仮面ライダー電王LYRICAL A’s   作:(MINA)

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第十一話 「犯人捜しと遭遇」

野上良太郎が翠屋でのアルバイトを終えて『小学校教師殺害事件』の現場から去った頃。

ハラオウン家では、私室でクロノ・ハラオウンが宙に出現している水色の魔法陣の中央に映っているレティ・ロウランと現在の状況報告をしていた。

「クロノ君、駐屯所の様子はどう?」

「……機材の運び込みは済みました」

クロノはどこか安堵した表情になっていた。

「クロノ君?」

「あ、すみません。最近、本名で呼ばれなかったもので……」

「まあ、彼等は絶対に本名で言いそうにないわね」

レティは苦笑しながら、彼等---チームデンライナーの事を思い浮かべる。

「今は周辺探索のネットワークを……」

クロノは気を取り直して報告を続ける。

「そう。ご依頼の武装局員一個中隊はグレアム提督の口利きで指揮権をもらえたわよ」

レティは頷きながら、朗報をクロノに与えた。

「ありがとうございます。レティ提督」

クロノは席に着いている状態ではあるが、感謝を態度に示す。

「それから、グレアム提督のところの使い魔さん達が逢いたがっていたわよ。かわいい弟子に逢いたいって」

レティが追伸じみたことを言う。

「リーゼ達ですか……。その、適当にあしらっておいてくれますか」

クロノは複雑そうな顔をしてレティに打診する。

「それと、彼等が言った事は本当?」

レティがクロノに訊ねる。

「今月中に時間が滅ぶ、ですか?」

魔法陣に映るレティは首を縦に振る。

「ええ」

「彼等が来ている事が証明ですよ。伊達や酔狂や観光で彼等が来るわけありませんからね」

クロノは付き合いは短いが、チームデンライナーがどういう連中なのかはそれとなく理解している。

「では本当の事と考えていいわけね?」

「はい」

レティが確認するように訊ね、クロノは首を縦に振った。

 

クロノは私室を出ると、冷蔵庫の中身を物色しているエイミィ・リミエッタを見つけた。

「おおクロノ君。どうそっちは?」

「武装局員の中隊を借りられた。捜査を手伝ってもらうよ。そっちは?」

クロノは先程の事を報告すると、エイミィに訊ねながらリビングのソファに腰掛ける。

「よくないね。夕べもまたやられてる……」

エイミィは卓に置いてある端末を手にして、操作する。

「今までよりも遠くの世界で魔導師が十数人、野生動物が約四体……」

「野生動物?」

エイミィの報告にクロノは聞き返す。

「魔力の高い大型生物」

エイミィはクロノに視線を一瞬だけ向けて答えた。

宙に浮かぶ映像には大きな四速歩行の動物が映っていた。

その姿からして地球産の動物でない事は丸わかりである。

「リンカーコアさえあれば、人間でなくてもいいみたい」

その行動からしてエイミィはそのように判断する。

「まさに形振り構わずだな……」

クロノは映像を見ながら率直な感想を漏らす。

「でも、闇の書のデータを見たんだけど……。何なんだろうねコレ……」

映像が『闇の書』に切り替わる。

「魔力蓄積型のロストロギア。魔導師の魔力の根源となるリンカーコアを食って、そのページを増やしていく」

「全ページである六百六十六ページまでになると、その魔力を媒介に真の力を発揮する。次元干渉レベルの巨大な力をね」

クロノが卓に置かれているオレンジジュースに手を出そうとする。

エイミィがそれを妨害した。

「んで、本体が破壊されるか所有者が死ぬかすると、白紙に戻って別の世界で再生する、と」

エイミィは端末を操作する手を止めない。

「様々な世界を渡り歩き、自らが生み出した守護者に守られ魔力を食って永遠に生きる」

クロノは諦めて、冷蔵庫に向かう。

「破壊しても何度でも再生する。停止させる事の出来ない危険な魔道書」

冷蔵庫を開けて中身を物色して、ミネラルウオーターを取り出した。

「それが『闇の書』……。私達に出来るのは完成前の闇の書の捕獲……」

エイミィが締めくくって今後のプランを確認する。

「そう。あの守護騎士達を捕獲して、更に主を引きずり出さないといけない」

クロノは決意を込めて覚悟を秘めて言う。

「うん!」

エイミィは頷いた。

 

 

良太郎はデンバードⅡを駆って、高町家へと向かっていた。

仲間の一人にある事を頼むためだ。

既に仲間達の翠屋での勤務時間は終えている。

今の時間帯なら寄り道をしない限り、高町家にいるはずだ。

デンバードⅡを停車して降りる。

そして、インターホンを鳴らす。

「ごめんくださーい」

良太郎が訪問の際の常套句を言うと、物音がこちらに向かっていた。

「はいはーいって、良太郎君!」

黒髪おさげに眼鏡をかけた少女---高町美由希が迎えに出ていた。

「ええと、モモタロス達はもう帰って来てる?」

「モモ君達?うん、今リビングでなのはやその友達と一緒にいるけどいい?」

「構わないよ」

「わかった。じゃあついてきて」

「お邪魔します」

良太郎は美由希の案内で、高町家の中に入っていった。

外観は和風なのに、中身は洋風よりなのには流石に驚いた。

「モモ君達ー。お客さんだよー」

リビングに良太郎が入ると、誰もが視線を向けた。

「良太郎!」

フェイト・テスタロッサが嬉しそうに一番に声を上げた。

「フェイトちゃん。寄り道?」

「う、うん」

フェイトは良太郎の質問にどこか悪戯をばれた子供のような表情をしていた。

アリサ・バニングスと月村すずかがフェイトを守るようにして、良太郎の前に立つ。

「大丈夫だよ。怒ってないから」

「え、そうなんですか」

「よかったぁ」

良太郎はアリサとすずかが誤解していると判断すると釈明した。

フェイト、アリサ、すずかは安堵の息を漏らす。

「こんにちは。良太郎さん」

高町なのはは珍しい客人だと思ったが、素直に現状を受け入れた。

「どうしたんだよ?珍しいじゃねぇか」

モモタロスがなのは&ユーノ・スクライア(フェレット)とオセロをしながら訊ねた。

「僕達の顔を見にきたってわけじゃないよね?良太郎」

ババ抜きをしているウラタロスは良太郎が高町家に来た理由を察しているようだ。

キンタロスから一枚トランプを抜いて、数字が揃ったので山に捨てていく。

「うん。ちょっと頼み事があってね」

リビングに座りこんだ良太郎は真剣な表情になる。

「何かあったんか?良太郎」

キンタロスがリュウタロスからトランプを一枚引き抜いてから、訊ねる。

山に捨てない所から数字が揃わなかったのだろう。

「頼み事ってなーに?良太郎」

リュウタロスはウラタロスから一枚トランプを引き抜いた。

「あー、引いちゃったー」

落胆の声を漏らした。

どうやらババを引いてしまったらしい。

「モモタロス。明日仕事が終わったら時間空いてる?」

「ん?特に何もねぇけどよ。何だよ?」

モモタロスは良太郎が自分を使って何をしようとしているのかわからない。

「明日、一緒に来てほしい場所があるんだ」

「良太郎、センパイを使うって事はもしかして……」

ウラタロスが良太郎に確認するかのように訊ねる。

「うん。確認のために、ね」

良太郎は肯定するように答える。

「それって今日ニュースで言いよった事件か?」

キンタロスは良太郎が何にモモタロスの力を借りようとしているのか理解できた。

「絡んでたら何か情報が得られるかもしれないからね」

「だったら僕も行きたーい!」

リュウタロスは立候補をするかのように挙手をする。

「バカ!遠足じゃねぇんだぞ。いいぜ、良太郎。明日でいいんだよな?」

モモタロスはリュウタロスの頭を叩いて注意しながらも了承した。

「うん。明日でいいよ」

良太郎は明日の事が決まると、その場から立ち上がる。

「帰るの?」

フェイトが訊ねる。

「もっとゆっくりしてもいいのに……」

なのはは残念がっている。

「夕飯の支度しないといけないからね。フェイトちゃんはどうする?もう少し遊んでく?」

良太郎はフェイトにどうするか訊ねる。

今から帰るのならば自分が乗せて帰る事が出来るからだ。

「ううん、わたしも帰るよ。クロノに夕飯までには帰ってきなさいって言われたから」

フェイトは先程、なのはの携帯に届いたメールの内容を思い出しながら言う。

「わかった。じゃあ帰ろう」

「うん。あの、それじゃあ。なのは、アリサ、すずか。また明日」

フェイトはリビングにいる全員に手を振る。

なのは、アリサ、すずかは応える様にして手を振ってくれた。

イマジン四体と美由希は軽く手を上げて応えてくれた。

二人は高町家を出た。

高町家を出て、デンバードⅡはハラオウン家のあるマンションへと向かっていた。

「学校生活はどう?やっていける?」

良太郎は後ろで腰に手を回しているフェイトに訊ねる。

ちなみにヘルメットは一人分しかないので、良太郎はノーヘルになっている。

「うん!わからないことはたくさんあるけどね」

ヘルメットを被っているフェイトは自身を冷静に見ながら答えた。

口調からして『わからないことを知る楽しみ』のようなものを持っていることも確かだ。

「夕飯、何食べたい?」

良太郎はハラオウン家の代表としてフェイトに夕飯の献立を訊ねる。

「うーん。何でもいいってのは、やっぱりダメだよね」

フェイトとするなら特に嫌いな食べ物があるわけでもないので、何でもいいというのが一番ありがたい。

それに、良太郎の料理の腕は確かだと知っているので自分が不味いものを食べる事はないという事も確信している。

「作る側としてみれば決まってる方がいいんだけどね。冷蔵庫の中身と相談、だね」

デンバードⅡのアクセルを更に噴かせた。

マンションに着くと、良太郎はデンバードⅡを駐輪場に停める。

それからフェイトを降ろす。

「ありがとう。あ、コレ」

フェイトは被っていたヘルメットを脱いで、良太郎に渡した。

マンション内のエレベーターに入って、ハラオウン家がある階層のボタンを押す。

「明日モモタロスと何処に行くの?」

エレベーター内には良太郎とフェイトの二人しかいない。

「今日、ニュースで言ってた事件現場にね」

「イマジンと関係あるの?」

「わからない。ないならないでいいんだけどね」

良太郎も自信を持って答えることはできないようだ。

「良太郎、聞いていいかな。イマジンは殺人ってするの?」

「契約者次第ではやると思うよ」

良太郎は過去の経験上、そう答えた。

契約者がイマジンに対して『○○○を殺してほしい』と願ったならば、対象さえハッキリしていれば即座に実行するだろう。

「そのイマジンって『時間の破壊』と関係あるのかな……」

フェイトは起こってはならない未来を口に出す。

「わからない。だからこそ、調べてみる価値はあると思うんだ」

「そうだね」

粗方、話が終わるとそのタイミングを合わせたかのようにエレベーターが停まった。

「「ただいま」」

良太郎とフェイトがハラオウン家に入ると、アルフ(人型)が迎えてくれた。

「おかえりぃ。フェイト、良太郎」

「他の人達は?」

「何か資料見たり調査したりしてたねぇ。あの様子じゃ夕飯の事まで忘れそうな勢いだよ」

「矛盾してるなぁ」

リンディ達が仕事に没頭している事を聞くと、良太郎は冷蔵庫の中身を見る。

フェイトとアルフも同じ様にして覗く。

ちなみにフェイトはアルフに抱っこして覗いていた。

「何で、やたらとカロリー○イトや○イダーインゼリーがあるんだろ……」

簡易で栄養が摂れる物が野菜や肉などよりも幅を占めていた。

良太郎は更に覗くと、ドッグフードの缶詰が何個かあった。

「アルフさんだね……」

この中でドッグフードを食べる者は一人しかいない。

「いいじゃん!こいぬフォームになって食べるんだからさ!」

アルフは良太郎に意思を表明する。

「まぁ、人型で食べないんだったらいいけどね……」

良太郎は納得すると、冷蔵庫を閉じた。

「カツ丼って食べた事ある?」

良太郎はふっと脳裏によぎった料理名を口に出す。

フェイトとアルフは首を横に振る。

「わたし達、パン食がほとんどなんだ」

「ご飯系なんて良太郎が作ってくれた事以外はほとんど食べた事ないよ」

ミッドチルダの食文化は洋風よりなのだろうと良太郎は二人の言葉で推測した。

「よし!今日はカツ丼にしよう」

良太郎は夕飯を決めると、早速食材調達のために近所のスーパーへと出かけようとしていた。

「わたしもついていっていい?」

「あたしも行くー」

フェイトとアルフもついていこうとしている。

「そうだね。ここにいても暇になるしね」

良太郎は二人の同行を快く受けた。

 

リビングで話し合っていた三人はキッチンから溢れている匂いに釣られるようにして仕事を区切りにした。

「あら、いい匂いね」

「何だろう?」

「でも、お腹に刺激されるよねぇ」

リンディ・ハラオウン、クロノ、エイミィは鼻腔を刺激する匂いに興味が湧く。

「もうすぐできますから」

良太郎はそう言うと、人数分の丼を用意して炊飯器の側まで寄る。

フェイトは人数分の味噌汁をよそっていた。

良太郎はご飯の上に具を乗せていく。

「アルフさん。運んで」

「はーい」

アルフはトレーに載せた人数分のカツ丼をテーブルの上に置いていく。

良太郎は人数分の味噌汁をトレーに載せて、カツ丼の隣に置いていく。

「「「ご飯できましたぁ!」」」

良太郎、フェイト、アルフは声を合わせて言った。

それが合図となり、全員が食卓に着く。

「「「「「「いただきます」」」」」」

全員が箸を手にして、カツ丼を食べ始めた。

「良太郎さん」

「はい」

一口食べてからリンディは対面にいる良太郎に視線を向ける。

「よかったら作り方教えてくれないかしら?とっても美味しいわ」

笑顔で評価し、調理方法を教えてくれるように請う。

「いいですよ。確認するように訊ねますけど、本当にミッドチルダにはご飯ものってないんですか?」

調理方法を教えることに異議はないが、本当に知らないのか良太郎はリンディに訊ねる。

「うん。全くといっていいほどないんだよ。私も資料か何かでしか知らないくらいだし」

「実物はこうして見るのが初めてなくらいだからな」

エイミィとクロノが食べながら答えてくれた。

「そうなんだ……」

良太郎は食文化の違いに小さいが衝撃を食らった。

「おかわりないの?良太郎」

アルフが空になった丼を上に上げて、催促する。

「あ、ごめん。ご飯はあるけど具はないんだ。カツ丼の具って人数分ぐらいしか作らないから余分な量ってないんだ」

「なーんだ」

良太郎の言葉にアルフはガッカリする。

「美味しいよ。良太郎」

フェイトが頬にご飯粒をつけて、笑顔で評価する。

「ご飯粒ついてるよ」

良太郎はご飯粒が頬に付いていることを指摘する。

「え!?」

頬を赤くして、ご飯粒をとって口に入れるフェイト。

その仕種は自身の恥をすぐに消し去りたいという思いが強かったりする。

「クロノ君も良太郎君ほどじゃないにしろ、家事は出来るようにならないとねー」

エイミィがクロノをからかいながら、味噌汁をすする。

「……努力はするよ」

クロノは家事関連では本当に肩身が狭い。

仕事をしている時とは百八十度違い、とにかく『頼りない』というオーラが噴き出ていた。

「そうねぇ、クロノ。いい機会だから良太郎さんに教えてもらいなさい」

親ライオンは子ライオンを千尋の谷へと落とす事にした。

「か、母さん……」

クロノが狼狽していた。

ハラオウン家の夜は賑やかだった。

 

 

息を吐けば、ハッキリと白く見えるほど冷え込んだ夜。

「な、何なんだよ!?オマエ!?」

学習塾帰りの少年---高橋功が眼前に立つ異形の者を見て、震えながらも後退りする。

異形の者は右手を振り上げて、高橋の目では捉えられない速度で振り下ろした。

切り裂かれた高橋の身体から大量に血が噴き出る。

悲鳴を上げる間もなく、高橋は地に崩れ落ちた。

血がどくどくと地面を染めていく。

染まれば染まるほど高橋の寿命は縮んでいく。

「これで二人目。あと二人だな」

異形の者はそう言うと、その場から姿を消した。

 

 

翌朝、良太郎は朝食を作りながらテレビに映っているニュース番組の音声を聴いていた。

『昨夜、海鳴市で小学五年生の高橋功君が塾帰りに何者かに斬殺されました。警察は手口が昨日行われた教師殺害と似ているところから同一犯であると推測し、捜査をしている模様です』

手を止めて、良太郎はガスコンロを停める。

テレビを見ると、起こった現場は自分が昨日行った殺害現場からさほど差はなかった。

ケータロスの着メロが鳴り出す。

ポケットから取り出して、通話状態にする。

「もしもし」

『おう、良太郎。俺だ俺』

「モモタロス。どうしたの?」

『ニュース、見たか?』

「うん。見たよ」

『どうすんだよ?一昨日の現場に行くのかよ?』

「いや、今ニュースで流れている現場に行こう」

『わーったよ。んじゃあな』

必要最小限な会話が終わり、ケータロスを通話状態から待機状態に戻した。

「はあ……。さて、やるか」

良太郎は一息吐いてから、気持ちを切り替えて朝食を作る事にした。

 

夕方となり、ヴィータは私服姿でゲートボールのスティックを片手に八神家へと戻っていた。

『闇の書』のページ集めも大事だが、ご近所付き合いも大事だ。

変に消息を絶った状態が続くと怪しまれるので、このように日常生活を過ごしているわけだ。

自分が日常生活をしている間は、シグナム、シャマル、ザフィーラが次元世界に渡ってページを回収している手筈になっている。

「やっぱり、じーちゃん達とするゲートボールはスカッとするなー」

スカートのポケットから、デネブキャンディーを取り出して口の中に放り込む。

「うーん。しあわせー」

好きなスポーツをして好きな食べ物を食べる。

ヴィータにとって至福の瞬間だ。

だが、それは長くは持たない。

彼女の眼前に一人の青年を襲っていると思われる赤い怪人がいた。

「んでよ。良太郎、こんなところに俺を連れてきて何するつもりなんだよ?」

「モモタロスにしか出来ない事なんだよ」

という会話をしている事など彼女が知るはずもない。

「ああ、赤鬼!」

彼女がとるべき手段は一つしかない。

青年を助けるために、『赤鬼』と自分が呼んでいる赤い怪人を倒すしかない。

片手で持っていたスティックを両手で持って、上段に構える。

そして走り出した。

「ちぇすとぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

全力で走ったヴィータは赤い怪人めがけてスティックを勢いよく振り下ろした。

ガンともボコとも言いがたい人間なら確実に致命傷を負いかねない音を立てた。

 

「モモタロスゥゥゥゥ!!」

 

青年は赤い怪人の名を叫んだ。

モモタロスは全身をぴくぴくと痙攣しながら地面に突っ伏していた。

 




次回予告


第十二話 「契約者発見?」
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