいない時しか舐めてないんだよ。それはマル先輩も同じだったけど。
「じゃあ、俺は新規のアブノマお世話してますね〜」
「いってらっしゃ〜い」
今回は二人がまだ出勤してないので俺とさっきまでお菓子を食べてたメイソンで作業に入る。
「何気にこの二人で作業って初めてだな」
「そうですね!!!!頑張りましょう!!!!」
この子寝起きシャッキリしてる子だな。
収容室に入ると、壁に寄りかかってコインを指で弾いているスーツ姿の女性がいた。
「…やぁやぁ!よく来たねぇ!私とギャンブルをしに来てくれたんだろう?」
「ギャンブル?」
「これさ、知ってるだろう?」
コインを指に挟んで見せてきた。これはきっとコイントスのことを言っているんだろうな。
「……じゃあ表だ」
「じゃあ私は裏だね」
女性が高くコインを弾き、手の甲で受け止める。コインの柄は
「ッフ、裏だね、じゃあキミのやる気をもらおうか!」
「は?やる気を貰おうかって、なにそ−−−っ!?」
俺の言葉は最後まで続くかずにガクリと力が抜けて膝から崩れる。
「トラベラーさん!!!!」
「なんだこれ、力が入らん」
「さぁ!そこのキミもやろうか!」
これ、あのツール型のやつと同じ能力なのか?それともそれよりも厄介になってるのか?
「トラベラーさんの仇は私が討ちます!表です!」
「なら裏だね!」
いや俺死んでねぇし。
「……表だ」
「どうです!!!!」
女性は苦々しい顔をしてそう告げる。
「まぁ良いさ!ギャンブルはいつでも出来るのだからね!」
−−−作業する度にこんなことしてちゃいつか致命的な失敗をしそうだな。
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